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小説-夜の読書

友人から小説をいただきました!第二弾!※公開許可済み

お楽しみください^^

 新しい年号が始まってから、もう少しで一年が終わろうとしている。

 クラストは今年もいろいろあったもんだ。そう思い返していた。

「んぅ…………」

 寝ぼけた唸りをあげて大あくび。

 早く寝ればいいとわかっていても勿体ない気がして起きていようとする。

 もう床に布団をしいた。部屋も暗いのに、電気スタンドを光らせていた。

 自分の毛並みと色を揃えたシーツの上で腹ばいで、うつらうつらと半分閉じかけた寝ぼけ眼を開こうと意識して、まだ夢を見るには早いとばかりにカッと見開かせ。

「んぅぅ……………」

 また閉じかかってしまっていた。もう眠気を堪えるのも限界が近い。

 クラストは掛け布団は紺色の空に黄色い星がきらめいているデザイン。顎を乗せた枕も夜空がデザインされているが掛け布団よりも星の輝きはひかえめで、その代わりデフォルメした大小の星が砂浜に打ち上げられたヒトデさながらに散りばめられ可愛らしい。

「ふ、ぁぁ……」

 枕に口を乗せている顎をまた大開にして、兎らしい鼻をヒクヒクとさせた。

 布団から出している左手で額のくせっ毛をわしゃわしゃとやり、ふたつに別れたように伸びている兎耳のそれぞれをぐっと引っ張りマッサージする。一瞬だが目がシャキっとした気がして、

「ふぁぁ~」

 すぐ眠気が瞼に迫ってきた。

 左側に枕を照らす電気スタンドをおき、オンにしている。

 外国の風景が映し出された旅行雑誌を閉じかかった両目で見下ろしていた。

 寝る前にこうした風景を目に焼きつけているのは楽しい。外出気分が味わえるし、夢の中で異国に旅立てるのもしょっちゅうで気に入っている。いつか自分の足で踏み、跳びはねてみたい場所を観ているのは元気が湧くし、次は何をしようかって気分も高まるのだ。


「ふぁ」

 ちいさな欠伸をしてから、スタンドに照らされる枕をみやった。

「…………」

 何かを思い出しそうになり、じっとふにゃりとした目で観察し、閃いた。

 クリスマスツリーのてっぺんにあるやつみたいだ、そう、あれに違いなかった。

「ん…………」

 クリスマスをテーマにした格好をして客引きしたり、楽しくて笑っていた経験があったような気がする。布団の内側で裸でいるクラストは左手で旅行雑誌をめくり、白い爪で傷つけないよう意識したとき、今年もいろいろあったもんだ、とまた頭の中で噛みしめる。

 さまざまなバイトやレジャーに挑んでは、新しいものにチャレンジしてきた。

 どれも思い出深いものでいっぱいだが、今年のはじめはいったいなんだったか。

『いろんな服着せてあげるからね…………!!』

「…………」


 写真撮って帰るだけの簡単なバイトを受けたのだった。

 ついつい値段に飛びついてしまったが、そこは据え膳もとい鼻先にぶら下げられたニンジンであり食いつかないわけにもいかない。その結果なにが起きたのだったか。

 そうだ、冬ながら暖房で温まった部屋で真っ赤なラバースーツを着せられた。

 真っ赤なラバーは首周りの全部を覆い、手足のつま先にまで包まれてしまった。

 ギチギチ、ギューギューのラバースーツを身に着け、尻や太ももが締まるし乳首もちょっとキツいなぁ、とか思いながらポーズを取らされていた。尻尾と首から上以外は凝ってしまいそうになっていた。いろいろな写真を撮るのだと男性はまったく聞き分けてくれかった。

 ふっ、うさぎ好きならば仕方がない。

 モテモテの人気者。青い兎の女の子は罪なもんだ。


 クラストは寝ぼけながらちょっとキメ顔をして、ニヤッとする。

 その後もバイト代に色をつけてもらったはいいがラバーの圧迫感が一日中残っていて、体中が型にハメられたみたいな違和感がつきまとっていた。何個ものコスプレ衣装を着せられた記憶はあるが、毛皮があの締めつけに蒸し暑さ汗臭さを覚えていたのか赤いラバーばかり頭に浮かんできた。

「…………」

 ギュッと手足から腹回り、天井に向かっているお尻にまでラバーの質感が蘇った。

 それから、夏になり健康的なテニスウェアを着て、写真撮影のバイトを受けたのだ。 

 夏のムシムシした気温のなか、ラケットを片手に風を切るようにコートを走り抜けボールを返す。

 集中してラリーをするのは気持ちがよかったもんだ。

 夏風を耳になびかせ、汗を流しながらラケットがボールを打つ音色。

 テニスウェアも愛らしい薄ピンク色にニンジンマークと気に入っていた。

 しかしテニスラリーはこれで終わらなかった。

 たしかパンティに変なものを仕込まれていたんだ。

 思い返せば変なバイトだった。引き返すタイミングはあった。

 テニスなのに生パンティで写真撮影をされるなんて!

