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とある地下格闘技場 「MAD END」
本筋の格闘、というより無法地帯に寄ったテイストが人気であるこの地下格闘技場にて、今夜も試合が執り行われる。
曰く、「管理人が新車を購入するため」。そういった事情が発生すると、露骨に客引きのイベントが時折開催される。
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「…………」
ケージの中。試合の準備を済ませているアラトの顔には緊張が張り詰めていた。
かつて対戦した相手、元ラガーマンの地下格闘家 「MAD END」最強の男、ノボル。
アラトはその屈強な男に勝利したことはあれど、実力の差を思い知っているからこそ、対戦のチャンスがあるといわれればなかなか逃せなかった。
そして、その男がやってくる。あってないような試合のルールに、今回はイベント限定の「とある趣向」が加えられている。
「オラ、もうすげぇので決まってんだよ。……テメェもだろ、アラト」
「……へっ」
ノボルの言葉に、アラトは鼻を鳴らす。
ケージが開かれた瞬間、猛獣を前にするようで恐怖が差し込んだが、強さを認める男との試合への好奇心が打ち勝った。
(どんなイベントだろうと、やってやるよ……。ぜってぇ負けねぇ)
特別なイベントといわれる所以は、アラトも聞き及んでいる。事実、今互いが身にまとうのは、すでにボクシンググローブのみ。
そして、巨漢であるノボルのシルエットも、アラトの目には普段よりもずっと大きく感じられた。ボコと膨らんだ二頭筋、胸筋、腹筋、その色黒の肌を突き上げている筋肉は、試合への興奮とともに大きく隆起している。
全身、そして始まる前から際限なくいきり勃つその怒張をバルクアップさせているのは、アラトも服用させられた「サプリ」だ。
地下格闘界隈に広く出回っている、かなり強力なもの。肉体と性欲を限界まで強化した格闘家たちが全身全霊で殴り合い、犯しあう。ありふれた試合にしない為にはその「サプリ」は不可欠であり、まさにこのイベントの趣旨そのものだった。
「言っとくが。どっちかがブチ犯されるまでケージの外にゃ出られねぇぞ。せいぜい客を楽しませろや」
そのサプリを多量に摂取したノボル自身、もはや高揚を抑えきれず、隆起していく自分の肉体の感覚を愉しんでいる様子だった。ひくつく性器の先からは先走りすらこぼれ始めている。
「さぁ、パーティを始めようぜ?」
「…………オラァッ!!」
そして、すでに限界なのはアラトも同様だった。もはや頭に浮かぶのは、目の前の男をぶちのめし、犯すことのみ。
本能を剥きだした獰猛な笑みを浮かべ、アラトはグローブを握りこみ、襲い掛かった。
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