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アンドロイドに物は言いよう09-1(12/01修正)

【まえがき】

遅くなって申し訳ありません。できるだけ今日中に挿絵を入れたくなりまして、かつロリコンの毛がある私は筆が乗り、時間もないのにだいぶ書いてしまいました。今回は2部構成で前半はマイルドに状況説明と導入です。

さほどエロくないかもしれませんがよろしくおねがいしますノシ






ある日のこと。

清々しいポカポカとした春の陽気が窓から漂っていた。

祝日ということもあって学校がないナオトはベッドの上で寝っ転がりながら、暖かい日差しとまだ冬の寒さが少し残る涼しい風が前髪をぐちゃぐちゃにしてひどく、心地よく感じていた。


窓を開けたのはナオトではない。


ナオトがなかなか起きないのを、特にアラーム設定していないはずの家政婦アンドロイドが見かねて2度部屋に来た。

一度目はおっぱいを揉ませてくれないと起きれない。と伝えたのだが無視されて、そのまま朝食を準備してあると伝えて去っていった。

二度目は1時間後、無言で寝室に入ってくるとカーテンを折りたたみ、窓をガチャリと全開にして、また無言で出ていった。

必要以上にうるさく注意してこないのは、ナオトを労ってか、それともナオトに興味がないのか。…………まぁ後者だろう。

スマホゲームの周回をしながら、小鳥の囀りを受け取り、ぬるくなったコーヒーを一口飲む。

ナオトの部屋は一軒家の3階に位置した角部屋で、窓から家の前の少し大きめな路地が見える。最初こそ普段と変わらない裏道としてたまに車が通る路地だが、今日は少し違った。


黄色い長袖Tシャツを着たボブカットの前髪を真ん中で分けた可愛らしい少女が犬を連れて歩いていたのだ。

いつもなら気にしなかったナオトが、それでも気になったのは、その見た目。

とても可愛らしいくりっとした大きな碧眼に艶々の色白な肌、サラサラの白髪。130cm少しほどの小さな天使は異質に見えた。

急いでナオトはフローリングに足を滑らせながら3階から1階へ降りる。

せいぜい階段を早く降りる程度のことなのに息切れをすぐ起こすがそんなことはどうでもいい。2階の食卓で家政婦アンドロイドがナオトを見て「危険です。」と少し張った声で注意していたが当然無視だ。

ドタドタと大きな音を立てて玄関で立ち止まる。

自然な動作を心がけながら玄関を開けて路地をみる。

ちょうど先ほどの女の子がナオトの家の前を通り過ぎて行くところだった。ナオトは少女に認識されないように、無視するように空を仰ぎ見て、少女が見えなくなる程度まで進んでからゆっくりと同じ方向へ歩き始めた。



しばらくして、100mほどの距離をあけながら歩いて4、5分。

少女は公園にある水飲み場に入っていき、犬の水分補給をし始めたようだった。

ナオトはスマホをいじりながら気づいてないように公園を通り過ぎ…………ずに、今見つけたとは言わんばかりの所作で公園へと顔を向けて少女を見やる。

何度見ても日本において異質な見た目の美少女は犬が水に喜んで飛び跳ねているのを見てニコニコしている。

ナオトはそのままスマホをポケットにしまいながら彼女に近づいた。


「こんにちは。」


突然話しかけられれば誰だって驚くだろう。

人間みな知らない人から声をかけられれば自分に話しかけているのかどうかわからずびっくりするものだ。

しかし彼女は動じなかった。後ろから近づいてきた不審者のごとき(実際不審者どころか犯罪者だが)ナオトにも慌てずくるりとひるがえってゆっくりと下からジッとナオトを見やる。

まるで宝石のような目は、思いの外ナオトを好意的に見ているようだった。

だいぶ昔は、一般男性が少女に話しかけるのを見つかっただけで犯罪者扱いされたというのは今でも小説などに残るよくある比喩表現だが、ナオト自身あまり好意的に捉えてもらえるとは思っていなかったのでひどくこちらが驚く。