 ちょっとエッチな写真なのかとドキドキして、お金高いからいいや。と目をマネーマークにしていたのだけど、パンティの赤いリボンの下。いきなり変な感覚がしてボールが脇を素通りしていき、ゴソゴソ探られる感触がした。スカートをめくって見下ろせば青い光が円をえがいていた。


『!?』

 え? なに? これなに?

 たいそう狼狽しながらパンティに浮き出ているプニっとしたライン。

 その周辺を指でまさぐられる感触がした、くすぐったくて身震い……次第にエスカレートしていく刺激にテニスどころではなくなり、写真撮影していた人物も待ってましたとばかりにシャッターを切りまくっていた。

 またしくまれてた!

 嘆き頬を赤らめ、激しくなっていった指先がねっとりした液の絡んだ柔らかいものに代わり、真夏の日差しを浴びながら絶頂したのはなかなかに開放感があったもんだ。ついでに気持ちがよかったので、結果的には得した気分でバイト終わりにスキップしていた。

 ふっふっふっ、夏の思い出の1ページだね

 それからいろいろな場所を走り回ったり、遊び回ったり。夏は思い出がいっぱいだ。

 ほとんど水着のスポーツウェアを着て、全身を汗だらけにして今年最後の日差しに熱気を満喫した。汗だらけになってコンクリートの壁にお尻をつけ休んでいた。足裏まで水でも浴びたみたいに濡れて、全身が湯気をあげ「うさぎ臭いなぁ汗臭いなぁベタベタだなぁ」と思いながら膝に手を触れ身をひねったりした。


 コンクリートの壁からお尻を遠ざけたら。

 汗の水分でお尻がスタンプされていた。

 ひとしきりそれを眺め、休憩を終え駆け出した。

 やっぱり休憩はいい。体力をとりもどせば考えが落ち着くし世間の目も気にならなくなるし、気力だって自然と戻ってくる。だけど今も眠りそう、今はまだ休憩したくないのになぁと疲れた体を休めまいとクラストとは夜ふかしを粘った。

 あとはそうだ、月で餅をついていたっけ

 目の上にと目尻に紅をぬって隈取の化粧をほどこした。

 十五夜の月面に足をつけ、赤いふんどしに黒い文字で『兎』と書かれたカッコイイ前駆をつけた。ねじった布を腕にまき吊るされた鈴の音色のきれいなこと。


 よっこらしょ! どっこらしょ!

 ぺったん、ちりん、ぺったん、ちりん。

 臼の中のもち米は杵で打たれるたび粘りが落ち着き、気持ちのいい声をあげていた。

 杵を粘った餅に打ちつけるんのは結構な重労働かとおもったが、月の兎になっていた影響なのか特に汗ばんだり疲れたりはしなかった。

 けれど音色と服装のせいか月の兎に凝視されていた。

 ふっ、フェロモンも使わず肉体美で男の子を魅了する……やっぱり似合ってたのかな?

 あとはオレンジ色のジャックオーランタンをかぶり顔周りを青臭くしていた。

 かぶると不思議な力がみなぎり、かぼちゃから飛び出る耳までがビョーンと引っ張られる気配がした。シーツを加工した如何にもなオバケ衣装を身にまとい、十五夜で踏みしめた月を背景に「うらめしやぁ~」とポーズをとって本物のオバケやコウモリたちと夜空のハロウィン大行進を満喫した。


『その光るジャックオーランタンいいねぇ』

 オバケにコウモリたちにも褒められてニヤニヤしていた。

 ふふふ。まさかシーツの下がブラなし際どい下着をつけ、大胆にも『後ろの穴』を丸見えにしていたなんてオバケさえ気づけまいて

 下から見られたらどうだか知らないけど、一緒に飛んでる者らは気づかなかった。

 そして紐パンしか持っていなかった気がしたので、ちゃんとしたパンティを買ってみた。


 どれだけ走り込みをしてもくたびれないし、お尻をきゅっともちあげてくれてナイスだ。

 全身を汗ばませ息を切らせながら、嬉しくなって夏最後のランニングをしたみたいに汗だらけになっていた。もちろんパンツは臭っていたが、それもまた良い思い出になっている。

 黄色いシャツ以外は……だいじょうぶかな?

