井ノ上たきなは、錦木千束の後を着いて街を歩いていた。 休日の日もよく一緒に出かける仲の良い二人であるが、今日向かっているのは仕事の依頼があった現場だ。 場所は千束が知っているらしいので、たきなは彼女の案内に従って後ろを歩いている。 喫茶リコリコに舞い込んでくる依頼は身近なモノから危険なモノまで大小様々だが、DAからの依頼でなければ血を見るようなことはそうそう無い。 今回は一般客からの依頼と聞いていたので、それほど身構える必要も無いだろうとたきなは予想していた。 駅から暫く歩いて着いたのは、とあるマンションの一室。 千束がドアをノックすると、ガチャリという音が鳴ってロックが解除された。 それに合わせて、勢いよくドアを開ける。 「ハーイ、出張JKの千束でーす! JK2名お届けにあがりましたー!」 玄関に入りながら、元気よく室内に向けて挨拶する千束。遅れてたきなも控えめに「お邪魔します」と挨拶を済ませた。 二人を出迎えたのは、見知らぬ若い男性だった。 男性は千束と2、3愛想よく会話を交わした後、二人が室内に入ったのを見てドアを締め、また鍵を掛けた。 彼が今回のクライアントということだろうか。 見たところ少々軽薄そうではあるが、普通の若者のように見える。 たきなは靴を脱いでから男性と千束に続くように部屋の奥へ進み、居間へと招かれた。 そこには、案内してくれた男性と同じくらいの年頃の男たちが7、8人程寛いでいた。 彼らは部屋に入ってきた千束たちを見ると、ワッとこちらに近づいて、笑顔で少女らを出迎えた。 筋肉質な男たちの、雄臭い香りが漂ってくる。 「えっと……」 結局仕事内容が何なのか聞けていないので、不安になって千束のほうを見る。 だが、千束は変わらず愛想を振り撒き、見知った様子で男たちに挨拶を済ませていた。 「どもどもー、お兄さんたちお久しぶり! 千束ちゃんが来ましたよー」 それを受けて、周りの男たちが「待ってたよ!」「千束さゃーん、今日も頼むねー!」などと言って囃し立てる。 「あの、千束……この人たちは……?」 たきなが耳打ちすると、千束はこちらを向いて答える。 「ん? 今日のお仕事の相手だよ? たきなも頑張ってね!」 「いや、ですからその仕事がなんなのかを……」 言う途中で、男性たちが千束の影に隠れるたきなに注目を向ける。 「そっちの子は?」と問われ、千束がそれに答えるため、たきなの背を叩いて前に押し出した。 「こっちはたきな! 私の頼れる相棒だよ。 可愛いでしょー、ほらたきなっ、挨拶挨拶」 「あ、ハイ。井ノ上たきなです」 促されて、礼儀正しく頭を下げる。 リコリコの仕事にも慣れてきたので、初対面の相手への挨拶も随分とスムーズに行えるようになった。 が、男たちからのニヤニヤとした好色な笑みが少し気にはなる。 可愛い可愛いと褒めてくれるのは社交辞令なのかもしれないが、身体を物色するような視線はあまり良い気がしない。 というか、どこか目が血走っていて怖い。 「じゃあ皆さんお待ちかねだったみたいなので、さっそく始めますかぁ」 たきなの考えをよそに、千束は朗らかに言って、腕をぐるぐる回し始める。 そして、その腕をバッと突き上げる。 「喫茶リコリコ裏メニュー、デリバリーJKぶっかけサービスーッ!」 その言葉に、周りの男たちが手を叩いて盛り上がるが、たきなだけは頭にクエスチョンを浮かべて首を傾げた。 「JK……ぶっかけ……?」 ぶっかけ……なんだろう、うどんかな? うどんの宅配など準備していないのだが、もしかしてここでうどんを打てということだろうか? そんなことを考えていると、横に立つ千束が不意に腰を落として膝立ちの態勢になった。 なぜ? と思ったが、そんな疑問もすぐに考えられなくなる。 