「真白(ましろ)、本当に大丈夫か?」
「うぇ~い……余裕よぉ……っ!」
同期の肩を借りて居酒屋の暖簾をくぐり、ふらつきながらふざけた決めポーズを取る。
今日は飲んだ……本当に飲んだ……飲まされた。
いつもの事だけど。
おもろい話も出来ないオレは、とにかく飲んで飲まされ酔って潰れて笑いを取るしかない。
振られる会話もそのほとんどが
「真白飲んでなくな~い?うぉううぉう」
である。
まぁお酒は嫌いじゃないし、酔うのも楽しい。
サークルの皆だってオレに意地悪しようとかそんなんじゃなくて可愛がってくれてるんだと思う。思いたい。
「先輩、真白もう駄目っぽいんで先に帰らせますよ?」
「うわ、マジか!わりぃな……飲ませすぎたわ」
外の喫煙所でタバコをふかしていた先輩に同期が声をかけると、心配そうに寄ってきてくれた。
逆に申し訳ない……こんな早々に潰れてしまって……
「い、いやじぇんぜん!!!オレが好きで飲んだらけなんれっ!!!」
「わはは!完全に呂律回ってねぇじゃん!気ぃつけて帰れよ~!」
「あい!―――ってぇ!!!」
返事に合わせて勢いよく手を上げたら近くの柱に思いっきりぶつけてしまった。
予期せぬ激痛に涙が滲んだが、同期も先輩も笑ってくれてるからまぁいいか。
ぶつけた手を擦りながら会釈をし、くるっと回転してその場を後にする。
先輩達に心配をかけまいと、角を曲がるまではなんとか歩いたものの視界も足元もぐらつきすぎて電柱さんのお世話になる。
ひんやりした肌がなんとも気持ちいい。
「あ~~~~これ……電車乗んの無理じゃん……ぜってぇ吐く……」
かといって道端で寝るわけにもいかんし、重たい瞼を必死に開いて周囲を見渡す。
赤い看板。これだ。
「すいません……フリータイムで……」
「日付跨いでの5時からしかフリータイムやってないので、それまでは通常料金になりますがよろしいですか?」
「ぁい……じゃぁそれで……」
お金はもったいないけど電車でゲロをぶちまけるより、道端で寝て財布をスられるよりはマシだろう……
ふらつきながらドリンクバーでコーラを注ぎ部屋に入る。
バッグと脱いだジャケットを放り投げ、それを枕に横になる。
「ふあ~~~~~ぁ……」
さっきまで吐きそうになっていたのに、横になれた安心感からか胃に残っていた酒がじんわり回ってきて、オレは気持ちよく眠りに落ちた。
寝落ちてからどれくらい経ったんだろう。
まだ頭がだいぶふわふわしてるしそんなに経っていないかも。
瞼も重くて開かない。
「ん……んぅ………」
だけどだけども体がなんか気持ちよくて、あったかい手でお腹や胸を撫でられているような、そんなこそぐったさにオレは体をよじった。
え、いや、まってまって。
「ような」じゃなくて誰かいる。触られている。
でもまぁ気持ちいいからいいか……いやよくないな。
普通なら大声をだして飛び起きているところだろう。
しかししかしだがしかし、頭がふわふわしてるせいで思考がまとまらないし体に力も入らない。
それに、オレに触れてきているという事は物取りの類じゃない……よね?
っていうかもしかして…………二宮先輩…?
オレのふわふわした頭にサークル入りたての頃の思い出がよぎった。
―二宮さくら―
オレのいっこ上の先輩で、ボーイッシュなショートヘアーが似合う可愛らしい女性だ。
さっきの飲みの席でもオレの向かいで楽しそうに飲んでいた。
ただ、その行動力も男勝りというか肉食系というか、サークルの親睦会で今日みたいに潰れたオレを部屋に連れ込み、オレの初めてをサラっと奪っていった人だ。
その時は正直浮かれたし、なんならもうオレ達付き合ってるんですよね!?くらいの気持ちだったが、後から聞いた〝初物キラー〟という二つ名に涙を流した記憶がある。
それ以来そういう事はなかったし、あまりに普通に接してくるもんだから〝初物〟ではなくなってしまったオレにはもう興味がないんだなと思っていた。
オレだってそんな二つ名を持つ人と付き合うとかそういうのはナシよりのア……いやナシ……かな……うん、ナシ。
でもこうやって〝初物〟じゃなくなったオレを追いかけてきて、こんな事してるってことはやっぱりオレに気があるとか……?
