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【男にしかわからない痛み】を取材しよう

 【男にしかわからない痛み】  私が取材を任されているコーナーの名前だ。  少し過激な雑誌の小さなコーナーだが  けっこう反響があるようでもう一年近く続いている。    ―――で、取材となれば喫茶店などでやるのが定番だが、  〝色々な理由〟から人目のある場所でするわけにもいかない。  そこで選んだのが〝ホテル〟だ。  〝ラブ〟がつく方のホテルだがそっちの方が都合が良い。  休憩3時間でそこそこ料金がするとはいえ、  雑誌は今のところ売り上げ好調なので経費で落としてくれる。  まぁ、こっちも〝体を張って〟いるのだから  これくらいは当然だろう。 「始めまして〝Y〟です」  ○○県を訪れた私が指定されたホテルへ指定された時間に  行くと、連絡をくれたYさんが待っていた。 「こちらこそ初めまして。  雑誌△△の取材担当の〝ミオ〟と申します」  Yさんは三十代くらいの男性。  対する私は二十代の女性。  ホテルの人からは〝デリバリーヘルス〟かと思われている  だろうけど…… そんなのはもう慣れた。 「ではまずコレを――― ホテル代です」 「あ、どうも」  Yさんが払ってくれていたホテル代を手渡し、  無駄話はなしで本題へと入っていく。  休憩3時間しかないのだからゆっくりはしてられない。 「さっそくですがメールに書いてあった体験談の  詳細を語って頂けますか」 「…はい」  これから語ってもらうのは〝金玉を打ってしまった時の体験談〟  喧嘩などで故意に打たれた。  スポーツで偶然当たった。など  どんな場面でもよいので〝男にしか分からない痛み〟が   発生した時のことを出来るだけ詳細に語ってもらうのだ。  それを元に私が記事を書く。  徹夜明けのぼやけた頭でテキトーに考えた単発コーナー  だったのだが、予想外の好評を得たので連載へと格上げ  されることになったのだ。 「あれは中学校の時です―――」  ベットに腰かけるYさんが話し出す。  ※  私はサッカー部に所属していたんですけど強豪校という訳でもなく、  練習もそこまで本格的ではなかったんです。  だから、たまに女子サッカー部との対戦なんかもありましてね。 「ねー ちょっと聞きたいんだけどさー」  ある日、男女サッカー部対抗戦の前に数人の女子が  男子のベンチにやってきてこんなことを言ったんです。 「フリーキックの時、壁役の男子って〝股間をガード〟してるじゃない」 「あれって〝金玉を守るため〟って聞いたんだけど… 本当なの?」 「女子は〝そんなの〟無いから不思議の思ってスマホ検索したのよ」  女子もプロレベルだとガードする人もいるみたいですけど、  平凡レベルの中学女子サッカー部ですからね、わざわざ股間を  守る子なんていなかったんです。  でも男子はそういうわけにもいかないから  弱点を傷めないためにガードしているわけで…  恥ずかしかったですけど… その時はうなずくしかありませんでした。  私も、他の男子たちも。  そしたら。 「へー♪」「やっぱりそうなんだ」「たいへんだねー 男子って」  と、分からなかった問題が解けた顔で戻って行きました。  少し笑っていましたけど、馬鹿にしているわけでも  なかったと思います。実際、男子サッカー部と女子サッカー部は  いがみ合っていたりとかありませんでしたし。  でも… でもですよ。  思春期真っただ中の中学男子が同級生女子から  〝そんなこと〟を言われたら気にしてしまいますよね? 『両手で金玉を守ってるなんてカッコわるーい』と  思われてるんじゃないかって。  