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ナーヴ
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SS_ねこ(が)ふんじゃった

前回はオリジナルでしたが今回は東方のキャラクターです。


今回はお燐です。

東方地霊殿の5ボスキャラですね。


フルネームは火焔猫 燐(かえんびょう りん)です。

長いので「お燐」と呼んでくれ、とのこと。

猫です。

今日は2月22日で猫の日ですからね(?)


それでは本題。

東方Projectより、火焔猫 燐。

欲望のままに街を踏んでいきます。もちろん踏む以外もやっちゃいます。

(約4,500字)


※無断転載禁止


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昼間人口。

簡単に言えば、昼間にその場所にどれくらいの人が居るかを表す。

例えば、都市部では出社や出勤のために他の地域から人が入ってくるため

実際にそこに住んでいる人の数より昼間人口の方が多くなる傾向がある。


この地方都市も例外ではない。

昼間は周辺の街から人が集まってくるのだ。

南側は海、北側は山脈。

東西には大きな川が流れ、街を区切るものとなっている。

特に東西への交通の便の良さが昼間人口の多さに貢献しているといえる。


この都市の特徴として、

基本的に南側、つまり海岸側が開発されている。

北側の山脈の麓は農業が盛んで比較的緑の多い地区である。


南側の東エリアは住宅街があり、民家やマンションが建ち並ぶ。

南側中央エリアがこの都市で最も栄えており、高層ビルや大型施設も多数ある。

そして南側の西エリアは工業地区で、港もある。

それと、川の向こうには付近の山を軽く跨げるほどの巨大な猫娘。



「うん、今日はこの街で遊んじゃおう。」



暗い赤の髪でおさげ、2本の尻尾。

そしてなにより、今の彼女の身長は約5000メートルである。


都市全体を見下ろすには充分すぎる大きさだ。



「さーて、どこから襲っちゃおうかなー?」



どしぃぃぃぃんん……

ずずぅぅぅぅんん……


彼女は早速街に踏み入れることはせず、

まずは海沿いから西側の川の上を通るようにゆっくりと北上し始める。

どこから踏み入れるかを考えているようだ。


彼女の足の横幅は川と堤防を合わせた幅よりも大きい。

ひと踏みで川があるところに大きな足跡がいくつも刻まれていき、

大きな足跡の池となっていく。

素足で歩く彼女の足を濡らしてはいるようだが、この程度は全く気にならないようだ。


当然、川に架かっていた橋も堤防沿いの地区も巻き込まれている。


彼女が起こす地響きにより住人たちも気が付いたようで、

我先にと逃げ出そうとする者やあまりの出来事に写真や動画を撮る者も居る。



「ここから一気に栄えているところに突っ込んでも面白そう?」



街の境界上を進んでいく彼女。

西側の川から北側の山の麓を踏み荒らしながら東に進んでいく。


麓の農地は一瞬で踏み固められて使い物にならなくなってしまう。

さらには彼女は山も踏みつけていき、その山の高さは数十メートル以上縮んでいく。

100メートル以上低くなった場所もあるようだ。


同時に麓には大量の土砂がなだれ込み、農地や集落をのみ込んでいく。



「それとも、小さい建物のところから襲って、お楽しみを後でとっておく?」



彼女は止まることなく東側の川の上を通るように南下を始める。

西側同様に川の上に踏み下ろしながら進んでいく。


彼女が歩きだして2分ちょっと。

スタート地点からちょうど反対側の東側の海沿いに彼女は到着した。

そこで仁王立ちで街を見下ろしている。



「悩んじゃうねぇ。

 さあさあ、どうしちゃおうかなー?」



ずしぃぃぃぃんん……

どしぃぃぃぃんん……


にやにやとしながら今来た道を引き返すように進み始める彼女。

東側の川を北上し、北側の山の麓を西側に進んでいく。


先ほどまで彼女が都市の東側に向かっていたのを見ていた住人たちは

当然ながら西側へと避難していた。

しかし彼女が再び西側に戻ってくることに気づくと大パニックとなってしまった。



「あたいが悩んでいるだけで振り回される人間たち、とっても可愛いねぇ?」



再び街の西側へと戻ってきた彼女。

どこから襲うか悩むフリをすることで

街の周りを歩いているだけで住人たちを振り回したり、

いつ襲われるかと焦らしたりで楽しんでいたのだ。



「それじゃ、始めちゃうよ?」



どごぉぉぉぉんん!!

