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【リクエスト】ありふれたラブストーリー〜僕と鬼お嬢と時々ラッキースケベ〜【早読ver】

skebリクエストの早読になります。 hllvの鬼娘・百鬼あやめちゃんと彼氏彼女の関係になったモブ君視点のラッキースケベに塗れた日常モノです。 1/3 加筆しております 1/10 加筆しております 1/22 完成稿として更新 ──以下、本文──  百鬼あやめ──ちゃんは鬼娘で、配信活動をしている有名人である。そして、僕の彼女でもある。  彼女が魔界学校から異文化交流として交換留学生としてからやって来たのは、もうどれくらい前のことになるだろうか。僕は彼女に出会い、惹かれ合った。そして──所謂、彼氏彼女としてのお付き合いに至るまで様々なエピソードがあったものだが、いや、まぁ今はそれは割愛するとしよう。重要なのは、今現在あやめちゃんと僕は恋人同士という間柄であることだ。  しかしながら、学校生活においてこの関係を隠さなくてはならなかったため、あやめちゃんとはただのクラスメイトとして過ごしている。普通の目線で言えば、僕はとても彼女に釣り合うような存在では無いからだ。 「ん~? 余は全然そんなこと思わないんだけどなぁ~」  僕がたまに自虐的に言うと、あやめちゃんその妖艶な瞳を上目遣いで覗き込むように、すげなくそう言ってのけるのだ。夏の熱気が周囲を焦がすようだったけど、その瞬間の熱さは季節のせいではなかった。ともかく──  分不相応な関係を僕達は隠す。それが、僕とあやめちゃんの取り決めだ。正直、僕なんていちモブでしかない。それが、あやめちゃんみたいなキュートな美少女で学校内でもお墨付きの人気者と付き合ってることがバレたら、僻みや嫉妬、やっかみやら何やらが凄いだろう。それは僕にとっても、そしてあやめちゃんにとっても不本意極まりないことである。だからこそ、僕らは学校では普通のクラスメイトとして生活しているのだった。まぁ、秘密の共有というある種、スリルも含めた蜜の味に浸っているのも面もあるのだが──  さて、僕らはこの日も下校の途中にこっそりと合流していた。裏路地に沿いの小さな児童公園で落ち合っていて、僕はベンチ、彼女はブランコにそれぞれ腰掛けている。お互い今日の学校生活の出来事など、他愛のない談笑に興じる。とても大切な時間であることには間違いない。そして、こんな時に決まって起こるある事象があるのだ。  あやめちゃんはブランコを漕ぐ勢いを少しづつ増していく。そんな無邪気な面も彼女の魅力なので、僕はその光景に頰を緩ませる。同時に、僕の目は否応なしに彼女の白い脚に吸い込まれていた。あやめちゃんの制服のスカートが少しずつ翻る度にチラチラと覗くふとももは、それはもう彼氏の僕の立場から見てであるとか、そういう面を抜きにしても扇情的だ。思わずゴクリと生唾を飲み込んでしまう素直に僕に、それすらも見越したようにあやめちゃんは余裕の表情でブランコを漕ぎ続ける──もしかして確信犯?  悪戯っ子のような笑みを浮かべ、あやめちゃんはさらに勢いをつける。僕の心臓の鼓動は加速していき、この光景に釘付けになっていた。そして──  あやめちゃんは勢いそのまま、ブランコから飛び出す。本来ならスカートが翻って、その中で秘めたるはずのパ、パ、パ……パンツが見えようもんなら僕はこの眼にしっかりと焼き付けてしまうとこだったろう。しかし、さすがはあやめちゃんといったところだろうか。右手でスカートの前側を、左手で後ろ側をしっかりと押さえながら、完璧な着地を決めてみせる。得意げに僕の方を見つめるその横顔は、やはり極上にキュートだ。ここまでの一連であれば小悪魔可愛い彼女と、ドギマギしてしまう僕の何気ない日常の一幕であったのだが── 「って、あっ、あぁ……っ?!」  突然あやめちゃんの足元に猫が飛び出してきた。予期してなかったあやめちゃんは、足を絡ませて…… ──どたっ。  尻もちをついてしまった。 「いっ、いたたた……」  膝を僕に向けて、脚を開かせながらでスカートは持ち上がってしまっている。つまり── パンツ丸見え状態だった。