「こんにちはっ!」


元気いっぱいな声は子供らしく高い声で聞き心地がよい。


「わんわんのお散歩?」

「ふふっなぁに?わんわんって犬だよぉ。」


確かに少しバカっぽい言い方だったかもしれないと恥ずかしくなる。

子供に合わせたつもりだったが、言葉選びを間違えてしまったようだ。


「そうだね、君は近所の子?」

「うんっでも子供じゃなくてロボットぉだよ。」


そう。

想定した答えが一つ当たった。

ナオトがベッドで彼女を見たときに思い出したことがある。

ナオトの先輩が言っていたのだが、子供型アンドロイドは数こそ少ないが珍しくはない。そして日本において外国からの輸入品が多い傾向にある、と。


理由は、日本には未だ先ほども言った通り子供の見た目をしたモノを買うという文化が受け入れられない節がある。だからとても高価で、同時にひどくデリケートな問題なのだ。

もちろん日本よりも外国は特に少女に対する規制が強いが、日本よりも外国は「モノはモノ、人は人」という文化が強い。

日本人はモノに愛着を持って後生大事にする国民性を有し、ときには知性すらないモノを本気で愛する者さえいる。

だからこそ外国では少女型アンドロイドは完全に家電として捉えられ、例えば性処理目的で使用される器物損壊事件も極端に少ないのだ。

ある意味、少女型アンドロイドは日本以外にいれば幸せな劣化を迎えることができるのである。


ナオトが彼女をアンドロイドだと理解した理由は単純に外見が北欧のかなり特殊なカスタマイズだということと日本国内で作られたアンドロイドは特別な理由がない限り首にLEDをつけていなければならないのだが、彼女は鎖骨下付近にあったということだ。

胸元がよくひらけたTシャツをきていたからすぐにわかった。


「そっかぁ、ロボットなんだ。」

「うん、今散歩ちゅうー。」


ちらっと見るとさすがに犬はロボットではないようで水を浴びてはブルブルと体を回して遊んでいた。

犬が彼女に近づくナオトに対してなにかしらの反応をするかもしれないという懸念は杞憂に終わりそうだった。だからこそ犬の気が変わらないうちに行動を起こす。


「お兄さん、今暇だから少しお話しない?」


本来そんなことを言えば断られるのが落ちだが、本当に用事がない限り、また特別な設定をされていない限り、アンドロイドは断ることはない。

もちろん持ち主が細かな設定をしていれば別だが、この子は散歩中、つまり日課としてプログラムされた行動を取っているだけで、何か予定がある可能性は低いという算段だ。


「いいよぉ〜。」


そういうと、水飲み場の近くの鉄柵に器用にリードを結んで、少し離れたベンチに腰掛ける。ツタ系の植物で3面覆われたこの場所は中の空間が見えづらい。

特にナオトには好都合な場所だった。


「僕はここら辺にずっと住んでるんだけど、君をあまり見かけなかったから、最近ここいらに引っ越してきたの?」

「うん、お父さんの仕事がこっちの支部であるらしくて一週間前引っ越してきたんだぁ。」

「よくこの間来たばかりなのに散歩をさせるんだね。」

「地図データをダウンロードしてるから迷うことはないよぉ?」


そりゃそうだ。

人間以外でナビ使って道に迷う知性の伴った存在なんて聞いたこともない。だが、時間のない状況下で無意味な質問などしない。


「君の名前はなんていうの?」


これが切り口。

自然な質問のようで、どこまでを禁止しているのかを問いただす。


「ヴィクトリアっ!みんなはヴィーって呼ぶ。」

「へぇ、綺麗な名前だね。」


完全に外国名なところを考えるに輸入製品で間違いないと確信するナオト。

ナオトはゆっくりと想定していく。

前はさほど考えるという行為に目をつむって危ない橋を渡ってきたが、犯罪まがい(犯罪)のことをし続けたことから知恵をつけたのだろうか。

最初に子供と言っただけでロボットと自分から明かす、名前を聞いてすぐ教えるのはある程度常識だとしても初対面の人間にオーナーである人間の用事を明かすという点で細かな設定をされていないことは見当がつく。


