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イチゲン
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ウサギに負けた挙げ句オナニーホールで搾られる獅子 前編

 これから、毎日がお仕置きの時間なのよぉ。  自分を打ち負かした女は、消えゆく意識のなかで、いやらしく語りかけてきた。  ひと月前のこと、獅子族の戦士でありながら、兎族の魔法使いに不覚をとった。  獅子族は魔法にも武術にも精通している。生まれながらのプロフェッショナルと呼ばれ、恐れられてきた。  そんな誉れ高き獅子族の戦士が、兎族の女に見下され、頭を踏み潰されながら宣言される。 「あなたはぁ、これから一ヶ月……チンポを寸止め拷問だぞぉ~♪」  そうコケにされ今現在。  鎧は愚か下着まで剥ぎ取られた後。ぷんっと女の芳香が満ちる、どこかの部屋に監禁されていた。 「………………」  その悪夢のような屈辱は、暗く静かな地下牢で繰り広げられてきた。  重厚な扉の向こう側、火が揺らめく石壁が、空気をじりじりと焦がすような緊張感を漂わせていた。地下牢の隅には、獅子の戦士が壁に背をむけ万歳をするような格好を強いられている。  手首には金属の輪を結ばれて、壁から伸びる鎖で吊るされていた。  顎下から後頭部。頭部にいたるまで鬣に覆われた立派な獅子なれど。  縛り付けられてしまっては張り子の虎も同然。我が身の弱さを痛感していた。  彼の息遣いが苦しげに響く。毛並みに筋肉質な体は、数々の傷跡で覆われ、歴戦の猛者なのだとひと目で判別が出来るだろう。斬り傷に槍や射られた傷はそこかしこにあり、どれも毛並みを剥げさせるほど深い痛手だ。それでも倒れず、地を踏みしめ勝鬨の咆哮をあげてきた。百獣の王の風格を持ち合わせていた。  いまの彼は、その肩書を返上せねばならないと自嘲している。  百戦錬磨の獅子なれど、その表情には疲労と痛みが刻まれていた。  肉体的な疲労だけではない。どちらかといえば精神的な苦痛が大半を締めている。  最初の一週間は、何度も抵抗を試みていたが、いくら筋肉に血管を浮き立たせ無理をさせようとも解けなかった。  どこか熱を帯びて、色艶のある吐息を絶えず漏らしていた。  見れば両方の乳首は勃ちあがり、ツンと尖り汗を浮かべている。  項垂れた獅子の股間部には揺らめく炎に照らされ、銀色に輝いた。  貞操帯をつけられて、勃起さえも自分の意思では許されず、先ほどに朝起ちを堰き止められた痛みで目が冴えた。この一ヶ月間の中でも、最悪の目覚めだった。  これまで寸止めで、何度も亀頭を弄ばれ、いまも痺れが残っている。  壁や柱にくくりつけられたり、縄でふん縛られ床に転がされたり、いろいろあったがやることは同じ。陰部をはじめ、乳首や首元。腋の下や尻尾……敏感な箇所をもてあそび、性的に興奮させるものばかり。  殴打や鞭打ちといった拷問は一度もなされず、情報を吐くようにも言われない。  ただの娯楽。玩具かペットをしまっている程度の感覚。プライドを傷つけられる。 「……くっ」  また貞操帯の中で、竿が血を巡らせた。  二度も三度も勃起を阻害されていたのに、肉体は心地よさに正直になりつつあった。  貞操帯に押しつけられる感触。金属のつるりとしたものに、眉を寄せてしまうほどだ。 「…………あいつめ……」  苦々しく吐き捨て、調教されてなるものかと怒りで気を鎮める。  睾丸を何時間もマッサージされたこともある。精液をつくり、パンパンに腫れて垂れさがって、いまも玉は火照っている。  壁から伸びる鎖に腕をバンザイで固定され、一夜を明かしたのであった。  乳首や肉棒だけではない。  腋や肛門に太ももなど、ぞわぞわと虫が這い回るような痒みが忘れられない。  