理由は単純。 目の前の男たちが、人前だというのに一斉にズボンを下ろしだしたのだ。 「なあっ!? ひゃにをしてるんですかっっ!?」 突然の事態に、たきなは慌てて腕を顔の前で交差させて目を逸らした。 まさか、集団で暴行に及ぶつもりかと思い即座に背負った鞄に手を伸ばす。 リコリス支給の戦術式武装鞄は、一瞬で仕込んだ銃やナイフを取り出せる構造になっている。 だが、どこか違和感があり、たきなは動きを止めた。 男たちにはこちらを襲うような素振りは見えないし、千束は屈んだまま動こうとしない。 「千束、何してるんですか、立ってください! このままじゃ襲われますよ!」 肩を掴んで揺さぶるが千束は立とうとしない。 代わりにこちらに苦笑を向けてちょいちょいと手招きをしてくる。 「いーから、仕事だから。ほら、たきなもこっち来てこっち」 「仕事? これが仕事ですか!? いったいどういう……」 「だから、この人たちの性欲を発散させてあげるのが今日の仕事。リコリコの裏メニューだよ」 「裏メニューって……」 唖然とするたきなに、千束は続ける。 「このおにーさんたち皆お金持ちだから、報酬もたっぷりなんだよねぇ。 リコリコの経営もこれで何度救われたか……」 「いや、だからって……。こんな、風俗みたいなことを……」 「だーいじょうぶ! お触りは禁止だから! 私たちはおにーさんが性欲処理するのを近くで見てるだけの簡単なお仕事だから」 「ようするに、この人たちのオカズになれと……?」 たきなは呆れてため息をつく。 それならば成人向けの動画でも見て発散すればいいと思うのだが、やはり生身の相手がいたほうが興奮するのだろうか。 「さ、ホラたきなっ、私一人じゃこんな大勢相手できないよー」 言いながら千束が近くの床をポンポンと叩く。 「うぅ……」 たきなは露骨に嫌そうな顔をしながら、渋々といった感じでそこに膝を付いた。 「仕事なら……仕方ありません……。まぁ、触らないというのなら……」 二人の美少女が並び、下半身を露出させた雄の群れの前へ正座したことで男たちは一層盛り上がり、その晒したペニスを固く隆起させた。 「ひっ!?」 こんなにも近くで男性器を見たのは初めてで、たきなは悲鳴を上げそうになる。 「あはは、まぁ最初は見てて、私がやるから。 皆さん先ずはこっちからお願いしまーす!」 千束が挙手して声を掛けると、男たちは言われた通りにそちらを向く。 本当に乱暴するような気はなく、サービスを受けることが目的のようだ。 「千束のお便所顔にぃ、おにーさんたちの溜まった濃い~ザーメン、きもちよーく吐き捨ててくださいね🖤」 そんな下品な台詞を言いながら、千束はぺろりと舌を出して自分の顔を指差す。 その手慣れたアピールに、男たちはこぞって竿を扱き始めた。 千束は正座のまま背筋を伸ばし、軽く上を向くことで、制服がパツパツに張るほどに豊かに育った健康的なバストを強調させた。 「ハァ……ハァ……千束ちゃんの顔射待ち面エッロ……」「乳でけぇ……揉みてぇ……」などと、若者たちは興奮気味に呟き、夢中で竿を擦る。 美少女が男性に囲まれ、その柔らかで綺麗な顔が汚い欲望の的にされている異様な光景を、たきなは息を呑んで見守っていた。 抗議の一つもでもしたほうがいいのかもしれないが、緊張で声が出ない。 「よく狙ってくださいねー? 千束の可愛いお顔はここですよー。上手く当てられますかねぇ?」 挑発するような言葉に、男らはムキになったようにガシガシと竿を扱く速度を上げる。 「うわぁ、すっごい顔。そんなに私にザーメンぶっかけるの楽しみにしてたんですか?」 男たちは、もう目の前の的にザーメンを吐き出すことしか考えていない様子だ。 このままだと直ぐに果ててしまうだろう。 