僕は恋人のM字開脚パンチラを、遠慮なくガン見してしまう。そう──これが、僕の恋人百鬼あやめちゃんの、ラッキースケベ体質である。 「もう、危ないよ、あやめちゃん」  僕はそう言って手を差し伸べながら視線は一点に釘付けになっている。しょうがないじゃないか。健全な男子高校生が、とりわけ美少女の下着なんて目の前に出されて、据え膳食わぬはなんとやら。しっかりとその水色でレースのあしらわれたパンツを脳に焼き付けながら、僕は彼女の手を取って立たせた。 「今……余のパンツ、見たでしょ……?」  彼女は僕の手をぎゅっと握りながそう言う。顔を赤くして、いつもの上目遣いで見つめられると、僕は罪悪感のようなものを感じてしまう。さすがにあからさまにジロジロと見過ぎだことを反省し、僕は素直に謝った。 「うん、ごめんね、見ちゃった」 「もう……えっち……」  そんな風に言われるが、いつもこれ以上に咎められるような事は無い。彼女自身ラッキースケベが頻繁に起こる体質に薄々気づいてはいるようだが、だいたいが偶然の不可抗力の場合が多いので仕方がないと思っている節があるようだった。  ただ、その分、彼女が僕と二人きりの時以外にエッチな事が起きないようにと気苦労が絶えないのも事実。しかも僕は恋人という立場を隠しながら、彼女をサポートするというジレンマを抱えている。しかしそれらを差し引いてなお余りある彼女の魅力に、僕は憑りつかれてしまってるんだ。これはそんな、僕とあやめちゃんの話。  夏は薄着の季節。ブラウスから透けるブラジャーや、涼を得るためスカートの中を仰ぐこといとおかし──なんておどけは置いといて、体育の授業としてプールがある時なんて、決まってクラスメイト達は色めき立つものである。当然の如く、女子の水着姿に皆は興味津々なのだ。  そして渦中の中心には、あやめちゃんの存在がある。着痩せするCカップだと配信の中でも公言している彼女は、水着姿になればそのボディの魅力を一段と発揮する。低身長気味ながらメリハリの効いた身体つきは、二つの膨らみの美しさをいっそう強調していて、プール授業中は男子達の視線が釘付けになるのだ。恋人をそんな視線で見られる事に複雑な感情は抱きながらも、内心では自分も同じようやましい気持ちを抱いてたりするのは当然の権利。  これはそんな男がエロ猿として全盛として溢れんばかり性欲を持て余している、そんな季節の一節である。  もちろん水着に着替えるために用意された更衣室は男女それぞれであり、女子は専用の更衣室、男子は教室というのがもっぱらの決まりだ。だけども、この日は更衣室がまだ改修中ということで、女子達一同は別に用意された別室で着替るよう指示が出ていたのだ。そこまでなら、ごく普通の学校生活の一風景。しかし、僕にとって──そして、あやめちゃんにとって波乱と言える事態が起きるのあった。  その時、僕は着替えのためシャツから上半身を脱ぎ捨てたところだった。そんな折、周りがにわかにソワソワとし始めたのを感じる。女子の水着姿が待ち遠しい、なんて男として当たり前のようなと談笑の中、 「百鬼さんが……」 「やっぱり天然……」  みたいな看過し難い会話が耳に入った。彼氏として、そこに聞き耳を立てなければならないのは当然の義務である。ふむふむ……指定された着替えのための教室に、あやめちゃんだけ来ていない……? それってつまり、移動先を間違えてるって事……? そんな風に思い至り、すぐさまスマホを操作してメッセージを飛ばす。 『あやめちゃん、更衣室間違えてるみたいだよ?』 ──反応が無い。既読すら付かない。  スマホを見る余裕すら無いほどに彷徨い歩いてるのだろうか。心配な気持ちを抱えた僕やることはひとつしか無いだろう。恋人が困っているのだ、それを助けずして何が男か。彼氏彼女という事を隠匿していながら、僕はやはりこの関係に高揚感と優越感を抱いているのだ。  だから、あやめちゃんのピンチを救いに行くことに、僕はどこか酔いしれていたのかもしれない。ともかく、シャツを着直すと僕はひっそりと教室を抜け出るのだった。その行動を横目で訝しむクラスメイトが居た気がするが……まぁ、そんなのは些細なことだ。とにかく、今はあやめちゃんの安否が気懸かりなのだ。  