主様に力強く抱きかかえられる 足首を捻った私をおんぶして運んでくれたのち 優しく治療される 腫れた足首にヒンヤリとした薬効を感じる それとは反対に火照っていく身体 ドジな私をあざ笑うことなどなくいつもこうして 甲斐甲斐しくいたわってくれる 縁談の話はすべて妹たち目当てで私を求めるモノなどなかった 父は政略結婚で近隣諸国や豪族と縁を結ぶことで 領地を護っていたが主である彼の侵攻の前に屈服した まだ美しい姫たちは他にもいる中 部屋で引き籠り書物と菓子にまみれた私を娶ると決めた 今でも何故私を選んだのかは謎ばかりだが こうして優しく抱きかかえられると 総てどうでもいいことのように感じてしまう こんな私を選んでくれた主に恋心が芽生え それがドンドン大きく膨らんでいくのを毎日のように 実感していたのだった
さこ
2025-06-30 02:25:33 +0000 UTCスコール☆
2025-06-28 15:21:03 +0000 UTC