それを感じ取ったのか、千束は目を閉じ、口を開けて彼らの射精を待ち構えた。 同性のたきなから見ても婬靡なその光景に、性欲漲る若者が耐えられるはずもなく、堪えきれなくなった一人が白濁色の精液を亀頭から迸らせた。 「……ンンっ」 整った顔にたっぷりのザーメンが吐き出され、縦に半透明の線を描く。 千束が上唇に掛かった精液を舌で舐め取ると、そこへ更に別の一人が勢いよく射精を重ねた。 「むっ、う……っ」 続くようにまた別の一人、更に別の一人と連続してザーメンが美少女の顔に降り掛かる。 全員分のザーメンがフェイスパックのように顔にべったり張り付くと、千束は精液で出来た泡を唇で弾けさせ、むわっとした息を吐いた。 「……んぷぁっ、……あーもぅ、すっご、顔おっもぉ……。皆出しすぎ」 顔を汚すザーメンを拭いながら、自分の口へ運んでいく。 そして口内に溜まったそれを周囲に確認させてから、一気にゴクリと飲み下す。 「ンッ…………ぐっ……ごく……ぷあぁっ! んはぁぁ~……🖤」 飲み干してから息を吐くと、ザーメンの濃い匂いが漂ってきた。 その凄まじい光景に、たきなは絶句。 (これが仕事……? あ、ありえない……) 千束には悪いが、出来ればもうこれで終わって欲しい。 だが、勿論そうはいかず、次のターゲットを見つけたとばかりに男たちはたきなの方を向いた。 「ヒィィッ!?」 相棒の顔に精液を吐き出したばかりのペニスの群れがこちらを向き、たきなは後退りしそうになる。 だが、それを後ろからぐっと肩を抑えて止められる。 「ダーメダメ逃げちゃ。次はたきなの番なんだから! お客さん待ってるよ?」 「ちょっ、離してください! わ、私は無理ですこんなの……!」 「へーきだって! 見てたでしょ? ちょっと顔とかが汚れるだけだって!」 「それが無理だって言ってるんですよ! むしろなんで平気なんですか!?」 「いやそりゃあ……やっぱ私も最初は抵抗はあったけど? 私で気持ちよくなってくれてる人の顔見てたら、嬉しくなってきちゃって」 「奉仕精神に溢れすぎです!」 わーきゃーと喚き出す少女二人に、周囲の男たちは困って立ち尽くしてしまう。 焦れた千束が、たきなの顔を背後からガシッと掴んで、男たちの方へ強引に向かわせた。 「ハイ、前見る! 顔上げて、正座して――、笑顔~🖤」 そのまま頬を左右の指で持ち上げ、強制的にぎこちない笑顔を作らされる。 「は、離ひてくだひゃい! 私は……」 抵抗しようとしたたきなだが、前を向いたことで否応なく視界に入ってきた下半身裸の男たちを見て固まってしまう。 彼らは、既に射精後の虚脱感から回復し、正座する黒髪少女をオカズにオナニーを再開していた。 「な……さ、さっきもう出したばっかりなんじゃ……」 「わぁお。今日まで頑張って溜めてきてくれたんですねぇ。こりゃ大変だあ」 若い雄の性欲とは、こんなにも強いモノなのだろうか。 一度射精した後とは思えない、バキバキに勃起したペニスがこちらに狙いを付けている。 こうなってはもう逃げられない。蛇に睨まれた蛙のように、たきなは固まって動けなくなってしまった。 「ちょ、ちょっと待って……、まだ心の準備が……」 たきなの狼狽を無視され、ハァハァと荒い息遣いが周囲を塞ぐ。 「あぁ、ああぁぁぁ……」 どうしていいか分からず、たきなは目をぐるぐると回して、催眠術でも掛けられかかのように思考を混乱させた。 緊張感からくる発汗が額を濡らし、頬が真っ赤に紅潮する。 「たきな緊張しすぎだってぇ。銃で撃たれるわけじゃないんだからさ。リラックスしよ、リラックス!」 「む、むりです……」 こんな状態でリラックス出来るのは、性知識皆無の赤子かとんでもないビッチくらいだろう。 