 思い返すとラバー、ふんどし、紐パン……赤色にご縁があるようだ。なにかの思し召しかもしれない。もちろん紐パンは未だに愛用していて、枕元の右手にだらしなく脱ぎ落とされていた。

「………………」

 そっと左手で旅行雑誌を閉じた。

 新年号の始まりから現在を振り返っていたら、ちょっとムラムラしてきた。

 ポータルパンティの気持ちよさにスポーティーな開放感に汗と自分の匂い。

 性的な刺激によるドキドキに肉体的な疲労によるスッキリ感が心でマッチングする。

「…………」

 左手で旅行雑誌を閉じて、そういう写真集を枕に乗せる。

 いわゆるエッチな写真集のページをめくりなあがら、枕に顎を乗せたままムフーと兎の鼻から息をふかせ、右手をシーツに押しつけられた股のところに忍ばせる。

 エッチな写真集を観ながら、さわ、さわさわさわ…………股の表面を触る。

 指に細かな動きをさせ、ちょっと寝汗を染み付かせたお股毛を撫でるようにくすぐる。

 濡れていなければ微風を受けふわっとする綿毛のように柔らかく、微かな手触りがする毛も自重と寝汗をかければ普段と違った感じがある。


「んぅ、んっ」

 エッチなことは嫌いではない。むしろ…………。

 だから股に触れるのに抵抗はなく、お布団よごしちゃうなぁ、とイタズラをする前の心境になり敏感なところを指の腹で、ときに白い爪でグイグイとマッサージする。

「んっ」

 枕に熱い鼻息をふきかけ、エッチな写真をなびかせた。

 自分の匂いが染みついた落ち着ける空間で心地よさが背筋を通る。

 くすぐったいだけだった股から、さざなみのように色欲が流れ込む。

 ぞわーっとした感覚が一瞬で耳の先と尻尾にまで流れシャワーでも浴びたみたいに毛根に感覚が浸透していった。そして汗がじわっと滲んでいく。布団のなかが蒸して、自分の匂いが色濃くなり、湿気が強まっていた。

「んん…………」

 エッチな写真集で高ぶった気持ちが、愛撫で明確なものとなりうっとりとした呻き。

 ふにふにと柔らかいプニッとした筋の表面を揺り動かす、心地よさで血流もよくなり青い頬を火照りで赤をトッピングし、性の刺激に震える突起物を、青い指先でつまむ。

「あぁっ」

 コリっとした手触りがした。

 ざわっとした電気が走った。

 ふっくらとしている毛を逆立て、耳までを熱くさせ、指でこねるように薄ピンクの突起を布団のなかで甘く揉みしだいていた。じわっとした汁がたれてくるほど強い。しかしくすぐったさと微かな痛みが気持ちよさの波に流され、胸からエッチな気分が湧き起こる。

 ページをめくれば筋肉質なサメの男が二本の巨根から白いのを放っていた。

 もしぶっかけられたら大変な量だし臭いそうだなぁ

 二本とも挿入するなら体を横にしないといけなさそうだなぁ

 もしも同時に突っ込まれたらどうなっちゃうんだろう?

 いやらしい気持ちで、ふぅ、ふぅ、と股の至るところを撫で回す。

 性感帯にふれるたび新たな性的刺激が弾けて、神経が休まる暇もない。

 指全体をつかってプニプニを揉みしだいていく。内側に浅く指を沈めた。

 じわりと肉汁のように溢れ出た愛液がシーツにいやらしい染みをつくった。

 青い毛並みにシーツは紺色っぽく染まり、自分自身で性を高めていく幸福感がした。

 ぬちゃりっと湿り気のある音をあげる股に、濡れた指で突起を撫でればより強い刺激が股間の内側を通り抜け、へそしたで花火でも上がるように爆発する。火をつけられた爆竹みたいに連鎖して、ビクン、ビクン、と膝を笑わせた。

「んんっ!」

 達した、自分の股からもたらされる汁が、プシュッとふきあげる。

 しゅりしゅり、毛をさすりあげ、ぬちゅぬちゅっと粘膜を浅めにくすぐった。微弱な愛撫は想像以上に身をたかぶらせ妄想を掻き立ててくれる。

「はふぅ……………」

 枕に吐息を吹きかけ、顎を乗せたまま軽く目をつむった。

 いろいろなものから開放された感じがあり、肉体は浮かび上がっていた。

 そして眠気は絶頂と目をつむった影響からか限界点を超えてしまった。

「ふ…………ふぅ…………すぅぅ………すっ、むニャ………………」

 エッチな写真集を開いたまま、電気スタンドをつけたまま、寝落ちしてしまった。

 来年はどんな立派な年になるだろう。楽しく挑戦を続けていれば周りからも何か言われるだろう、エッチな視線を向けられるだろう、人気者はつらいけど、なぁに天真爛漫に跳ねて、元気いっぱいにしたいことをするだけだ。

「すぅ…………すぅ…………」 

 ひとりエッチをした後とは思えぬほど柔らかく可愛らしい笑みで、青い兎は夢の世界を跳ね回る。旅行かばんを引きずって、憧れの土地を踏みしめて、まだ観ぬ楽しさに胸をワクワク震わせていた。

 そして目覚めたときに見るのはつけっぱなしの電気スタンド。

 開かれっぱなしのエッチな写真集に移った巨根のサメ男優……そして感じるのは自分の臭いが強すぎる布団と、ギトギトになってしまったお股の感触なのだった。

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