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小梅
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こちょ憑き(榊透子編:4)


「んひゃっ……くへっ……」


 少女の乱れに乱れた吐息。

 ひどく間の抜けた嬌笑の残骸。

 そしてちょろちょろと、か細く聞こえる小水のせせらぎ。


「こちょこちょの真似だけでお漏らししちゃった♡ くすぐったがりな子は多いけど……ここまで敏感な子は珍しいわね~」


 几帳面な性格から、事前に小用は済ませてきたのであろう。

 そのせいか、無毛の割れ目から迸る小水の勢いは、さきほどまでの下品極まる大爆笑に比べ、いささか迫力さに欠ける。

 

 しかしながら――


「うへ…ぷひぇぇ……っ」


 膀胱に僅かと残る水分すらも留められず、垂れ流しとなっている見るも恥ずかしい失禁姿。

 そしてこの、緩みに緩みきった間抜けな笑顔。

 むしろこちらのほうがベストマッチなのでは……そう一考してしまうほどに親和性が高い。


「ふひぇっ……ひひっ……」


 それは宛ら――

 見目麗しい紅葉樹をライトアップさせる、自然と人工技術を見事に調和させた素晴らしき必然……芸術作品に思えてならない。

 ……と、榊女児の愛くるしい失禁姿に当てられてしまったのか――

 つい気取った感想を抱きつつ、さきほどから別ウィンドを開き、彼女の授業風景を撮った動画を再生させている。

「んひっ……ん゛っひっ……! へあぁぁっ」


 動物園と評されても文句言えぬほど……。

 叱らない老年教師なのを良いことに、無法地帯と好き勝手な行動を繰り広げる生徒たち。

 そんな中、一人泰然と授業を受け続ける、ひどく大人びた……自分を律する気高き少女。

「くへっ……んへへぇっ」


 そんな少女は、こちょこちょの真似だけで、阿鼻叫喚とお漏らしをするまで笑い狂ってしまうほどくすぐったがり……。


 その真実を知れただけで……

 プライド高き背伸びした少女の中に、延々と残り続ける……そう思うだけで――


「ふふっ、これは是非とも映像資料に残したいからぁ……このあともよろしくね、透子ちゃん」

 

 この仕事を選んで良かった……。

 そう切に、切に思うばかりである……。





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