青ざめ引き攣った表情で、とても千束のように積極的なアピールをすることなど出来ないが、若者たちはそれでも構わず興奮するようだった。 まるで、いつ爆発するか分からない爆弾が目の前に置かれているような状況。 爆弾を解体する方法も分からないまま、見えないカウントダウンの数字に怯える。 そして、その爆発は覚悟をする間も無く訪れる。 「……っ、ひゃあっ!?」 正面に立つ男が「ぐぅっ」と呻いたかと思うと、手で握る竿の先端から精液がたきなの顔目掛けて飛び出した。 千束のような動体視力が無くとも、予兆を感じて避けることは可能だったはずだが、頭を掴まれているせいでまともに額に受けてしまう。 「ウ゛ッ……! うぅ……」 肩をビクゥッと跳ね上げさせるたきなの額に、精液の生暖かい感触が伝わる。 ねちょねちょとした糊のような液体が、瞼を伝って頬へ垂れていく。 たきなは目を閉じてひくひくと震えながら、その不快な感触と鼻を突く臭いを極力感じないよう、ぐっと身体に力を込めて皮膚の感覚を遮断しようと努めた。 だが、そこにすかさず2発目の射精が襲う。 「ひぃ……っ、……んんんっ」 固く結んだ唇の辺りに精液が付着する。 当然、彼らの射精はこれだけでは終わらない。 たきなが背筋をゾワゾワとさせて鳥肌を立て震えている間にも、次の一人が射精を行う。 目を閉じているせいでいつ来るか分からない精液のシャワーが、次々と顔に降り注がれた。 「……っ、…………っ」 「こんな美少女をオナティッシュ代わりに出来るなんて、贅沢者めぇ」 後方で千束がそんなことを言っている。 確かに、今の自分は男の性欲の捌け口とされている消費物のような存在かもしれない。 「ぁ……うぁ……ふぅー……ふぅー……」 顔全体がザーメンで染まった頃、ようやく千束は頭を掴んでいた手を離し、解放してくれた。 だが、とても動けるような状態ではない。 脳に直接浸透する精液の強烈な匂いで、倒れてしまいそうだ。 「うっわぁ出したね〜。匂いもすっご」 顔をザーメンまみれにしたまま動けない相棒の顔を、千束が覗き込んでくる。 「たきなのぶっかけ顔エロすぎない? そりゃ男なら誰でもこの顔ザーメンで汚したくなるよねぇ。私も女だけど分かるよ」 「ば、ばか言ってないで……何か、拭くもの取って下さい……」 ふざけたことばかり言う千束に苛立ちながら、たきなは手を伸ばす。 だが千束は「えー?」と不思議そうに続ける。 「どうせ拭いても無駄だと思うよー? すぐ次があるからね」 そう言いつつ、手近に用意してあったテッシュ箱を置いてくれる千束。 「ま、まだするんですか……」 顔を拭きながら、たきなはうんざりとした表情で男たちの方を見る。 2回連続で出せば流石に疲れそうなものだが、それでも彼らはまだまだ続ける気満々のようだった。 精力ドリンクらしき物を飲んで気合を入れている者もいる。 「……最低です。変態共」 「もぅー、そんなこと言わないのっ! 次は二人で一緒に相手しようね?」 言ってから、千束はそそくさと横に座ってくる。 「……どうするんですか」 「お、ノリ気になってきた?」 「違います。ここまでやったのに、途中で帰って報酬無しになるのは困りますから」 「えへへー、分かってるって。じゃもっと近寄って?」 二人は隣に並び肩を寄せ合うと、顔も同じように近づけ、頬をぴったりとくっつけた。 少女の柔らかいもち肌が、むにっと互いの肉で形を歪ませる。 「おにーさんたちー、まだまだイケますよねー!? 今なら千束ちゃんとたきなちゃんにまとめてぶっかけ放題ですよー!」 店の呼び込みのような調子で、千束が男性陣に向けて大きな声で呼び掛ける。 それを聞いた男たちは「ウオォォォ!ッ」と、一気に活気を見せて盛り上がった。 