一緒にサークル活動してる内にオレの魅力に気づいたとか……?
だったらまぁ……考えてやらん事もない……かも……
なんて、酒のせいかなんなのかやたらポジティブな思考を巡らせていると、ガチャガチャっとベルトの留め具が外れる音がした。
え?え?マジ……?
うわ……どうしよう……
起きて対応した方がいいんかな……
でも今の頭で上手い事話せる気もしないし……このまま寝たふりしてようかな……
そんなこんな考えている内に、するりするりとズボンが下ろされていく。
ズボンを下ろし終わると、その手はオレのやらかい股間を手の平で包みこんだ。
パンツ越しに体温がじんわり伝わってきてムズムズする。
玉を掬い上げるように一撫でされたかと思うと、先っちょを軽く弾かれオレのちんこがぷるるんと揺れた。
股間が揺れる様が面白かったのか何度も弾かれ、その度にオレの股間は皿に出されたプリンのように。ぷるん。ぷるるん。
酔いと恥ずかしさで顔が熱くなる。
ただまぁ正直言うと、これから気持ちいい事出来るのかもという期待もあって、それなら早くパンツも下ろしてほしくて、ん~っと寝相で伸びたフリをしてオレは少し腰を浮かせた。
二宮先輩はその隙を見逃さず、パンツを一気にずり下ろした。
ぽろんとオレのちんこが露わになる。
そういえば……見栄剥きしてない!!!
あの時は脱ぐ前から勃ってたしそんな事考えてる余裕もなかったけど、すっぽり被ったままのちんこ見られるのめちゃめちゃ恥ずい……死にたい……
このまま死体のふりしてよう……
なんて思っていたら、先っちょを手よりももっと温かい何かでつままれた。
その温かい何かがオレのちんこをすっぽり包み込む。
これってもしかして……口……!?
あの時はそんな事してくれなか―――ッ!!!
温かい何かの中にあるヌルっとした何かが、先っちょと皮の隙間にヌルっと入り込み、裏スジをグリグリと刺激してくる。
更に舌と思われるソレは、オレの先っちょをぐるりぐるりと何周も舐め回した。
あまりの快感に声が出そうに、腰が浮きそうになるのを必死に堪える。
オレのちんこはみるみる内に硬くなり、先からはよだれを垂らし脈打った。
これがフェラ……やば……気持ち良……っ
じゅるじゅると音を立てながら、二宮先輩の口が上下する。
それと同時に太ももや金玉を手でさすられ、こんなの堪えられるわけがない。
ヤバ……イく……イ―――ッ
オレのちんこが更に硬くなり、金玉がきゅっと上がった瞬間、ちゅぽんっとちんこは吐き出され、ビタンッとオレの腹を打った。
イき損ねたオレのちんこはビクンビクンと何度も跳ねて、透明な糸を腹の上に撒き散らしている。
こんな状況じゃなければ、寝たふりなんてしていなければ、少し腰を浮かせて力むだけでイけていただろう。
それほど絶妙なタイミングだった。
出したい……出したい……
一息ついて射精感が引いた頃合いを見計らって、裏筋からカリ首をなぞるように、ヌルヌルしたものがまた先っちょに絡みついてきた。
オレをまだイかせなくないのか、出してしまわないように、ゆっくりと、丁寧に、ねっとりと。
出したい……出したい……
もっと触って…もっと咥えて…もっと…もっと…
意を決して懇願しようと、目をうっすら開いた。
あれ……?二宮先輩じゃない……?
てか…………男っ!?!?
ぼんやりした視界に映ったのはこの暗さでもわかる程、明らかに女子ではない短く刈られた頭。そして広い肩幅。
顔は暗くて良く見えない。
それがそいつが美味しそうにオレのちんこを舐め回している。
二宮先輩だと思いこんでいたオレの頭は当然大パニック状態だ。
目を閉じ直し、情報を整理する。
ホモ……!?実在するんだ……!?
うわ……こわ……っ
てかオレ、男に舐められてイキそうになってたの!?
いや…………ナシ寄りのナ…………
という内心とは裏腹に、刺激され続けているのもあってオレのちんこはガチガチのままよだれを垂れ流している。
体は正直に、出したいと震えている。
でも勝手に舐められるだけならオレがホモになるわけでもないし、誰に見られてるわけでもないし……
このまま寝たふりしとけば……もうちょっとで…
オレは狸寝入る決心をし、パニックで固まっていた体の緊張を解いた。
その瞬間――男はオレの太ももを持ち上げ左右に開いた。
え!?えっっ!?!?!?