私を含め、誰も口にしませんでしたけど  男子全員がそう感じていたはずです。  だからか、その直後の試合でフリーキックになった時は  誰も股間をガードしていませんでした。  はい、女子のフリーキックの時にです。  壁役の男子たちはいつものように手で前で組まず、  堂々と弱点を晒して壁になっていたのです。  危険? ……そうですね、とても危険な行為でしょうね。  男のもっとも打たれてはいけない部分を〝壁の一部〟にするのですから。  プライドを守るためとはいえ、私もよくあんな無謀なことを  したものだと思います。     本当、私は〝運がよかった〟のだと…  えぇ、ここまで言えば予想はつくでしょうけど、  その試合でボールが〝私のボール〟に直撃したのです。  壁役となっていた私の股間に女子の蹴ったボールが当たったのです。 「――――あ!」  最初に声を上げたのはボールを蹴った女子でした。 「だッ 大丈夫!?」    サッカーボールが〝壁にぶら下がっていたボール〟に当たると  深刻さを理解している男子たちがプレーを中断し、  続けて〝金玉の弱さをなんとなく理解している〟女子たちも  いったん試合を止めてくれました。 「ッッッ……」  私はというと… 声も上げられないくらい苦しみました。 「ごめん!  ごめんね!」  ボールを蹴った女子が謝りながら駆け寄ってきましたが、  正直来て欲しくなかったですね。  だって、その… 〝好きな女子〟だったんですよ、その子。  だから少しボーっとしてボールを避けられなかったんです。  彼女は試合前に男子ベンチへ来ませんでしたけど…  他の女子たちから〝男子はフリーキックの時に金玉を守ってる〟  ことを聞いたかもしれない。  〝カッコ悪い〟とか思ったかもしれない。  フリーキックを蹴る間もゴールではなく男子の股間を  見ているかもしれない。  そんな風に余計なことばかり考えてしまった結果、   〝好きな女子〟に一番カッコ悪い姿を見られてしまったんです。 「〝こういう時〟って… 腰を叩くんだっけ?  腰をトントンするとタ、タマが降りてくるって聞いたんだけど」  彼女がそう言うと男子全員が言葉を詰まらせました。  可愛い子でしたからね。  恋していた男子も多かったはずです。  だから、そんな可愛い子に〝タマ〟とか言われて  全員が動揺してしまったのでしょう。  誰も何も答えられない中、うずくまった私の腰を  その子が叩き始めました。 「本当に… ごめんね」  トントン トントン と少し強めに。 「まさか…ソコに当たっちゃうなんて思わなかったから」  ソコとは、もちろん男の股間。  恥ずかしくて言えないのでしょうけど、チンチンと金玉くらいは  分かっていて〝それぞれの役割〟も保健体育で習う年頃です。 「な、治ったら教えてね、叩くの止めるから」  治ったら、言い換えれば〝金玉が元の位置に戻ったら〟ということ。  いえ、金玉がお腹に上がったのか確かめる余裕はありませんでしたし、  そんな脳内変換するのも気持ち悪いのでしょうけど…  好きだった女子が恥ずかしがりながら私の金玉のために  腰をトントン叩いてくれてるんですよ。  しかも試合を中断したばかりだったので  汗ばんだ肌に体操服が張り付いて……  そんな状態の中学生男子が… その…        勃起 しても仕方ないですよね…  ※   Yさんから飛び出した〝勃起〟というワード。  ホテルでの取材中にそんな言葉が飛び出したら  女性として身の危険を感じるところだが、私は違う。  というより〝この取材〟ではよくあることなのだ。 「勃起… ですか?」  聞き返す。  向こうだって初対面の女性に〝勃起〟と言うのは  少し勇気がいるはず。そこで私がまったく嫌悪せずに  聞き返すことで安心感を与えるのだ。  