なんだか嫌な予感がする。杞憂で終わればそれそれに越したことはないけれど……と、脳内はあやめちゃん一色で染めながら、僕は人がまばらな廊下を走っていった。  あやめちゃんセンサーを全開にしながら、しばらく学校内を走り回る僕。その間もスマホにメッセージが来てないか確認したり、あやめちゃんの行動の傾向を思考してみたりするが……辿り着けない。焦燥感を募らせているそんな時、視界の奥にある教室がただならぬ雰囲気を醸し出しているのを察知する。  ……と言うか、怪しい人だかりが出来ているのだ。身を隠すような感じでゴソゴソとその教室内を伺おうとしている。そんな男子生徒が十人程蠢いているのだから、不穏も過ぎる話だ。僕はその教室へと一直線に駆け出す。その勢いを見た、不審者集団の一人に、 「しーっ!!」  と、静寂を押し付けられるまで。  僕は示されたジェスチャーに添えられた必死な形相に気圧され、思わず立ち止まった。それを見た彼らは、満足げに口角を上げながらまた先刻のように教室内を覗き見始める。怪しい、あまりに怪しすぎる。僕は、そろりそろり、と忍び足気味にその一角へと近づいてみる。先ほど頭を過ぎった嫌な予感が、またも鎌首をもたげる。  その人垣は扉の隙間や、窓の下など、どうにか室内を盗み見るように形成されていた。僕も彼らの間を縫って顔を出し、その答えを知ろうとさらに接近していく。同胞を慈しむような視線を向けられたのがいささか不本意ではあるが、虎穴に入らずんばなんとやら。なんとか視認できる位置までたどり着き、ゆっくりとその光景に目を向けた。  それは神々しい一幕。美少女の生着替えシーンであった。あぁ……僕は頭を抱えたくなる衝動と、それを脳裏に焼きつかせなくてはならないという本能の間で激しくせめぎ合った。  僕の探し人──百鬼あやめちゃんはそこに居た、のだ。  彼女は誤った指定場所で、自分一人しか居ないにも関わらず、水着への着替えを敢行しているのだなう。勿論そこにはカーテンや鍵といった防御策も無く、どこからか嗅ぎつけたエロ男子共の格好の餌食となっているのだ。  いやいや、アカン。既に彼女は上下純白の下着姿になっている。パンツもブラジャーも装飾が少なく、だけどJKらしく可愛いレースが最低限、施されているのが見て取れる。あやめちゃんの天然系な無垢さを引き立てるような──って、そんな解説してる場合じゃ無い。とにかく危うい。  周りの男達は鼻の下を伸ばし、ちゃっかりスマホのカメラを向けている輩まで居る。これは本格的にマズい事態だ。健全な男子生徒に最高のオカズを提供する生徒会長の鏡とも言える行動に、僕はどう対処すればいいかわからなくなっていく。そんな僕の決断力の無さを嘲笑うかのように、あやめちゃんは順調に着替えを進めていく。具体的に言えば、背中に両手を回してブラのホックに指を掛けていく次の一動作に入ったのだ。男子達のボルテージはどんどん上昇していっているのがわかる。空気が熱を持ったような感覚で、僕もそれに当てられたのか思考がままならなくなっていく。 「学校一の美少女お嬢の生おっぱい……」  気づけば隣にクラスメイトが居て、ゴクリと喉を鳴らしながら呟いていた。どうやら僕の動向を尾行でもしてきたらしい。周りの連中同様に劣情に塗れた視線を、僕の恋人に注いでいる。僕の中で嫌悪と焦燥、劣情とその他諸々がぐるぐる渦巻いて、心の均衡が揺らいでいく。  そんな僕を置き去りに、静寂の中で、パチンッと何かが外れるような音がした。それは確認するまでもなくブラホックを外した音で、僕の恋人は上半身を生まれたままの姿へと変えるべく下着を取り払おうとしているのだ。僕の心臓はけたたましく鳴り響き、息は絶え絶え。裏腹に集中力は凄まじく、あやめちゃんの肌から純白のブラジャーがゆっくりと離れていく様子がまるでスローモーションのように写っていた。  鎖骨からのライン、横乳──と、順番にブラジャーからこぼれ出ていく様を、僕と周りの観客達は固唾を飲んで見守っている。肩紐が取れたブラが重力に従ってゆらりと落下していくのは自然の道理。物理法則万歳。円周率万歳。さぁ、パイのお出ましだ。ぷるんっ、なんて呑気な擬音を纏って瑞々しさと柔らかさを体現してくれるのか、否か。