XaiJu
darkcat
darkcat

fanbox


リオルの逆襲-RIOLU STRIKES BACK-第3話『人類史至上最悪の日』

あの時の興奮は今でも鮮明に覚えている。


今まで自分を見下ろしていた木々や、建物がどんどん小さくなり、やがて足元の指先より小さくなった。人間やポケモン、すべての生き物が自分の姿に怯え、悲鳴を上げ、逃げ回った。その様子を見ていると得も言われぬ充足感と興奮に包まれた。


俺の持つ「殺戮性愛」という異常性癖を満たすにはあまりに好都合な状況が整ってしまったのだ。


巨大化と共に全身を物凄い波導のエネルギーが駆け巡り、青い肌を焦がす稲妻の如く黒い痕を付けていく。高濃度の波導に晒された体毛は黄金に輝き、麦畑のような美しい毛並みに変貌する。


“おおきくなる”によって俺はメガルカリオに姿を変えた。


全身の血や波導が一気に股間に集中し、地面を震わせるような、大きな鼓動と共に、肉の巨塔が勃ち上がっていく。


興奮と共にそそり立つペニスには、より一層波導エネルギーが集中したことで、独特の紋様が浮き上がった。


(体が熱い・・・!なんという波導エネルギー・・・!)


本来であれば、これだけ巨大化してしまうと、重力に耐え切れずに自らの体重で潰れてしまうのだろうが、肉体と共に波導の絶対値までが大幅に上昇したことにより、その波導が肉体を補強する形で機能した。


ただデカいだけでも十分脅威なのに、その肉体を構成する細胞一つ一つが持つエネルギーさえも、他のどんな生き物、それこそ伝説のポケモンですら凌駕するほどに強靭だった。


この星が生まれて以来の地上最大の超巨大生物。俺の挙動次第では星自体が死んでしまう可能性もある。それぐらい、俺は危険な存在に成り果てた。


たった一歩足を前に踏み出しただけで、一瞬で万単位の生命反応が消えるのを波導が感知する。


どんな立派な街並みでも、俺の巨大な足裏を前には綺麗にスクラップにされ、建物やそこに住むすべての生命が消えてしまう。


その事実で、興奮はピークになり、勃起したペニスは更にはち切れんばかりに肥大化した。


500mはあるだろうか。あまりに自分のイチモツが大きすぎて足元がよく見えない程だ。


・・そして、それを扱いた時、俺は初めて生まれてきて良かったと感じた。


それほどに気持ちよかったのだ。


誰からも認知されない狭いボックスの中で惨めに生きてきた俺が、今、すべての生き物から注目されている。俺の肉体を前に恐怖に慄いている。フル勃起したチンコを晒すことに何の羞恥心すら覚えないくらい人間達がゴミのように見える。むしろ自分のオナニーを見せつけてやりたいという気持ちのほうが強いくらいである。


オナニーごときに文明が破壊されていくという、最大級の屈辱を人間どもに味合わせてやるのだ!


復讐心と性欲とが合わさって、俺は殺戮の神となった。



(・・・殺す・・・根絶やしにしてやる・・・一匹残らず皆殺しだ!!)


世界に向けて底知れぬ殺意を向けながら、俺は歩き出した。


巨大化によって超強化された波導によって、世界中のすべての人間の生命反応は感知している。


もう誰も俺からは逃げることができない。



ズジン・・ズシンという、地震を伴う大きな足音と、ペニスを激しく扱くことによって発生する皮と海綿体の摩擦音や、我慢汁が尿道内を激しく行き来する濁流音が世界に響き渡る。


人間もポケモンもすべてが俺の足裏のシミと化していく・・。


人間と一緒にいるポケモン達まで、巻き添えになってしまうのは不本意ではないが、それを一々気にしていては、大願は成就しないだろう。可哀想だとは思いつつも、死の歩みを止めることはない。


