下層市民は常に命令に従うことが義務付けられている。だが、どうしても愚かな市民は存在する。
そうした男に行われるのが『再教育』だ。
様々な教育が行われるが、最初は常に『自由を持たない』と理解させる事から始まる。
全身を拘束具で締められ指すら動かせない状態で、完全に放置されるのだ。
「貴様は重度命令不服従個体と判断された」
「よって、これより『再教育プログラム』を開始する」
「ま、待ってくれ……ッ! 俺は命令には従ったんだ! それをあの男がーー」
「確かに、『命令に従う』ことの意味を理解していないようだ」
「まずは六ヶ月の基礎調整から開始しよう」
「使いづらいとのことで、調整要望が上がった個体です」
「どう調整すればいいんだ?」
「とにかく徹底的にやってくれ、と」
「全てやり直すか。まずは基礎調整を十ヶ月。別人になるまで叩き直してやろう」
「うぅ……っ、ぐうぅ……ッ」
『壁面に吊り下げられ微動だにしない無数の男たち』
『呻き声を上げる自由すらない彼らは、ただひたすら解放の時を待ち続けている』
『このロットの解放時期は五ヶ月後』
『そうなればやっと従順性を養う基礎調整が終わり、彼らの本格的な調教が始まる』
『同時に、今の扱いは天国だったのだと理解することになる』