お世話になっております。若林です。
実はうちのアパートのすぐ上に、漫画家さんが住んでるんです。
それで先日一緒に食事をしまして、漫画についていろいろ話をしたんですね。
そこで「編集さんからキャラが何を考えてるのかわからないとよく言われる」っていう話題が出たんです。
「キャラが何を考えてるのかわからない」は、僕も妻にネームを見せた時に指摘されることがあります。
「徒然チルドレン」の時は、剛田君や生形君とか、あまり内面を描写しないキャラでよく言われましたね。
じゃあただキャラの考えてることを「心の声」として描けばいいかというと、それもちょっと違うんですよ。
例えばキャラが「好きな子に告白したい」とするじゃないですか。これを「目的」とします。
次にそのキャラが「でも無理だな」と思って告白を諦めるとするじゃないですか。これを「行動」とします。
この「目的」と「行動」の間には「理由」が無いと、読者が納得できるように伝わらないんですね。
心の声を描くにしても、それが納得できる理由になってないといけないんです。
このくらい単純な目的と行動なら、理由なんて書かなくても読者は納得してくれると思うじゃないですか。
そうでもないんですよ。
例えばキャラの容姿が普通に良ければ、「何で諦めるの?」ってなりますよね。
しかも漫画のキャラって大体容姿が良いように描かれますし。
キャラの性格的に、自信や勇気が無いんなら、それも何かで表現しなきゃいけません。
単純に自信の無い表情とかを描いて見せればいいんですけど、単純だからこそ表現が疎かになります。
「自信が無い」という意図で表情を「見せる」ということを意識してないと成立しないんです。
漫画を描いたこと無い人は、「それくらい言われなくても普通に描けるでしょ」って思うかもしれませんね。
でも描いてみると描けないもんなんですよ。
自分の漫画を客観的に見るのって難しいんです。
基本的にはキャラの言動と表情が一致していることが大事です。
心の声で考えてることを描いたり、全部声に出して言わせるのも手っ取り早いですね。
僕はよく「キャラが自分を客観視する」というコマを入れます。
「幸せカナコ」なら「ムリムリカタツムリ!!私に人殺しなんて!!確かに前の上司はひどい人だったけど……」みたいなコマです。
自分が今しようとしてることについてどう思ってるとか、その状況に対して取るべき行動を考えるとか。
キャラが自分を客観視すると、読者もその状況を理解できて、感情移入しやすくなるんですね。
キャラの客観視って、別に特別な技術でもなくて、誰でもやってる普通のことだと思います。
でもこれを言語化して説明してる人は見たことないので、まあまあ有意義な話なんじゃないかなと。
もし参考になったら尊敬して下さい。
Qさん!
2019-10-12 23:47:44 +0000 UTC