獅子は、これは植えつけられた背徳的な堕落なのだと察し、あんなやつを相手に体を変えられている事実に歯噛みした。  昨日の去り際に、勃起を切なく振り回していた自分に、あの女はささやきかけた。 「そうだったわ、明日のお仕置きはね。一ヶ月お待ちかねのピュッピュだから、楽しみに待っててね」  一ヶ月。射精を禁じられていた。  性的に弄ばれたが、一度も達してない。  何度も寸止めをされ、精液は熟成している。  毛に包まれる玉が膨らんで、重みを感じるまでに至っていた。  ギィィ    重厚なドアが錆びた呻きをあげ、開けば露出の多い服をまとう、自分を捕らえた雌兎が勝ち誇ったように笑っている。耳を立たせ、前歯を見せるように微笑んでいた。 「おはよう」  しかし目は少しも緩んでいなくて、サディスティックな欲望が渦巻いている。どれだけ落ちぶれたのかを爪先から頭の天辺にかけてチェックされた。 「さぁ、今日もお仕置きの時間よぉ~」  ねっとりとした口調で雌兎は言う。  獅子の前に置かれた椅子に腰掛けると、豊満な胸を強調するため腕を組む。  したから持ち上げ、如何に柔らかいのかを見せつけられ、獅子は否が応でも反応してしまう。 「調子はどうかしら?」  強制的な禁欲から開放されたいと、肉棒が貞操帯の中で膨らんでしまった。  敏感な箇所が抑えつけられる苦しみから、堪えきれず身をひねったところまで観察される。  兎は獅子の横に立つと、その顔をじっと見つめていた。  ふぅっと耳に息を吹きかけられる。鬣がなびき、ぞわっと膝を笑わせる。 「一ヶ月。ずーっと射精をおあずけしてたもの。無理もないわ」 言いながら正面の椅子に腰掛け、足を交差させる。 「でも、一ヶ月で調教の成果がずいぶんと出てやってるじゃない。私の腕がいいのもあるけど、やっぱりあなたはこういうことが好きみたいね。期待していた通り、遊び甲斐があるわよ」  彼の苦悩を楽しむように目を細めた。彼女の目は、勝ち誇った輝きを湛えており、その姿は、まるで獲物をとらえた猛獣だ。自らが獅子を狩る側であり、一方的に搾取する立場なのだと確信を持っていた。 「出したくてしょうがないんじゃなーい? 言ってみなさいよ。出させてくれって、そうしたら、今日は気持ちがいい、あなたが嫌がらないペースで終わらせてあげるわよ?」  息を荒げ、首を横に振ってみせた。  貞操帯の中をギチギチに膨らませる肉棒。 「もしも出来たら私とエッチしてあげてもいいわよ。ずっと私のおっぱい見てたもの、あなた戦いの経験しかないから、ウブなんだものねぇ?」  その痛みを堪え、興奮してなるものかと牙を食いしばった。  獅子は兎を睨みつけ、鼻筋を浮き立たせると、重苦しく罵る。 「黙れ。勝手な妄想をするな、穢らわしい売女め」 「ふぅん、その売女に勃起をかわいがられてぇ、キャンキャン喘いでたの、だれだったかしらぁ?」  強気に言い返せば舌なめずりをされる。  肉食動物さながらの仕草に、吐き気が込みあげ唾を吐いた。  おまえは弱いから捕食されてしまうのだと、主張してやまない表情だった。  胸糞が悪くなる。だが、彼女の指摘したとおり、欲求不満に悩まされている体は胸を強調する彼女のポーズが気になって仕方がない。もしも、すこしでも兎が好みであれば生唾を呑んでいただろう。気不味くて視線をそらすが、兎は足を組み替え腕を解いた。 「あははっ、おっぱいガン見してから目をそらしてる。そこだけは、一日目からぁ、なーんも変わらないわねぇ~」  ぷるり、ぷるり、と兎の胸が景気よく震えていた。  隠すべき場所を出し、両手足を黒いラバー素材で覆う逆バニーなる格好。ひと月前、不覚をとった日に教えられた。雄をその気にさせる服装なだけでなく、逆らったバカなやつを調教するときに丁度よい。耳元でボソボソと卑猥に告げられたのを思い出す。 