屋敷視点のキスマークとセックスの話(3500文字)
Added 2021-11-22 08:08:06 +0000 UTC「あー、セックスしてぇ」 屋敷昴が呟くと、彼の腕の中に抱かれていた中野聡司は肩をビクリと震わせた。 昴は自室のベッドの側面にもたれ、座っている。曲げたその膝の間に聡司を座らせ、背中を自分の胸にもたれかけさせるようにしていた。昴の手は聡司の胸をまさぐり、シャツの上から乳首を優しく撫でている。 「お前もしたいだろ? ……乳首固くなってるし」 「ん……うん、し、したい……」 耳を赤くして目を逸らせた恋人は、そう答えた。控えめで恥ずかしそうな声がまた良い、と昴は思う。彼は昴に対してああしろ、こうしろとうるさく言わない。昴が初めて特定の相手と付き合ったのは中学生の頃だったが、それから聡司と付き合う高校二年生まで、ロクな相手がいなかった。 あれをしてくれない。 言わなかったけれど実はこうして欲しかったのに。 どうして何もしてくれないの。 挙句の果てには、屋敷くんは私のこと好きじゃないんでしょ、とくる。 高校生になってからは、そうなる前に雰囲気を察知して昴から別れを切り出したり、新しい男をそれとなく紹介したりした。言われ慣れたとはいえ、気分が良くないのは確かだからだ。大体、自分だって昴を楽しませる努力などしなかったくせに、こちらだけ責められるような物言いをされるのは納得がいかなかった。 「聡司」 名前を呼ぶと肩へと乗せさせた頭をこちらに向け、潤んだ眼で見つめてくる。可愛い。昴に従順な理想の恋人。 顔を近づけると、彼は大人しく目を閉じて唇を薄く開けた。 「……ん、ぅ……」 当然のように舌を差し入れ、絡ませる。唾液を飲ませ、舌を吸っても聡司は抵抗しない。昴の好きなように扱っても文句の一つも言わず、ただ従うのみだ。時折、嫌がる素振りを見せるものの、それはセックスにおける一種のスパイスのようなものに過ぎない。最終的には全て昴の思い通りになるのだから。 「んぁ、ぁ……」 自分の口内へ聡司の舌を引き入れ、そこで優しく舐める。絡ませ、舌の裏を撫でてやると、聡司の体はヒクヒクと反応した。こんなに敏感なのに、性的なことがあまり好きではなさそうな恋人が愛おしい。自分からは決して求めず、しかし昴が求めたときは、控えめに抵抗することはあっても最終的には受け入れてくれる。 聡司は今までの恋人などとは明らかに違う。無理矢理するのが好きな昴を拒絶しない存在など、彼しかいなかった。 「んむ、……は、はぁ、はぁ……っ」 思う存分舌の味を堪能し、唇を離してやる。すると、聡司はキスの間息を詰めていたのか、肩を上下させて深呼吸をした。キスなんてもう何度もしているというのに、未だ慣れない恋人の様子が可愛くてたまらない。聡司以外の相手なら、良い加減慣れろよと苛つき呆れるところなのに、と昴は自分の感情に少し戸惑う。 「聡司」 興奮に掠れた声で名前を呼ぶと、彼はすぐに昴を見つめた。それはまるで主人を恐れる奴隷のようだった。けれど昴にとって彼はそういう存在ではない。心から愛しいと感じる、恐れなど感じなくていいと分かるまで可愛がってやりたい、そんな存在だ。 「好きだ」 「……っ、あっ」 肩を抱き寄せ、首筋にキスをする。 驚いた聡司があげた声に煽られ、昴はそのままそこを強く吸った。彼は既に自分のものなのに、それでも他人が見て分かるような所有印を付けたくなる。この稀有な存在を誰かに取られたくない。そんな独占欲が昴の胸に湧き上がる。 「い、たいっ、昴くん……っ」 堪えきれず聡司がそう漏らした。昴が唇を離すと、そこにはほんのりと赤く色づいた印が刻まれていた。 「な、何を……?」 不安げに瞳を揺らした聡司が聞いてくるから、安心させるように笑んだ昴はなるたけ柔らかな口調で答えてやった。 「俺のだっていう印を付けただけ」 「……?」 「ハハ。キスマークだよ、キスマーク」 「っ!」 ハッとした聡司は思わず首筋に手をやる。その様子が初心で可愛く、昴は思わず聡司を抱きしめた。 「す、昴く……」 「ボタン上まで止めてりゃ見えない位置だから大丈夫だって。……なぁ、ヤろうぜ?」 言いながら昴は立ち上がり、腕の中でされるがままだった聡司をベッドへ押し倒す。答えなど聞く意味はない。何故なら聡司は昴には絶対に逆らわないからだ。 シャツのボタンを外し、前を開ける。