もう僕にははその神聖な瞬間を見逃すまいと、神経を集中させる選択肢しか残っていなかったのだ。 ──が、しかし、だ。 「ちょっとっ! アンタたち、何やってんのよ!?」  よく通る声でドヤされるものだから、僕はとっさにそちらの方に視線を向けてしまった。廊下の向こう側に女子生徒──あやめちゃんとよく連んでいるグループの中のひとりで、ひときわ愛嬌と気さくさがある所謂ギャル風の娘──が、水着姿で仁王立ちしていた。その鋭い眼光は一直線に僕ら男子軍団に飛んできている。おおかた、あやめちゃんを心配してきた先に、こんなエロ猿集団を見つけて怒り心頭、といったところだろうか。  とは言え瞬時に僕は室内のあやめちゃんに視線を戻す。しかしながらギャル子の声はあやめちゃんにも届いたようで、既に片手でバストを隠していた。僕は複雑な心境でその所作を見届けると、他の男子達同様蜘蛛の子を散らすよう去っていった。あやめちゃんの羞恥に染まった顔を思い出して股間を疼かせている折、並走していた他の男子生徒の、 「乳首……桃色だったなぁ……。か、かわ余ぉ……」  なんて、僕が果たせなかった部位の目撃の証言に嫉妬したりもしながら…… とまぁ、この時期は何かとあやめちゃんを取り巻くハプニングが多くて大変なのである。そう、だからこまた別の日に降りかかってきたラッキースケべイベントも、プール授業があるせいで起きてしまった必然の産物と言えようか。ともかく──  それらの顛末を解説するためにも、もうしばらくお付き合いいただきたい。  その日のプール授業はスタートまではそつなく進行していた。男女混同で授業なんて、今時ラブコメ漫画でも滅多に無いシチュエーションだろうが、この学校ではそれが平常運転である。だから僕が授業中に恋人の姿を視界に入れてしまい、スクール水着の胸元を押し上げる美しい膨らみに思わず見とれてしまうのも、言うなればこの学校の在り方のせいなのだ。それに気づいたあやめちゃんは恥ずかしそうに笑う。手をひらひらとさせ、あまりじろじろ見ないで、というジェスチャーを送ってくる。僕はお詫びに今度コンビニスイーツでも奢ってあげるからね、なんて気持ちを込めて苦笑いを返した。  そんな人知れずないちゃいちゃ具合を随所に発揮しながら、プール授業は進行していく。クラスメイトが鼻の下を伸ばして、あやめちゃんに接触しようとするのを僕はそれとなく防いだりしながら、何だかんだ優越感に浸っているのだった。そうこうしてプール授業は閉幕を迎え、女子の肌を堂々と見る事の出来る至福の時間は終わりを告げる。名残惜しさを隠そうとせずトボトボと歩く男子達の中、僕だけはどこか軽い足取りで更衣室へと歩みを速めていた。やっぱりそれは可愛い恋人の存在からくる勝ち誇ったような感情が起因なのだろう。しかし例の如く表立って自慢をするわけにもいかないので、僕ははにかみながら一足先に更衣室変わりの教室へと入っていくのだった。  そして、問題の時間は次の授業から起こってしまう。  あやめちゃんの様子が明らかにおかしいものに変わっていた。セーラー服の胸元をしきりに気にしながら、モジモジする姿はどこな扇情的で、彼女でなくても目立ってしまうものだった。ど、どうしたんだろう? この眠くなるような授業が終われば昼休みなので、 あやめちゃんが困っているようならひっそりと助けに行くのが彼氏としての役割だ。僕は、教師の目を盗んでスマホを取り出し、 『だいじょうぶ? 様子おかしいけど、何かあった?』 そんな風にメッセージを飛ばす。しばらくして、返信があったのだが、 『なんでもないよ。なんでもない。』  と、普段からすれば素っ気ない文面が来ただけだった。しかし、そうは言われても気になるものは気になる。さてどうしたものかと考えていれば退屈な時間も過ぎるのが早い。  昼休みを迎えて、僕はあやめちゃんの動向を見定めたくはあったが、購買でパンを買うという命題があるために、ひとまず教室を出ることにした。目当ての焼きそばパンと、コロッケパンを勝ち取り、僕は満足感を得ながらも、あやめちゃんが気になって足早で教室へと帰る。  昼休みの喧騒に包まれる教室内、あやめちゃんの姿はすぐ見つける事が出来る。