「ほら、ほらぁ、あなたの大好きな、おっぱいだよぉ?」  巨乳を見せつけるように歩み寄ってくる。  ときにジャンプし、豊満なものを揺さぶってきた。  獅子族ほどではないにしろ腹筋はそれなりに割れていて、ラバー素材の下にある四肢もまた、凹凸が確認できた。彼女は彼女なりに鍛錬を積んできたのだろうが、態度と表情が気に入らない。すこしも褒めたり認めたりといった気になれなかった。たとえ自分を打ち負かした相手であろうとも、品性がなさすぎる。 「ぐっ……!」 「悔しい? 真っ向勝負で負けちゃったの、泣いちゃいそうになるくらい、悔しいんだぁ? よちよち」  睾丸を手で撫でられる。  ラバー素材の手袋に包まれた細指が、こちょこちょとくすぐった。  思わず膝を曲げ、体を引き締まらせてしまうほどの衝撃が走ったが。  貞操帯の中で肉棒が堰き止められ、そこにばかり意識が向いてしまう。 「うっ……さわるな、穢らわしい、売女め!」 「怒っちゃった? 怒らないで、私はあなたが気に入ってるの……ほらぁ、おっぱい揺らしてあげるから、許してぇ、おねがぁい」  ねっとりとした口調で話しながら、胸を左右や上下に動かして見せる。  壁に繋ぎ止められた雄獅子は抵抗も許されず、兎のわざとらしい痴態を睨みつける。目を瞑れば済んだものを、挑発にのってしまっていた。 「ぴょんぴょん、おっぱいぴょんぴょん。いっぱい揺らしてあげちゃうぞぉ~」  口にしながら兎らしく部屋を跳ね回るのは痴女そのものだ。  胸を見せつける相手に無様を晒している。自分が恥ずかしい。  何より、この兎に劣情を覚えてしまっているのが情けなかった。 「そんな怖い顔しないでちょうだい。ほら、あたしのおまんこ見てぇ♡」 「やめろ! そんな手で、私に触るな!!」 「ふふっ、いいから見なさいよぉ……」 「見るわけがないだろ!! 私を捕らえ、何をしようっていうのだ!?」  戦場に赴く際に、突然に勝負を挑まれた。  よくわからなかったが一騎打ちを挑まれたとなれば、逃げてしまえば百戦錬磨のプライドに傷がつく。軽いウォーミングアップのつもりが、敗北しこのザマだった。  一ヶ月も経過していれば、戦場はとっくに終わっているだろう。  自分を雇ったものの安否を気にするが、自分がどうなるかもわからない事態だ。  兎は一歩だけ下がり、自分の膣に指を何度も押しあげていた。胸を揺らしながら、上目遣いで耳を跳ねさせ楽しんでいた。 「えー、見た方がいいわよぉ? だってこのおちんちんはぁ、これからあたしにぃ、ぜ~んぶ搾られちゃうんだからねぇ♪ 大人しくしたほうが楽になるわよ?」 「黙れ!!」  楽になる。その言葉を魅力的に感じ、屈指かけた。  自分の弱さを振り払うように叫ぶ。足をバタバタとさせ、凄んでみせた。 「はやく離せッ!!! あうぅ……」  玉を握りしめられる。わずかな痛みが走るくらい力を入れて、それから凝りをほぐすかのように指を順々に曲げ撫で回されてしまう。 「ここに溜まってるの……だしたいでしょう? だしたいよねぇ? して、あげるわよぉ?」  彼女の声は、甘く、魅惑的でありながら、屈辱を煽る言葉だった。  だが獅子はわかっていた。今日を過ぎれば、体はさらに脆くなるだろう。  一ヶ月間の弄びで体は、これ以上耐えられないほど疲弊しており、精神は限界を迎えていた。しかし、何もできず、ただ、兎の言いなりになるしかない。脱出する手立てはないのだから、素直になる以外になかった。  そう調整してきたのだろう、兎はにこやかだ。  睾丸を指で、ちょこちょことつつき、顎下に息を吹きかける。  女の香り。やわらかな刺激。股間が痛くなり、喘ぎをあげてしまう。 「もういっかい、言ってあげるわねぇ? 大人しくしたほうが楽になるわよ。ひと月ずっと寸止めで、我慢させてあげたから、つらいでしょう?」  