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「っと、締めすぎちまったかぁ?」
同年代での対抗意識も含めてか、単純な腕力の差を見せつけるように……、カイチがふらつき始めるまで締め上げた後、シドウはようやくカイチを開放した。
密着を解き、シドウの隆起した胸の隙間にどちらかの汗が垂れ落ちる。クマのような剛腕に抱きしめられていたカイチは必死に息を吸った。
「オイ、起きろや」
「ぐっ……はぁ……はぁ……!!」
打ち合う前から目立っていた体格差は、密着されればリーチの差はなくなるものの、それ以上に筋力の差が脅威となった。
サンドバックとなり散々に甚振られたカイチ、もはや反撃などないと見据えたうえで、シドウは容赦なくカイチの頭を踏みつけた。
「ユウキがお前より強いのかすらも分からねぇけどよぉ……? こりゃ本番も楽勝だな? お前が何言おうが、お前自身が惨敗してんのに説得力ねぇよww」
「くっ……ぅ…………!!」
「ま、ユウキの野郎はガキの頃から強かったが、お前くらいには成長してると思ってたぜ。
まさか、ガキの頃とそんなに変わらねぇとはなぁ? 俺と違ってガタイに恵まれなかったらしいぜ、がはははっ!!」
ユウキを倒すべく、この肉体を仕上げた。その執念の鋭さは、今自分がが感じているよりもずっと根深いものなのかもしれない……。
(コイツ……、最初からユウキしか眼中になかった……、悔しいが……俺は噛ませ犬以下の前哨戦ってわけだ)
格闘技も喧嘩も未経験だと早い段階で見抜き、それゆえに、油断があった。されど今更言い訳をしたところで、この現実は覆せない。
己の勝利に陶酔し面白がっているシドウに、カイチはパンツを脱がされ、性器を晒される。
全く慣れない己の敗北という苦渋を味わって打ちひしがれながら……。シドウの隆々とした腕に首を引っかけられ、吊られるように体を持ち上げられる。
「ふはは、オラ、立てよ」
「っ……が……ぁ…………」
「オラ、見ろよ。ヘタすりゃお前の二倍はあるかもなぁ?」
シドウが虚ろなカイチの目の前で腕を折りまげ、隆起させる。二頭筋がぼこと浮き上がり、血管が際立った。
大型の猛獣のような腕一つ見ても、まさに圧巻だった。同じ年齢とは思えない肉体。ただ背が高いだけではなく、上から下までその肉体には筋肉が充実している。
(…………クソ……! 呑気に筋肉自慢か……!! けど、もう噛みつく力も残ってねぇ……)
ボディビルダーさながら。それもかなりの身長があり、筋肉量もそれにならって比例している。本物のボディビルダーの肉体を締め上げたというのもあながち嘘ではないだろう。
……始めから、意識を刈り取るように攻めていれば……、屈辱的な体勢を強いられながら、カイチは薄れていく意識の中で悔しげに呻く。
こいつをここで止められなかった。調子のついた此奴は、間違いなくユウキに挑むだろう。
(ふがいねぇダチだ。わりぃ、ユウキ……! こいつを止められなくてよ……)
以下にユウキといえど、この体格差であれば、もしかしたら……、腕に巻きつく剛腕の感触を感じながら、カイチは最悪の予感に身震いを覚えた。
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yukibou
2021-02-13 09:12:41 +0000 UTCjin
2021-02-13 09:09:51 +0000 UTCnensei
2020-06-20 07:50:58 +0000 UTC