事前にお伝えしたように、この取材中は〝どんな発言でもOK〟     〝話ながら性的興奮してしまってもOK〟  むしろそっちの方が〝良い記事〟になるのだ。 「…はい。私は腰を叩かれながらチ… ペニスを  硬くしてしまったんです」 「し、しかし陰嚢(いんのう)にボールがあった直後ですよね?  私にはちょっと分かりませんけど、普通なら痛みで  勃起(それ)どころではないのでは?」  〝私には分からない〟と言いつつ玉の無い股間へ  さり気なく手を添える。するとYさんの股間が  少し膨らんだ気がした。 「普通はそうなんでしょうけど… あの時、  私の中の〝普通でない部分〟が目覚めてしまったようで」  「というと… いわゆる〝Мの部分〟ですか?」 「そうかもしれません。 …けど、  痛めつけられることに対して興奮したというよりは、  その女子の〝純粋な行動〟に対してなんです。  好きな女子が私を助けるために腰を叩いている…   私の金玉を意識してくれている…  男の弱点を打ったという自責の念にかられて  〝金玉を降ろす行為〟を頑張って繰り返している。  女子から腰をトントンされるのは見ようによっては  馬鹿にされている感じもしますが…彼女はすごく真剣で…  そんな姿に… 興奮してしまったんです」  Yさんが鼻息荒く自分の闇を吐き出した。  少し〝Sの部分〟も混ざっているか… とも思ったが、  無垢な女子に無知なまま〝男の弱さ〟を触れられる  という状況に勃起したのだろうから… やはり〝М〟だ。  女子には生涯無縁の〝金玉の激痛〟を気遣われるという  精神的苦痛が性的興奮に転じたということか。  多感な時期に〝そんなハプニング〟があったのなら  〝その道〟に進んでしまってもおかしくはない。  もっとも、Yさんの場合は肉体的苦痛も大きいから  下手すると〝ドМ〟になりがちだが。 「……その、勃起された後の事もお聞きしてよろしいですか?」 「えぇ… 私はあの後すぐベンチへ引っ込みました」  まぁそうでしょうね。と心で前置きしてから言葉を挟んだ。 「『中学生という年齢を考えれば勃起は金的よりも厄介。  一度勃ってしまったチンチンが萎えるには時間がかかるし、  〝そんな状態〟でサッカーをすればすぐ相手(女子)にバレる』  …引っ込んだ理由はそんなところでしょうか」  台詞を取られたYさんが驚き顔で「そ、そうです」と返す。  少し意地悪だったかな。  なら少し〝ご褒美〟をあげなくちゃ。 「ふふ… 大変ですね男の人って♪」 「!」  Yさんの股間がさらに膨らんだ。  やはり〝こういう人〟には〝こういう台詞〟が効くようだ。  私もこの一年の取材を通して〝分かって〟きた。  私が担当する【男にだけわかる痛み】というコーナーは  読者の情報提供無しでは成り立たないため、  紙面では常に〝このような募集告知〟がかけられている。 《皆さんの体験談をぜひお聞かせください  〝その時〟を思い出した皆さんの表情なども含めて男の痛みなので、  担当者が直にお会いして取材させていただきます》  もちろん私の顔写真も載せて。  《どうしても無理ならビデオ通話でもOK》と書いたが、  私の顔写真が効いたのかほとんどの男性が直接会って話してくれる。  というより〝聞いてほしくてたまらない〟のだろう。  М(マゾ)にも色々なタイプがあり、  このコーナーに集まってくる男たちは少し特殊だった。  まず第一に肉体的苦痛は求めていない。  となれば欲しているのは精神的苦痛。ではあるのだが、  苦痛ではなく屈辱を感じたいのだと思う。  それも男性という〝性そのものを侮辱〟されて感じるタイプなのだ。  