兎は耳元で囁きつつ雄獅子の睾丸をより強く握った。  痛めつける意図のない。力を緩め触れるか触れないかギリギリを保たれた。  それだけであるのに意識は睾丸の神経に集中し、こそばゆい感覚に満たされる。  睾丸の毛を指がなぞりあげる。びくんっと反応し、悦びに満たされていき―――その瞬間にはもう彼女の手の中にあり、勃起の予兆があらわれる。ますます肉棒が金属製の貞操帯に阻まれてしまう。 「うぅ……この……」  肉棒はぬるりとしていた。  先走りを滴らせ、貞操帯の中を、恥ずかしいもので汚している。 「もう、おちんちん限界でしょう? 仕方がないなぁ、いま外してあげますねぇ」  カチャリ  金具を外される音に安堵感。溜め息を出す。  兎は見上げながら、金具に指をかけたまま口を緩ませた。  ガチャリ  金具をまたつけられて、ああ、と獅子は声をあげてしまう。  それを聞いた兎は、ふたたび金具を外す。  カチャリ  だが、外さない。じっと下から見上げて乳首を舐めあげる。  ぞわっとして、尻尾を揺らす。その尻尾を握りしめられると、肉棒に見立て摩りあげてきた。 「あぁぁ……!」  尻尾から臀部に性の感覚が伝わっていった。  寸止めによる欲求不満が限界を超え、金属に堰き止められた勃起がわなないた。  想像してしまう。もしも、肉棒をこんなふうに摩ってもらえたら、いや、自分でしごいたらどれだけ心地よいのだろう。 「ぐぅ……売女め、変態女が……!」  罵倒しても、彼女は尖った乳首を前歯で転がすように甘噛みし、息を吹きかける。  舌のやわらかな刺激。歯による強めの刺激。唾液で濡れた薄皮に、空気が流れると背筋が強張った。 「ぐあぁぁぁぁ……」  乳首に注意が向く。尻尾を擦られる。 もう片方の乳首をピンっと指先で弾かれた。 「えい♡ えい♡」  右。左。  乳首を交互に弾かれる。  尖ったそこはかすかな刺激にも敏感だった。  ラバーの質感を伴う指が、心地よい。 「ほら♡ 乳首がきもちいね」 「だ、だれが、あっ」  同時に弾かれ、肉棒が跳ねた。   腰が浮き、目の裏に星がまたたき、身をくねらせる。  汚れた毛並みに汗が浮き、じっとりと濡れていく。  ひと月も拘束され、ろくに洗っていない体は男臭かった。 「ねえ、もうちょっと我慢できないの?」  それを気にもとめず、兎は舐め、触り、また嗅いでいる。 「声が出て、よけいに恥ずかしいねぇ?」  兎の手が遠ざかり、やっと貞操帯を外される。  むわっとした臭素。アンモニア臭に男の垢や皮脂の臭い。  べったりとした先走りが糸を引きながら、眼前に貞操帯をむけられた。 「我慢汁でべたべたじゃない。こんなに蒸れて……ピュッピュしたいよぉって、おちんちんが騒いでるわよぉ♡」  先走りの生臭さに顔をしかめる。  鼻先に押しつけられて、屈辱だった。 「うわぁ、もう完全勃起してる」  そそり勃ち、血管を浮き立たせる獅子の肉棒。  雌を一発で孕ませんと雄々しく、隆々と出番を待ち望んでいた。 「さ、さわるな……! 私を開放しろ!」 「やーだ♡ だーめ♡」  優しく上下に擦られていた。亀頭に人差し指と中指をあてながら、ほかの指を起用に上下させ、ゆっくり、ゆっくり、とした手淫。寸止めをされ続けた肉体は、これだけで強烈な反応をしめし、太ももを引きつらせ喘いでしまう。 「くあっ!?」  雄獅子は腰を引く。それは兎に男根を差し出す動作だった。  腰を引いたことでフル勃起の亀頭が、彼女の手のひらに当てられてしまう。 「ふふふふふぅ」  兎は妖しく微笑む。  意図せず、いや、無意識で快感を求める無様な雄を覗き込む。 「あらぁ、どうかしたのかしらぁ?」 「お前なんぞに屈するものか!!」  雄獅子は怒りを燃やし、食って掛かる。 「あっ……やめろ!」  だが兎の手の動きが激しくなる。  先走りとラバーの手袋が快感を増幅させていく。 