XaiJu
Yanaponte
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超べっとりテープギャグ -ショート・ストーリー-

『・・・・!』 意識を取り戻してすぐ、君美(なおみ)は体の自由が利かないことに気が付いた。 マンションの駐車場から車に乗り込もうとした瞬間、何かを嗅がされ、そこからは思い出せない。 今自分は、家具が何も置かれていない一室に転がされている。 見たところ、入居前のアパートだろうか。 ふと気づくと、何故か鏡が一枚置かれている。顔の半分以上が白い何かで覆われた自分の顔が見える。 にわかに焦りがこみ上げる。 『ぐぅ・・んうぅ・・!』 ―拘束から逃れるべく、彼女はもがき始めた。身体にそれを巻きつけたまま、不格好に床を転がる。紅いセーターの下、汗が滲むのを感じる。 ―ふと、ドアが開く音がした。入ってきたのは、恐らく男。 銀行強盗みたいな覆面に、黒のジャージを着ている。そして黒の革手袋を嵌めたその手には、今顔に貼られているのと同じ『もの』が見える。 芋虫のように体をくねらせ、君美は男から離れる。 室内なのに、ブーツを履いている。コツコツという無機質な音が響く。 そして男は君美の前にしゃがみ込んだ。後ろは壁。もう逃げられない。 その黒く大きい手が伸びてくる。眼前が白くなっていく。 『んんんんんん!!』 彼女は恐怖から、大声で呻いた。 だがその声は、目の前で嗤う男以外、誰の耳にも届かなかった。 ―完

超べっとりテープギャグ -ショート・ストーリー-

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