男のシンボルである睾丸が最大の弱点という〝滑稽さ〟  肉体をどんなに練り上げてもソレを打たれたら終わりという〝みじめさ〟     身体能力の劣る女に打たれてあっけなく膝を着く〝不格好さ〟  さらに金玉の痛みとは無縁の、無様な弱点など付いていない  女から気遣われたり笑われたりした時の…… 〝屈辱〟  〝それら〟がМ(彼ら)にとって最高の興奮材料なのだ。  私も理解するまで時間がかかったが〝こんな取材〟を一年も  していれば嫌でも分かってくる。  ほとんどの男性が私に話しているうちに勃起し始めていたから。  私のような女に〝男の情けない体験〟を話すという屈辱が  嬉しくて嬉しくて勃起していたからだ。  このYさんも、私が炊き付けたせいもあるが  股間のテントをピーンと張っていた。 「あ」  Yさんが慌ててテントを隠した。  「今更隠しても遅いですよ。 この勃起スケベ♪」と言えば  さらに喜びそうだが、その台詞は〝前回〟使ったので  今回は別のでいこう。 「……よかったですね」 「え」 「だって… 男性のタマタマって すごい繊細だから…  強打したら潰れなくても後遺症が残る時もあるんですよ。   でもYさんのソレはすっごい〝健康〟で… 安心しました♡」 「あ、あぁ… はは そうですね」  苦笑いで隠していたテントを晒し出す。  そして話を再開させる。 「私が退場したあとのフリーキックでは男子全員が  手で股間をガードしてましたね。  まぁ〝自分たちの弱点〟を再認識したのですから  仕方ありませんけど…… 女子たちの反応ですか?  それは… 笑ってましたね。 あはは…  大笑いではなく、恥ずかしそうに笑ってましたが…」    股間とは逆に肩の力が抜けたYさんがそのまま最後まで語っていく。  告知にも書いたが、この取材は〝語る男性の様子〟も込みで取材なのだ。    過去に起きたハプニングをただ記事にするのではなく、   語る男性が女(わたし)お目にどう映っているかも加えて編纂し、  下半身へぶっ刺さる文章をつむぎ出してゆかねばならない。  こういう記事で大事なのはリアリティ。  脚色が全くないわけじゃないが、語られた事実は決して歪めない。  生の女を前に〝恥部〟を語る男の羞恥や恍惚もすべて汲み取り   〝使える記事(ネタ)〟を書き起こすのが私の仕事だ。  だから貢献してくれた相手への礼も大事にしている。   「――――と、これで終わりです」  語り終えたYさんはふと冷静を取り戻したように  息を吐いて視線を落とした。 「……」  落とした視線の先にはいまだビンビンに突っ張るテントがあるが  今度は隠そうとしない。 隠そうとしないのは〝期待〟しているのだ。  「大変良い取材をさせていただきました。  感謝します」  立ち上がって深く頭を下げた私は流れるように  Yさんの左隣へ腰を下ろす。 「ッ!」  少し驚いた顔をしたが予想外というわけでもないだろう。  取材を元に書いた記事を有料で売るのだから、  取材させてもらった者にも〝それなりの報酬〟を与えねばならない。    募集告知でも報酬については《その場で手渡》と書いていた。  そう、ラブホテルの一室という場で  そこそこカワイイ私が直に報酬を渡すのだ。  あえて報酬額を書かず意味深にすれば〝やらしい報酬〟を   期待してしまうのが男というもの。 「あ、あの」 「失礼――――」  Yさんの言葉をさえぎって右手を伸ばす。     きゅ♡  股間の盛り上がったテントを握らせてもらった。 「ほぅ!?」  奇声が上がるが、それは〝期待通り〟と悦ぶ声に違いない。 「ふふ… 報酬を〝手渡し〟ますので  肉体(からだ)を楽にしててくださいね♡」   ジ~~……  チャックを開く。  Yさんは息を吞んで私を見つめる。  途端に空気が濃いピンク色に変わっていく。  