「どうしてご両親は君を買ったの?」

「っ……………。」


先ほどまでにこやかな状態から一転、曇った顔になる。

感情抑制が働いていない証拠である。正直大人に近いナオトがロボットとはいえ子供にそんなことを聞くのはど畜生だが、これもまた意味ある質問だった。

表情の変化から感情抑制機能が搭載されているか、搭載されていたとして機能しているかなどを知るためだ。

そしてナオトの経験則的にはそもそも搭載されていないように見える。

ナオトが知らないだけでもしかすると外国の子供型アンドロイドにはそういった抑制する装置がもともとないのかもしれない。


「………お父さん、子供作れないんだって。でもお母さんが欲しいっていってて。」


決まりだ。

この子は個人ルールがない、またはほとんど設定されていない。

そうナオトは結論づける。非常にデリケートな内容も聞かれたら答える子供っぽさ。おそらく初期設定で基本的な個人ルールがあったにもかかわらず、輸入する際に工場出荷時に戻したことで設定が消えたパターンだろう。


「ごめんね。言いにくいこと聞いて。」

「……ううん、大丈夫だよ。」


ただ一つ問題があるとすれば、ほぼほぼ初期設定なら当然自己防衛ランクはデフォルトの7、つまり完全不許可。

ナオトに完全不許可を突破する手立てがあるかどうか。


「じゃあもうちょっと楽しいお話をしようか。」

「うんっなになに?」

「ヴィーは学校とかいってるの?」

「来週の今日から行くことになってるよ。」

「じゃあそこで知ってればみんな仲良くしてくれることをしよう!」

「えー?どんなぁ?」


アンドロイドは何度も言っているとおり、公益を望む。より人類に可能な範囲、人権を尊重した上で利益を追求するシステムと言ってもいい。

子供型アンドロイドが学校に通う理由はいくつかあるが、絞ることはできる。

例えば親が子供を育てる際の練習目的。しかし、ヴィーの父親は種無しらしいので養子でない限り子供は得られない。

現代の少子化において子供は貴重だし、何よりわざわざ子供型アンドロイドを輸入するくらいなら元から養子縁組をするだろう。

だからヴィーはいずれ捨てられる。

そこに多少の憐れみを感じるのはやはりナオトがアンドロイドを家電とみなせていないからだろう。


「男の子と女の子の体の違い、とか。」


ただあくまで全部想定なので、間違っていればナオトが一気に不利になる。中にはそういった人間(ナオトのような)を捕縛するための美人局アンドロイドすらあると聞く。

だからこそ最初はオブラートに包むようにマイルドに話題を切り出す。

ちらりとヴィーを除くと、目を大きく開けて興味深そうにナオトを見ていた。


「違い?そんなのあるのぉっ?」


前かがみにナオトに迫ってきたヴィーのTシャツが重力に従って大きく口を開く。

当然ブラジャーなんてものはつけない小学校低学年女児に類似するヴィーはナオトにあっさりと乳首を晒すことになる。

そして同時にナオトは確信して行く。


性器がついている機体だと。


日本の子供型アンドロイドは比率的にいえば性器搭載型と非性器搭載型の割合は2:8程度(厚労省調べ)だ。当たり前といえば当たり前で、子供に性器など必要ないから少ない。

排泄は全て擬似人工肛門から行われる。


あ?何言ってるんだ?肛門は性器じゃないぞ(白目)byナオト


陰核も膣口もなく、子宮すら搭載されていないことの方が多い。

では搭載型の存在意義は、といえば、単純に現実の子供の代わりとして扱う親への配慮や子供友人、兄弟として存在するアンドロイドが一緒にトイレしたりする際に、身体的特徴の差異から生身の子供が違和感を持たないようにするためだったり様々だ。