「ぬるぬるしてて、いいでしょうぉ♡」  亀頭を包み込み撫で回し、裏筋を刺激する指使い。 「ぬるぬるしてるのは、あなたのせいよ?」  巧みすぎて、声が出そうになる。それを堪えながら必死に抵抗する。 「ああああぁ! ひあああ! やめろぉ!」  だが、一分さえ持たず、体を痙攣させながら悶えてしまう。  兎は雄獅子の態度を楽しむように、さらに激しい刺激を与えた。それは、彼が耐えられるギリギリを見計らった、いたぶりつくすような、ねちっこい手つき。 「ふふふ♡ かわいい、おちんちんねぇ? ビクビク脈打って、うさぎさんのお手々きもちいいぉよぉって、よだれたらしてるじゃない♪」  変態♡  そっと耳元でささやかれる。  雄獅子はぞくっと背筋を震わせ、それから首を横に振る。 「私は負けないぞ!」  雄獅子は心の中で確固たる意思を強めた。だが同時に、彼の理性が削られつつあった。  ズル剥けにされた亀頭に、黒いラバーが這う。先走りで濡れて、ますます滑らかな手応えを生む。  獅子の肉体は、もはや雌兎によって快楽を貪る淫乱と化していた。そしてそれは雄獅子の魂すら侵蝕しつつある。 (俺は……絶対に負けない! 俺は誇り高き獅子族の戦士だ! こんな奴に負けたりはしない!!) 「まだ耐えてるみたいだけどぉ……」 雄獅子は歯を食い縛りながらも、股間の熱を抑えきれずにいた。それに兎は気づき、目を細めくすくすと嘲笑う。 「勃起が先走って、こんなに出しちゃってるみたいよぉ?」 「うるさい!」 「じゃあ、これは何かしらぁ? ふふふっ」  兎は雄獅子の肉棒を指先でつつき、いやらしく笑った。  赤く腫れた先端は、兎の塗りひろげた分泌物にテカっていた。  折り悪く。先端からつぅっと裏筋に目掛け、快楽のひとしずくが流れる。 「……くぅ……っ」  雄獅子は息を呑む。悔しそうに唇を噛み締めていた。  矜持ある獅子族の戦士として、卑劣な女に興奮してはいけない。  意識するほど身体が反応してしまう。それを認めたくなかった。  ビンビンの肉棒が痙攣するだけで心地よい。出して、しまいたい。 「ふふ♡ ほんとは期待してるんでしょぉ? 雌にいじめられる悦びをねぇ……」  先走りで潤うラバー手袋で顎下を撫でられる。生臭くて、女の匂いがした。  ビンッ! と股間がはしたなく反応。羞恥に目をそらしていると、笑われる。 「あははっ。いいわよぉ、あなたって最高ね。今日はこれで、たっぷり、お仕置きしてあげるわね」  兎は言いながら、何か筒状のものをとりだす。 「ほら、これで今度はもっと気持ち良くなれるわよ。」  よくわかっていないので目を凝らし見つめると、兎は手を振った。すると奇怪な物質はゼリーのように、ぷるぷるっと曲がるのだった。 「それは……?」 「ぷるぷるとしててぇ、透明でぇ、なにかしらねぇ?」  彼女はその道具を見せびらかしながら、獅子をさらに辱めるつもりだった。 「何かしらねぇ? 本当にしらないの?」  兎の女は言葉を濁しながら、獅子の戦士の苦悶に満ちた顔をじっくりと観察した。彼の目には、これ以上ない絶望が宿っていた。  兎がそこに潤滑油。ローションを注いでいたからだった。  知識としてはないが、これまでの性的な拷問と結びつけていけば。  あれがどういった代物なのか、想像はついてくる。だから絶望した。 「ほら、ここに穴が開いているでしょう?」  確かに穴があり、そこは半透明の液体。愛液と似たものを、とろりと吐き出している。いましがた注がれたローションと相まって、さながら準備を終えた女性器だった。 「オナホールって言ってねぇ……この玩具で、今日は獅子くんのおちんちん、虐待しちゃうのぉ♡」 「玩具で、イチモツを弄ぶというのかっ」  予想通りだが、これはあんまりというものだ。 「私を辱めて、おまえに何の特がある!?」  苛立ちに鼻筋を寄せれば、兎はにっこりとした。 