国民的ヒット作。
説明は省略してネタバレ無しの範囲で感想を語らせてもらいます。
まず結論から言いますと、「エモい最高の映画」。
そして同時に……
映画公開初週に水戸のユナイテッドシネマで観賞した時なんか
余韻冷めやらぬまま映画館を出て夜空を見上げ「素晴らしい体験だった」と
感慨にふけっていたくらいに、心に沁みました。
それじゃあなぜ、「2度と観たくない」と思ったのか、お話します。
それは、この映画の中に漂う「青春」とか「時間の不可逆性」
「タイムリープするジュブナイル映画」特有のエモさが
『2度とは戻らないから尊く感じる輝き』だと思ってしまったからです。
……今これ、この映画を僕の中で一番いい表現で語りましたが
逆を言えば、2度3度見たら「なんかこの映画…おかしくない?」
っていう僕のめんどくさいSFオタクの性質が出てしまう気がしたのです。
そうなんですよ、この映画。
1度きりの「青春の1ページ」であり「2度と戻らない輝く思い出」だから
粗だとか嫌な部分とかも無視して胸に仕舞う事ができる部分が多いんです。
これを複数回見ると、「体験」から「鑑賞」に変わるし
重ねるほど「考察」になってきてしまうんです。
そして、たぶんこの映画……
初鑑賞してる途中から僕の中で薄々気付いてしまっていたんです。
だから初めて見た、その青春の「勢い」で押し切られた
何か言いようのない粗っぽくグロテスクなほど綺麗な風景とかの
1度きりの「エモさ」だけを持ち帰るのが一番正解
だという結論に至りました。
映画というのは不思議なもので
「絶対的な面白さ」というのはありません。
僕だって同じ映画を観るたびに違う感想が出たりします。
なので多分あの日、あの時の僕のテンションが
人生で最も君の名は。を楽しめた瞬間だったのだろうと思うんです。
その証拠に、後日至るところで本作が流れ、嫌でも目に入るようになりましたが、
その映像を見れば見るほど「嫌い」なほうに感情の針が触れるのを
感じてしまっていたんです。
「あ…ダメだ、やっぱりこの作品、ちょっと粗が多い」っていう
世間の盛り上がりとは裏腹の感情が出てき始めていたんです。
「推しのインディーズバンドがメジャーで売れて冷めた現象」とかではなく
(あぁ…やっぱり…2回目観ちゃダメだった…)っていう感覚なんです。
1度目の感動がどんどん下方修正されていく映画なんて不思議な感覚でした。
僕の最も好きな映画の一つに『千と千尋の神隠し』があるのですが
これとは真逆の感覚です。
『千と千尋』は大ヒットするほどに、そしてリピートするほどに
「あぁ、やっぱスゴイわこの映画」って全身で感じられました。
じゃあ、その上を行くヒットの『鬼滅の刃無限列車編』は?
と言いますと…それはまた今度語るかもしれません。
なので、この映画に対してはフクザツな感情があります。
新海誠監督作品といえば子供の頃
『ほしのこえ』を観て
「個人でこんなものを作るんだ、すごい…」と感動しましたし
『秒速5センチメートル』で
「せつねぇ…すれ違うな…気付け…気付け!!」と心乱されました。
(君の名は。もラストでいつあの曲流れるんだろと思ったくらいだし
あの結末をセルフパロ的に書き換えたからこそ商業的成功があったんだろうと)
『星を追う子ども』
に関しては「ラピュタっぽい糞映画」くらいでした。
んで、『言の葉の庭』
歳の差恋愛で一般層への吸引力をグイグイ高めて…からの
本作『君の名は。』だったので期待もありましたし、期待は遥か飛び越えました。
予告編でも流れていた彗星落下のシーンは本当に、本当に最高のPVだなと。
全体的な評価としてはやっぱり本作「ヒットして当然の傑作」だと思います。
と同時に「きっと僕とは相容れない何か」も感じてしまいました。
そしてその新海誠監督に対する、僕の個人的な感情がハッキリする事になるのが
次作の『天気の子』です。
そちらもちょっと話長ーくなってしまうので、別で語るかもしれません。
とにかく、こういう映画の感想を時々垂れ流すと思います。
FANBOXで支援いただいてる人は当然「絵」目的だと思うので
こういう映画感想はスルーして頂いて構いません。
ただ、何か「自分も語りたかった」って人はコメントとか頂けるとうれしいです。
それでは次の映画で。