それは彼女がひときわ可憐なオーラを放つ美少女だからという惚気を交えてもバチは当たらないだろう。そして、やはりそんな僕の恋人の様子はおかしなままであった。  クラスメイトの女子生徒達と机を寄せ合いお弁当つつくその様も、ひどく落ち着きがない。そのせいか他の男子生徒も彼女を注視している。何だか胸騒ぎがする──そんな風に思いながらパンを頬張っていたところ、肩を数回叩かれた。振り向けばクラスメイトの一人──とりわけお調子モノの男子だ──が、何やらニヤニヤといやらしい笑みを浮かべている。  そいつは興奮した様子で僕の耳に顔を寄せて……いやいや、何だよ、気持ち悪いなっ……と僕は引き気味にだったが、そんな事はおかまいなしに紡いでくる言葉に僕は愕然とした。 「お前も気づいた? 百鬼さん……ノーブラだよな?」  ノ、ノ、ノ、ノ、ノーブラ?! ノーはいいえとか否定の意味だし、ブラはなんだ? 何かの略だとしてブランド? ブランドってどういう意味だっけ……とか現実逃避めいた思考に飲み込まれつつも、僕は教室内を一瞥する。そこにはやはりあやめちゃんに熱っぽい視線を送る下衆なクラスメイト共の姿が多数ある。まるで地獄の餓鬼のようにすら思えるその執念じみたそれは、なるほど鬼娘である彼女には良く似合う──なんて事は、あるはずがない!  あぁ、僕は混乱状態に陥りながらも、少しづつ冷静さを取り戻そうとする。オーケー、落ち着くんだ、僕。自分にそう言い聞かせながら、過去のあやめちゃんとの会話を思い出さんとする。そういえば以前、夏が始まろうという頃、 「ふふっ、余ねぇ、プールの時の着替えの時短の方法を思いついたんだよねぇ~」  なんて言いながら渾身のドヤ顔してきたことがあった。って、いやいやいやいやいや、どこぞのお色気ラブコメディじゃないんだからスク水着込んできて下着忘れるなんて事、本当にある?!  しかし、あやめちゃんに何気に抜けている所があるのも事実なのは、彼氏である僕が良く知っている事であった。こうなれば歯切れの悪いメッセージの意味も読み取れるようもの。 「あー、あー……」  僕は頭を抱えたくもなりながら、声にならない呻きを漏らす。やばいな、クラスメイトのスケベ連中が大注目だ。 「ほら、俺いつも女子のブラ線チェックしてるじゃん?」  知らねぇよ。 「で、あやめちゃんの背中から透けてないなーって思ったらさ、なんか様子変だし、この前の授業はプールだったし、確信したわけよ!」  鼻息が荒いのがうざい。確かに、セーラーから緩やかに主張をしている二つの膨らみをなんとか守ろうと左手で奮闘しながら昼食に勤しむあやめちゃんは、少し頬も赤いし、そこはかと無くエロく見えなくもない。目も泳ぎ気味な彼女は、周囲の色めきだった視線に気づく様子もなく、とにかく悟られないままやり過ごそうとしているだろう。いつもより猫背気味なのは胸を張ることで、中央に鎮座するアレの主張を隠し通すため。  えっ? アレって何かって? ブラジャーを失ったおっぱい様が最も気をつけるべき事など決まってるじゃないか。彼氏の僕でもまだ拝めてはいない、恐らくは綺麗な桃色で小さめな……ち、ち、ち、ち、乳首を…… 「守らないと!」 「急にどうしたよ。そしてやっぱりお前も百鬼さんエロい目で見てんのな。めっちゃ鼻の下伸びてんぞ……」  はっ、まずい。僕とした事が、セーラー服の胸元から浮かびあがるポッチを妄想したせいで、色々顔のパーツが緩んでしまっていたようだ。いけない、いけない。彼氏として、ピンチな状況のあやめちゃんのためにどんなサポートが出来るかを模索しなくては…… 「ホント今日は暑いよね~っ」 「ねー。でもおかげでプール授業は気持ち良かったよね」  昼食時の団欒ということで、とりとめない会話があやめちゃんとクラスメイトの間で行われている。そこになんとか関われないかとそわそわしているのがクラスの男子達──とりわけ陽キャ寄りで女子との関係性も悪くない連中である。僕とは若干属性の違う彼らの動向は僕に焦燥感を与える。  暑さで少し汗ばんでいるのがわかるあやめちゃんの背中は、いつもより防御力が低く見えてしまうのは僕だけではないだろう。