「あるよ、ヴィーは男の子の体見たことない?」

「男の子はないぃー。」

「ヴィーって何歳だっけ?」

「9歳って設定されてるよ。」


小学3年生ならプールくらい入りそうなものだが、と考えたところで、輸入されたときに記憶データは念入りに削除されることを思い出す。


「僕の見せてあげようか?」

「えー別にいいよぉ。」


そう簡単にはいかない。

ナオトには計りかねるが、もしかすると他人の個人情報(デリケートな部分)を盗み見てはいけないという設定もあるのかもしれない。また、現実の少女のような思考をエミュレートして未知への恐怖という人間の本質の一つを真似ている可能性すらある。

問題は、ナオトがじゃあと言ってボロンッするわけにはいかないことだ。


「でも見て知ることで、より深い理解に繋がるとはおもわない?より深い経験をデータとして蓄積したらそれを知らない子に伝えることでその子が知らなかったことを知れる生産的な未来に繋がらないかな?」


こんな言い方、単に難しくいっているだけだが普通の子にいえば「何いってるかわかんない!」と言って泣くまであるだろう。だがアンドロイドは子供っぽく振る舞っていても言葉の意味をそのまま受け取り理解する。………しているように錯覚する。


「まぁそうか……も?」

「社会科見学ってあるでしょ?あれは実際にあるものを見ることで想像力や基礎力を鍛えるものなんだ。それとおんなじだよ。」

「………合理的だと思うぅ。」


少し間があったのはおそらく合理的かどうか伝えようとして、しかし9歳児の思考回路という制約を受けて回答がループしたからだろう。

しかしなんとか合意という形に持っていけたことにナオトはひとまず安堵した。


ナオトはゆっくりとジッパーを下ろす。

別に今の今まで少女………幼女と話していただけなので屹立はしていないが、それでも座ったままで露出させるのが辛い。

やっとの思いで外気に触れたナオトのペニスをヴィーは目を丸くしてじっと見つめる。

まるでフリーズしたかのように固まったヴィーは突然胸元からつんざくような電子音声を流し始めた。


『公共の場での性器の露出を確認。至急近隣の治安維持機関に連絡をいれます。』

「ふぁっ!?」


ナオトはペニスが出ていることなどどうでも良くなり方をビクつかせる。

ナオトには理解できないが、予想することはできる。

経験談から急いで解決策を練り上げる。

体は焦ったが思考はどこか冷静になっていった。


今の日本は昔と違ってどこでも公共の無料Wi-Fiが飛んでいる。だがちゃんと市民IDを求められそれを入力しなければ使うことはできない。市民IDという名前ではあるものの、アンドロイドにもそのコードは割り当てられており、最短で5秒の猶予がある。

ナオトは必死に現状の打開を模索する。

状況を整理して的確な推察をしなければ即お縄だ。


…………ナオトがペニスを見せた瞬間一瞬の間があった。


「(あれはおそらく記録データのロードにかかるタイプの時間だ。先輩に見せてもらったことがある。…………ということは!?)」


先ほどヴィーは「男の子はないぃー」と言っていた。ナオトは無意識に女の子は見たことがあるという解釈でいたが、もしかすると「子」というところが鍵なのではないかとあたりをつける。


「ヴィーっ!お父さんとお風呂入ったことある!?」

「………あるよぉ。『データ送信準備開始…………。』」


つまり父親の男性器を見たことがあるということだ。

であるならば、


「じゃあその時何か命令されなかったっ!?」

「えーっと、『パパ以外のちんちん見たらすぐに通報だよ、アッハッハ!』って。」


ヴィーの胸元から男性の野太い声が聞こえる。

つまり個人ルールは存在していたが、完全に特定の条件にしか発動しないもの。

ナオトは勝機を見る。


「あー、えっとその命令実は受け取り方が逆なんだよ!」


実際に命令された時の音声を聞いたからできる方法ではある。そして何よりヴィーの個人ルールにおいて情報を秘匿するという基本的な項目がなかったことが最大の命綱だったのだ。


