今回は、pixivリクエストに来た依頼。
当然ながら、この場面には召喚師のエクラがいて、時代の異なるティルテュとティニーの姿が同時に存在している事から、これは「聖戦の系譜」本編の時空ではなく、「ヒーローズ」の時空で起きている出来事だと思われる。
今回は締め切り当日の30分前に完成し、タイムリミットとなる23:59の8分前に投稿完了したというギリギリの達成となった。ここまで間一髪となったのは初めての事。
見ての通り、今回は差分が多く細かく動くので、作業が複雑化しないようにシンプルなアニメ塗りにした。(一部だけボカしを入れている)
構図_____12時間
下描き____14時間
線画と影___49時間
背景_____3時間
塗りと仕上げ_11時間
台詞や文字__3時間
合計_____約92時間
自分でも驚くほどに時間が掛かっている。
どうしてこんなに時間が掛かったのかと言えば、主に以下の要因が考えられる。
・キャラクターが3人いて、身体の全身が写ってる。
・それぞれがよく動き、5つもの差分がある。
・服の装飾も複雑で細かい。
・各差分の違いや、演技に頭を悩ませた。
・複数のパーツに分けて描く必要があり、どこをどう分けるのかに気を使いながら作業をする必要があった。
つまり、今回は“作画カロリーの高い”内容だったわけだ。
イラストにおいて、構図だけで12時間くらい掛るパターンも珍しい。今回は何度も描いては修正を繰り返した。以下、それぞれの構図である。
ちなみに、FE聖戦の系譜のキャラクターの身長は公式で明かされていないようなので、自分で設定する必要がある。各キャラクター身長はこのように設定した。
私は聖戦の系譜をプレイしていないものの、イメージとしては、ティルテュよりもティニーのほうが背は低い。
公式の身長は、いつか出るであろうリメイク版で判明するかもしれない。
今回はかなり複雑になる事が分かったので、シンプルに考える為に、まずはプロポーションのみで全ての差分の下描きを描いたほうが良いだろうと判断をした。これにより、どこが動いてどこが動かないのかが、より分かりやすくなった。
差分その1に服を着せてみると、こうなる。
見ての通り、複雑で既に訳の分からない感じになっている。
これで、全ての差分の下描きだけで、14時間も掛ってしまったわけだ。
今回は細かく動くので、動いた時に違和感が出ないように描かなければならない。その為に、今回はクリップスタジオ(以下クリスタ)のアニメーション制作機能を珍しく使う事となった。クリスタのアニメーション制作機能は「アニメーションセル」を設定する事が可能で、前のセル(差分)を透かして見たり、簡単に位置を移動したりする事が出来るようになる。
これにより、前の差分を下描きとして確認しながら書き進める事が出来るので、差分が多い時は大変便利だ。
49時間という狂気の時間が掛かった線画と影入れの作業だが、それも仕方の無い事だ。これらの複雑奇怪な、ごちゃごちゃした大量の下描きを整理しながら、1つずつのパーツを清書していかなければならないからだ。
例えばこれは、差分その1の線画と影だが、これだけで7つのパーツに分かれている。
キャラクターの全ての差分のレイヤーはこのようになっている。
全体を通して見れば、なんと合計で23個のパーツで構成されているわけだ。全ての差分を通して一度も動かないパーツは、エクラの足だけとなっている。
キャラクターの塗りを行う前に、先に背景を仕上げるというのは、アニメーション制作では基本となる。何故なら、人物や物体がどんな場所に存在しているかによって、色は変化するからだ。少なくとも、特に理由もなく真っ白い背景で色を決める事は、避けるのが無難。
今回の場合、クライアントの方に、指定の背景として送られた資料がこちらだ。
これは魔法使いの部屋といったような雰囲気で、エクラ達は右の椅子に座っている。時間帯は夜で全体的に暗く、青い月あかりが窓から差している部屋となる。
以下は、実際に描いた背景だ。
これは色合いを調整する前のものなので、完成版と少し色が異なっている。
椅子に掛けられた布の模様が中々に複雑で、これを真似るのは大変だった。しかし、大半はキャラクターに隠れて見えなくなるので、見えるところだけそれっぽく描けば良い。模様の形が分からない場所は、想像で描いていくしかない。
11時間掛ったキャラクターの塗り&仕上げだが、これは色さえ決めてしまえば、後はあまり難しい事を考えずに塗っていくだけなので、比較的楽な部類に入る。
この時点で締め切り日まで数日という状況だったので、急いで仕上げた。
今回は、わりと具体的な台詞の指定があったので、自分で考えた部分は一部だけとなる。
「FE聖戦の系譜」まだ未プレイの私は、ティルテュやティニーの話し方が分からないので、動画などで調べることにした。そこで発見したこの動画だが、投稿日は2008年(16年前)となっている。
この頃から既に「リメイクが出たら~」といったようなコメントを確認する事が出来るので、少なくとも16年以上も前から「聖戦の系譜」リメイクは待ち望まれていた事になる。
ちなみに英語版の台詞は、いつも私の作品を英訳して頂いている知人が担当した。
ニンダイ前の時期になると、ネット上で様々なリーク情報(という名の噂)が流れるのは恒例の事だ。今回の絵を描き始めた2月の上旬では、ニンダイ前の時期でもあり「聖戦の系譜のリメイクは、今年の5月に発売する」といったような内容もあった。
無論だがこういったリーク情報は、当たらない場合もあるし当たる場合もある。その違いを見分けるのは難しく、それが現実的かどうか等で判断しなくてはならない。
私は今年の1月に書いた記事で、2024年にFE新作は来ないだろうし、来るとしても次世代機向けになるだろうと予想していた事もあって、「聖戦の系譜のリメイクは、今年の5月に発売する」という説は却下していた。そして、実際にそれはガセネタだったわけだ。
しかし、聖戦の系譜リメイクが今年中に出る可能性は100%無いかと言われれば、案外そうでもないと思っている。何故なら、FE風花雪月(2019年7月26日発売)からFEエンゲージ(2023年1月20日発売)までの間に、4年近くものタイムラグがあり、任天堂はFEの新作ストックをもう一つ抱えていてもおかしくないという見方も出来るからだ。
つまりは任天堂が次世代機を出す前に、FE聖戦の系譜リメイクをswitch向けに出すという可能性も、案外有り得ない話ではないのだ。
とはいえ個人的には、FE聖戦の系譜リメイクは次世代機のローンチソフトとして出してくれるのが、一番熱い展開だと思っている。
リメイクが発表された時は。オリジナル版聖戦の系譜をプレイし「この場面や要素はリメイク版でどう変化するのだろう」と想像しながら、発売日を待ちたいところだ。