ベットに腰掛ける男女。  片や股間を膨らませ、片やその膨らみを丁寧に剥いている。  事ここに至って取材の報酬が何なのかを口にするのは無粋。  とても記事に出来ない【男にだけ分かる快楽】が始まった。 「Yさんのって…… おっきぃですね♡」  何のひねりも無い褒め言葉だがコレを言われて悪い気はしないだろう。  Yさんも露出された勃起男根を嬉しそうに上下させた。 「本当に… コレが〝不能〟にならなくてよかった…♡」   しこ…♡         しこ…♡           しこ…♡  隣に腰かけての手コキ。  このポジションの利点は〝肩をくっ付けながら  恋人のようにささやける〟こと。 「いかがですか… 私の手コキは…  オチンチン…  気持ちいいですか?」  熱い吐息と共に送り届けられる隠語。  あれだけ口を回していたYさんがすっかり無口になったのは、  全身で〝ご褒美〟を感じ取っているからに違いない。    しこ♡         しこ♡            しこ♡ 「ふふ… 男の人の大事なタマタマが無事で…  本当に良かったですね♪  オチンチンの下でブラブラしてタマタマが  無くなったら精子が造れなくなっちゃいますもんね♪  気持ちのいい〝ピュッピュ〟ができなくなっちゃいますもんね♪  そんなの―――  ぜったいイヤですもんね♪  男の人の一番の楽しみですもね…… お射精って♪」   しこしこ♡          しこしこしこ♡ 「~~ッッッ」  あ♪ ガマン汁がどっぷどっぷ溢れてきた♡  よく見ると玉袋もキュキュッとせり上がってる♪  〝男の予兆〟って分かり易くて… ホント助かるわ♪ 「Yさんも私の肉体(からだ)に触れていいんですよ♡  〝ここまで〟きたら遠慮しない下さい……ね♡」 「ッ!?」  言ってやると、左腕を私の肩に回してから強く引き寄せ、  右手でオッパイを揉んできた。 「ん♡」  服の上からだから触り心地は良くないだろうけど  Yさんは大興奮だった。 「はぁっ… はぁっ…」  感触よりも〝オッパイを揉んでいる〟という事実が重要なのか、  シゴいていたペニスがぐんと硬化したかと思えば、  直後に真っ白な熱を放出した。 「はぁ… はぁ… ああぁぁ!」   びゅるるるるるるるる!!  精液が勢いよく飛んだ。 「ああぁあぁ♡」   どびゅるるるる!!  飛び出た粘液は長い滞空時間の後に  ポタタっとベット横へ落ちていく。 「あは♡  タマタマの中身がドピュっちゃいましたね♪。  すっごいお元気じゃないですか♪  ボールをぶつけられて逆に鍛えられたんですかねぇ♪」  至近距離でYさんを見上げながら言ってやる。  すると。 「ミ……」 「ん?」 「ミオさんっ!」 「え!?」  なんと私の両肩を掴んでベットへ押し倒そうとしてきたのだ。 「Yさん!?」  〝煽り加減〟を間違えたのか、私の予想以上に〝溜まってた〟のか。  射精しても獣欲が消えず、Yさんの目は  交尾を求める雄のそれへと変貌していた。 「ハァッ ハァッ ハァッ  一回… 一回だけで… いいので…ッ」  一発ヤラせてくれと訴えてくる。  突然の危機。  危険を感じた私の脳が急回転してひとつの記憶が  呼び起こされた。先月取材した女性との記憶が―――  ※    【男にだけわかる痛み】が発生した場に居合わせたのなら、   女性でも貴重な取材対象になる。  むしろ女視線で苦しむ男を冷静に観察した体験談は、  痛みを分からぬからこそ細部までよく見えており、  男読者からの人気も高かった。 『こんにちわー 〝チアキ〟ッス』  チアキさんとの取材はビデオ通話にて行われた。  男性と違って取材対象が女性の時は大体がビデオ通話だ。  私は〝そっちのケ〟とか無いし。 