【分量】 無料1.2万+有料1.3万 【内容】 着衣のまま巨乳化(B→J)、パイズリ ◆―――――― 「……んっ♡ ……んっ♡ …………んんっ♡」 快感未満の刺激が、樋口円香を責め立てている。 歯を食いしばっても、目を閉じても、それは円香の精神を甘く蝕む。 耐えよう、とすればするほどに、その感触は際立ち、パーカーの内側に熱をこもらせ、眉間に悩ましい皺を寄せた。 「……はあっ♡」 腹の底から這い登り、口からこぼれた焦げた息遣いは、適度に絞られた照明に染まった空気に紛れる。 「いい声が出るようになってきたじゃないか。いいぞ、その調子だ」 背後から円香の耳に囁くのは、酒樽を連想するほど肥満した体を恥ずかしげもなく晒す中年男だ。 ヒットメーカーとして知られるドラマ監督である。撮影手腕の確かさもさることながら、女癖の悪さも業界では有名だ。女優への枕営業の強要、セクシャルハラスメントは日常茶飯事――訴訟はすべて金で握りつぶしているという噂だ。 ラブホテルの一室。 ベッドの上で横座りの姿勢になった円香は、着衣のまま、乳房を揉みしだかれている。 入室してすぐ、シャワーを浴びることも許されず――もうかれこれ一時間にもなるだろうか、男は服を脱がせもせず、ひたすらに円香の胸を弄んでいた。 「ずいぶんと胸にご執着ですね……」 喘ぎを押し殺しつつ、円香は言う。 「こちらとしては早く済ませて欲しいのですが」 「ずいぶんと余裕ぶるじゃないか。自分の置かれている状況がわからないわけじゃないだろう。相手に弱みを見せないのは結構だが、見え透いた虚勢は惨めなだけだぞ」 くぐもった笑いが、円香のうなじに吐きかけられる。 「それに、さっさと挿れるばかりが楽しみじゃない」 「そうですか。では、勝手に楽しんでいてください。私は我慢しているだけですので」 「それは構わんが、いつまで我慢していられるかな」 男の掌の動きが粘着の度合いを増した。乳房を構成する細胞のひとつひとつまでもを揉み込もうとするかのような動き。ぞくぞくとした感覚が肌を這う。喉奥から溢れそうになった情感を、円香は奥歯で噛み潰した。 夜はまだ始まったばかり。逃れ得ぬ肉獄に囚われた少女には、望まぬ愛撫に耐えることしか許されていない。 ◆―――――― 円香が誘いをかけられたのは、今を遡ること三ヶ月前。 この男が監督するドラマに、その回限りの出演をした時だった。 現場に入って早々に、男は「一緒に食事に行かないか」と声をかけてきた。形式としては誘いだったが、そのふてぶてしい態度が、業界で生きていたければ要求に従え、と告げていた。 もちろん、円香が了承するわけもない。彼女にとって、アイドルとしての栄達など、どうでもいいことだ。にべもなく断りを述べると、男は、信じられない、という顔でしつこく食い下がった。ブランド物のバッグを買ってやろう、マンションを世話してやろう、大作ドラマの主演に起用してやろう――それでも見込みがわずかもないと知れると、捨て台詞を吐いてようやく引き下がった。 収録後、円香の担当プロデューサーである青年に報告すると、まずは何もされていないかをひどく心配され、無事だとわかると「正しい判断だった」と言われた。いい大人なのだから、単純な正誤で割り切るのはやめればいいのに、と思うが――そんな愚直な彼だからこそ、円香は惹かれてしまったのだろう。自分で自分が嫌になるが、それで彼と交際しているという事実が変わるわけではない。 問題は、周囲に秘匿しているその事実を、知られてはならない男に知られてしまった、ということだ。 