ずがぁぁぁぁんん!!


ついに彼女は都市へと踏み入れ始めた。

今まで歩いていたときよりも明らかに力強く踏みつけている。


踏みつけられたところはもちろん、なんとか直撃を免れたところも

とてつもない衝撃で建物が簡単に崩壊していく。



「あたいは動くものには敏感だからね?

 まあ、ちっぽけな人間たちが逃げるくらいなら見逃しちゃうかもしれないけど?」



ずしぃぃぃぃんん!!

ずしゃぁぁぁぁっ……


そう言いながら高架上を走っていた電車を思い切り踏みつぶしたのだ。

先ほどの彼女の踏みつけによる衝撃で急停車していたようだが、

動いていたところを彼女は見逃していなかった。


彼女から逃げるために西側に向かっていた電車だったが、

序盤に襲われてしまった。


そのまま彼女が足で薙ぎ払えば、

踏み抜かれただけで寸断していた高架が

さらに数百メートル一瞬で破壊されてしまった。



「そうそう、雰囲気を出すために……このあたりかな?」



工場地区や港を踏み荒らし蹴散らし襲っていた彼女は

ゆっくりと屈むと地上にあるものを摘み取っていく。


球状のもの、円柱状のもの。

そして港に泊まっていた大型船などなど。


そのまま立ち上がると、

彼女は都市のあちこちに摘み取ったものをばらまき始めた。


どかぁぁぁぁんん!!

