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【欠損・流血注意】棄てられた熊と拾い上げた兎

イラスト、流血につき閲覧注意です。


男はすべてを失った。

かつて誰であったかも思い出せず、道端でゴミのように棄てられて、だれにも顧みられない。

血が大量に流れてしまった、意識も遠く、白へと霞んでいく

このまま男のすべてが終わってしまうのだろう、その時 ——

男の前には見知らぬ大柄な兎が一人、

男を興味なさそうに見つめていた、それもそのはず、兎はゴミ出しに来ただけ、どこにでもある朝の一コマ。

誤っているとすれば、兎より、男のほうであろう。

男はしゃべり方も忘れてしまったのか、唸るように喉を絞る。

傍から見れば凄惨な光景。

兎にとってはトラウマになるかもしれない、男はそんなことを、考えていた。

しかし兎は、男がいることをしっかりと認識したのか、ジロリと奇異の瞳を向けている。

ああ、叫ばれるのだろう

男がそう認識した瞬間。


「ああ、おじさん、行くとこないの?オレのところに来るかい?」


声変わり中の中学生のような高音のハスキーボイスが、朝の路上に響いた。

歌うような耳に残る音であった。


いぶかし気な視線を向けた男は、優し気な顔の兎が自身に手を差し伸べているのだと気づくのに少し時間がかかっていた。

男は首を軽く前に動かす。

肯定ととらえた兎は見た目から想像もつかない怪力でドラム缶のような身体の男を抱え上げると、ちらちらと視線をあたりにむけながら、だれにも気づかれることなく、自身の家に男を運んでいくのであった。


どこかに男は載せられている。

視界は白に染まり、ぐわんぐわんと響く機械の音と、忘れられない兎の音が男の耳に響く……しかし意識は遠のき男は意識の底へと沈んでいく


「少し耐えてねおじさん、麻酔してる時間とかないから、死ぬか生き残るかおじさん次第……ってもう聞いてないかな?んじゃちょっと本気だし―――」

目が覚めた男はベッドに寝かされていた。

どうやら生きているらしい。

いつものように、枕元のスマホを取ろうとして、男は停止する。

なんだ?

取ろうととはどういうことだろう?

男は自身の動かそうとしたそれをみつめる。

それは蛍光灯の光を受け白く輝いた。

まるでセラミックのような陶磁器を思わせる白の腕、

筋肉を意識した流線形のそれには数本の青いラインが発光し、自身が動かすのに呼応して何か反応を示している。

呆然としている男の前に、兎の声が響いた


「気が付いたんだね、おじさん。良かった、えっとどうかな?色の好みとかしらないから真っ白のボディだけど、うまく動かせてる……のかな?どうかな?」


質問する大柄な兎は、男の新しい腕と同じく綺麗な白い毛並みをしていて―—


◆数日後 ——


男は兎と共にいることを選んだ

既にもといた男は死んでいて、残っていたのは兎に救われた一人の熊である。

熊は兎のために生きたいと望み、兎はそれを受け入れた、これはそれだけのことである。


喘ぎ声が響く、熊の太い声と、兎の高く細い声、まじりあうように溶けていく

◆あとがき

う、だるま、初描き……うそです、ただ初投稿です。

最初は切断されていくシーンとか妄想してみようとおもったのですが、ちょっと普通に痛い無理怖い、となったので、残飯のように棄てられた熊を拾った兎が新しい四肢を作る話みたいなのになりました。


下に誰得差分を載せておきます!


2023/02/06 天つ風越プランに変更


◆射精なし差分

◆血抜き差分


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