余程少女の身体を己の欲望で穢すのが好きらしい。 「見て見て、私たちの顔にザーメンぶっかけてやろうと必死になってるんだよ? 面白くない?」 「別に面白くは……。……まぁ、滑稽ではありますね」 こぞってペニスを扱きだし、我先にと少女へ射精してやろうと必死になっている男の姿は、確かにどこかおかしくも見えた。 「さあさあ、たきなももっとサービスしてあげなきゃ。早く終わらせたいならね」 「サービスなんて……分かりませんよ」 「別に大したことはしなくてもいいから。相手の目をジッと見てあげるだけでも効果あるんだよ?」 「目を、ですか……」 本当にそんなことで早く済むのかと思ったが、一応試しに正面に立つ男の目を見つめてみる。 「…………」 「……にひひ」 千束と二人、ジーッとオナニーに拭ける男を見つめると、実際に効果があったのか男の息が荒くなる。 先程は目を閉じていたので分からなかったが、相手をしっかり見れば、どれくらい昂ぶっているのかが仕草から読み取れた。 フッフッフッ、と断続的な息が切羽詰まった感じになってくれば、限界が近いことが分かる。 「あふぅっ」と情けない声を上げて、正面の男はたきなと千束が頬を合わせた真ん中へ、どぴゅどぴゅと精子を吐き出した。 「ひゃっ」 「アン……ッ」 受け止めた精液が、二人の輪郭をなぞって床に落ちていく。 「……何度出すんですかこの人たちは」 「今日はたきなも居るから、いつもより皆気合入ってるんだよ」 「嬉しくないです」 「でもたきなも慣れてきたんじゃない? 次は、おちんちんの匂い嗅いであげよっか。こう、顔を近づけてね」 言って、千束は次の肉棒に自分の顔をぐっと寄せる。 「…………」 不服だが、たきなも同じようにギリギリ鼻が触れない距離まで顔を近づけ、二人で一つのペニスに跪く。 「スゥー……ハァー……」 「スンっ……スンっ……、うぇ……」 千束はその恥垢の溜まったキツイ匂いを平気で嗅いでいるが、たきなは流石に眉を顰めてしまう。 「くっさ……」 思わず侮蔑的に詰ってしまうが、それすらも男は興奮するようで、硬いペニスを更に熱り立たせた。 「ホントくっさぁ……。絶対洗ってないでしょー? 女の子にぶっかけたくて、くっさいおちんちんで精子パンパンに溜め込んで来たんだ? 変態なんですかぁ?」 「間違いないですね、変態です」 「へんたぁ〜い🖤」 「変態」 亀頭に詰め寄る少女二人に蔑まれ、男は怒りのような表情を浮かべたが、同時に肉竿を猛烈に摩擦しだす。 生意気な年下にお仕置きするように、溜め込んだザーメンが二人の顔に叩きつけられた。 「ぐっ…………やっぱり、中身も臭すぎです……」 「そのうち癖になるから大丈夫だよ!」 「なりたくありません!」 こんな物が癖になっては大変だが、要領は覚えた。 周りの男たちを見渡すと、中にはもう射精してしまいそうな者が何人かいるようだ。 どうやら、一人ひとり順番に相手していては間に合わないらしい。 「出したい人はいつでも出してくださいね〜。お口でごっくんもしてあげますよん」 千束は周り全員に見えるよう向き直ると、「あ〜……っ」と、口をぽっかり開けて射精を待ち構えた。 「…………」 たきなも幾らか感覚を覚えたとはいえ、流石にそこまでは真似出来ない。 口を結んだまま、横に座って顔を上げる。 「はっ……はっ……、らひて……、おくひにだひて」 ベロを突き出し、ザーメンの受け皿を作る千束。 犬っぽさもあるその仕草に、男たちのボルテージも臨界点に達する。 誰かが堰を切ると、次々にザーメンが少女たちの顔を排泄容器代わりして吐き出された。 「うっ……、ん、んん……っ」 「あぶっ……ンお、あえぇぇ……んぐぐ」 たきなは顔全面で、千束は顔と口で出されたザーメンを受け止めていく。 