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【連載第18回・約8,000字】Hカップ巨乳熟女が金髪超乳パリピギャルに改造される話

■ 「くっ……はっ……」  漏れた声は苦しげだが、雅史の肉体は快美で埋め尽くされている。 「ほらほら、頑張れ~」  床に仰向けに寝そべった真央が煽る。  今、雅史は正常位の姿勢で彼女と交わっていた。彼がどれだけ必死に腰を振っても、彼女が快感を感じている様子はない。真央の顔に浮かんでいるのは左右非対称の凶悪な笑み。雅史の知る妻は、絶対にこんな笑い方をするような女性ではなかった。しかし、今の彼女はもう彼の知る真央ではないのだ。 「頑張んないとどうなるか、わかってるよね~♡」  その言葉にどっと吹き出す汗。喉が締めつけられ、呼吸が苦しくなる。 「く……っ……うぁ……」  勃起できなくなるまでのあいだに、真央を絶頂させなければいけない。でなければ、自分は真央の玩具として改造されてしまう。しかも、そのための金銭は、息子を海外に売り飛ばして作られる。まったく現実味のない話だ。しかし、それを現実にしてしまうのが今の真央なのだ。  裕貴が真央を変えた。しかし、そうなる原因を作ったのは他ならぬ雅史だ。自分の弱さがこの事態を招いた。すべて、自分のせいだ。法に触れた行為ならば、相応の罰が用意されている。しかし、弱さゆえの罪はどうすれば償えるのか。わからない。その答えを探すような猶予すら、雅史には与えられない。  これまで、真央とは数え切れないほどの回数、体を重ねてきた。しかし、その際に重んじてきたのは、愛情を交わし合うことであり、肉体的な快感はそれに付随するものでしかなかった。肉悦は愛情を阻害する不純物だ、という意識すら持っていた。これまで真央を絶頂させた経験はほんの数回――それも意識して成したことではない。それで何の問題もない。そう思ってきた。  だが今はこれまで不純と蔑んできた快感に集中しなければいけない。たった1回、真央を絶頂させることができればそれでいい。しかし、その1回があまりにも遠かった。 「頑張れ、おっさん」「がんばえー」「もっとがんがん突きまくんないと~」――ふたりを取り囲んでいる男女が囃し立てる。酒を飲んでいる者。オードブルをつまんでいる者。スマートフォンで撮影している者。……雅史にとっては、これまでの人生を左右する一大事だが、彼らにとってはパーティーの賑やかしに過ぎないのだ。そして、最悪なことにその「彼ら」には真央も含まれている。 (くそ――)  歯を食いしばりながら、雅史は腰を振る。けれども、彼の努力はいっさい実を結ばない。 「ほらほら。全然気持ち良くないよ~?」  真央は彼を嘲る。その余裕ぶりが、愛というヴェールを剥がれたオスとしての実力を端的に示している。プライドの軋む音を絶えず耳にしながらも、雅史は腰を動かし続ける。動かし続けなければいけない。  汗ばんだ腰を激しく打ちつけても、真央の余裕はわずかも揺るがない。身ひとつで巨峰への登山を余儀なくされているような錯覚に襲われる。真央はただそこに仰向けになっているだけ。だというのに、その圧倒的な存在感が雅史の心身を押し潰す。  規格外の質量を誇る乳肉。常識外のボリュームとなった尻肉。はち切れる寸前まで女の脂を詰めこんだ腿肉。……一体、現在の真央の体重の何割を牝肉の重さが占めるのか。真央の体に溢れかえる凄まじい肉感は、もはや威圧の領域に踏み込んでいる。わずかに身動きをするだけで、むちっ♡ むちっ♡ と肉が熟れ軋んでいる。  雪白の肌に滲み出る汗は、雅史の腰使いではなく、部屋にこもった熱気によるものだ。たちのぼる汗の香りは、香水のそれと濃密に絡まりあい、妙なる芳香を織りなしている。それを嗅いでいるだけで、脳が爛れていくのがわかった。  彼の知る真央とはあまりにもかけ離れた姿――しかし、これが、今の真央の体なのだ。これは、家事をこなし、子どもを育み、夫と愛し合うための体ではない。