円香に袖にされたことで恨みを持った男は、あちらこちらへと手を回し、卑しくもその事実を探り当て、暴露されたくなければ自分に抱かれろ、と彼女を脅迫した。 自分はアイドルを辞めても構わない。しかし、担当アイドルと付き合っていたとなれば、彼のほうも職を辞することを余儀なくされるだろう。相談すれば、彼は自分を犠牲にすることを厭わなかっただろうが、仕事に打ち込む姿を間近にしていると、とてもそんなことはできなかった。 今日、円香は男との夕食を済ませ、このホテルへと連れ込まれた。 覚悟はできている。選択に後悔はない。悔いがあるとすれば――真面目すぎる恋人が、せめて学校を卒業するまでは、と円香の体に手を出してくれなかったことだろう。彼がしてくれたのは、せいぜい、頭を撫でたり、頬に触れたりする程度のもの。キスすらしてこようとはしない。そのおかげで、自分はこれから、あさましいオスに純潔を穢されることになるのだ。 本当に駄目なひと、と円香は苦々しく思う。 その苦々しさに際立つ甘やかな気持ち――それが、今の彼女を支えていた。 ◆―――――― 「………………あんっ♡」 ふいに漏れてしまった息遣いは、もう取り返しがつかない。 羞恥ではなく屈辱に顔を赤らめて、円香は俯く。 服の内側に蒸れる熱気。汗が背筋を滑り落ちると、毒虫が這うような錯覚が鳥肌をたてた。 「随分と可愛い声も出せるじゃないか。次のドラマではそういう役柄も悪くないかもしれないな」 「結構です。次なんてありませんから」 「遠慮の必要はないぞ。出演タレントの色々な魅力を引き出すのは、監督の役目だからな。――ああ。お前はアイドルだったか。気色の悪いオタクどものオナニーのオカズになるご立派な職業だ」 「黙って」 アイドルに誇りを持っているわけではない。むしろ、男と円香の認識は近似していると言ってもいい。それでも腹が立ってしまうのは、やはり恋人の存在があるからなのだろう。呆れるほど真っ直ぐな彼の思考に、いつの間にか毒されていたのだ。それを知るのがこんな場面なのだから、皮肉なものだった。 「そう邪険な声を出すなよ。その代わりに、可愛い声を聞かせてくれ」 「だ、誰がそんな声……っ」 男の耳を楽しませるための声など、絶対に出したりはしない。己にそう言い聞かせ、顔はあくまでも平静を装いつつ、奥歯に力をこめ、関節が白むほど強く拳を握る。 「それじゃ、俺がそんな声を出せるよう、手伝ってやろうじゃないか」 そう言った男は、乳房を鷲掴みにしたまま、揉みしだくのではなく、鍵型にした左右の人差し指で肉毬の頂点を責めはじめる。カリカリとパーカーの生地をひっかく爪先。敏感な部分へ与えられる刺激は、揉みしだかれる時とはまったく異質な切なさで円香を襲った。 「……んっ♡」 声は小さくとも、そこにこめられている熱情は、先程の比ではない。 深い眉間の皺。くねる足腰。靴下の中の五指がぎゅうと縮こまる。体が奥底から燃えたち、どっと汗が吹き出した。必死にこの男を喜ばせまいと喘ぎを押し殺すその姿が、しかし、男の嗜虐を満たしてしまう。 「我慢しなくてもいい。ここにいるのは俺とお前のふたりきりなんだからな」 「あなたとふたりきりだから、我慢しているんです……」 「言うじゃないか。楽しみでならんよ、お前が俺とふたりきりになりたい、とせがんでくるのが」 「そんなこと……絶対にありえない……」 「どうかな。この世に絶対はないと言うぞ? 男と女の仲には特にな。それはお前もよくわかってるんじゃないか?」 それは――と円香は言いよどむ。 プロデューサーの第一印象は確かに最悪で、その時の自分が、のちのちこの男と恋人になると言われたら「絶対にありえない」と言ったことだろう。