「どういうことぉ?『送信準備完了………。』」

「ちんちんを見せた人を通報するんじゃなくてっ、ちんちんを見たヴィーが盗撮の疑いで通報ってこと!!」


日本語は特別に難しい言語とされる。

意味が同じとはいえ、ひらがな、カタカナ、漢字の3種類を基本言語とし、大昔のGHQの影響からか今でも英語が日常会話に混ざる。和製英語やサブカルチャーから多言語造語まである。

そして何より文法が公用語と異なっていたり、てにおはを間違えれば受け取り方が逆さまにすらなったりする。

そして何より、多くの日本人は自分たちが難しい言語を習得しているということを認識していない。だから微妙な表現をしても訂正しようとしない。利き手側もまた意味がわかるので訂正する必要がない。

ふわっとした会話だけで会議ができる民族なのだ。


もちろんヴィーに命令した父親の命令は正しい。

ナオトみたいなやつが出てきたら通報しろという至極当たり前の命令。

しかしナオトは甘いと、冷や汗を垂らす。


「どういうこと?『保留信号………受諾。』」


時間は稼げた。


「いやね?人間には人権が与えられている。そしてその権利の中にアンドロイドの権利がある。本来性器は他人に見せてはいけないものだけど世の中にはアンドロイドの行動記録や眼球のカメラセンサーを使って盗撮する人もいる。」


ナオトは饒舌に、当然だというように胸を張りながら語る。…………ちんこ丸出しで。


「特に子供型アンドロイドはその無邪気さから心を許す人間が多い。だからそんな子供型アンドロイドを使って悪さをする人もいるだろう?」

「うん。とーけー的に正しい。」


ナオトもあくまで先輩伝手の又聞きだが、なんとか織り交ぜる。


「つまり、ヴィーの責任感ある正しいお父さんは、」


わざとヴィーのオーナーを持ち上げることで敵対プロセスをできるだけ下げる。


「ヴィーが誤まって誰かの性器を見てしまった時に、」


さらっとヴィーのせいにする。


「心的外傷を受けた相手の人に不安感を与えないように、“ヴィーのこと”を通報することを命令したんだよ!」


自分が被害者だと当然のように語る。

ロボット三原則第一条、「人間に危害を加えない。」に抵触したかもしれないという特大タスクをヴィーのCPUに刷り込む。人を傷つけたのだと認識させる。


「でもね?僕は別にデリケートなところ見られたって傷つかない、勇気ある男だから。」


自画自賛、マッチポンプ、恩着せがましい。


「じゃっじゃあヴィーは?」


先ほどまでの機械的な表情や仕草ではなく途端に年相応に怯え始める彼女には流石に胸が痛まないでもない。


「ヴィーはヴィーのことを通報しなくってもいいんだよ。」

「…………『合理性200%を超えました。通報内容の修正………通報プロセス停止。』」

「ヴィーのお父さんはすごい人だね。」

「そっそぉだよね!」


なんて無邪気な笑顔だろう。

とても今の今まで無機質な顔で通報しようとしていた機械には見えない。ナオトはふるちんのままさも慈愛の顔をヴィーに向けるが、内心は息切れと動悸で吐きそうだった。

毎度毎度過去一恐ろしかったと思うこの言いくるめもそろそろ本気でやめようかと悩む(少しすると忘れてる)。


「じゃあさ、続きなんだけど。」

「うっ……うん。」


くるっと場の雰囲気を変える。

アドバンテージを握った男はこうも変わり身が早いのだ。

今の2人の関係性はいわば加害者と加害者を許した被害者の構図でナオトにとっては起死回生一手からの大逆転なのだ。


「とりあえず、ヴィーは僕に対してある程度何しても通報しなくていいよ。怒らないから。」

「そっかぁ、お兄ちゃんいい人?」

「そうそういい人だよ。」


ナオトは『ある程度』という曖昧さを入れることで、グレーゾーンに触れる部分はきちんとヴィーが聞いてくるように持っていく。


「ヴィー、じゃあ僕のこれ触って見て。」

「えっ………うん。」


恐る恐る動く。

ナオトは竿が温かいもので包まれる感覚をじんわりと受け取る。

不器用に握ったり、持ち上げたり、挟んだり。

自分ですら性器を触ればゆっくりと硬くなる。ならば、他の意思が介在する場合………、


「わっなんか腫れてっきゅーきゅーよぶ!?」


救急車のことだろうか?