「遊びよ。あーそーびー♡」 「ゲスが! 兎でありながら」  叫び、涙が出るのをこらえた。  一ヶ月間、我慢していた感情が喉を貫いた。 「私に一騎打ちを挑んだ……おまえを、尊敬していたのに! 私をひとりで倒したおまえに、敬意を払う暇もなく、こんな仕打ちを……!」  悔しさだけではない。  失望のあまり震えた声をあげていた。  兎は虚をつかれたように目をしばたかせ、かたまり、目をそらす。  背中をむけ耳を妙な具合にカーブさせていた。何が何やらわからなかったが、振り向けば先ほどと同じ顔。いやな、悪女の微笑みになっている。 「身持ちの硬い獅子族の男だし童貞でしょう? あなたが初めて挿入するのは、この玩具なのぉ♡」  よかったわねぇ、と鼻にオナホールを当てられる。  つくりものの膣穴からは、いかにもつくりものの人工臭。 「いま、オナホールつかってあげまちゅからねぇ?」  こんなものに大事なものを突っ込み、精を搾ると宣言された。  屈辱的な行為を前に、獅子は怒りを募らせる。 「ふざ、けるな! そんなもの、やめろ!」  鎖は壊れない。  兎は先ほどと違い嫌味だけではない、喜悦の混じった微笑み。  目をうっとりと細め、頬を高揚させ不気味なほど息を荒げていた。 「そんなに怒らないでぇ?」  オナニーホールを手に持ち、兎は獅子に迫った。彼女は暴れるの反応を楽しみながら、彼の局部を覆うように、オナニーホールを押し当てていく。 「やめろ! この、売女! 見下げ果てたやつめ!」  腰を振り回そうとするが、肉棒が滑稽に振り回されるだけだ。  兎がちょっと、そのつけ根を持ち、先走りパンパンになった亀頭の先に、玩具をあてがう。 「や、めろ!」  冷たい感触。ぷにぷにとした作りものの感触。  彼女は微笑みを浮かべながら、ゆっくりと玩具を、さげていった。 「気持ちよくなるだけだからぁ……」  オナニーホールで射精を心待ちにした局部を覆うよう、じっくりと押し当てた。 「ほら、吸いつくわよ♡」  彼女は微笑みを浮かべながら、ゆっくりと、その玩具を動かし始める。  つけ根までを玩具が頬張ってしまう。溢れたローションが睾丸に垂れていく。 「うぅぅ!」  ただ、男をよがらせるためだけに作られた、それだけの玩具。  ぬるっとしたローションの感触に、男をよがらせるだけにつくられた柔らかい人工物。 「もう射精しそうでしょう? ほらぁ♡ 一ヶ月の我慢射精。ここに出しちゃいなさいよ」  背筋に快感がのぼっていくとおもえば、尻尾のつけ根にまで痺れが響き、目をつむった。 「誰が、玩具などにっ!」  密着してくる。我慢をやめれば、数秒と持たずに射精する確信。  冷たさ。ローションのぬめりがあった。  オナホールは、緻密に設計された内部構造なのだろう。  一ヶ月の射精禁止を強いられた獅子には、あまりに辛い。  その内側には無数の突起や螺旋が織りなし、初めての感触だった。  彼の硬い肉棒が包み込まれて、玩具に愛撫され、感動にひくついた。 「ローションは程よい程度に留めてるから、内側の感触がとても響くと思うわ」  わずかに動かすだけで、ぬめり感だけでなく、中の突起や螺旋が亀頭や幹を撫で神経を揉むような刺激を生じさせた。 「ぅぅ!」  冷たい玩具が、熱い肉棒ですっかり温まっていた。  ひと肌のぬくもりとなり、だれかと番っているようだ。  それが逆に、玩具で遊ばれる虚しさを引き立ててしまう。  あたたかさは密着した素材の感度を上げる効果もあり、彼の苦悶はさらに増す。 「くそ! やめろ、やめろといっているだろ!!」 「暴れても無駄よぉ? ほら、こうしてあげるぅ」  逆バニー姿の兎獣人は、にやりと笑い、オナニーホールの入り口へゆっくりと引き抜いて。 「ぐぁあああっ!?」  ぬちゅり、音がして挿入を果たす。  