(・・・殺す・・・根絶やしにしてやる・・・一匹残らず皆殺しだ!!)
殺意の波に世界が呑み込まれたのは、まだ肌寒さの残る浅春の頃だった。
たった一匹の底知れぬ憎悪を前にすべての生き物が消えてなくなろうとしていた。
なぜこんなことになってしまったのだろう。
いつからここまで世界が歪んでしまったのだろう。
疑問は尽きない。
しかし、目の前に起きている惨劇が、狂った世界への制裁なのだと考えれば、妙に得心がいく。
取り返しのつかない過ちを繰り返し続けた世界の制裁の為に。“彼”は必然的に現れたのだと。
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