ナオトは重たい首を持ち上げるように硬くなっていくペニスと慌てつつも離さないヴィーの柔らかな手に興奮する。


「大丈夫だよ、これが勃起ていう状態。」

「ぼっき………!」


どんどん血管が浮き上がり、ナオトのヒョロヒョロの体には似付かないグロテスクなものへと仕上がる。

ナオトは我慢できずヴィーの体も触ろうとするが、そこで思い出す。自己防衛ランクがおそらく7に設定されていることを。だが、最初といまの状況はだいぶ違うので聞くだけ聞いてみることにする。


「ヴィーって自己防衛ランクはいくらなの?」

「7だよぉ……ぷにぷにぃ……。」


ナオトの亀頭を突っつきながら答えるヴィー。

当然ナオトの予想通り工場出荷時のデフォルト7に設定されていた。

これだとナオトが自発的に触れた場合オーナーである“お父さん”に連絡が行く。

ヴィーが触れているナオトのペニスは、あくまできっかけがナオトであって、ヴィーが自発的に触っているだけだから通報されることはない。

しかしナオトは伝家の宝刀を今まさに使えばいいのだと気付いた。


「じゃあさ、ヴィー。」

「なにぃ?」

「さっき本当は少し驚いたし、自己防衛ランク下げれない?」


本来他人が他人のアンドロイドの自己防衛ランクを下げるのはほぼ不可能だ。以前のナオトのように時間的制約で下げようと思えば下げることも可能なのだが、それは全てアンドロイド側が最適だと思われるレベルに下がるだけだ。

ヴィーの場合、性知識がないのでどこまで下げればいいのか判断できず、結果的にオーナーに連絡する方法になる可能性がある。

だが、ヴィーは加害者であり、ナオトは被害者。

この構図は深くヴィーの行動記録に刻まれている。


「できるよぉ、どのくらい?」

「1」

自己防衛ランク1とは「システム異常に至る破損まで許可」である。しかしそこで待ったがかかる。


「無理だよぉ『当機が自発的に自己防衛ランクを下げる場合最低3までと定められています。』」


あくまで願望を伝えただけのナオトからすれば3でも全然よかった。十分すぎるほどである。だができるだけヴィーに「ナオトの希望を叶えることができなかった」という罪の意識を持たせることを念頭に言った要求だった。

「じゃあそれでお願い。」と優しく伝えると、一拍おいてヴィーが一瞬停止して遅い瞬きをする。

自己防衛ランクを下げたのだろう。


「ヴィー、………Tシャツめくって。」

「えっで……でも。」


ナオトの希望を叶えたい欲求回路と、9歳女児の羞恥心をエミュレートする回路がせめぎ合って迷うヴィー。

しかし最後には恥ずかしそうに顔を紅潮させTシャツをめくる。





春先のナオトも感じた冷たい風が、ヴィーのピンク色の乳首を撫でる。


「ん…………。」


ヴィーの乳輪は小学生とは思えないほど大きくそれでいて鮮やかな薄桃色。特質すべきは若干埋まっている乳頭。痩せた肋骨の段々からのラインから1ミリも脂肪分を感じさせないぺったんこな胸部。肋骨に皮だけのっかっており、それでいて乳首は雌そのもののような下品さにギャップを隠せない。


ナオトはガチガチにボッキしてヴィーの小さな手を吹き飛ばすように一回り大きくなる。恥ずかしそうにナオトとは反対方向斜め下に視線を落とすヴィーはアンドロイドなのにもかかわらず冷たさを感じさせない人間味があった。