俺は生命反応が集中する場所を見つけては、徹底的に蹂躙し、誰一人見逃しはしなかった。ゆうに2㎞はある俺の肉体の前では、一つの都市が殲滅されるまで1分ももたない。


無数の足跡型のクレーターに抉られた町は、もはやそこに文明があったことすらわからない程に滅茶苦茶に破壊されつくし、瓦礫の荒野と化していった。


殺戮の最中も片手のピストン運動は止むことがない。


これだけ気持ちよくても、不思議とすぐにイかないのは、波導の超強化と共に、俺の持つ“せいしんりょく”が大幅に向上したからだろうか。


否。


人間全滅という大願・・その瞬間こそフィニッシュに相応しいのだと無意識のうちに頭が理解しているのかもしれない。



・・そうして、一方的な大量殺戮が止むことなく3日が経過した。


俺は数万、数十万規模の小さな町から、100万人クラスの都市に至るまで、ただ一つとして見逃すことなく、すべてを焦土に変えていった。


ほとんどの生命の血は足裏が吸っていったが、そこそこの規模の町では、ペニスを叩きつけたり、床オナに巻き込んだりと、より屈辱的な殺し方を試したりもした。


波導をペニスに集中させ、感度を高めると、ペニスに押し潰されて砕けた無数の人間の骨の感触や、その数さえ感じ取ることもできる。


すべての所作、生理現象ですら死を生む面白さ。どれだけ殺しても飽きがこない。


そうやって俺は世界とそこに住むすべての命すらオカズ扱いしたのだ。


人間達も高度の科学力によって、必死に抵抗をしてきたが、波導で強化された俺の肉体には傷一つ付かない。それどころか、人間達がポケモンの生命エネルギーを兵器に転用していたことを知って俺は憤怒した。


破壊の手は怒りでより一層激しさを増し、町に刻まれるクレーターは更に深く大きなものとなっていく。


小隕石でも衝突したかのように、大地のあちこちが抉れ、世紀末の様相を呈している。


すでに50億ほどの生命反応が消え、人間の絶滅も刻一刻と近づいていた。何もかもが終わろうとしている。


人間のいない新しい時代が今まさに到来しようとしている・・・!



・・そんな時、俺の中にふと一つの疑問が浮かび上がった。


(人間を殺し尽くした後、俺はどうするのだろう)


すべてを失い復讐心を糧に生きてきた人生。


その復讐の相手すら失ったら、もう本当に何も残らない。


生きる目的がなくなる。


自分が荒廃させた世界を眺めながら、目的もなく余生を過ごすなど、あまりに惨めだ。



・・歩みに迷いが生まれる。


一歩踏み出せば、確実に人間は絶滅に近づいていくが、それは同時に自らの死にも繋がっているような不思議な感覚。


しかし、心の迷いとは裏腹に、ペニスは血を求めている。全力で射精したがっている。


まるで自らが肉棒の傀儡と化したように、心の迷いすら身体が受け付けてはくれない。


苦しい。


心と体が分離しそうだ。


迷いを振り切り無心になろうと、より強く大地を踏みしめる。星が揺れ、各地に地割れが発生する。


迷いを捨てろ!殺戮が終わった後のことなんて、その時に考えればいい。人類抹殺という

大願成就・・こんなところでは立ち止まれない・・!


ペニスを扱く手にも力が入り、カウパーが激しくあたりに飛び散った。

その一滴ですら、大地を深くえぐる程の質量があり、足元に逃げ惑う人間達を蹂躙する。


そんな時だった。


何者かが俺の心へ接触してきた。


(・・・も・・・・やめ・・・)


世界が大混乱する状況下の中、死の化身である俺にコンタクトをとろうなど、なかなかの蛮勇である。


(・・もう、やめて!)


今度ははっきり聞こえた。波導で語りかけているのだろうか。心に直接意思が伝わってくる。


しかし歩みは止めない。


(どこの誰かは知らないが、もう俺は止まらない。人間達の所業は絶対に許されることではない。人間を殺し尽くし世界が浄化されるまで俺の歩みが止まることはない!)


きっぱりと言い捨てる。その間にも一歩また一歩、足元では秒速万単位の命が消滅していく。


しばらくの沈黙。殺戮を止めるために必死に考えているのだろうか。絞り出すように口を開く。


(・・・確かにこの世界は歪んでいます。でも・・・!すべての人間が悪ではないわ!互いに信頼し合い、愛し合っていた人間とポケモンもいるの!そんな尊い命まで奪ってしまうなんて、やっぱり間違っています!)


