何度も犯されているのに、僕のアナルは締まりが良いらしい。
僕をうつ伏せにして上から押さえつけ、僕の中に射精した屋敷はそう言った。普通なら締まりは悪くなっていくものなのだろうか。普通じゃないことばかりされて、普通が分からない僕には理解が難しい。
「あー…、くそッ。まだヤリ足りねぇ」
「あ、うっ、うっ」
僕の両腕を押さえつけたまま屋敷は再び腰を振り始めた。肉のぶつかり合う音が再開し、僕の苦痛も再び始まった。
ローションと精液の混じった音が聞こえる。屋敷のペニスでそれを押し込まれ、腹の中でグチャグチャとかき混ぜられているのだ、僕は。
「ううっ、ん、んんっ」
「オラ、もっとカワイイ声出せって。いつも出してるだろ? ん?」
気持ち悪さが込み上げて必死に耐えていると、屋敷は僕の髪を掴んで勝手なことを言った。そのまま後ろへと引っ張られた僕の喉は開き、嗚咽混じりの声を出す。屋敷はそれを聞いて笑った。見えないけれど分かる。きっと満足した顔で笑っているのだろう。
人としての感覚が壊れている屋敷に、僕は逆らえない。髪を離され、自由になった頭をシーツの上に横たえながら、後ろから突かれるタイミングに合わせて僕は喘ぐ。言うことを聞いていれば、犯される以上の酷いことはされないことを僕は知っていた。
「ホント、オマエってさ……」
「あ、あっ、あ、あ、あ」
「俺のチンポ好きだよなぁ?」
勘違いもここまで極まれば笑えてくる。僕は心の中で罵りながら喘いだ。涙が勝手に流れてくるけれど、そのままにする。
「言ってみ?」
「す、好き、あ、す、昴くんの、ん、んんっ」
「俺のー?」
「う、あ、はぁっ、お、おちんちん、好きっ」
ガクガクと揺さぶられながら、舌を噛まないように気をつけて言った。屋敷のペニスが好きだなんて、もう何度言わされただろう。しかし彼はこれを僕に言わせることを相当気に入っているようだった。きっと次のセックスの際にも言わされるのだ。何度言わされようが、それが事実になることは無いというのに。
二度目の射精を僕の中で終えた屋敷はようやくペニスを抜き、僕を抱きしめながらベッドへと寝転んだ。早く体を洗いたかったけれど、逆らえない僕は、されるがまま屋敷の腕に頭を乗せ、丁度腕枕をされる格好になる。
そのまま我慢して数分ほど過ごした僕は、何もしようとしない屋敷に向かって、控えめに口を開いてみた。
「……昴くん、あの、僕」
「もうちょっと、このまま。な?」
しかし内容を話す前に僕の意見は却下される。
もう一度口を開こうか、それとも、と迷った僕の口は屋敷の唇で塞がれた。生ぬるい舌が入り、口の中を舐めとっていく。背筋に悪寒が走り、僕は抵抗も反抗も、何かをすることを諦めた。
大人しくなった僕の唇を解放した屋敷は楽しそうに笑う。
「オマエのそういうところ、好きなんだよな、俺」
心底嬉しそうに言う屋敷に対して、怯え、考えることを止めてしまった僕は、何とか作り笑顔を向け、僕も好きだと震える声で決められた言葉を告げた。