ふたりの関係性まで、この男は調べ上げているのだ。その執念深さの対象となってしまった不運を呪う。 「それでも、あなたとなんて、絶対にありえない。油物のとりすぎで、脳まで脂肪になってしまったのでは?」 「かもしれんな。しかし、一緒に行ったあのレストラン、食べ過ぎるのも仕方がない美味さだっただろう。――特にお前の料理は特別製だったからな」 「何を――」 「鈍いやつだな。薬を混ぜた、と言っているんだよ。いわゆるレイプドラッグなんてつまらないものじゃないぞ。お前に食わせたのは、胸を大きくする薬だよ」 男は円香におおいかぶさるように、背中に太鼓腹を押しつけた。彼女の肩に顎をのせ、そこから己の掌の支配下にある円香の胸元を眺め下ろす。 「といっても、豊胸サプリの類じゃないぞ。あんなのは情報弱者相手の眉唾だ。お前がスープスパと一緒に美味しくいただいたのは、裏社会経由で手に入れた紛れもない本物さ」 馬鹿馬鹿しい、と円香は男の言葉を一蹴する。 「本物の胸を大きくする薬? そんなもの、あるわけない」 「あるさ」 自信たっぷりに男が言う。 「まあ、実を言うと、俺も半信半疑だったんだがね――つい数分前に信じることにしたんだよ。どうしてかって? お前も自分の胸を触ってみればわかる」 ほれ、と男は円香の手を取り、無理矢理に掌を乳房にあてがう。 瞬時に、円香の顔が青褪めた。 「こ、これ――」 動揺に上擦った声をあげる円香。その掌が包み込んだ感触――それは円香の記憶にあるよりも、ひと回り大きかった。円香が常用しているブラジャーのサイズはBカップ。それが今は、Cカップに迫ろうとしている。数値的にはほんのわずかの変動に過ぎないが、その差異がもたらす驚愕は絶大だった。 「どうだ、わかるだろう。わからないわけはないよな。自分の体だものな。――刺激すれば刺激するほど大きくなる、と売り手に説明を受けたよ。好みのサイズになるまで揉んでやれ、とな。だからこうして、延々胸を弄っているわけだ。さて、薬の効果が切れるまで、あと一時間……お前はどれだけ巨乳になってくれるかな?」 貼り付いたように動かなくなった円香の掌の内側に己の掌を潜り込ませ、男はふたたび乳房への愛撫に耽り始める。揉み、引っ掻き、掴む……その感触が今まで以上に際立ってしまうのは、薬剤を投与された自覚によるものだろう。 「離して……っ」 身をねじり、逃れようとする円香を、男はその腕力でたやすく封じ込める。あらためて、彼が男であり、自分が女であること――肉体的にはかなわないことを思い知らされる。 「逃げるな。なに、俺も鬼じゃない。胸は好き放題にデカくさせてもらうが、その後で元に戻る薬をくれてやるさ。もちろん、一晩俺の言うことを聞いたら、という条件はつくがね。彼氏を助けたいんだろう? それなら、お前に選択肢はない」 「この……卑劣漢……っ」 「そんな卑劣漢につけこまれるような秘密を抱えた自分を恨むんだな。何、すぐに俺に目をつけられた幸運に感謝することになる。他の女たちのようにな」 「私は……そんなふうになったりなんて……」 「自分だけが特別だと思ってるのか? そういうつまらん自意識からは卒業したほうがいいぞ。苦しむだけだからな。難しいことじゃない。お前は何も考えず、何もかも全部、俺に任せていればいいのさ」 男の言葉は、八割がた、円香には聞こえていない。愛撫される胸からじわじわとこみあげる熱が、円香の思考の正常な働きを蝕んでいる。それだけならまだいい。それは、心だけではなく、肉体までも、蝕もうとしているのだ。 ◆―――――― 嘘だ、と否定しても、目の前の現実は変わらない。 「このペースなら、すぐに巨乳、いや爆乳だな。感謝してくれていいぞ」 円香の乳房を弄びながら男が言う。 「感謝なんてするわけない……」 「そうか。仕方ないな。感じすぎてそれどころじゃないか」 「感じてなんか……いない……」 円香の抗弁には、しかし、力がない。 男の掌の中、円香の乳房は確実にその豊かさを増している。若干の余裕があったはずのBカップのブラジャーに、柔らかな肉がみっちりと充満している感覚がある。恐ろしいのは、本人の意に沿わぬ肉体改造はまだはじまったばかり、ということだ。 「遠慮しないでどんどん感じろ。ホルスタイン顔負けの爆乳女にしたててやる」 「………………っ」 そんな姿になった自分は、まったく想像できなかった。 胸なんて大きくても邪魔なだけ。胸の大きな女性たちを否定するわけではないが、これまでそう思ってきた。そんな自分の胸が大きくなる――いきなり突きつけられた事実を、円香はまだ受け入れきれていない。 円香の戸惑いをよそに、胸に感じる窮屈さは着実に増していた。 感じまいとすればするほどに、胸へと与え荒れる刺激は意識の中に際立ち、好き勝手に体を変えられる嫌悪感とともに、円香を責めたてる。目を閉じても、歯噛みをしても、体の内側に生まれるそれから逃げられはしない。 「……んっ♡ ……あっ♡ は……あっ……♡」 忌むべき感覚が、円香の息を焦げさせる。本人の心が揺れるほどの艶めかしい響き。動揺している、という事実そのものが、彼女をさらに動揺させる。 このまま胸が大きくなっていったとして――変わり果てた体を、プロデューサーはどんな目で見るのか。彼ならば優しく受け入れてくれるはずだが、もしかしたら、という不安は拭いきれない。自分がここまで彼に嫌われることを恐れているとは思わなかった。 「こんな極上の体に手をつけないとは。信じられん馬鹿もいたものだな。大事にするからこそ、抱いてやらなければならない、ということがわかっていないようだ」 「あなた……どこまで……っ」 彼と円香のあいだに肉体交渉がないということまで調べているのか。秘匿すべきことを掘りおこされる不快さに、円香は吐き捨てた。 「他人のことを根掘り葉掘り……本当に悪趣味……」 「こんな上玉を恋人にしておいてプラトニックを貫くとはね。呆れた生真面目さだ。プロデューサーとしては合格だろうが、男としては失格だな」 恋人を馬鹿にされながらだというのに、愛撫の感覚はいささかも減衰しない。 「あの男もあの男だが、お前もおまえだ。それくらいの年齢なら、女とはいえ、やりたい盛りだろう。それを男にあわせて我慢するなんて、馬鹿もいいところだよ」 男は密着の度合いを高め、円香の耳に囁く。背中に押しつけられるたるんだ腹。腰に感じる男の股間は、驚くべきことにまったく固くなっていない。アイドルの胸を揉みしだく――そんな状況でさえも、この男にとっては勃起にすら値しない日常なのだ。 「今日はくだらん我慢なんて忘れて思う存分楽しめ。俺も楽しませてもらうからな」 「楽しむなら勝手にどうぞ……。私は気分が悪いだけですので……」 「気分が悪いだって? とてもそうは聞こえないがな。どれ、虚勢が張れないくらい、感じさせてやろうじゃないか」 男の掌が、その無骨な造りには似つかわしくない巧妙な動きで、ふに♡ふに♡と円香の柔らかさを弄ぶ。自分が楽しみつつも、それは円香の性感を的確に刺激した。男が円香の体に初めて触れてから、まだ一時間と経ってはいない。ごく短時間のうちに、この男は円香の体を円香以上に把握している。