ひたすらにセックスを楽しむための体だ。体ではなく、道具だろうか。いや、それよりも、武器と見なしたほうが適切だろう。  あまりにも忌まわしい――と頭では考えている。けれども、その忌まわしい肉体の魅力は、愛だの恋だのといった生ぬるい言葉をいとも簡単に破壊し、オスの本能の最も深い部分を直撃している。一瞬でも気を抜けば、すぐさま搾り取られてしまいそうだ。  どれほど魅力的であっても、たやすく射精をするわけにはいかない。射精すれば、萎える可能性はそれだけ増えてしまう。そうなればすべてがおしまいだ。  自分はどうなっても構いはしない。しかし、息子は翔太は絶対に救わなければ。  女ふたりに連れて行かれた息子は、今、自室で彼女たちに何をされているのか。想像するだけで怒りが湧き上がるが、込み上げた憤怒は一瞬にして苦痛であり歓喜でもあるものに塗り潰されてしまう。歯を限界まで食いしばった雅史は、目を涙で潤ませ、必死になって動く。  できるだけ耐えなければ、と雅史は己に言sい聞かせる。だが、耐えようとすればするほどに、交わっている肉体の魅力が際立ち、彼を苦しめた。その苦しみは、喜びと表裏一体となっている。苦痛ならば耐えることができる。だが、歓喜をしのぶすべはない。  ぺち。ぺち。ぺち。……  汗ばんだ肌がぶつかる音は、真央の肉体に横溢する生命力に比べてあまりにも弱々しい。どれほど激しく肉棒を突き入れようと、真央の膣はやすやすとその激しさを呑みこみ、なかったものにしてしまう。 「ほら、頑張れ♡ 頑張れ♡ 頑張れっつーの♡」  追い詰められるべき対象に笑顔で囃し立てられながら、雅史は死に物狂いで腰を振り続ける。 ■ (この感じだと、もうそろそろかな~)  雅史を見上げながら、真央は思う。  抜き挿しされるペニスのいななきが、そろそろ射精しそうだと訴えている。少しでも膣肉を締め上げてやれば、即座に爆発するだろう。しかし、真央は何もせず、ただ雅史の思う通りにさせている。彼ががどれほど必死に腰を振っても、真央は少しの快美も感じてはいない。絶頂など夢のまた夢――それどころか、 (はー。まじで退屈なんだけど。あくび出そう……)  長年連れ添っていながら、妻の体についてまったく理解できていない夫に失望する。これならば、逆ナンでホテルに連れ込んだ男たちのほうが圧倒的にましだ。あらためて、こんな男と結婚してしまった――それだけではなく、子どもまで作ってしまった自分の愚かさを呪う。しかし、こんな男だからこそ、自分好みに――今とは正反対の男らしい男に変えてやりたいと思ってしまう。 「うぁ……ぁ……っ……」  ぴゅるっっっ♡ ぴゅるっっ♡ ぴゅるっ♡ ぴゅ……♡  雅史が腰の動きを止めて呻き声をあげる。肉棒がびくびくと跳ねた。発射される精液は笑ってしまうほど少量で、勢いも大したことはない。射精とは最も男らしくあるべき行為――だからこそ、男らしさの欠如が際立つ。 「う……あ……」  よぼよぼとした動きで、雅史が真央の体から離れる。愛液に塗れた短小ペニスは勃起を維持できているが、あと数回精液を吐き出せば萎えてしまうに違いない。肩で息をする雅史の目には絶望が色濃かった。それはそうだろう。あれだけ動いて、真央に喘ぎ声ひとつあげさせることができなかったのだ。 「おいおい」「さすがにもうちょっと頑張れよ」「もうすでにへばってるけど大丈夫そ?」……夫婦の痴態を眺め楽しんでいた男女が騒ぐ。パーティーに参加してくれた彼らが楽しんでくれることが素直に嬉しい。もっと楽しんで欲しい。盛り上がってほしい。主催である真央には、そうなるように努力する義務があるだろう。  幸いなことに、それはとても簡単だ。 「今度はまおっちが動いていいかな?」  笑いを口に含みながら、真央は尋ねた。返事も聞かず、雅史を床へと押し倒し、彼の下腹にまたがった。Oカップの超乳ごしに見下ろす雅史の顔は、ひどく情けなく見えた。その情けなさが、真央の胸を凶暴に騒がせる。こぼれる溜息。