一つのグラフを用意してみました。
経験値を積むことで画力あがることを表したグラフですね。
ここでいう経験値というものを描いた絵の枚数や、時間で単純に測ると危ういことは
先日記事でまとめさせて頂きました!
まだ未読でしたら私の考え方のベースになっている部分ですので、
是非ご一読頂ければ……!
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さて。
ある程度絵を描いている方だったり、
特定の作家さんをファンとしてずっと追い続けている方だったりすると、
あー……と、分かっていただけるミソとなる部分がこのグラフにはあると思います。
ポーン!一気にハネている所がありますよね!緑の所です!
なんか最近急にうまくなったな……というアレですね!
このハネは絵を描き続ける上で、上がり幅の違いはあれど誰しにもきっと訪れる奴です。
今回はそれについてのお話。
■なぜ大きく画力がハネるのか■
前述の「もしかしてむやみやたらと~」の記事で詳しくは述べてはいるのですが、
自分は漠然とではなく描けない物を具体的にあげることで、
少ない練習をもって一つずつ描ける様になっていこう
という練習論を唱え実戦しています。
そのうえでグラフを見ると……?
おいおいちょっと待て!ってなりますよね。
一つずつ出来ない事をやれるようになってるんでしょ?と。
様々な事を覚えるのにそれぞれ必要な経験値が違うのはまあ分かる、
しかし一つのことを覚える程度の経験値で急に10や20の事を覚えたぐらい
画力が一気にあがる、っていうのは筋が通らないんじゃないかい?
なるほど。
新規に習得した「技術」の面に関してだけいうならば確かにその通りだと思います。
出来なかった「技術」が1つ出来る様になった。だから画力が1上がった。
こういう仕組みのはずです。
ただ不思議と画力が一気にハネることがあるんですよね……!
この現象について自分の見解を述べさせていただくと、
特定の描き方、技術だったり描く手順を覚えたことをきっかけに、
「技術」だけではなく、「新しい物の捉え方」に気付くことで、
今まで表面的な所でしか捉えきれていなかった色々な描き方を、
まとめて今までより一層深い所で理解し描けるようになり応用を効かせられるようになって、
全体で見たら画力がハネていた!
ということなのではないかと自分は考えています。
あんまり能書きだけを垂れていても面白くないと思うので、
思い返せばあの描き方、手順を覚えたことが「新しい物の捉え方」に気付く
ターニングポイントだったのかな?という実例をいくつかご紹介させて頂きます。
■具体例①■
これら2パターンは何が違うかという深い影が落ちるところに黒で濃い影を入れている所です。
この黒い影自体は入れている量としては決して大きくも多くもありませんが、
ピンポイントでここに一番濃い影が落ちる、服に皺の線は描いていないけどこのように隆起すると
いったことをしっかり考えなければ効果的には入れられません。
立体として見た時におかしくならないよう見せるためにはラフや線画の段階から、
細やかな立体の隆起を想像、想定しつつ描かなければならないので、
何度か繰り返すうちに平面の物を「立体として見る」「立体として描く」という「新しい物の捉え方」が
一段深いところで身に付いたように感じています。
この黒い影を入れる表現自体は、
線、グレー、影を表現する斜線、等を絵に含めなくても
全体を立体的に見せられるだろうという思惑で手を出した感じでした。
カラーで塗るときは邪魔になることもあるので、「技法」そのものは使わないことも多いです。
大きくハネた要因は【「立体として見る」「立体として描く」という「新しい物の捉え方」】だったので、
この表現自体を使わないと画力が損なわれるといったようなことはありません。
■具体例②■
これは描き方による話なので、そもそもそんな描き方しないという方には響かない話かもしれません。
ゲーム業界などでは、一般的には「下地塗り」といわれるパーツの色分けを最初に行います。
このパーツ分けをした後に、「下地塗り」につかった色より暗い色で影を描きこんでいくわけなのですが、
全体に光が当たっている所に物があるから、影がうまれる、という捉え方をしてしまうと
自分の場合は結構光源がバタついてしまって上手に着色することができませんでした。
そんなある日ちょっと気付いてしまいまして。
本質的には逆なんじゃねーか?と……。
真っ暗闇の中に光がさしこんで、
オブジェクトにその光が当たると反射することで、
光の当たってるところが明るく見えるという従来の流れ。
それをそのまま絵に落とし込む形で、
最初に「下地塗り」をする色は全部影に入っているような暗い色を選び、
光の当たっているところを明るい色で描きこむという順序の方が
光の当たる場所、影の出来る場所っていうのが理解しやすいんじゃないかと考えたわけです。
結果としては大成功で、光の流れを物体が遮断してしまうことでその裏に影ができるという
イメージが直感的になりました。
あまり考えずに影付けならぬ光付けができるようになり光源がバタつきにくくなりました。
光源がバタつかないということは、キャラクターがそこにいるという説得力を高めることに繋がります。
最近はラフの段階でこの塗り方をしてカラーの完成想定図を作り、、
仕上げまで塗っていく際にはそれを参考に明るい色で下地塗りをして、
上から暗い色で影を塗りこむといった流れを取っていますね。
暗い下地に明るい色を塗りこむという手順により立体は捉えやすくなったのですが、
その一方で、絵全体の仕上がりでみると暗くなる傾向がつよかったので、
キャラを見せたい絵の場合は明るい方が……ということでいいとこどりをしています。
キャラ絵は明るい方が単純に見えやすいのでw
■具体例③■
基本的にはいい絵になりそうなんだけど、何かが…何かが足りない気がする……!
そういう時によくやるのがカメラ位置を変えることです。
ポーズ固定でカメラをあっちにやったりこっちにやったりしてみます。
これをやることで、ベストな別アングルが見つかればそれでよし。
もしいいアングルが見つからなくても、この手順をふむことで
何が足りてなかったのかが見えてくることが多いです。
やり始めたきっかけは、ポーズのアイディアが会心だったものの
絵としてはあまりよくないなーーーポーズは捨てたくないなーーーということで
やり始めたような記憶があります。
これは説明するまでもなく見てのとおりという感じなのですが、
要は頭の中に3Dモデルを作り上げて、それを頭の中で回転させるような作業になります。
これを日ごろからやってると、一枚の絵を見た時に立体がスッと頭のなかに浮かぶようになってきて、
立体としての意図しない破綻が少ない絵を描くことに強くなると思います。
如何だったでしょうか。
これらに気付いた、始めたあたりで自分の場合はぱーーーと世界が開けて見えて、
あ、今一段大きく階段のぼったな……という実感がありました。
個人差もあると思うので万人に応用できるお話ではなく恐縮なのですが、
ご興味沸いたら是非試してみてください!(^ω^)
姫鳴 つばき
2019-06-23 13:42:38 +0000 UTC