そんな折、あやめちゃん達のグループ内のひとりが教室に飛び込んできた。 「あっつ~~ッ! ジュースいくら飲んでもたりないわ~」  彼女はスポーツドリンクのペットボトルを勢い良く飲みながら、昼食の会合へ参加しようとしていた。そこで僕の頭を過ぎるのは、あやめちゃんのラッキースケベ体質。何かの拍子で空を舞ったペットボトルからあやめちゃんの胸元に液体が注がれ、その肌を張り付かせ、透かせ、桃色の先端を浮かび上がらせ……要はあられもない姿になってしまうのだ。そんな展開が思い浮かんでしまった僕は、慌ててあやめちゃん達の方へと駆け寄っていった。 「およよよよ?」  果たして、実際ペットボトルは手元から滑るように宙を舞い、当たり前のようにあやめちゃんの方に飛んでいっていた。もちろん、その光景を予測していた僕は、スーパーキャッチを試みる外野選手のように飛び込んだ。 「あぶなーいっ!」  僕はペットボトルを掴みながら、その中身が溢れないように制御するという配慮までしたのだから、今週の好プレーハイライトはこれで決まりだ。 「……へ?」  まぁ、しかし着地の事を何も考えていないジャンプだったため…… ──ガシャン! ガラガラガラッ!!  お約束的に机や椅子やらを盛大に巻き込みながら僕は転倒する。痛い。正直かなり痛い。しかしこれも恋人の恥態を守るための名誉の負傷と思えばどうって事はない。僕はその痛みと裏腹に満足感のある恍惚とした表情をしていたのだろう。 「アンタ……なにしてるの……?」  あやめちゃんグループの女子からは若干冷ややかな視線を浴びせられる。クラスカーストで言えば下の方の僕が唐突にこんなダイブを見せたのだから、さもありなんと言った反応であろうか。 「ちょ、ちょっと……大丈夫?」  そこにそっと手を差し伸べてくれるのは僕の可愛い恋人であるあやめちゃんだった。はいっ、天使! ノーブラ状態の自分のことで頭がいっぱいだろうに、僕の事を心配してくれるなんて! 僕が感動に浸っているのも束の間、そこまでする道理が無いと言わんばかりにギャル子が僕らの間に割って入ってきた。 「なにィ~? アンタ、お嬢の気ぃ、惹きたいわけ~?」  そんなギャル子の揶揄う調子に気押されてしまい、 「べ、べ、べ、べ、べ、別にそういうんじゃ……な、な、ないよ……」  どもり気味で返答する僕。正に陰キャたる所以の反応である。 「だってさ~? どーせアレでしょ? プールでお嬢の可愛いおっぱい見て発情したとかァ~?」  うむ。それは否めない。おっぱいバンザイ。なんて心の声を表面には出さないように素数を数えて頭を冷やしていく僕。そんな水面下の精神と肉体の攻防を尻目に、そのギャル子はとんでもない行動に打って出たのだった。 「この、おっぱいはスケベ猿の男共にはまだ早い~~っ」  唐突に、あやめちゃんのおっぱいはギャル子の両手によって鷲掴みにされてしまった。 ──むんにゅうっ。  そんな極上の柔さを表す音を僕は聞いた気がした。 「なんつって……って、あれ? こ、この感触……」 「やっ、ちょっ……あんっ……」  僕の視点は、ギャル子があやめちゃんの胸を揉みしだくその一点に釘付けになっている。無遠慮なその手つきは、指を伝わる感触に違和感を抱いてはいるものの、後戻り出来なくなっているようで、わきわきと緩慢に指を動かし続ける。それにあわせて形をむにゅむにゅと変えるあやめちゃんのおっぱいと、唇の隙間から漏れ出す声の艶かしいコントラスト。この場の全ての雄達を虜にする固有結界のような状況に、しばし教室は静寂に包まれていた。  しばらくそのセーラー服越しの柔乳の感触に虜になったかのようなギャル子だったが、誰か(男子である事は確定だろう)のゴクリと唾を飲み込む音を契機に、 「な……生チチやないかいっ!」  とよくわからないツッコミを放って、あやめちゃんのおっぱいから手を離した。  とは言え、おかげであれほど僕が守ろうとしていた屹立は、制服をわずかに押し上げその存在を衆目にアピールしてしまった。それは同時に健全な男子の股間に血潮をたぎらせる結果となり、前屈みのお猿さんの大量発生となってしまった。まぁ、僕もその場から起き上がれなくなっている辺り、同じ穴のムジナと言えよう。  