アンダーシャツを捲り上げ、乳首を舐めてやりながら下を脱がせた。舌で乳首を転がし、きつく吸い、そして乳輪ごと甘噛みしてやる。自分では絶対に認めてはいないが、聡司は少し痛いほうが好みらしいので、昴は反対の乳首をいじる指にも少々力を入れてやった。 「あ、ああっ」 空いている手で少し膨らんだ下着を撫でる。しばらくそうしていると、色の濃い染みがじわじわと広がった。玉を揉み込むようにしてやると、染みはますます大きくなる。足を閉じようをするから、昴は自分の体を足の間に割り込ませた。 「気持ち良い?」 「ん、き、もち、い……っ」 感じたまま素直に言うように、と矯正したのは昴だ。恥ずかしがりながらも自分の言いつけを守る姿は、とてもいじらしい。 「じゃあもっとしてやるから、自分で足持って広げろ」 閉じていた目を薄く開けた聡司は言われるがままに足を広げた。膝を曲げ、太腿に手をかけて自分から左右に大きく開いた体勢は、否応なく昴を興奮させる。雄としてこんな屈辱的な姿勢を躊躇なく見せる聡司は、最早昴だけの雌と言って良いだろう。 昴はベッドに転がしておいたローションを手に取ると、蓋を開け、ボトルを逆さにして聡司の下着の上へと中身を落とした。 「ひぁっ」 驚いた声さえも愛おしい。 ローションが冷たかったのだろう。しかしそれでも足を閉じない姿に胸が温かくなる。今度、温感タイプのものを買っておかなくては、と昴は思った。 こんな風に優しくしてやりたいと思うのも、歴代の恋人の中では聡司だけだった。他の女性には感じたことのない感情を彼には抱いてしまう。そしてそう感じる自分を昴は非常に好ましく思っていた。 「はっ、あ……」 ローションでベトベトになった下着の裾をずらし、聡司の尻の穴に指を挿れた。入口の浅いところで抜き差しし、慣らしてやる。すぐに柔らかくなったそこへ二本目、三本目と指を増やし、昴は徐々に聡司の体内へと侵入した。 最初に犯したときは強引に突っ込んで泣かせた。それも大変良かったのだが、今は五回に一度くらいの割合ではあるものの、こんな風にゆっくりと穴を広げてやる。そうするといつもより聡司の中は柔らかく昴の陰茎を包み、吸い付くように締め付けるのだ。それは無理矢理押さえつけて犯すときとそう変わらないほどの快楽だった。 痛みと恐怖で泣かせるのも、快楽によって咽び泣かせるのも、どちらも昴は好きだった。だから今日は特別聡司に優しくしたかったとか、そういうわけではない。ただ前回は後ろから押さえつけて無理矢理犯したから、今日はゆっくりしてやろうと思っただけのことだ。 「挿れるぞ♡」 感じすぎて朦朧としているのか、浅い呼吸を繰り返す聡司にそう宣言すると、昴は自分の陰茎を彼の尻へと挿入した。 「あっ、あっ」 亀頭を入れ、竿の太い部分まで一気に挿れる。そのまま奥まで割り開き、直腸の奥の壁をトントンと叩いた。聡司はこうされるのが好きだ。これも自分では認めない。しかし現に今、こうして奥を突いてやるたびに鈴口から精液をトロトロと垂れ流している。勢いのないそれは竿を伝って腹へと流れ落ちた。 「気持ち良いな♡」 「あ、ぅあっ、あ、ああっ」 喘ぎ、返事をしないが、昴は許してやった。言葉では返さないが、突くたびに中は昴の陰茎をキュウキュウと締め付けている。それこそが明確な答えだろう、と昴は笑った。セックスをして雌を喜ばせることは、雄としてこれ以上ない歓びだ。そう思うと、昴の陰茎はさらに固く、大きくなった。 「ひ、ぁ、……くるし、ぁっ」 腹の中での急な圧迫を感じたのか、聡司が眉根を寄せて呻く。だから昴はゆっくり優しく行っていたピストンを早めてやった。奥を突いて、閉じている場所をこじ開けて中へ入ってやれば、聡司が感じている苦しさは全て快感へと変わる。昴は何度もしたセックスでそれを知っていたからだ。 「ほら、結腸に挿れろよっ。奥、開けろ、オラッ」 「ん、んぅ、んんっ」 多少強引に突いてやる。今日は優しく抱いてやるつもりだったが仕方ない。これも聡司の苦しみを取り除いてやるためだ。 パンパン、と肉を打ちつけ合う音を響かせながら、自分もえらく優しくなったものだ、と昴は思った。
Comments
聡司にとっては迷惑なんですけど、昴なりに聡司を思いやったり(?)優しくしたり(??)したい気持ちはあるんだということを示したくて書きました ありがとうございます😀
煉瓦
2021-11-22 11:16:23 +0000 UTC