「怖い…怖いよ先生…」
樹里はあの時、熊井先生を慰めてあげたあの生徒指導室で熊井先生に抱き着き震えていました。
熊井先生は驚きながらも、樹里ちゃんの背中を優しく撫で
「どうしたんだ、樹里?何があったんだ?」
と心配そうに尋ねました。
「何度も何度も、同じ時間に戻っちゃうんだ…学校から出られないの。何度帰ろうとしても、またここに戻ってきちゃうの…」
樹里ちゃんは震える声で説明しました。
クマ先生は「それは…えーっと」と戸惑いました。
普通の人間ならではの、よく事情の呑み込めない返事でした。
しかし、熊井先生は樹里の不安を和らげようと努力し、少しでも解決の手助けをしようと決心しました。
「樹里、大丈夫だ、先生がついてるだろ?」
熊井先生は樹里ちゃんを優しく撫でながらキスしました
「クマちゃん…」
その夜はどうにか保護者に掛け合って(騙して)樹里ちゃんは学校の宿直室に熊井先生と泊まる事になりました。
「クマちゃん…クマちゃん…」
いつも以上にむしゃぶりつくようにキスを求めてくる樹里ちゃんに、熊井先生は戸惑いながらも優しく口づけを返しました。
しかし、樹里ちゃんの腰の激しさは止まらず、不安を振り払うかのように、いつもにも増して熱烈に熊井先生の体を求め、彼女自身が乱れるように身を寄せてきます。
「もっと…もっとメチャクチャにして…クマちゃん…孕ませて…妊娠させて…ずっと一緒にいたいのォッ!!…一人は嫌なの…」
普段の明るくおおらかな樹里ちゃんとは違い、余裕のない様子に熊井先生もただならぬ事態を感じました。
これまでの軽い心での対応を反省し、樹里ちゃんの内に秘めた恐怖や不安に真剣に向き合うことを、ようやく決心しました。
熊井先生は樹里ちゃんの乱れる様子を見つめながら、静かにその背中に手を回しました。
そして、彼女を優しく抱きしめ、耳元で囁くように言いました。
「樹里…俺が守ってやるから、安心しろ…」
その言葉に、樹里ちゃんは一瞬動きを止め、熊井先生の温もりに身を委ねました。
彼女の不安や恐れが、先生の言葉と優しさによって少しずつ和らいでいくようでした。
熊井先生の力強い抱擁は、まるで全ての困難から守り抜くと誓うかのように、樹里ちゃんを包み込んでいました。
樹里ちゃんは熊井先生の胸に顔を埋めながら、小さな声で言いました。
「クマちゃん、好き…」
熊井先生は彼女の頭を優しく撫で、「俺も樹里が大好きだよ」と穏やかに答えました。
事が終わって、夜の学校は静まり返り、不気味な雰囲気に包まれていました。
でも隣には逞しい頼れる熊井先生がいる…宿直室の布団に熊井先生と横たわりながら、樹里ちゃんは何度も繰り返されるループの謎を考えていました。
実はこのループは数回繰り返したもので、13回繰り返したなかで一番まともで安心できるループなのでした。
セックスで不安から頭を空っぽに出来るのがとても良いし、何より「アイツ」が現れない唯一のループなのだから。
「なんでこんな事に、私が何をしたっていうの?」
樹里ちゃんは呟きながら、指にはまったままの指輪を見つめました。
その時、熊井先生がそっと樹里ちゃんの肩に手を置き
「樹里、大丈夫だ。お前は何も悪くない。俺たちでこの謎を解いてみせよう」
と優しく声をかけました。
数回繰り返した中で初めて聞いたセリフでした、いつも乱れに乱れて絶頂の内に気絶してしまい、あっという間に早朝に戻っていたのです。
「でも、どうやって…?」
樹里ちゃんは不安そうに熊井先生を見上げました。
熊井先生はしばらく考えた後
「どこかで聞いた話なんだが、オカルト研究部ってのに相談してみたらどうだ?そいつらなら、この手の問題に詳しいかもしれない」
と提案しました。
14回目の朝、樹里ちゃんはオカ研の部室を探し始めました。
これまでのループで樹里ちゃんが経験し、わかったことは以下の通り。
樹里ちゃんが学校の敷地を一歩でも出ると、時間がリセットされ、再び同じ日の朝に戻ってしまいます。
時計の針が深夜0時を過ぎて翌日になると、再び時間が巻き戻り、同じ日の朝に戻るという現象が繰り返されます。
樹里ちゃんが指輪を傷つけたり、指を切断するようなことが起こると、その瞬間に時間がリセットされます。
何らかの理由で樹里ちゃんが命を落とすと、その瞬間に再び時間が巻き戻り、同じ日の朝に戻ります。
これらの事実をもとに、樹里ちゃんはループを脱出するための方法を探し続けるのでした。