それは、類まれな女性経験の豊富さを端的に示していた。 「……あっ♡ はあっ♡ ……あ、ああっ♡」 前までは閉じられていた口が、半開きのまま、戻らなくなっている。閉じなければ、とは思うのだけれど、喘ぎは後から後から溢れ、それを許さない。開きっぱなしの口は、嫌悪に強張っているべき円香の表情を淫らに弛める。男に見られていないのは幸いだが、それがかえって、円香の心の枷を外し、顔を蕩けさせることになってしまう。 なんという顔をしているのだ、自分は。 廉恥が円香を灼く。体温が上昇し、汗粒が肌に浮き上がった。男の目を楽しませないため、あえてそっけないパーカー姿でやってきたが、もっと薄着をしてくればよかった、と後悔する。 窮屈だったブラジャーは、その域を過ぎ、明確な苦しさを円香に与えていた。肥大した乳肉が、カップのなかで悩ましげにたわんでいる。おそらく、現在の円香のバストサイズはCカップを通り越し、Dカップに迫ろうとしている。 「はっ♡ ……ああっ♡ んっ♡ く、ああっ……♡ やめ……っ」 「やめるわけはないだろう。もっと感じて、乳を育てろ」 胸を揉みしだきつつ、カリカリカリ♡と円香の乳首を引っ掻く男。その感覚に「くっ♡」と円香の喉奥が締まる。間違いない。胸が大きくなるにつれて、そこに生まれる感覚はより大きく、より鋭敏になっている。それはつまり、乳房の成長速度の増進を意味している。 ぎちっ、とブラホックが背中で軋むのがわかった。 大丈夫だ、と円香は自分に言い聞かせる。胸がどうなったところで、自分は自分だ。何が変わるわけではない。何の前触れもなく、突如として乳房が大きくなれば、何が起きたかを勘ぐられないわけにはいかない。それを突き止められれば困るのはこの男なのだから、元に戻す薬をよこす、というのは本当だろう。それまで耐えればいい。そして、今夜のことは悪夢だったと割り切って忘れてしまえばいいのだ。 しかし、だからといって、今この瞬間に感じている苦痛が消えるわけではない。 「……あっ♡ ……んっ♡ ……おおっ♡」 わずかな身動きにも耐えかねて悲鳴をあげるホック。肥大する乳肉は、もはやカップに収まりきらず、そこから溢れ出ようとしている。息苦しさの程度が、何よりも如実に円香の豊乳化の進行度合いを彼女に伝える。 「最初は貧相だったが……ずいぶんと膨れてきたな。いいぞ」 「褒められたって……嬉しくなんて…………お゙っ゙♡」 「嬉しくないわけがないだろう。こうして俺を喜ばせる体になれるわけだからな。最低でもパイズリができるサイズにはなってもらうぞ」 「パイ……ズリ……?」 未知の単語に、円香は眉を顰める。何を意味しているのかはわからないが、この男が望むことなのだ、下衆な行為に違いない、とわかった。 「知らないのか。まあ、無理もない。ペニスを胸で挟んでしごくんだよ。おっぱいでズリズリしごくからパイズリだ」 「……最低のネーミングセンス」 円香は吐き捨てる。この男に無理矢理育まれた乳房で、この男に奉仕する。それでは完全に、自分は乳房の従属物ではないか。 「俺が名付けたわけじゃない。それに、今は気に入らなくても、すぐにぴったりな名前だと思うようになるさ。――そうなってもらうためにも、早く胸を育てなくちゃな」 「そんなふうになんて、なりたく……ないから……」 円香の拒絶は、この状況にあっては一切意味をもたない。男が望むこと、それがすなわち、円香にとってしなければいけないことなのだ。 ふにふにと遊ばれるだけだった乳肉は、今や確かなボリュームをもって、男の掌に揉みしだかれている。