「やっべ♡」という下卑た呟きは、狂騒の中、真央本人にも聞こえない。  己の無力さを噛み締めさせる時間はこれでおわり。ここから先は、真央の――新しい真央の魅力にひれ伏してもらうための時間だ。結果はわかりきっている。だからこそ、余裕をもって過程を楽しむことができる。肉感に溢れたこの体で雅史を壊す。壊すのは雅史だけではない。これまで彼と紡いできた時間のすべてをこの牝肉で完膚なきまでに圧殺してやるのだ。  それじゃあ、と真央は声を弾ませて言った。 「まずはキスしよっか♡」 「キ……キス……」  雅史の視線が、真央の唇へと向けられる。ヒアルロン酸注入によって豊かに熟れた唇は、艷やかな紅をべっとりと引かれ、食虫花のように毒々しく咲いている。真央は髪を耳へと掻き上げつつ、自分の顔を夫へと近づけていった。ほんのわずか、混じり合う息遣い。真央の唇が夫のそれに重なる。「んっ♡」と鼻息を漏らしつつ顔を押しつけると、豊唇が、ぶっちゅうぅぅん♡ と、柔らかさを振りまきつつ潰れた。 「んんっ……♡」  雅史の顔を両掌で挟んで、真央は彼の口腔へと舌をすべりこませた。たっぷりと唾液をまといつかせたそれで、雅史の舌を絡め取り、存分に翻弄する。  ぶちゅ♡ にちゃ♡ にちゅ♡  淫靡に粘りつく唾液の音。観客たちが「うわ」「えっぐ」と笑い合う。 「はむっ♡ んっ♡ ちゅっ♡ ……おらっ♡ もっと舌絡めろって♡」  時折、ドスの利いた声で脅しを挟みながら、真央は夫の口唇を貪った。舌が舞うたび、雅史の脳細胞が蕩け腐っていくのがわかった。キスの快感が行き渡り、雅史の体からこわばりが消えるのを見計らい、真央は焦げた息を吐きながら唇を離した。ふたりのあいだに、ねばぁ♡ と白濁した唾液の糸橋が渡る。倒していた上体を起こしていくと、それは重力に引かれて儚く千切れた。 「ま、真央……」  射精をした時同様に息を荒げながら雅史が言う。しかし、今、その瞳は望まぬ歓喜がもたらした涙に潤みながら小刻みに震えている。キスの次に来るものを予期して怯えているのだ。あまりにも情けなさ過ぎて可愛いとすら思う。まるで自分を壊してくれとはしたなくも誘っているかのようだ。実際、雅史は心の奥深くでは破壊されることを熱望しているのかもしれない。自己破壊がどれだけの快楽を伴うものなのか。それを想像させるものが、今、彼のすぐ近くにいるのだから。  観客たちに見せつけるため、真央は大げさに舌なめずりをしてみせた。下半身を動かし、根本から先端までキスの興奮をみなぎらせいなないているペニスを膣に呑みこむ。 「それじゃ次は――」  その言葉の続きは、口ではなく、腰使いが述べ綴った。前、後、前、後、前、後……絶妙な動きに、雅史がたちまち苦悶の呻きをあげる。本気になれば勃起できなくなるまで搾り取るのは簡単だ。しかし、できるだけ焦らしてやろう、と思っている。せっかくの勝負があっけなく決したのではパーティーが盛り下がってしまうではないか。 「あっ♡ あっ♡ ま、真央……♡」  喉をそらして喘ぐ雅史に、真央は嘲笑を降らせる。 「気持ちいいっしょ♡ でもでも自分が気持ちよくなってるだけでいいのかな~? 何しなきゃいけないか、わすれちゃってない? まおっちのこと気持ちよくしないと、人生終わっちゃうよ~ん♡」 「そ、それは……」  そんなことを受け入れられるはずがない。無駄と知りつつも、どうにか真央を突き上げようとした雅史の腰の動きは、前後から上下動へと動きを切り替えた真央の腰に瞬殺されてしまう。雅史はなかば白目を剥き、「あひっ♡」とそれまででいちばん情けない声をあげた。観客たちが失笑を漏らす。真央もこらえきれずに笑っていた。 「ほら♡ ほら♡ 頑張ってまおっちのことイカせてみろよ~♡ うりゃうりゃ~♡」  腰を弾ませながら、真央は雅史を煽った。雅史の肉棒がぴくぴくといななく。このまま一気に絞ってやろう――と腰を動かす寸前で、突如、大音量で音楽が流れ始めた。  ノリのいいダンスミュージック。どっ、どっ、どっ……という重低音があたりの空気を震わせる。