ずどぉぉぉぉんん……


彼女が投げたのはガスタンクや燃料タンクだった。

高さ1000メートル以上の場所から投げられたそれらは

地上に叩きつけられるとすぐに爆発炎上。

付近の建物をめちゃくちゃにしながら火の海にしていったのだ。


彼女は南西エリアに居るにも関わらず、

別のエリアにも攻撃が飛んできたことで

住人たちはさらに恐怖におびえることになった。



「うーん、あんまり燃えないねぇ。

 お船のものはわりとマシだけど、期待外れかも。

 あたいは燃えてるの大好きなんだけど、まあ人間のものだとこの程度だね。」



雰囲気を出すために街を火の海に変えようとしていたのだ。

南中央エリアに落とされたタンカーからは

大量の油が流れ出して一番燃え広がっている。

我先にと逃げようとする車たちによって渋滞していた道路にも炎は広がっていき

たくさん居た車たちにどんどん引火していけば爆発を繰り返していく。


少し不満そうな彼女であったが、その間にも踏み荒らしていたようで、

西エリアの工場地区や港は既に壊滅。


そのまま中央エリアへと彼女は侵入し始めた。



「うんうん、やっぱりこのくらいだと少しは踏みごたえがあるよ。」



ずしぃぃぃぃんん……

どすぅぅぅぅんん……


早速高層ビルたちをどんどん踏み荒らす彼女。

高さ100メートル級のビルともなれば、

砂利程度だった民家や数階建ての建物よりは充分踏みごたえがある様子。



「あたいのひと踏みで大きな建物たちはめちゃくちゃ、人間たちは大慌て。

 これだからやめられないよ。」



それでも彼女の足首にも届かないほどちっぽけなものである。

屋上に足裏が触れた直後にはその建物は1階部分まで一気に圧縮されていく。

さらには地下があろうとも逃さず踏みつぶされて足跡に変えられてしまう。

周囲には瓦礫が散らばり道路を埋め尽くし、逃げ惑う人間たちを閉じ込める。


彼女の一瞬の快楽のためだけに

何年もかけて作られたこの都市で最も栄えていたエリアは

ビルの10倍以上の大きさの彼女の足であっという間に滅んでいく。


それもそのはず。

たとえ2キロメートル四方の広さがあったところで

彼女にとっては半畳にも満たない狭さなのだから。



「これはたしか、あの乗り物が停まる駅かな?」



彼女が中央エリアに侵入して数分。

高層ビルを中心に踏み荒らしていた彼女の足により、

高層ビルに紛れていた大型駅が露わになったのだ。


どすぅぅぅぅんん……


ゆっくりと膝をつき、手をついて四つん這いになる彼女。

四つん這いになったところで街の空を覆ってしまうほどの大きさである。


駅の方は相変わらず大混雑だった。

逃げようとした住人たちで大量に人が集まっているが

彼女が踏み荒らしていたときの地響きにより電車は動けなかったらしい。



「こんなにたくさん居るなんて嬉しいねぇ。

 やっぱり駅とか乗り物は人間たっぷりの弁当箱だよ。」



駅に顔を近づけて見下ろす彼女。

猫娘に見つめられるネズミ……ではなく人間。


人間たちの運命は、先ほどの彼女の一言で分かるだろう。



「それじゃ、遠慮なく……いただきまーす。」



バキバキバキッ!!

じゃくっ……むしゃむしゃ……


大きく口を開けた彼女。

駅の屋根は簡単に噛み千切り、そのまま駅のホームごとかぶりつく。

数編成停まっていた電車にまとめて食いつき、

ひと口10両以上の車両が咥内へと入っていく。

これだけで1000人近くが一緒に食べられてしまった。


そのまま何度もかぶりついていけば

駅という施設そのものの原型さえ分からなくなるほどになっていた。


れるっ、れろぉぉっ……


仕上げにざらざらの舌で駅だった場所を舐めまわしていき

一切食べ残しをせずに平らげてしまった。



「けふ、味はまあ仕方ないとして……

 お腹以上に心が満たされたよ。

 でもやっぱり、もう少し……」



くすくすと微笑む彼女。

今度は駅近くの大通りを舐めとり始める。


片側3車線の大型道路よりも幅のある舌で

そこに居た大量の車と通り沿いの建物をまとめて絡めとっていく。


電車で逃げようが車で逃げようが、彼女からは逃げられないのだ。



「あとはあんまり大きな建物がないところだけだね。

 こっち側に逃げた電車も居ると思うけど、無事に逃げられたかな?」



彼女は四つん這いのまま東エリアの方を見る。


彼女の言うとおり、逃げた電車は存在する。

彼女が都市に侵入する前、東側から西側に移動していたときに

覚悟を決めて東側に逃げ始めた電車が居たのだ。


そして、その電車は東側の都市の境界付近にいた。

しかし都市の外にはまだ出ていなかった。


時間が足りなかったのではない。

出られなかったのだ。



「まあ、先に橋は全部踏みつぶしておいたから、

 逃げられるわけないんだけどねぇ。」



彼女が街に侵入する前。

都市の境界となるところを歩いていたが、

どこから侵入するのかと住人を焦らしていただけではない。


他の都市に出られる道路や線路を全て踏みつぶしていたのだ。

ここに閉じ込めるために。


川より広い幅、数メートルでは済まない深さの足跡。

人間が自力で乗り越えられるはずもなかった。



「さてと、いろいろ考えたけど……

 最後は思い切ってやっちゃおうかな?」



ずずぅぅぅぅんん……


ゆっくりと彼女は横になった。

そのまま体をまっすぐにして……



「ごろん、ごろーん……っと。」



ずどぉぉぉぉんん!

ごごごごごご……


東エリアに向けて寝返りを始めたのだ。

彼女の胸で、お腹で、脚で、背中で、東エリアの住宅街がどんどんつぶされていく。


仰向けになったところで高さ500メートル以上の身体の山脈である。

そんなものが転がってくるのだから、さながら都市級ロードローラーである。


彼女が寝返ること数回。

東エリアの住宅街や逃げきれなかった電車などなど、

そこにあった全てのものが彼女の身体でつぶされ、綺麗に更地となってしまった。



「にゃはは。

 こうやって豪快に使っちゃうのもなかなか悪くないねぇ。

 今日はこのくらいにしてあげようかな?」



寝転がりながら足を曲げて足裏を眺める彼女。

最初に川で軽く濡らしたこともあり、

たっぷりと土や瓦礫が貼りついている。


彼女にとっては遊びの成果。

人間にとっては恐怖の象徴とでもいうべきだろうか。


ゆっくり立ち上がった彼女はどこかに帰っていくのだった。


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おしまい。


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