タイトルちょっと変更。なんか長いかなと思って
#12
あの日以来、オレの体調が明らかにおかしい。
あんな体験をしたというのに、ムラムラは留まるどころか日ごとに勢いを増していた。
さすがにおかしいと感じて、小野中先生にメールで聞いたところ(痴漢とかそのへんの件は書かなかったが)
体が敏感になり性欲が増大するのは、TS症のよくある症状らしい。
先生も過去にそうなったらしく、心配はいらないとのこと。一応、次の検診でもう少し詳しく教えてくれるらしいけど、
順調に進行しているだけと言われてもな…。
体の火照りは、燦々と照り付ける初夏の陽気のせいだけじゃない。
衣替えでYシャツになったとはいえ、汗がへばりつき不快感が高まる。
(イキたい、イキたい、イキたい、イキたい…!)
気持ちよくなりたくて仕方がない。頭の中がピンク一色になっちまったみたいだ。
だけどオレのチ〇ポはもうマトモにシコれないほど縮まってしまっていて、
勃起すらしなくなってしまった。
シコる時に習慣になっていた乳首いじりだけじゃ、絶頂まで届かない。
だから…仕方なく、そう仕方なく。…オレはあれから二度、ケツでイった。
ケツ穴を弄るたびにあの時の、痴漢野郎どもの指を思い出してしまう。
嫌悪感はハンパないのに、我慢できなくて……。
それでも、自分ではあの時ほどの快感は得られなかった。
それに、ケツオナニーには気持ちの問題以上に欠点がある。
自分の部屋ではやりにくいということだ。
思ったよりいろいろ準備がいるし、もし誰かが最中に自室に入ってきたら最悪だ。
今は風呂場だけでしか、しかも限られた時間の中でしかすることができない。
あまり長い間風呂に入ってると家族が心配するし、家族の入浴の時間もなくなる。
証拠を残さないように慎重にしなければならず、オレのストレスは溜まっていった。
ケツが…疼いて仕方がない。
「はぁ……」
机に突っ伏しながら、今日何度目かもわからないため息を吐いた。
時刻は昼休み。食欲も湧かず、弁当も少し食べて残してしまった。イライラして、ムラムラする。
寝不足だし、宿題は忘れるし、妙に制服がキツくて着るのも脱ぐのも時間かかるし、なにもかもうまくいかない。
ホント、ただシコれないだけなのに、こんなに精神にクるとは……。
「曲輪(くるわ)…なんか、大丈夫か?」
「え…?」
気づくと山本がすぐ目の前に立っていた。こいつが話しかけてくるなんて珍しいな。
「体調悪い?保健室行くか?」
「あ…いや、そんなでもない。ちょっと、いろいろあって…」
「そ、そうか。なんかあったら言えよ。俺じゃなくてもいいけど」
「あ うん。ありがとう」
そういうと山本は教室の後ろのほうにいる木佐たちのところへ向かっていった。
(余計な心配かけちまったな。まさかただ溜まってるだけなんて言えないし…)
(なんとか…処理できないかな…ていうかシないとヤバい…)
とはいえ、家ですら無理なのにさすがに学校の中でできることじゃない。
いたたまれなくなったオレは教室を出て、なんとなく人目を避けるように特別教室のある校舎に向かうことにした。
教室棟と違って、少なくともこの時間の人通りは少ないはずだ。
せめて乳首でもいじっとかないと、この火照りはおさまりそうにない。
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山本と木佐、そして他数名のグループはニヤニヤしながら廊下に出て行ったタクオミの後ろ姿を見送っていた。
「はい 山本ぎょくさーい」
「うるせ」
「カノジョできないからって必死すぎだろ。普通にきもいわ」
「こういうのは積み重ねが大事なんだよ。みとけ」
「つーか胸、普通にふくらんでるし。ブラとかつけてねーよなアレ」
「見たか?あのケツ。やりてー」
「もうマ〇コついてんのかなー」」
「いやお前ら……俺が先にツバつけたんだからな!」
「今日の曲輪さ…なんか一段とエロくなかった?色気っていうか…」
「……わかる」
「俺うしろの席なんだけどさ、授業中シコろうかとマジで思ったぜ」
「お前それはやめろよさすがに…俺らがダメージ受ける」
昼休みの雑然とした雰囲気の中、タクオミに視線を送っていたのは彼らだけではなかった。
タクオミは性欲で頭がいっぱいで気が付いていなかったが、
今やクラス中の男子が、男子校の餓えた狼たちが、タクオミを意識しはじめている。
女として、メスとして。
そしてそれは…教師も例外ではなかった。
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「曲輪、ちょっといいか」
(げっ ミヤコー…)
特別教室棟の廊下を曲がると、バッタリと担任の宮下先生に遭遇した。
(なんでこんな丁度よく担任がいるかね…運悪)
陰キャのオレにとって、ガチ脳筋体育会系のミヤコーはあまりいい印象はない。
そもそも体育が得意ではないし、『こう』なってからちょくちょく話しかけてくるんだけど、
それがうっとうしいというか、おせっかいというか、教師に話しかけられても対応に困る。
「最近、体調のほうはどうなんだ。デリケートな時期だろうが、担任として一応聞いておかないといけなくてな」
「あ はい…体調の方は、最近はゼンゼンよくて…なんも…変わんないっす。大丈夫なんで」
オレは早口気味にまくしたて、サッサとその場を去ろうとする。
「待て待て。こんなとこに一人で来るなんて、なんかあったんじゃないか?先生に言ってみなさい」
「いや それは……」
こんなとこに来たのはお前もだろ、とは言えず口ごもる。こういうとこが苦手なんだよな。
グイグイ系というか、脂ぎってるっていうか…。肩に手を置くな気持ち悪い。
(…てか指ふっと!?)