誰かがスマートフォンをテレビに接続し、そこから曲を流し始めたらしい。そのリズムが、裕貴に預けられた最初の頃に経験した、ナイトクラブでの夜遊びを思い出させる。あの頃は自分がこんなふうに「パリピ」になるとは思ってもいなかった。だが、思ってもいないことが起きるからこそ面白いのだ。  あの時は酒に我を忘れなければ何もできなかった。しかし、今は素面でこんなことができてしまう。これを成長と呼ぶべきなのか堕落と呼ぶべきなのかはわからない。とにかく、何であれ、真央は今の自分にこの上なく満足している。  音楽にあわせて、真央の腰が躍動を始める。腰を動かすだけではなく、高く掲げた腕を激しく振り、リズムにノる。「ふーっ♪」「いえーい♪」という歓声が喉から迸った。意識してそう動いたわけではない。自然とそんなふうに体が動いていた。真央はもはや根っからの「パリピ」なのだ。上体のうねりにあわせ、Oカップの豊胸超乳がゆっさゆっさと重量感たっぷりに揺れ躍った。踊っているのは真央だけではない。部屋に居合わせた男女の多くも、それぞれの思う通りに体を揺らしている。 「う……ぁっ……!」  ノリノリの腰使いに、雅史が切なく体をよじる。肉棒はびくびくといななき、早くも2度目の射精を予報していた。なかば白目を剥いたその顔に、観客たちがどっと沸いた。 「何泣きそうな顔してんの? まじでウケるんですけどー。もっとアゲてこ♡ せっかくのクリスマスパーティなんだよ♡ どうせ負けるなら、楽しく負けたほうがいい――でしょ?」  踊り続けながら真央は尋ねた。 「ぼ、僕は……負ける……わけには……」  自分は負けない。負けるわけにはいかない。そんなふうに言うのは、雅史が父としての意識、夫としての意識に囚われている証拠だ。そんなもの、とっとと捨ててしまえばいいのに――と思うが、同時に生まれ変わるのがどれほど恐ろしいことなのかも理解できる。骨身にしみついたものを捨てるためには、強烈な外圧が必要なのだ。真央は妻としてその手伝いをしてあげている――というわけではもちろんない。こうして雅史を弄ぶ理由は、それがたまらなく楽しいから。それだけで十分だ。 「あっそ♡ まおっちのことイカせられるといいね~♡ 頑張れば奇跡が起きるかもよ♡ なんせ、今日は聖夜なんだし?」  ぞんざいな励ましの言葉を投げて、真央は体を動きをそれまで以上に音楽に委ねる。 「うぇーい♪ ふーっ♪ ふーっ♪」  年甲斐もない奇声をあげて踊り狂う真央。ばるんっ、ばるんっ、と乳房までもが踊る。高まる体温に吹き出す汗――甘ったるい芳香が濃厚に漂った。その匂いを否応なく嗅がされながら、雅史は2度目の射精へと至る。 「ひっ……!」  ぴゅるっ♡ ぴゅるるっ♡ ぴゅるっ♡  その量も勢いも、大したことのなかった1度目のそれにすら及ばない。 「ほらほら。へばってる暇ないよ? まおっちに勝つんでしょ♡ 応援してあげよっか♡ 頑張れ♡ 頑張れ♡ 頑張れ♡」  負かすべき相手である真央に勝利を煽られる。その矛盾や屈辱を噛み締めている余裕すら、今の雅史にはないだろう。早くも3度目の射精へと駆け上っていく彼の姿を見下ろしながら、真央は音楽にあわせて汗塗れの裸身をくねらせた。 「まおっち、はい、これ」  ひとりの女が、真央にプルタブを開けた発泡酒を渡してくる。真央は腰の動きはそのまま、それを飲む。んぐ、んぐ、んぐ、と一気に半分以上を干す。火照った体に炭酸と冷たさが心地よく刺さった。「っはー♡」という息に続いて、つい「おいしー♡ さいこー♡」と歓喜の声をあげてしまう。酒を飲む楽しさも、かつてのままなら知ることはできなかっただろう。 「ま、真央……君、酒を……酒は……」  下戸だったはずの真央が美味しそうに酒を飲む姿を見上げ、雅史が唇をわななかせる。そんな彼を見下ろし、真央は笑みを深めた。 「おめーも飲めや♡」  そう言って、缶を傾け、彼の裸に胸に酒を注ぐ。「んんっ」と驚きの声をあげる雅史。液体がばちゃばちゃと跳ね散った。  