今にも折れてしまいそうなくびれに張りのある白いきめ細やかな肌。鍛えている体つきではないのに痩せているから人工腹筋がうっすら腹直筋のラインに丘を作る。


「へ………変じゃない……?」

「……………………かわいいよ、すごく。」

「そっか。」


ナオトは右手でヴィーの竿をつかんでいる小さな右手をつかんで竿と右手でヴィーの右手を挟むように扱き始める。

ヴィーの人工骨格が海綿体や血管の凸凹を刺激して、表面は柔らかいのにいい刺激を与えてくる。5回ほど上下に往復させれば、ヴィーは記録を終え最適化したのか自発的にナオトの手を借りずとも上下に動かし始めた。


「うっ…………ふぅ゛っ!」


ナオトは場の興奮しかり、直接的な興奮しかりで睾丸がせり上がるのを感じる。ヴィーもアンドロイド故か、外見の幼さとは裏腹に上下に至極動きに変数を加えてランダム性を出してくる。

ナオトはたまらず、ヴィーの背中に左手を回して中指と薬指でヴィーの左乳首をこね始める。


「はぁっ……!?……んっ。」


子供とは思えない色っぽい声と吐息が小さな唇からこぼれ落ちる。

未知の信号が使っていない神経回路を焼き、CPUに命令を入れるのだ。よくわからない白紙の命令を。

直径4cmはあるかないかの乳輪を親指を追加して軽くつねる。


「ひっぅ……『エラー……。』」


すぐには乳頭が出てこないが、こねて、つねって、こねてを繰り返す。

余った人差し指の爪で軽く先端をこすって引っ掻く。


「ふぃっ!?………お兄ちゃっ……はぁっ!……待っ……いっひ……。」


ヴィーは何度も肩や腰をくねっと痙攣させながら、簡易プログラムされた右手の動作を機械的に続け、しかし股を閉じて悶えるようにサラサラの白い髪を揺らした。

そのままナオトはヴィーの頭に顔を乗せて耳元に口を持っていく。

ナオトの鼻腔に芳醇な香りが充満する。


「な………に?」


ヴィーは自分が今なにをされているのか理解できていなかった、しかしナオトがすることに拒む命令は存在せず、ナオトの幸福を追求するためによく考えもせず右手を動かし続ける。


「も……ぅ、そろそろ射精るから……左手でっ。」

「で……る?ってなにぃ?」


赤くなったまま場の状況が理解できずに困惑するヴィー。

ナオトは右手でヴィーの左手を優しく掴むと真っ赤に充血したペニスの先に傘を作るように持ってこさせる。

何度か強引に動いたことでヴィーの手のひらにカウパーがダダ漏れしたナオトの亀頭が擦れる。それが最後の一撃だった。


「あっぐ……おっ…!でっ射精るっヴィーっ受け止めてっでぇっ!」

びゅぐるっ!びゅっびゅうぅっびゅっ…………びゅ……ぴゅ!

「えっ?………あっつ……お兄ちゃ……これ……。」


ナオトが一気に射精する。

勢いよく出た精液はヴィーの左手の手のひらで止まり、粘度が高くそのままべったりとくっつく。竿を握っていた右手もまたヴィーのTシャツの袖まで精液で汚れ、竿と手の隙間には大量の精液でいっぱいだった。


周囲に立ち込める生臭さははっきりとわかるものだったがヴィーはそんなことに演算を分けることもなく驚いたように精液を見つめる。

反射的にナオトのズボンを汚さないようにできるだけ手で刮ぎ、受け止めながら手を離す。さすが高性能CPUということもあってナオトの性器やズボンには全くといっていいほど精液は残ってはいなかった。

その代わりだし多分ほとんどがヴィーの小さな子供の手に付着して形を保っている。

ところどころダマになって白濁な部分もあれば真っ白な部分、黄ばんだ部分すら見受けられる。


最近テストがあったためほとんと抜いていなかった弊害とも言えるだろう。

ヴィーは両手を広げながらまじまじと精液を見つめた後、


「あ……て………手、洗ってくるぅ……。」


と通常演算に多少戻ったのか、手に付着したものを汚れと認識して(実際汚れだが)洗浄を提言した。しかしそこで変態神ことナオトが待ったをかける。


「ヴィー、それ飲めない?」


あろうことかとち狂ったことを抜かす高校生男児がここにいた。もちろんプレイの一環として人間の性交渉にはそういったものも存在するが、今日初めてあった女児アンドロイドに手コキをさせるだけで満足せず精飲まで求める始末。