『あのー この【男にだけわかる痛み】って  私が〝潰した時〟の話でもいいんスか?』  いきなり物騒なワードが飛び出てきた。  私より若いのに中々アグレッシブな子だ。 「え、えぇ。  言ってしまえば男性の玉が傷ついた時なら  何でもいいので… というか潰した時って、  チアキさんが男性の玉を、潰したんですか?」  ちょっと信じられなかったので確認すると「そっスね」と  爽やかな笑顔でさらりと言ってくる。  内容によっては雑誌に掲載できない可能性も出てきた。 『私ってほら、胸デカいじゃないスか』  ラフな原色Tシャツを引っ張ると深い谷間が見えてくる。    確かに、女でもつい見てしまうほどのボリュームだ。  男なら色々なモノを〝挟みたく〟なってしまうだろう。 『だから海とか行くと必ずと言っていいほどナンパされましてー  その中のひとりめっちゃしつこく迫ってきたんでー  仕方なくついプチュっとやっちゃたんスよ』 「えぇ!」  睾丸を潰すのは… さすがに過剰防衛では。 『いや、だって草むらまで引っ張っていかれて  強引に押し倒されたんすよ。あのままじゃぜったい  ヤラれちゃってたし… 〝あぁ〟でもしないと  逃げ切れなかったんですもん』  あぁ、それならこの子に非は無いな。  不同意性交をする男なんてどうなっても文句言えないし。 「なるほど、そうですね。  それはチアキさんは悪くありませんね」 『やっぱそうッスよねー♪  いえ、ちょっとは反省とか後悔とかしてるんスよ』 「いえいえ、ぜんぜんOKですって。  では〝その時〟のことを語って頂けますか?」 『はい♪ と言ってもさっき言ったまんまでして、  ちょい過激な水着で砂浜をフラついてたら20代くらいの  イカつい男が寄ってきてー ナンパされてー  断ったら手を掴まれてー そのまま草むらへ連れてかれてー  男の股間見たら思いっきり勃っててー  海パンを脱いでギンギンのチンポを向けられたんスよ』   「ふむ」 『私も流石にビビっちゃってー  でもそいつの筋肉ヤバかったから力づくで逃げるとか無理でー  パニクって〝あーもうダメだー〟って思ってたら  そいつ、ギンギンのチンポを胸に押し付けてきたんスよ。  たぶんパイズリしたくて仕方なかったんじゃないスかね。  過去にヤった男はみんなパイズリお願いしてきたし』 「ふむ… ふむ…」 『で、私思ったんスよ。  え? 何コイツ… このムリヤリ襲ってる状態で  自分から金玉押し付けてくるとかアホ過ぎない?って、  男ってチンポビンビンになるとそんな事も分かんないんスかねー  だっていくら鍛えてても金玉だけはちゃんと  守んないとダメっしょ、ねぇ?』 「はい、おっしゃる通りですね」 『だから私も〝コレってチャンスじゃね〟って思いながら  金玉を全力で握ったんスよ。思いっきりギュ~~って。  あん時はマジで120%くらい力出てたんじゃないスかね。  こっちもヤラれる寸前だったから…ほら アレ…そう!  火事場の馬鹿力的なのが発動しちゃった感じ♪』 「それで… そのままプチっとしてしまったと?」 『そっス♪  プチュっと〝タマっぽい〟のが一個潰れたッス。  けど… そん時の感触がマジでキショくて…  生の金玉を素手で掴んじゃいましたし…  プチュっていうかプジュゥゥっていうイヤ過ぎる感触が  手に伝わって… 今でも思い出せるくらいで…  助かるためとはいえ後悔してるッス』 「後悔ってそういう意味だったんですね」 『あはは♪ 今思うと金玉握っただけでそいつの動きが  ピタっと止まったんで潰さなくても逃げれたかも  しんないスけど…』    ※  そうだ! チアキさんの言ったことが正しければ―――      ぎゅむっ! 「お゛!?」  