8月24日
地殻、というものがある。地球の表面を薄く覆っている岩石の層のことだ。薄くといっても地球全体からみればの話で、実際には薄い部分でも5㎞、大陸部分では最大50kmにもなる分厚い層だ。実際、いまだ人類は地殻の下のマントルにまで到達したことはなかった。
だが、昨日身長34kmほどに巨大化し、今さっきその倍の68kmほどに大きくなった育人にとっては、少々心もとない地面だ。
「うぉっ……」
たった数日で蹂躙した大陸を出て、育人は再び海へと足を踏み入れていた。たった5日前までは泳いでいた広くて深い海も、今やくるぶしほどの高さしかない。その海底を踏みしめるたび、地面がぐらりぐらりと大きく沈む。まるで水上アスレチックのマットの上を歩いてるかのような不安定さ。踏みしめている育人の身体もぐらりと揺らぐ。
「地球、こんなんで大丈夫か……?」
もちろんそんなことはない。育人は歩くたび、長さ10㎞もある足を地面に踏みしめる。10kmという面積は地球からすれば大したことはないが、問題はその重量だ。今や人間の4万倍近く巨大化した育人の質量は、その辺の数千メートル級の山々をはるかに超え、ちょっとした小惑星ほどもある。億を超えて兆の世界だ。そんなとてつもない重量が、育人が歩くたびにかかるのだ。地殻もプレートも、本来は数百年かけてたまるひずみが、育人のたった数歩でたまり、はじけていく。
そしてそれはその表面に住む人類にとって激烈な出来事だ。育人が先ほど踏み荒らした大陸ではいたるところで大地が裂けるほどの地震が起き、火山がない場所からでもマグマが噴出する。奇跡的に生き残っていた人間たちはその災害に飲み込まれて消えていく。育人が向かう先の大陸にも、先ぶれのような巨大地震が何度も発生し、数百メートル級の大津波がいくつも迫っている。地球の裏側にすら地震が起きているのだ。もはや地球そのものが悲鳴を上げている。
「おっ、あれか」
そうこうしている間に、育人の視界に陸地が見えてくる。海を隔てて5000km離れた大陸といえど、育人にとっては200mもない。校庭を横切るぐらいの感覚だ。たどり着いたのは大陸最西端の国としてかつて栄えた小国。現在でも先進国として名を連ねていたが、育人の引き起こした巨大地震と大津波でその街並みはすでに壊滅していた。育人はそれを見下ろすも全く気にせず半島の先の別の国に足を踏み入れる。長さ10kmの足が踏み下ろされるとともにメガトン、ギガトンを超えるテラトン級の質量で、周囲50kmが爆発するように吹き飛んだ。そうして数歩も歩けば、巨大な半島の中心にたどり着く。そこには国の首都もあったが、育人の一歩ですべて吹き飛んだ。
「そうだな……」
育人は学校の多目的スペースぐらいの半島をゆっくりと見渡す。教室よりかは広いが、その程度だ。
(ここでちょっと抜いとくか)
育人は、首都の中心部があったその場所に腰を下ろした。小さな都市なら丸ごと覆ってしまう巨大な双丘は、車も建物も川も構わず、土地の起伏ごとすべてを地下深くに押しつぶした。さらにその衝撃は地面そのものを波立たせて周囲に波及し、衝撃波とともに国の端にある建物さえも崩壊させていく。育人は30km以上ある長い脚を投げ出すと、あっという間に5000m以上ある脛と腿の山脈が首都を横断するように築かれる。右足のかかとの着地地点の近くにあった山間部の町は、山ごととてつもない質量で押しつぶされた。そんな遠くのことなど気にもしないで、育人は自らの股間に目をやる。
「はは……チンコが地面掘ってやがる……」
まだ甘く勃ち始めている程度の育人のチンコだが、既に長さは5km以上。でろんとのたうつ地面は、そのあまりの質量にそれだけで地面が沈むほどだ。そのチンコは育人の興奮に伴い、どくどくと血液が送られるとむぐむぐとうごめき膨らんでいく。ただあまりに巨大なチンコがそれをやると、亀頭が都市の瓦礫ごと地面をごりごりと掘るように動くのだ。チンコを通じて感じるその感覚に育人はくっくと笑う。そのかすかな動きすら地面が揺れてまだ人間が生きている地域では悲鳴が上がる。
「へへ……」
竿が硬くなり、瓦礫を蹴散らしながら亀頭が宙に浮いて勃ち上がっていく。先走りがぼたん、と垂れると、プール何杯分もの雫が地面に落ちて大穴を穿つ。育人は息を荒くしながら周囲を見渡し、山の影に隠れて衝撃波を免れた街に手を伸ばした。育人の巨大な手が人も車も建物も関係なく、数区画をまとめて地面ごとえぐる。その街と土でできた瓦礫を育人は自分のチンコにこすりつけた。
「……ふっ……っ」
ガシガシと乱雑に擦られ瓦礫は一瞬ですり潰される。育人は手当たり次第に周囲の街をえぐってこすりつけ、オナニーを続ける。生死を問わず数万、数十万の人々が、育人の一回のオナニーどころか一回のストロークのためだけに一瞬ですり潰されていく。すり潰された瓦礫は先走りと混じり、汚泥となって育人の足の間にぼだん、ぼだん、と泥の山を作っていく。
「はあ……まず……いっぱつ……!!」
ぐぁっと育人の亀頭が一瞬で怒張し、ぶばっとすさまじい量の精液が発射される。その規模と勢いは、それだけで衝撃波が雲をかき消すほどだ。放たれた精液は育人の頭上を軽く超え、成層圏にまで達した。湖が作れるレベルの水量が、まるで隕石のように落下し、まだ無事な大地をえぐって白く染め上げる。飛び散った精液すら家ほどもあり、その雫が街々を押し潰していった。ビチビチと跳ねるもはや人より巨大な精子が、溺れる人間を容赦なく食い破っていく。それが二発、三発と続くのだ。
ひと通り出し終わって、育人は小さく息をつく。このオナニーで育人のいる半島のほとんどは壊滅状態になった。――だが。
「たんねえ……」
いまだに育人のチンコは、ギンギンにそそり勃ち、我慢汁をだらだらと溢れさせていた。山サイズの睾丸がぎゅるぎゅると精子を作り続け、次の射精を今か今かと待ち構えている。育人は腕を広げると、両手でがばっと大地をえぐり取った。それごと勢いよく自分のチンコをつかみ、欲望のままに扱いていく。再び、半島が、大陸が大きく揺れだした。
「ははっ………これ、とまんねえな……」
タガが外れたように、育人の性欲が脳内を塗りつぶしていく。無尽蔵の精力に対してこの星は流石に小さすぎた。
ichiya / ichiarrow
2025-10-16 11:43:05 +0000 UTC曹達(ソーダ)
2025-10-13 09:14:48 +0000 UTC