体格にかなりの違いがあるのは知っていたが、指の太さまでこんなに違うのか。
(オレより二回りは太いぞ。もしかしたらあの時の痴漢より…コレを…ケツに入れたら………)
ごくり、と生唾を飲みこんでしまった。
(ってアホかオレは!よりによってミヤコーだぞ。いくらケツがうずいてるからって、でも…)
オレが黙ってるのを何か勘違いしたのか、妙に顔を近づけてくる。
「本当は何かあったんだろ?たとえば………〈痴漢にあった〉とか」
「!?」
驚いてミヤコーを見ると、ミヤコーはにやけた、いやらしい顔を浮かべていた。
そしてスっとスマホを取り出し画面をオレに向ける。生徒には禁止してるクセに(誰も守ってないけど)
何のつもりだ…?
そこには、痴漢されているオレの動画が映っていた。いや、正確には顔は映ってなかったけど、知り合いならわかる程度には
しっかり撮られている。間違いなく、あの日のオレだ。
(と、撮られてた…!?こいつ…!これを見せるために待ち伏せしたのか!?)
オレがミヤコーのスマホに手を伸ばそうとすると、
「おっと。この動画、知り合いからまわってきたんだけど、どうやら本当に曲輪だったみたいだな。まさかとは思ったんだが…」
ミヤコーがにやにやしながらスマホの動画とオレを見比べている。
「………!」
(……しまった!つい反応しちまった。バレてたわけじゃ、なかったのか…!)
「安心しろ。誰にも言ってない。言うつもりもない」
ミヤコーが再びオレに顔を近づけ、ささやく。いや、きもいって!
言うまでもないがここは男子校であり、オレは男子だ。そして教師も男。
見た目の絵面は最悪だろう。
「先生も担任の責任があるからな。いろいろと調べたんだ。TS症のこと」
「っ…!」
「そろそろ、ガマンが効かなくなる時期なんじゃないか?そうなんだろ?
そんなこと、誰にも相談できないよなぁ。」
ミヤコーがオレの後頭部をガッっとつかむと、自分に引き寄せ、荒く息を吸う。
こいつ、匂いをかいでやがる!?
「いい匂いだ…発情したメスの匂いをぷんぷんさせやがって……本当は自分から誘ったんじゃないのか?
このいやらしいケツで…!」
「なにを…!?」
ミヤコーが動画のオレがビクビクと震える姿を見せつける。イってる。イカされている。
あの時の快感が脳内を駆け巡り、尻がむずむずしてたまらない。
こんな状況でオレはなんでっ……。
「何回イった?よっぽどケツ穴ほじくられるのが好きみたいだな。
もう少し様子を見るつもりだったんだが…お前が悪いんだぞ 曲輪。
こんな人気のないところに誘って…お前もいやらしいことをするつもりだったんだろ?」
「ち ちがっ…」
(いや違わないこともないけど、少なくともお前とじゃない!)
「乳首もこんなにビンビンに勃ってるじゃないか」
ミヤコーは、逃げようとするオレを後ろから壁におしつけ、制服の上からオレの胸や尻に手を伸ばす。
興奮し、荒く生暖かい鼻息がオレにかかる。それだけじゃない。後ろからおしつけられるこの硬いモノは…。
こいつマジかよ!けど、逃げようにも体格差がありすぎる。
「ふむふむ…思ったより女っぽくなってるじゃないか。これなら十分イケそうだ」
(やめろっ!この変態教師!)
そう叫びたかった。オレはホモじゃないし、ミヤコーが相手ならなおさらだ。
(今はダメだっ!今触られたら、ケツ穴いじられたら…っ!)
「俺に任せろ。お前の悩みを解決できるのは、俺だけだ。そうだろ?」
(あぁ…オレは…また…っ)
「あっ…んんっ…んんっ」
「敏感だな。そんなに先生に指導してほしいか?いやらしいヤツだ」
太い指が、尻穴を撫ぜる。あの時と同じだ。電気が走ったように快感が走り、しびれる。
イった。イってしまった。ただ服の上からいじられただけなのに。
これだ…。この感覚。自分でするのとは違う、無理やりイカされる気持ちよさ…!
本人の言う通り経験があるんだろう。強引なようで、的確に刺激を与えてきやがる。
「曲輪、指導室に行くぞ。あそこなら鍵かけれるし、誰も来ない。終わったら、動画は消してやる」
(誰が行くか!イヤに決まってるだろこのホモ野郎!)
心の声も空しく、腰に手をまわされたオレはまるで操られるように歩み始める。
(ダメだ、ダメだ、ダメだ、ダメだ…!)
確信があった。
この先へ進んだら、オレはもう戻れない。この尻を揉みしだく手に、オレは絶対にまたイカされる。
(今ならまだ、間に合う。声を…助けを…呼ぶんだ。声を出せオレ…!)
「おっ んっ…くぅ」
体が言うことを聞かない。体が求めている。あの時の快感を覚えている。
イける。ついていけば、ケツでイカせてもらえる。もっと、もっと、きもちよくなれる…。
気づいた時には、ガチャリと、指導室のカギがかかる音がした。
さばまーる
2024-01-22 08:52:57 +0000 UTC