金玉をわし掴むと、Yさんの動きが止まった。  よし!  蛇に睨まれた蛙が動きを止めるように、   男も金玉を掴まれると動けなくなるようだ。  強姦魔ならともかく大事な読者を〝潰す〟わけには  いかなかったから本当に良かった。     ぎゅっ!  ぎゅむ! 「うあぁぁ!」  玉袋を数回強く揉んで〝下手に動けば潰される〟という  本能から沸き上がる恐怖を与えておく。  そして。  ――――――パクっ♡  Yさんの勃起ペニスを咥えてやった。 「おふぅッ♡」  手コキで満足できないのならフェラでヌキ尽くす作戦だ。   「ん♡  れろ♡  ちゅうぅ♡」 「うああはあぁぁ♡」  〝一発ヤラないと気が済まない〟という男はいるが、  そんなはずはない。男の性的欲求には物理的な上限がある。 「ちゅむ♡  ペロペロ…♡」 「う… ああぁあ♡  ヤバ…」  例え手コキだろうと足コキだろうと、  ふたつの睾丸に貯蔵されている精液を  スッカラカンにされたらその時点で男の気は済むのだ。  それが〝男の仕組み〟なのだ。 「ちゅ~♡  じゅぽっ♡  じゅぷっ♡」 「ふああぁぁぁあぁ♡」  口内におさめる肉棒が最大限まで充血する。  熱くて長くて太くて 硬い。  本当に硬い。  亀頭部は少しプ二っとするが幹の感触は人体と思えぬほど硬かった。  なのに〝コレ〟には骨は入っておらず  筋肉もほとんど無いのだという。  海綿体組織だの充血による張力だの  事細かな仕組みがあるのだろうが、私には  〝男の下心〟が詰め込まれているように感じた。  この硬さも、この熱さも。  〝男の下心〟によるもの。  チンポを支えているのは骨でも筋肉でも血でもなく、  〝いやらしいスケベ心〟のように感じてしまうのだ。 「ミ… ミオさ…ん… そろそろ…」  普段はふにゃふにゃのチンチンが〝スケベ心〟によって   人体最硬度にまで変身するという不思議。  一方で〝スケベ心〟の源泉であるにもかかわらず  人体最弱部位から這い上がる事の出来ない哀れな金玉。  男の肉体のアンバランスさに呆れながら  勃起チンチンの溝(みぞ)を舌先で責めてやった。 「レロレロレロレロ♡♡」 「~~~ゥッッ♡♡」     どぴゅりゅるるるるる!!  迸る精液が口内で暴れ回る。  熱い…  苦い…   臭い…  が… そこまで嫌ではない。 「うあぁ… ミオさ…あぁぁん♡」  びゅるるるるるる!!  二発目、いや、手コキを合わせて三発目か。  たいていの男は〝大人しくなる回数〟だけど  念のため… もう少し搾っておこう♪ 「じゅぽ♡  じゅぷ♡  じゅぬ♡」 「あぁぁああぁ 」   びゅるるる!     どぴゅっ       どぷ… ぴゅる…    ※ 「―――すいませんでした」  先ほどとは逆。  ベットに腰かける私に向かってYさんが深く頭を下げる。 「あまりに… 興奮してしまって…」 「いえ、お気になさらず」  おクチをティッシュで拭きながら私は応えた。 「〝男性の下半身は別人格〟とも言いますから」  結果として〝報酬〟を大目に支払う事になってしまったが、  まぁ… 良い勉強になったと思えばいいか。  というか、会社からはちゃんと〝取材対象へ渡すお金〟も  貰っており、チアキさんみたいな女性にはそのまま渡している。  Yさんみたいな男性には〝こういう支払い方〟をして、  浮いたお金は私のボーナスとなる、という仕組みだ。  だからコレも〝調子に乗ってばかりいると危険〟という教訓である。  勉強させてくれたお礼に〝あの台詞〟を言ってやった。 「ふふ… 大変ですよね。男の人って♪」  Yさんの股間が少し膨らんだ気がした。


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