緩慢な坂を登るように、徐々に大きくなっていくそれ――ブラジャーが軋みをあげているのがわかった。 「あ……っ♡」 ばつんっ、という感触とともに突然訪れた解放感に、円香は声をあげる。 豊乳に耐えかねて、ブラジャーのホックが壊れてしまったのだ。パーカーの内側で、ぶるんっと解き放たれる乳肉。それは、乳房の肥大によって初めてもたらされた感覚だ。そのおぞましさが、あらためて、円香に自身の肉体の変容を感じさせる。 「とうとうブラに収まりきらなくなったか。――ほら、自分の体が今どうなってるのか、しっかり見てみろ」 男に命じられるまでもなく、円香は自分の胸部を見下ろしている。 これまではなだらかに腹部から下半身へと滑り落ちていた視線が、乳房の隆起に押し留められる。Dカップ、いや、Eカップはあるだろう。感覚としては把握していたが、いざ目の当たりにするとその衝撃の度合は凄まじかった。頭が真っ白になり、何も考えることができない。 「もうじきに立派な巨乳の仲間入りだな。ほら、お前も触れ。柔らかさといい、弾力といい、最高だぞ。俺が揉んできたなかでも、トップレベルだ。元々、デカ乳の才能があったんじゃないか」 ほれ、と男は円香の手を取り、その掌に乳房を鷲掴みにさせた。 ありえないほどのボリュームが襲いかかり、ひっ、と悲鳴が喉にくびれる。柔らかでありつつも、しっかりとした弾力を備えた乳肉は、衣服ごしであるのに、指が蕩けてしまいそうだ。手首にずっしりと感じる重みすらもたまらなく心地良い。 「どうだ、円香。たまらんだろう、俺がくれてやったお前の体は」 「し、知らない……」 その答え方で、円香は男の問いかけに答えてしまっている。 自分の体にそなわってしまった淫猥さには、その所有者である円香もおののかざるをえない。しかも、それはまだ変容の途上にある。これからどうなってしまうのか――という想像が、円香の発汗を促す。乳谷間が蒸れる生々しい感触も、生まれ持った肉体では決して感じられなかったものだ。 「わかりたくないなら、わからせてやるまでだよ」 貼りついたままになっていた円香の掌を押しのけて、男の掌が乳肉への愛撫を再開する。 もみゅ♡ もにゅ♡ むにゅ♡ 「はあっ♡ おおおっ♡ おおおっ♡」 揉み込まれるたび、もはや恥ずかしげもなく、円香の口から桃色に溶けた声が漏れる。押し殺すこともかなわないほどに、その快感の度合は大きくなっていた。 「いいぞ。見栄を張る必要なんてない。気持ちがよければ、そうやって声を出せばいいんだ。自制心なんてつまらないものは捨ててしまえばいい」 もにゅ♡ むにゅ♡ もにゅうっ♡ ねっとりと粘りつくような動き。そのたび、円香の腹底から甘い音が絞り出されてくる。だらしなく下がった目尻。紅潮した頬。浮かんだ汗を糊にして、髪が白い肌にへばりついている様は、怖気をふるうほどに艶めかしい。 「薬は……本当にあるの……。なかったら、承知しない……」 どうにか気を紛らわせようと、円香は男に言葉を発する。 「嘘はつかんよ。朝にはくれてやる。それを飲めばお前の体は元のとおりだ。だから、安心してこの状況を楽しめ」 「こんなの……楽しめるわけ……ないでしょうっ」 「どうしてだ? お前がどう反応しようが、俺のやることは変わらんぞ。だったら楽しんだほうが得だろう。他の女では絶対に味わえない体験なんだ。すみずみまでしゃぶりつくすといい」 朝になれば元に戻れる――それが強固でなければいけない理性にヒビを入れる。朝になれば戻れるのであれば、この男の言う通り、楽しめばいい。苦しみから逃れようとする肉体がそう囁きかける。必死にその誘惑を跳ね除ける円香だが、胸に生まれる快感は刻一刻と大きくなり、その質量はさらに増していく。 