待って!?
聞いてない!!!!
それは聞いてない!!!!!
流石にこれは抵抗しなければと思った。
思ったがしかし、それよりも早く男の舌が、オレの戸渡から金玉をぬるりと舐め上げた。
っっっっっ!!!!!!
続けて男は金玉と太ももの間に鼻息をあらげながらむしゃぶりついた。
―――っっっ!!!っっっ!!!!!!
どんなに我慢しても、激しいくすぐったさと気持ちよさが同時に襲ってきて体が小刻みに震えてしまう。
自分で触ってもなんともないハズの場所……
なのに舐められるとこんなに―――ッ
抵抗しようと思ったはずなのに、もっともっとと言わんばかりにオレの足からは力が抜け、左右に開いてしまっていた。
男は念入りに戸渡、金玉、太ももの付け根を無作為に舐め回すがちんこにはいっこうに触れてくれない。
それなのに今まで見た事ないくらい、オレの先っちょからは透明の液体が溢れていた。
出したい―――
出したい――――ッ
そして男はついに、オレの肛門に舌を這わせた。
金玉や付け根に比べれば激しいくすぐったさはないものの、じんわりとした快感が全身を痺れさせる。
流石にココだけは侵入を許してはならないと肛門に力を入れるが、ぬるっとした舌はオレの抵抗など意に介さずぬるりとオレの中に入ってくる。
一度入られてしまったらもう諦めるしかない。
初めての快感の連続に抗えるわけがない。
もうなんでもいいから早くイかせてくれ……出させてくれ……
ちんこ触って……
もっと気持ちよく……
無抵抗になってしまったオレの肛門に冷っとした何かが塗られ、男の指がヌルリと侵入する。
ぐちゅりぐちゅりと腕ごと回転させ、オレの中をかき回す。
お酒で体が弛緩しているせいか、二本三本と指を増やされても痛みはない。
むしろ……
オレの中をかき回すように動いていた男の指が、ぐぐっと一点に力を込めた。
――――っっっ!?
なんだ……これ………っっっ
その一点をぐちゅりぬるりと撫ぜられると、まるで内側からちんこを扱かれているような快感が雫となって先っちょからこぼれる。あふれる。
やばい…っ
これやば……っ
未知の快感が全身を駆け巡り、オレから抵抗力を削いでいく。
肛門に当てがわれた熱いものは、あまりにも容易にオレの中へと飲み込まれた。
肛門が熱い、腹の中が熱い……
熱いものがオレの中を出入りして、中からオレのちんこをゴリゴリこすってくる。
気持ちいい気持ちいい気持ちいい―――
気持ちいい気持ちい気持ち―――――
体からは完全に力が抜け、男の腰の動きに合わせてビクンビクンとちんこからよだれが飛散する。
放心状態で快感だけを追うと、すぐにあの感覚がこみ上げてきた。
イクっっっ!!!イっっっっ―――
その瞬間、男はオレのちんこを鷲掴みにし、更に腰の動きを早めた。
中と外から同時にちんこを扱かれ、全身を痙攣させながらオレは射精した。
ビュルっ。ブビュルっ。
ぼたり。ばたり。
ビュクっ。ビュクン。
ぽた。ぱたた。
大量に放たれた白濁液は、オレの頭にまで降り注いだ。
男も同時に果てたのか、腹の中でドクンドクンと脈打っている。
男にケツ掘られて……中出しまでされて……
なのにオレは……
自分でする時より……二宮先輩とした時よりずっとずっと……
比べ物にならないくらいに……
「お兄さん、顔も体もかわいいね。つか起きてるよね?」
「ッ!?」
突然男が話しかけてきたおかげで我にかえる。
あ~ビックリした……
そのまま帰ってくれよ……
顔も見たくないし、こんな状況でどんな会話しろって?
オレは寝たふりを貫くべく、足りない酸素を必死に我慢し息を鎮める。
「…………」
「いやいや無理があるって」
おっしゃる通り。
オレもそう思います。
お願いだから出てってくれ……
「まぁいいや」
「…………」
「連絡先書いとくからさ」
「…………」
「また気持ち良くなりたくなったら連絡してよ」
耳元で囁くようにそう言うと、男は部屋を出ていった。
ホッと胸を撫で下ろし、足りてなかった酸素を一気に吸い込む。
息を整えている内に、酔いと疲れから強烈な眠気に襲われオレはそのまま眠りに落ちた。
下も履かず、尻から知らない男の精子を垂れ流しながら。