気づきは、突然の悲劇ではない。
目まぐるしい少年時代。この身体と心を持たざるを得ない人生を、いちいち他人と比べているヒマはなかった。
自分の意志に対しては、確かに鈍いほうだった。意識して己を認めようなどとも思わず、我が通しにくいと思えば身を引き、新たな自分を演出する。
そういった自我への軽薄さが、かつての少年を生かし続け、また本来の私を知るまでの時間を長引かせたのかもしれない。
「始まりやがったか……」
転学以前から、少年は自然と教室で女の子に混ざってお喋りをしたり、放課後の遊び付き合う方が性に合っていた。
そうしていれば、自分に足りないと"男らしさ"を意識せずに済んだ。
体格のわりに周りの男子のような逞しさもなく、内弁慶で何かあるとすぐ泣きがちな自分を、既に女の子っぽいのかな?と感じ始めていたのだ。
新たな土地での居場所を与えてくれたのも女の子の友達だった。そしてそこで、ひときわ友好的なSちゃんという女子と出会うのだ。
Sちゃんとは席が隣同士になれば、うるささを担任に指摘されるほど沢山喋ったし、放課後も自宅へ招いて夕方まで遊ぶほど。互いの前では誰よりもごく自然体でいられたふたりはみるみるうちに仲を深めていく。
ふたりのベタつき加減が学年中に広まると、少年は待ってましたと言わんばかりに恋を意識しだした。テレビで小学生の恋愛が取り沙汰されているのをよく目にしていていた彼は、自分にもその番が回ってきたのだと胸を躍らせた。
複数人で行う交換日記ではSちゃんだけに見せる手紙を忍ばせ、噂をされるのが嬉しくて聞かれるたびに仲の良さをアピール。
そんな日々が続いた小5の冬、それは訪れる。
自宅へSちゃんから電話があったと家族に聞いてから、かけ直すまでにこちらから何度も似た電話番号にかけ間違えた。実は正確な電話番号を覚えていなかった。クラスが変わって連絡網もない。
はやる気持ちでかけ続けた。そしてディスプレイも履歴もない子機からやっとかかった電話先で、様子の違うSちゃんからその言葉がはっきりと告げられる。
「好きです」
意外ではない告白であった。当然少年は受け入れた。彼女の事が大好きだったから。しかしそれは、思春期が故に起こった事故かもしれない。
少年はきっと、"恋人を得る"事へ憧れていただけだったのだ。
そして"男になろう"という無理をしている事に気づきだす。難しかった。女の子のSちゃんにとっての彼氏として背伸びしてでも振舞うことに違和感があったのだ。
少年は、Sちゃんの気持ちを汲むどころか、自分の気持ちにさえ答えをだせないまま小学校卒業を迎えた。大人への階段をのぼるふたりは、互いに新たな人間関係を形成していく中で、喧嘩をするわけでもなく、ただ静かに離れていくしかなかった。
その後のふたりは高校卒業まで共通の学校へ通うことになったものの、一言も言葉を交わせないままの6年間は過ぎ去った。思い描く形へ昇華されなかった関係は、再び元に戻ることさえ叶わなかった。
私が今でもSちゃんを友人の1人として想い続けられるのは、自分が傷つくことを避けて歩み寄ることを諦めた結果。
等身大の自分を見せることをやめた少年のエゴ。
Sちゃんがどう思っていたかは知る由もない。ただ自分に出来るのは、これからも自分勝手に彼女と笑い合える日を夢見る事だけ。
彼女を大好きだったかつての少年として。
彼氏になれなかった私として。
乙女を内包する少年だが、決してお淑やかな性格ではなく、男子に生まれた者らしいバカさを謳歌した日々も確かに存在した。
おねしょをしたら誤魔化し方法を考え、早起きできたら朝飯の前にゲーム。小学生の朝は忙しい。
ある朝はゲームを頑張りすぎて掌の皮が剥がれてしまい、そのまま登校。恥を忍んで保健室へ直行した。このバカガキ事件の傷跡は今も残っている。
やがて身体的成長も顕著になっていく年頃は、自分の容姿への興味も膨らみ、他人の目も気にし始める。
転学前後から髪を坊主に近い短髪にカットしていた少年は、徐々に床屋へ通うペースを遅らせ、小5になる頃には前髪をかなり伸ばして毎朝整髪料を使う程、容姿に拘り出していた。
女性アイドルグループにハマり、テレビの好みもアニメから実写へ移り変わる中で、歌手やテレビタレントのような洗練された髪型に近づける喜びを感じ、服装にも気を使い出した。
そうしているうち、鏡を見ることが増え次第に体毛についても興味が出てきた少年は、ある朝自分のふくらはぎにそこそこ毛が生えている事に気づく。
今思えばまだまだ美しい脛だったはずだが、当時の少年には気がかりでならない事態。
カミソリなんて知らない少年は、なんとハサミを皮膚に当てがってチョキチョキ。ある程度刈れる。しかしいい気になっていると、刃で皮膚を挟み膝を出血。
男らしくない理由の絆創膏により、初のわんぱく化。
バカガキ、朝にケガしがち。
(※その後、シェーバーで剃ることを覚える)
髪いじりや除毛と並行して、家でたまたま見つけた医学的な本によって、性的な体の変化を考え始めるようになると、ベッドの上でお茶を飲みながら深夜ドラマを見るマセガキの夜のルーティンに自身の肉体探検が加わった。
ただし、まだまだ無垢な少年に出来る変態行為は、夜のベランダに裸で繰り出すか、口におしっこする程度。フリチンで夜中のトイレへ駆け込み、鼻が侵食されるような毒液を吐きだした夜、少年は神話になった。
――昼は高く出しにくなる声に悩み、夜は徐々に毛深くなっていくモノを眺めながら、やがて少年はネットを通して"私"に遭遇する。
己の世界を大きく変えた中学時代については、また後日…
……………
Hello! おはこんちばんは~。
性の悩みは生々しくなってくるので
第三者視点を用いて語ってみましたぁ~。
ジャネはねぇ、馬鹿野郎ですよ~。
全く偉くも凄くも羨ましくもない
哀れなセクシャルマイノリティの半生
見せた所で誰の役に立つわけでも
ないけどもねぇ…。
エンターテイメントとして見てね~!
【マーマネ(ポケモン)】
やってみなきゃわからない。
好奇心はいくつになっても
持ち合わせていたいですよねぇ。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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じゃ~ね~。
Reprint destroys the creative work of artists. Never reprint.
じゃね
2021-10-27 19:03:28 +0000 UTCmadders__dm
2021-10-27 17:52:33 +0000 UTC