そんなこんなでオチがついたので、あやめちゃんのラッキースケベは、ノーブラおっぱいを制服越しに揉みしだかれるという一連で終わりを告げる──なんて考えは楽観も楽観、大いなる読み違いでしかなかった。  クラスメイト達の好奇の視線の前で辱めを受けたあやめちゃんは、顔を真っ赤に染めながら慌てて席を立つ。おおよそ人けが無いトイレにでも駆け込み、晒してしまった恥態を想い一人で悶絶でもするのだろう。しかし、それは勇み足。あやめちゃんの体質が発揮されるのは、むしろここからだったのだ。す脱兎の如く教室を飛び出そうとスカートを翻したその時、誰かが換気のためか窓を勢いよく開いた。そこから先は誰が悪い訳でも無い不可抗力の連続だ。 ──ガラガラガラッ!!  勢いよく解放された窓からは、吹き込む風が教室内に入り込む。夏場における自然の風の心地良さは格別。しかしそのタイミングは、あやめちゃんにとっては最悪のものだった。 ──ぷり~~んっ。  そんな擬音しか頭を支配しない。スカートが旗めく音より何より、目に飛び込んできた光景があまりにも刺激的だったからだ。スカートに、そして本来なら下着に守られているはずのお尻。隠されて然るべきその桃のように瑞々しく実りある部位を、遮る物無しにクラスの皆に披露してしまったのだ。 「な、生尻……」  誰かが思わずと言った調子で呟く。風が通り過ぎたのは一瞬で、重力に従って垂れ下がったスカートにより、その可憐なヒップは再び隠匿される。しかし、それが刹那的な僥倖ものだったとはいえ、男子達の脳裏には強烈に焼き付かせてしまっているだろう。それほどまでに、あやめちゃんのお尻は魅力的で、肉感的で、刺激的であったのだ。  おっぱいにばかり気を取られ、下の方まで所謂ノーパン状態だろうことを意識していなかったが故の不意打ち的ラッキースケベ。  誰もが股間の熱を持て余してあやめちゃんに釘付けになる中、顔を真っ赤にして固まってしまっていた彼女はようやく再起動を果たす。スカートの前後を必死に押さえつけながら、教室を飛び出し廊下を駆けていくあやめちゃん。そんな一挙一動にスケベ猿共は(僕も含めて)視線を奪われっぱなし。とりわけ走り出したことで無謀に揺れたノーブラおっぱいに合わせて上下する顔の角度のシンクロ具合なんて、感動を覚える程だった。ちゃんちゃんっ──なんておどけた擬音で締められる事態で無かったことがわかったのは、その日の夜。夕飯を終えて自室で習慣であるあやめちゃんとメッセージのやり取りを終えた後のことだった。  ちなみにあやめちゃんはあの後、体操着の予備を友達に借りられたことで事なきを得ている。まぁ、その失態に対しての弁明とか、僕のたどたどしいフォローとかがやり取りのほとんどで、建設的とは言い難いものの、恋人同士としてのお互いの愛情の確認は出来ていたと思う。げへへ。  なんて、我ながら気持ち悪い笑みと思考を織り交ぜながらスマホの操作を続けながら余韻に浸っていると、不意にメッセージが届く。クラスメイトである男子グループからの通知。 『今日のあやめちゃんのラッキースケベ、最高だったな』 『ノーブラ乳揉み思い出すと、マジでちんこ勃つわ』 『俺は尻モロだな。もう二回抜いたぜ』  その報告要らね~~っ。グループから脱退したくなる気持ちを抑えながら、僕が取れる選択肢はこの会話をひたすらスルーすることだけ。それでも通知は止まない。僕の恋人である百鬼あやめちゃんの恥態に対する話で盛り上がっていることに、やり場の無いモヤモヤだけが蓄積していく。そんな中、さすがに看過出来ないひとつのメッセージが届く。 『おい、おまえら。学校の裏サイト知ってるか? そこに、今日のあやめちゃんのラッキースケベのシーンが投稿されてるぞ』  その文字列を視界に捉えたとき、僕の鼓動は高鳴りだす。学校の裏サイト……噂では聞いたことはあるが、実際に見たことは無い代物。 『リンクお願い!!』  僕は素早くフリック操作してメッセージを送る。今まで完全に沈黙を保っていた僕からのアクションにグループ内が少しだけザワつきを見せる。やっぱり興味深々じゃねーのなんて冷やかされたが、僕はとにかく学校の裏サイトに辿り着いて、真実を確認する義務があったのだ。