「おにいちゃんッ!おにいちゃんッ!
もっと!もっとはげしくうごいてッ!」
「ミズキッミズキッ!だ、だめ、も、もういきそうッ」
「ダメッ!もっと!やめちゃだめッ!
ボクもいくっ!ボクもイクゥ!うぅううう!」
「はあッはあッはあッ ああぁ~ミズキぃ」
絶頂を堪えつつ必死になって腰を動かす。
おにいちゃんと呼ばれて興奮する情けない俺。
この背徳感はいつまでたってもぬけないし
それが興奮するせいでいつまでも抜け出せない。
弟ができたと喜んでいたら、
魅惑の妹みたいになって、彼女になっていた・・・
そんなミズキくんのと俺の話は
カードゲームで知り合うところからはじまる。
近所にすむミズキくんとはゲーム会で知り合った。
世界的に人気なトレーディングカードゲーム
『マジック&グリッチ』略してマジグリの交流会でだ。
「おにいちゃん!はやくはやく!
新版パッケなくなっちゃうよ!」
「遅刻した!ごめん~
でも予約してるからなくならないよォ」
放課後のミズキくんと隣町の駅前で落ち合う。
今日は新発売のパッケージを一緒に買う約束の日だ。
購入制限がかかる程の人気商品、複数人で購入して
トレードするのは基本中の基本だ。
ミズキくんにとって俺がはじめてのマジグリ仲間で
トレードできる事を素直に喜び、すごく感謝してくれる。
俺もゲーム熱が冷めてきた頃だったので、不公平なトレ
ードにも応じつつ、相場感の教育係のようにも振舞った。
一人っ子で弟がほしかった俺は、頼られるとついつい
養分になってしまう気質だとわからせられたりもした。
「このマジックさぁ~グリッチのシナジーやばない?
マジでもらっちゃっていいのォ?」
「いいよ、こっちと交換だからね、でも複数枚揃えたら
このグリッチでこっち回したほうが早いんじゃないかな」
「そっかぁ~じゃあ揃ったらどっちがつよいか
対戦しようね!で、強かったら返して!アハハハ!」
「調子いいなぁ~ まあ大会だけなら貸してやるか」
昔同級生とマジグリを遊んだ時間を思い出す。
とても楽しい日々だった、なあ・・・
マジグリがマニア化、レアカードの高価格化で、
どんどん客層がニッチになっていくなかで、遊ぶ面子も
減っていったんだっけ。
ミズキくんの周りにマジグリを遊ぶ友達はいないそうで
その責任はマニア化に拍車をかけた俺たち古参のせいだ
と、すくなからず申し訳なさを感じたりもする。
「今度の日曜日の大会さぁ~このグリッチでフルダメ
コンボだすデッキ組むんだ!レッドマジシャンからの
シャイニグワンドグリッチでズババババァ!」
無邪気な表情で興奮するミズキくん。
素直だし、茶目っ気たっぷりだし、本当に可愛い弟が
できてしまった気分だ・・・。
この幸せな時間がなるべく長く続きますように・・・
「ミズキくんは高ダメコンボ好きだからなぁ~
即効性求めすぎるとカウンターに弱くなるから
その辺の対策かんがえよっか」
「オスオッスッッッ!」
一方で、幸せな時間が続くこととは裏腹に、
最近すごく悩ましい思いを抱えていた。
誰にも打ち明けることができない感情だ… 俺は、
ミズキくんの体を、いやらしく想ってしまうのだ。
<第二話につづく>
辻善
2024-02-25 01:01:06 +0000 UTCeh・アヌンナキ
2024-02-24 20:50:48 +0000 UTC