一気に、睾丸にふれるまでの挿入だった。 「ううぅ……これ以上は……あ!」  雄獅子は目を見開き、悲鳴をあげた。  出してしまいそうだった。  もう一秒だって、我慢したくなかった。  快楽に流れたい。額が汗ばみ尻を閉じる。  想像以上の心地よさ……血の通わない冷たい玩具の内側で、勃起がわなないた。  それを握っている兎の手には、たしかにその感触が伝わっているだろう。満面の笑みだ。 「あはははははははは! きくでしょぉぉ? あなたのおちんちんのためにつくった、特注品の玩具なんだから、ほら♡ ほら♡」  ぬちゅっ! ぬちゅっ! 「う……うぅ!」  顎が痛いほどに牙をあわせ、身を震わせる。  忌々しいと思いながらも、肉棒の摩擦に耐えきれない。  どんな痛みにも膝をつかず踏ん張ってきた戦士が、ジョークグッズに屈する寸前だ。  それがよほどに面白いのだろう。  兎は笑みを深め、獅子を観察しながら手を速める。 「おちんちんにピッタリ吸いついてぇ、じょーげ♡ じょーげ♡」 「ぐぅううううっ!!」  雄獅子は必死に腰を引いて逃れようとするが、壁にぶつかり逃げられない。  透明な素材でできた筒は、まるで生き物のように雄獅子の男根に絡みついてくる。  ゴムの襞が幾重にも絡みつくように、摩りあげた。イボ状の突起がカリ首や裏筋をゴリゴリと削った。理性やスタミナまでも削られ、汗ばむ肉球を必死に手のひらへ押しつけていた。 「どうしたのよぅ? 腰引いてるんじゃないわよぅ! ほらほら、愛しのオナホールとぉ、しっかりセックスするのよぉ♡」 「やめろぉおおおっ!!」  雄獅子は屈辱のあまり絶叫した。  切羽詰まった息を切らせ、括約筋を力ませ射精を拒む。  しかし兎の手は止まらず、男根への責めはさらに激しさを増す。 「うっ! うぅ! うっ! うぅぅう!!」  足を強張らせ、鎖を鳴らし牙を食いしばる滑稽さ。  亀頭と裏筋を同時に擦られ、射精感が高まってくる。  兎は獅子の発情息を浴びながら、くすくす目を細めた。 「だめだ、このままではっ、で、出てしまう……!」  声を出している自覚もない。  楽になりたかった。屈したくなかった。  ただでさえ、一ヶ月にわたって遊ばれてきた。もう限界だ。  雄獅子は自分の中に残っていたわずかな理性で、なんとか堪えようとするが限界に達し――。 「あらぁ?」  兎は言いながら、オナホールを引き抜いた。  ぬぽんっ! ぷるんっ  ローションを滴らせる勃起が、腹を打つ。 「あっ……?」  助かったと思う以上に、達せなかったことに意識がむいた。  なぜ、兎がオナホールを抜いたのかわからない。あたたまり、雄臭くなった内側を鼻のそばに寄せてきて、ぬちゃりと鳴らしてくる。  自分の発情臭に雄臭さが、穴から確か放たれていた。  ごくっと生唾を呑む。オナホールがまた先端を目指し。 「やぁ~めた♪」 「お、おい……?」  兎はくすっと笑い物欲しげな肉棒を見下ろす。  射精させるのだと期待させ、嘲笑する腹積もりか。 「だって、嫌なんでしょう?」  肉棒が痺れている。  睾丸に精液が溜まっていた。  嫌な訳がない。しかし、言える訳もない。  わかっていても、体を揺すり股間をよがらせようとした。  無意識によるものだが、途中からは堪えきれず暴れていた。 「私を弄び、どうしようというのだ!?」 「ふふ、どうしてあげようかしらぁ♪」 「まて、なんのつもりだ!」 「今日はやめようかなぁっておもうの。あなたは、どうしたい?」  獅子はそっぽを向く意外に選択肢がなかった。  どこにもいけず、自慰さえも許されない状態だ。  すべては、兎のおもうがまま、どちらを言おうが辱められる。ならばいっそ自分の意思を貫くほかになかった。


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