すー、はー、へこー。 ―あるコンクリートで造られた密室に、息苦しげな声が響いている。 ミイラ状に厳しく拘束され、壁に立たされている三人は、それぞれに面識は一切ない。 共通点は、【闇金の債務者】だということ。そしてそれを【不履行】してしまったということだ。 彼女らに課された返済の術は、『身体を売る仕事』。ただしそれの意味することは・・・。 「(く・・・苦しい・・・!息はできるけど、上手く吸えない・・!何かふわふわしたものが鼻に当たってるけど、何、これ!)」 「(つ・・強く息を吸うと穴が塞がる・・!一体顔に何が貼られてるのよ・・・!首に何か巻かれてるのも・・キツいし・・・!)」 「(一体何が顔にあてがわれてるの!?なんかツンとした臭いがずっとするし・・・!でも吸わないと苦しいし・・・!)」 三者三様の不満と苦闘は呻き声に変わり部屋に反響する。その姿は裏のルートを通じて生配信されている。 満足した視聴者が、それの対価を払うたび、彼女たちの【債権者】に通知が届く。 「この調子だと・・・あと24時間くらい立ってりゃ満額だな。よく稼ぐじゃねぇか。てめえらのケツはてめえらで拭いてもらわないとな。ほら、まだまだ頑張ってくれよ」 ―モニターの向こうで一人、妖しい笑みを浮かべるのであった。 ―完