「あっ♡ はっ♡ ……あうっ♡」 切なくよじれた声をあげる喉は、熱気に焼け焦げそうだ。 たっぷりと余裕があったはずのパーカーに、豊乳のシルエットがゆっくりと浮かび上がっていく。段々と皺が失われ、張り詰めていく生地。一度は解放された窮屈さが、ふたたび円香の呼吸を締め付けはじめる。 むにゅ♡ もみぃ♡ もにゅうぅん♡ 男の技巧が育乳に耽る。やめて――と円香はもう口にはしない。どんなに懇願をしたとしても、男がそれをやめるわけがないのは明らかだからだ。なすがままになるしかない少女の胸は、注がれる男の欲望を糧として際限なく膨れ上がっていく。 全身の毛穴から吹き出る汗。甘い香りが、部屋の空気を染めた。 「……F程度にはなったか」 男の掌が円香の乳房を下からすくいあげる。その動きで、さらにくっきりと浮き彫りになる形状――たっぷりとしたボリュームが、まろやかな紡錘形を描いている。桑山千雪や月岡恋鐘に並ぶほどのサイズだが、元々が並程度であっただけに、それは実際以上に大きく目に映る。 「これでお前は、正真正銘、本物の巨乳だ。だが、この程度で満足するなよ?」 「……ま、まだ……?」 Fカップ。円香にとってはもはやこれより上はないのではと思えるほどの大きさだ。にもかかわらずまだやるつもりなのか、という意味の問いかけに、男は「当たり前だろうが」と答えた。 「言っただろう、お前にはパイズリをしてもらう、とな。この程度じゃ、まだまだボリューム不足だ」 ほれ、ほれ、と囃し立てながら、男は円香の乳房――巨乳と呼ぶべき器官を揉みこむ。揉まれる快感だけではなく、ブラカップの内側に乳首がこすれる感覚が円香を喜びで苦しめた。 「ふうっ♡ ……は、あああっ♡」 むにゅん♡ もにゅうう♡ むにむに♡ もむにゅ♡ 激感に震え、喘ぎを吐きながら、円香は自分の胸元を見下ろす。その視線の先で、乳房は本人の望まぬ成長を遂げる。胸部の布地から次第に失われていく余裕。まるで植物の発芽を記録した映像を早回しで見ているかのような錯覚に襲われる。しかし、これは他ならぬ円香自身の体で起きていることなのだ。 ほどなくして、広げた男の掌ですら、円香の乳房を持て余しはじめた。 乳房はパーカーを押し上げ、布地を張り詰めさせる。裾が持ち上げられ、すべらかな下腹がちらちらとのぞき出す。前面にプリントされたロゴは、布地の伸長に耐えきれず、無様に歪んでいた。 前方への進行を阻まれた乳肉は、仕方なしに横方向へと潰れる。ふたつの乳肉がせめぎ合いつつ、空間の余剰を満たしていく。乳肉を充填されて、谷間の空間が消失した。Fカップ……Gカップ……Hカップ……巨乳から爆乳への移行が円香の呼吸を圧迫する。 「それなりに見栄えのする乳になってきたな。だが、まだ足りん。俺を楽しませるのなら、もうひと頑張りしてもらわないとな」 男は、単に揉むのではなく、乳肉を左右互い違いにこねあわせはじめた。汗ばんだ乳肌同士が擦れ合う感覚――柔らかさと弾力とがぶつかりあう玄妙な感触が円香を呻かせる。みち♡みち♡と熟れていく乳房――息苦しさに身をねじると、ぶつん、という音がたて続けに四度連続した。パーカーの内側に着込んだシャツのボタンが、負荷に耐えかねて弾け飛んでしまったのだ。 この忌まわしい成長は、いつまで続くのか。耐えられないものをどうにか耐えしのごうとして、窓鹿の腰が悩ましくねじられ、太腿が擦り合わされる。眉間の皺が、苦悶の表情を甘美に彩った。 「あっ♡ ……くぅぅっ……っ♡ はっ♡ あぁんっ♡」 股間は、すでに愛液にぐっしょりと濡れている。