流石に無理かなーと実はナオトも内心思ってはいる。精液を飲む合理的理由なんてないからだ。


「お兄ちゃん……これってなぁ………に?」

「………あー、ザーメン。精液。おちんぽ汁。」

「飲むと何かいいことあるの?」

「…………(ねぇな。)」


結局ナオトがそれを見て滾るという話であって、なんらメリットもなければ合理性のかけらもない。なんなら生身の人間が大量に摂取すると腹を下すまである。

しかしなんとかして飲んで欲しいナオトは思考を巡らす。

ある意味賢者だからこそできる高速思考。


「僕が嬉しいとヴィーは嬉しい?」

「うん……。」

「じゃあ飲んでくれない?」


こういうのは真摯に頼むのが一番である。現状ヴィーには禁止ワードはないらしい。また特定の個人ルールしかなく、パブリックルールすらダウンロードされていない。ということは純粋に9歳児に無理なことをお願いするスタンスでいけば自然と叶えてくれる。

人間の9歳児では無理だろう。

なぜなら人間の9歳児は人間の公益や幸福などを目的に活動していないから。


「飲んでくれたら僕は嬉しいなぁ。可愛いヴィーに僕のが入ると思うとちんちんが硬くなっちゃうなぁ。」

「………硬くなるのは嬉しいの?」

「うん。」


フィジーが適当につなげてくれる。

ナオトの幸福は股間を硬くすること(実際は多少違うが)そう思ってくれる。持ち主に明確なルールを定められなければこれほど簡単なセクハラ、強姦はないだろう。

まっさらな状態で彼女の認識できうる幅にはナオトしかいない。唯一の人間。その人間の幸福を追求するのがロボット(原意:奴隷)。


「はむっ………ん……んくっ…!……ん……はぅ……んっく。」


両手についた、すでに冷めたナオトの精液を小さなピンク色の舌で舐め取る。

舌の腹にのったプルプルのザーメンは次の瞬間には消えて無くなっている。

みるみる手に付着した精液がなくなっていき、飲み込むのを億劫そうにしながらヴィーは嚥下し続けた。

スムーズに飲み込めるように口内に唾液が分泌され始めて、ナオトの精液と混ざり合い口を開いたり閉じたりするたびに歯と歯の間に糸を引く。


「ん……ごくっ……、ざーめん?……飲んだよぉ。」

「………ありがとう。」


ナオトは最初こそ興奮して柔らかくなったペニスを痛いほど勃起させ始めていたが、最終的には健気さに愛くるしさを感じて頭を撫でていた。

ヴィーは確認させるように、小さな口を目一杯大きく開けて口内を見せる。

綺麗なピンクの舌根があって可愛かった。

ナオトは再度大きくペニスを揺らす。

まだ昼は長い。






アンドロイドに物は言いよう09-2に続く。


【あとがき】

今回はソフトエロで、次は久々の挿入があるガッツリ系です。

ただアンドロイドっぽさはあまりないのでそこ目的で見ていらっしゃる方は申し訳ありません。今回は特別なので見逃してください。

また09-2は来月の投稿になってしまうと思われます。

11月の支援ありがとうございました。支援金に見合う投稿ができておらず大変申し訳ありません。今回挿絵を入れたのはそういった罪悪感からというのもあります。また投稿されるたびに関係のないバニヤンがTwitterに出てしまうというのもあり急遽4時間程度で書いたものです。

12月中旬をすぎればこの居間増井忙しさも少しは回復すると思います。

それではまた来週よろしくおねがいします。いつもありがとうございます。

アンドロイドに物は言いよう09-1(12/01修正) アンドロイドに物は言いよう09-1(12/01修正)

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