お久しぶりです、そめちめです。
長らく更新できず本当に申し訳ございません……!!
なんだか記事の度に謝っている気がします。ここしばらく毎回間に合っていないからですね……ご迷惑をおかけしております…!
さて、本作「崖っぷち令嬢は黒騎士様を惚れさせたい!」は17話にて完結となりました。
これまで応援してくださった皆様、洲央先生経由で私を知ってくださった皆様、本当にありがとうございました!
以下、各話を振り返りつつ制作秘話などを書かせていただきます✨
黒騎士フロストの悲しき過去が明かされた回!
これまでうっすら回想に出ていた黒髪の女性……その正体はフロストのお母様「セラリア」でした。
基本的には洲央先生のイメージを踏襲しつつ、顔つきや目元はフロストに似せることで親子っぽさを出しています。
逆に父親である「ガイウス」は闇堕ちおじ様感を出すため、ドラキュラ伯爵のような雰囲気をイメージして描いております。
貴族らしく優雅に座った状態での会話シーンが多い本作ですが、この13話は重要な設定を開示しているため、画面が単調にならないよう、コマや演出面を特に気を付けていました。
髪の毛で枠を区切ったり、絵画のようなコマで回想を演出してみたり、絵画コマを燃やして物騒な感じにしてみたり……。
また、お話は概ね原作シナリオのままですが、漫画としてのテンポ感やページ配分を考え、いくらかセリフをカットしてしまった場面もあります。すみません!
やはり文章から漫画…となると、どのように取捨選択をするかで悩まされますね……。
メイドたちにスポットを当てた回!
6話でもアリサ視点を挟んだことはありましたが、今回は完全にメイド視点です。
実は、原作シナリオをいただいた当初はいつも通りクラリスが動いてメイドたちの問題に向かっていく話だったのですが、ここで一度メリハリをつけたかったのと、メイドたちから見た黒騎士、そして彼女たちがクラリスから影響を受けたことでどう変わったのかを改めて書くのはどうでしょうか?という私の提案を洲央先生が汲んでくださり、このようなお話になりました。
結果的にメイド長であるライラさんが話の主導権を握りつつ、クラリスは最後の最後で大きな提案をする役割に留まっています。
また、この回で後のポイントとなる「大切な人のためなら恐怖も乗り越えられる」というお話や、「ライラとダリアの信頼関係」といったものが副次的に発生することとなりました。
既に3巻での完結がほぼ決まっていたくらいの時期だったため、設定や登場人物たちの着地点などを意識したページ数や構成となっています。
ちなみに、この辺りからキラキラエフェクトのペンツールが充実してきて色々やり始めていました。
「だが信用できないのはそめちめだ。あいつはただクリスタのブラシ素材の力を楽しんでいる……!」
ヴァイオレットと再び対峙する回!
こちらも基本的に原作シナリオの流れのまま進行していますが、ヴァイオレットとの争点については一部提案をさせていただきました。
というのも、ヴァイオレットがフロストに抱いていた誤解は話せばすぐに解決してしまうものだったため、そこはすぐに解消した上で、もう一歩先の話をする必要があると考えました。
結果として、祖父を失ってから副商会長の地位を手にするために費やした年月を無下にはできず、気持ちの面で受け入れられない部分があるのではないか…というお話になっていきます。
正論で諭してそのまま納得してしまうと「論破」のようになってしまう可能性もあり、せっかくなので、関係性を描く上でも、ここは合理性より心情面を強めよう…という狙いでご提案させていただきました。
そして何より、この変更には他の意図もありまして……。
最終決戦の幕開け!
ヴァイオレットとの争点を変更した理由はもう一つ。それは、限られた尺でダリアだけでなくシオンともオチをつける必要があったためです。
残り話数を考えると、ヴァイオレットが周りはこの16話で落としどころを見つけなければなりません。
当初のシナリオでは、ヴァイオレットとダリアでオチを付ける予定だったのですが、ヴァイオレットはシオンとセットで登場したキャラクターでもあるため、シオンとの関係についても何かしらがないと消化不良かも…?という懸念がうっすらありました。
そこで、元シナリオでダリアが「かつての理想を追い求めていたヴァイオレット」の話をしている部分から着想し、「灰の日が訪れるまでのヴァイオレットを思い出させるダリア」と、「祖父を失って現在に至るまでの6年間を肯定するシオン」という形でそれぞれ進めることとなります。
この辺りは私の前作「ほうかご再テンセイ!」で複数の縦軸を同時進行させていたのを思い出しました。
前作では設定の話が同時進行だったために大変わかりにくくなってしまったのですが、今作では登場人物の感情面を同時進行させているため、複雑に見えつつも直感的にわかるようになっていると思いま……思い……そうであってほしい……な…!