プロデューサーとの睦み合いでもこんなに濡れたことはなかった。醜悪な中年男に豊乳化を無理強いされていながら、あさましい反応を示してしまう自分が信じられない。こんなのは私じゃない――という必死の否定は、体に燃える炎によってすぐさま打ち消されてしまう。それは背徳や罪悪感すら薪にして激しく燃え盛り、円香を内側から炙る。 「ほら、喘いでばかりいないで、お前も自分の体がどうなってるか、しっかり感じてみろ」 男は円香の手を取り、乳房を触らせた。彼女の掌に自分のそれを重ね、無理矢理に揉ませはじめる。衣類の内側にみちみちと熟れた乳肉――圧倒的なボリュームが円香自身を圧倒した。あらためて、自分がどれほど淫らな肉体にされてしまったという事実を突きつけられる。 「あっ♡ んっ♡ く……あああ……っ♡」 揉む感触と揉まれる感触――その両方が、乳房の肥大を伝える。ひと揉みごとに乳房が大きくなっていくのが、ただ揉まれているだけだった時とは比べ物にならないほど精細に理解できた。乳房から手を離そうとするが、男の力強さがそれを許さない。 「んんっ……あっ♡ あ……っ♡」 「減らず口はどうした。そんな声を出しても、俺が喜ぶだけだぞ」 「だ、黙って……。黙……れ……っ」 息遣いにかすれたその言葉に威力がないのは、それを口にする円香がいちばんよく理解している。 「俺に黙れと命令する前に、お前が喘ぐのをやめたらどうだ?」 歯を食いしばろうとするが、甘い喘ぎは後から後から溢れ、円香の唇からこぼれおちる。 「そろそろ薬の効果が切れる頃合いだな。最後の追い込みだ。揉んで揉んで揉みまくってやろう」 その宣告の通り、男の掌が猛然と動き、円香の掌に乳房を激しく揉みしだかされる。 少女では到底掴みきれない乳肉は、その大きさに比例した敏感さで刺激を受容し、忌むべき成長を遂げていく。無理な姿勢をとれば、限界をさらに越えて張り詰めるパーカーが裂けてしまいそうだった。 「まさか、ここまで育つとは俺も予想外だったよ。――どうだ、元の貧相な胸には戻らないで、このままの体でいたらどうだ。お前の顔にその胸なら、人生は楽しいぞ」 「ば、馬鹿を言わないで……。そんなふうになるなら……死んだほうがまし……」 乳房を揉みくちゃにされる劇感に息を乱しながら、どうにか語調を尖らせて円香は答える。 「そうか。それなら無理強いはせんよ。俺は優しいからな」 「どの口が――」 「しかし、もし気が変わったら遠慮なく言えよ? いつでも俺専用の乳オナホとして飼ってやるからな」 「け、結構です……。あなたこそ、今すぐ気を変えて……さっさと私を解放していただけませんか……」 「こんなデカ乳を前にして諦めろと言うのか? それは無理な相談だな。今夜は俺が育てたこの乳で徹底的にズリ抜きさせるからな。覚悟しておけよ」 揉みに揉み抜かれる乳房は、その余地などないのにさらに大きさを増す。Iカップの高みすら超えてJへと迫る質量――その重みが円香の肩にずっしりとのしかかる。肺を押し潰す存在感は、あくまでも円香の一部分でありながら、円香本人をも遥かに上回っている。自分は確かに自分のままであるはずなのに、己を乗っ取られてしまったかのような嫌悪感――それすらも、乳悦の前にはまったくの無力だ。 「……あっ♡ ……んっ♡ ……おおっ♡」 重さ。苦しさ。――極めて不快なはずの感覚が、愉悦を形作り、円香を責め立てる。 一刻も早く薬の効果が切れることを願うこと以外、円香にできることはなかった。 (続→ https://ringokidjp.fanbox.cc/posts/4970061 )