透き通った綺麗な波導。♀だろうか。


彼女の必死な気持ちが伝わってくる。それに波導で意思疎通を図ってきたことから、相手もルカリオ種であることは間違いないだろう。


同族の悲痛な叫びに何も感じないわけではないが、俺は俺で覚悟を決めている。


(悪だけを滅するなんて器用なことはできない・。良い人間やポケモンが巻き込まれるのは可哀想だが、意味もなく産み落とされ死んでいく命をなくす為に、俺は世界を変える。犠牲をなくす為の犠牲だ。)


(・・・でも・・・・でも!もう十分でしょ!?すべてを殺し尽くさなくても・・これ以上ポケモン達まで虐殺に巻き込まなくても、もう人間たちの心に深く恐怖は刻まれたはず。もう彼らは繰り返さない。ポケモンを道具として使ってきた世界の末路・・あなたが犯した大量虐殺を教訓に、また人とポケモンが本当の意味で心を通わせる世界が来る・・・)


激情の波導。荒み切った冷たい心を覆い隠すほどの大きな波導が伝わってくる。


たった一匹のリオルの復讐心から始まった世界の破滅。確かに最初は逆襲を目的としていたが、今となっては半分性処理みたいなものでもある。


その後ろめたさが彼女の純粋な波導によって白日の下に晒されるような感覚。


勿論、俺も生半可な覚悟で虐殺を決行したわけではない。


だから、知りもしない相手に何を言われようが、普通であれば動揺することなんてなかったはず。


今の俺からしたら、すべての生命がちっぽけなはずなのに、まさか一対一の心と心のぶつかり合いでここまで意志を揺らがされるとは・・。


いったい彼女は何者なのだ。


(希望的観測だな。お前はさぞや良い人間に巡り合ったのだろうな。人間を守りたい気持ちもわかる。だが、俺はもう人間に期待することすら疲れたのだ。)


動揺を取り繕うように言い捨てる。諦めの意志を波導に乗せて。


陽の波導と陰の波導、二つはせめぎ合い反発し、互いの心を揺さぶる。


(・・・いえ、私のマスターも決して良い人ではなかったわ。私のこともポケモンバトルでお金を稼ぐための道具としか見てなかった・・。あくまで主従関係だけで、そこに愛はなかった・・でも確かにいたの。波導で多少人の心が読めるから間違いない・・裏表のない真実の愛や友情を何度もこの目で見てきた!)


波導による舌戦。彼女もなかなか引き下がらない。


(だからどうした!・・何度も同じことを言わせるな。犠牲をなくす為の犠牲だと言っただろう。今の命と未来の命。どちらを尊重するか、ただそれだけの話だ。そこに相違がある時点で、これ以上の話し合いは無駄だ。納得できないのなら俺に挑んでくればいい。)


強引な決着。俺の意志は固かった。


(・・・そんな・・・今まさに世界を消滅させんとするあなたに、対抗できる者などもうこの世界には誰もいないわ。どうか・・・考え直して・・・)


さっきまでの勢いが嘘のように、悲哀の波導が伝わってくる。


それに感化されたのだろうか。俺はこの時、自分でも理解できない助言を彼女に告げた。


(・・もし、万が一・・お前が“まねっこ”を覚えているのなら。“ちいさくなる”の元に戻る瞬間だけをコピーしてみろ。)


(え?)


(・・・ふん、何でもない。お前も早く逃げろ。人間の町からできる限り遠くへ離れれば、俺の蹂躙に巻き込まれなくて済むだろう。じゃあな。)


そう言って俺はもう完全に波導のコンタクトをシャットアウトした。


平行線のように見えた波導と波導のぶつかり合い。


しかし、彼女の強い想いは俺の心の奥深くにしっかりと突き刺さっていた。



第4話

第4話if

リオルの逆襲-RIOLU STRIKES BACK-第3話『人類史至上最悪の日』 リオルの逆襲-RIOLU STRIKES BACK-第3話『人類史至上最悪の日』

More Creators