こうして色々あり、ダリアはヴァイオレットと和解することはできたものの、この先の未来を共に歩く相手として選ばれたのはシオン。
そのため、かつての姉妹関係はダリアの失恋という形で幕を閉じました。
一方おまけとして、クラリスを見て苦い顔をするヴァイオレットのシーンも差し込んでみました。ヴァイオレット→クラリスは「かつての希望に満ちていた自分を思い出してイライラする」そうで…。
なんとこれでヴァイオレットとシオン、ヴァイオレットとダリアの関係性二つ(とおまけでヴァイオレットとクラリス)にある程度オチをつけることができました。
まさか全部まとまるとは。
こうして列挙するとなんか、RTAみたいなフラグ回収の仕方ですね……。
ちなみに、途中のヴァイオレットとダリアのキスは土壇場でねじ込んだシーンです。
いささか急すぎかも?と思っていたので、どういうリアクションが飛んでくるか内心ヒヤヒヤでしたが、悪くない反応で安心しました……。ありがとうございます。
決着!そして大団円な最終回!
前回で外部の諸々の問題は片付いたので、最後はやはりフロストの変化を示さねば…ということで、最後の一撃を放つシーンに、自身を縛る呪いを断ち切るニュアンスを重ねて描くことになりました。
覚悟を決めた黒騎士にとって、もはや赤竜など敵ではありません。「あの女が気になるか。だが、貴様などにくれてやる道理はない」とさりげなく二人の関係性のダシになるセリフを追加しつつ、退場していただきました。
一閃!!!赦せ……。
後半は平和が訪れたガレリア辺境伯領を描きます。
失恋したダリアがまさかのライラさんと急接近するというオチ。
当初からメイド組はアリサとミネルヴァでコンビができていた反面、こちらの二人は特に何かある予定ではなかったはずでしたが……なぜか咲いてしまいました。ハナガサイタヨ
また、洲央先生がさりげなく書いてくださったアリサの「まだ足し算と引き算しか教わってないのに…。数字が怖い…」というセリフが良くて、文字も読めなかった彼女の成長が垣間見えているのが好きです。
一方、ヴァイオレット周りは前回で概ね完了しているので、ここはシオンのリアクションを中心としたシーンにしてみました。
ダリアに嫉妬したり照れてみたり……、あくまで漫画担当の私個人のイメージですが、フロストとシオンの違いがあるとすればこういうところかな~と思っています。
そしてラストの二人のやり取り。
フロスト様からのキスというのは第一に置きつつ、個人的には第1話から続く「お金目当ての結婚」について、二人の関係の深まりによってゆるやかにそうではなくなっていったのですが、わかりやすく「もうお金は関係ない」と示すシーンが欲しかったため、やり取りを追加させていただきました。
最初はもっとわちゃわちゃした感じでしたが、洲央先生のチェックにより、フロスト側も薄々気づいていると思うのでそこまでわちゃわちゃしていない、という形に直させていただいています。
その甲斐あってか、とても雰囲気のある〆になったかと思います。
ラストカットは4話にも登場したチェスの駒。
屋敷の遠景で引いていく案も考えましたが、「いつか皆の前で誓いのキスをやり直したい」と願う二人きりの小さな空間と重ねて、あえて小物をアップにしてみました。
最終話はこれまで以上に多くのセリフやシーンをカット、変更することとなってしまいましたが、シャルロッテのシーンなど、せめてこれだけは!ということで残したシーンも多々あります。
一部入りきらなかった要素は描き下ろしに入れてみたので、是非最終巻もよろしくお願いします!
思い返すと、11話を皮切りにシナリオ部分でもがっつり意見や提案をするようになってしまいました。
漫画担当とはこれいかに……。都度ご対応してくださる洲央先生には感謝と申し訳なさでいっぱいです…!
初めて原作付きで漫画を描いてみましたが、自分の知らない方面の知識や、普段自分からはやらない展開やセリフなどが新鮮で、色々学ぶことも多かったです!
そしてアシスタントとして関わってくださった方々にも、感謝してもしきれません……!
改めまして、「崖っぷち令嬢は黒騎士様を惚れさせたい!」を最後まで応援していただきありがとうございました!
また、同日には本作の原作者である洲央先生初の商業小説作品「京のたわけの神頼み 京都学生単位戦記」が発売するそうです!すごい!
ぷち惚れの物語が刺さった方はこちらも是非よろしくお願いします~!(自分は何も関わっていないけど宣伝していくスタイル)
(おしまい)
Catiger
2025-10-10 00:38:18 +0000 UTC