それは彼女の恋人としての僕の責務である。あの輝かしいシーンをもう一度見たい、あわよくば記録媒体として永久保存したい──そんなスケベ根性や下心で突き動かされた訳では決してない。そう、決して。  程なくして僕は裏サイトにログインすることが出来、あやめちゃんの投稿が載っている掲示板へのリンクを見つけることが出来る。 【あの美少女鬼お嬢のラッキースケベハプニング!?】  なんてからさまならタイトルがタップする指を呼び込んでいるのだろう。いったいどれくらいスケベな男共が群がっているのだろうか。そんな想像は僕の焦燥感を助長していく。実際表示される再生数と高評価の数は、僕品性の無い数字が並んでいる。僕は自身の恋人の人気度を改めて知り、複雑な気持ちで再生ボタンをタップした。  誰が撮ったのだろうか。それは、あやめちゃんががギャル子にノーブラおっぱいを揉みしだかれるシーンと、スカートを風で捲られてかわいいお尻が公開されてしまうシーンまでもが余す所無く収められていた。  スケベハプニング中のあやめちゃんは、改めて見てもやはりエロ可愛く、彼女の羞恥顔と、ぐにぐにと柔らかそうに形を変えるおっぱい、そして美桃のようなヒップが織りなすハーモニーは、僕のズボンを容赦なくテントへと変化させてしまう。その劣情もさることながら、このエロスな動画を不特定多数が見ているというこの状況に、自分でも理解できない倒錯感を覚えていた。  本来僕との仲が進展した上で、僕だけが見る事が出来るはずのあやめちゃんの秘された恥態を、名前も知らないようなエロ猿共がただ性的消費の対象にしている。僕の中でそれに対する感情がカオスのように渦巻き、股間に纏わりつくような錯覚を感じる。それでも愚息の興奮は収まらず、その動画を何度もループ鑑賞してしまう。 「くっ、くそ……っ」  僕は悪態のように吐き捨てる。動画に対する下衆なコメント群に対してのような思えるそれは、しかし自分の中で抱え込んだ折り合いの付けられない感情に対するものだった。  なんせ動画はスローで事細かにその状況を再生出来るのだ。あやめちゃんの柔らかなおっぱいを揉みこむギャル子の指が、確かにセーラー服越しのポッチを這っていた事実や、桃尻の奥の怪しい陰影など、あの瞬間では捉えきれなかったスケベな画をじっくりと堪能出来る。 「やっ、ちょっ……あんっ……」  胸を鷲掴みにされ、あやめちゃんから漏れる嬌声は、何度聴いたって飽きることのない甘美な響き。その鼻に掛かったような切なげな声は、ギャル子の指先がかわ余な乳首に触れてしまっていた証左のように思え、愚息の怒張に貢献する。僕の行き場の無くしたリビドーの矛先と違い、これを閲覧中の他の男共は、思う存分情欲を吐き出しているのだろう。そう思えば更に怒りが滾り、何故かそれが股間へとダイレクトで伝わっていく。  ヌくか、ヌかぬか──それが問題だ。とまぁ、どんなに戯曲的に僕の抱く葛藤を表現をしたところで、土台にあるのは最低で下劣なスケベ心。クラスメイトが、学校の見知らぬ男子が、あやめちゃんの痴態を愉しんいる中、ひとり苦悩に苛まれる僕はなるほど悲劇の詩人と言えようか。 被害者面をしながらも、あやめちゃんのおっぱいとお尻を繰り返し閲覧すると、僕の竿は素直に硬さを増してズボンを押し上げてくる。もはや収まりの付かない怒張が僕を余計に惨めな気分にさせた。 「かくなる上は……」  そんな呟きと共に、僕の手は自然と導かれていく。その日の睡眠はとても深遠なものになったのだが、その理由は割愛していいだろうか? とにかく──  僕とあやめちゃんの学校生活は続いていく。ラッキースケベなハプニングも、きっとまだまだこれからもあるのだろう。いったい僕は何処へ向かうのか……それは、風だけが知ってるのかも知れない。今度こそホントに──ちゃんちゃんっ。

【リクエスト】ありふれたラブストーリー〜僕と鬼お嬢と時々ラッキースケベ〜【早読ver】

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これは下は履いてるのだろうかw

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