缶が空になったところで、真央はそれを放り捨てた。 「な、何を――」  何をするつもりなのか、という雅史の問いかけを無視して、真央は上体を倒した。んあ、と突き出した舌で、彼の胸肌を濡らす甘い液体を舐め取っていく。同時に、真央は唇と同じ色のマニュキュアに彩られた両手の爪で雅史の乳首をカリカリと刺激している。むろん、そうしているあいだも、真央の腰はリズムにノッて上下左右に揺れていた。 「んちゅ♡ れろぉ♡ れ……るぅ♡ ちゅっ♡」  なめらかな舌のうねり。乳首への刺激。そして、ギャルメイクによってこれでもかと強調された目が至近距離から送ってくる挑発の熱視線。それらが渾然一体となったものに直撃され、雅史の心臓が大きく鼓動し始めた。 「あふっ♡ んっ♡ ま、真央……それ、やめ……やめて……くれ……」  鼻にかかった声で雅史が哀願するが、もちろん、その願いは聞き届けられない。 「やめるわけねーだろ、ばーか。つーか、今の声何? きっしょ♡ 絶対やめてやんねー。おらっ、イけ♡ イけ♡ イ~け~~~~~♡」  へらへらと笑いながら、真央は雅史を追い詰めていく。雅史は実にあっけなく、3度目の射精へと駆け上がっていった。  こんなに簡単でいいのだろうか、と真央は思う。あまりにも簡単すぎる。いや、その簡単さを誇るべきなのだろう。それは、自分の技巧が卓抜していることの証左なのだから。  何もかも思いのまま――かつて、この屋根の下、専業主婦として夫と子どもに仕えていた自分が、今この場では彼らの命運を左右している。その感覚がもたらす喜びで、鼻の穴が得意げに膨んでしまう。 「んちゅ♡ ほら♡ イけ♡ イけ♡ イけイけイけイけ出せっ♡ よわーい負け犬ザーメン、まおっちのなかにぴゅるぴゅるお漏らししろ~~~~~~~~~♡♡♡」  うねっ♡ くねっ♡ ばちゅん♡ ばちゅんっ♡  巧みな腰使いが性感を過たず撃ち抜く。雅史は喉を反らし「はへっ♡」と悦楽の悲鳴をあげた。脈動するペニス――3度目の射精は2度目よりもなお情けない代物だった。ごく短時間の射精をおえた肉棒は惨めに縮もうとする。このまま縮んでしまえば、もう2度と勃起は果たせないだろう。快美の息を吐く雅史の目に、絶望が浮かんでいく。 「え?」「もう出したん?」「早」「もうちょい頑張れよ、おっさん」「男らしいとこ見せてー」「まおっちに負けんなー」……浴びせられる嘲笑も、きっと彼の耳には届いていないだろう。体を起こした真央は、失笑しながら腰を大胆に動かした。ぐりゅん♡ ぐりゅん♡ ぐりゅんぐりゅん♡ と大きく円を描くと、呻き声とともに雅史の裸身が跳ねる。瞬時にペニスは硬度を取り戻していた。 「まおっちのことイかせられなかったらどうなるか……わかってるよね~? わかってるんだったら、頑張るしかない♡ そうだよね~?」  左右非対称の表情を浮かべ、真央は金髪を掻き上げた。射精へと追い込むのはしごく簡単だが、このイベントを簡単におわらせる気はない。萎えても萎えても奮い立たせて、徹底的に絞り尽くしてやるつもりだ。なぜそんなことをするのか――答えはもちろんひとつだ。  楽しいから。パーティーにそれ以外を求めるのは野暮というものだ。  あのさ、と真央は言った。 「すぐには負けさせねえよ? おめーが負けられるのは、まおっちが満足してから♡」  かつては貞淑な妻であった女に極悪な笑顔で脅され、雅史の体が恐怖にこわばる。負けてはいけない。――しかし、今にも泣き出しそうな目も、「はひっ……はひっ……」という苦しげな呼吸音も、雅史本人よりも先に白旗をあげてしまっていた。何もかもが弱々しく萎えた彼の体の中で、肉棒だけが力強く勃起している。いや、勃起させられている。  それまで流れていた曲がエンディングを迎え、次のものへと切り替わった。  今度の曲は、先程とは比べ物にならないほどにアップテンポだ。 (続)

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