びちゃり、ぬちゃ、ぬちゅう……。 男たちは遠慮なくぶっかけまくり、少女らを好き放題ザーメン塗れにする。 「……ぬ、ぬぬぬ」 ほかほかの暖かい精液が顔を満たし、たきなは全身を震わせた。 「むぐっ、ン、おぼ……んあぁぁ~……ごぷぅ」 千束は口内に溢れそうになるほど精液を貯め、上を向いてそれを零さないようにしていた。 射精を終え、すっきりした男たちが口々に「ふぅー」とため息をつく。 取り敢えず、これで大体の者は満足したのだろうか。出来ればそうであって欲しい。これ以上は精神が持たない。 それに、仕事である以上いつまでも時間を掛ける訳にはいかない。 時間的にもそろそろ終わる頃だろう。 そうたきなが思っていると、不意に肩がぽんぽんと手のひらで叩かれた。 「……え?」 叩かれた方を見ると、千束と目が合う。 かと思うと、千束は急にこちらに身体を預け抱きついてきた。 「……なっ、んぐうぅっ!!?」 何かと思う間に、唇が重ねられる。 「むうう!? じゅぶ、じゅじゅるるうぅぅ!!?」 突然キスをされたことを気づくと同時、口内にどろどろの液体が注がれる。 千束が、貯めたザーメンを口移ししてきたのだ。 「ん゛ん゛ん゛んんんんんんんん!!!!」 たきなは手をバタつかせ、目を見開く。 「ぢゅうぅ……れろろ……れろぉ……」 抵抗しようとしたが、口腔を舌で掻き回されると力が抜けてしまう。 二人の唾液とザーメンの混じり合った液体が、喉を通っていくのがわかった。 「んぐっ……んぐっ……こく、こくんっ」 たきなは涙を流しそうになりながら、無理矢理に粘ついた精液を飲み込まされた。 男たちの「おおぉー」という歓声が聞こえる。 しばらくしてから、塞がれていた唇が開放される。 「……んぷあっ! ――にひひ、おすそ分け」 千束は悪戯を成功させた子供みたいな屈託のない笑顔でほざいた。 「……ほ、ほんとに撃ちますよ……ちさ……おええぇ……」 本気で怒ろうとしたが、吐き気でそれどころでは無い。 あんな、見た目も匂いもグロい液体を飲まされるなんて……。 「まぁまぁ、皆喜んでくれてるし我慢我慢。 お客様第一よー?」 「なんで私まで……うげぇ……」 千束からすればサービスのつもりなのだろうが、こちらからすればたまったものではない。 取り敢えず、置いてあったペットボトルの水で口を濯ぎ、ぜぇぜぇと息を整える。 「兎に角……もうこれで終わりでいいですよね? 時間も1時間は経ってますし……」 「んーそうだねぇ」 「ちょっと……私は休憩します。お金頂いてきてください」 「お任せあれー」 一刻も早く帰りたい気分なのだが、その前に報酬を貰わなければならない。 部屋のドアにもたれ掛かって休んでいるたきなの分まで、千束が報酬を貰いにいった。 「はぁ……」 大変という言葉だけでは済まされない程壮絶な仕事だったが、それもこれで終わりだ。 精神には大きなキズを負った気がするが、肉体的接触は無かっただけマシと考えよう。 この男性たちも、直接手は出してこなかっただけ理性的ではあったのかもしれない。 まぁ若い少女を性欲処理に雇っている時点でとても褒められた物ではないが。 「早くシャワー浴びたい……」 服も随分汚れてしまった。当然身体はもっとだ。 たきなは家に帰った後のことに思いを馳せ、一秒でも早くこの仕事のことを忘れようと努力した。 丁度、千束も受け取りを済ませてこちらに戻ってきたようだ。 だが、千束はこちらに帰ってくるなり、顔の前でパンッと手を合わせて頭を下げてきた。 「……どうかしました?」 「ごめん! やっぱ2時間延長で本番ありコースに変更だって!」 「……やっぱりケダモノじゃないですかッッ!!!」 部屋の外にまで響く声で、たきなの怒号が木霊した。