9.サン・ラグーナ城塞――特殊下着のフィッティング オイリーによって用意された淫猥な下着を身に着けざるを得なくなったエリル。 ―― こんな卑猥な下着を着けたら、変態だわ エリルは、自分の身体が穢(けが)されるようで、気分が悪くなった。だが、その卑猥な仕掛けとは裏腹に、パールホワイトの美しい光沢を放つブラジャーとショーツは、身に着ける女性の肉体を一層官能的に魅せる美しいフォルムで形どらている。女性ならば自分の身体を一層美しく魅せる魅惑的な下着に興味を持たないわけがない。 ―― でも、なんてきれいなフォルムの下着なのかしら エリルはブラジャーとショーツを手に取ってその麗雅(れいが)な造形を丹念に確かめていった。きめ細かいシルクの肌触り、丁寧で精巧な縫合(ほうごう)、美し曲面によるデザイン、そのどれもが職人技の高さを物語る。まさに工芸品の域に達しているのに感心する。 アクアマリン王国でこれほどまでに凝った意匠でつくられた下着はなかった。南国の気候のせいもあり、単純なデザインのビキニスタイルの下着がほとんどだったからだ。そんな乙女の心をくすぐる魅惑的な下着も、何故かずっしりと重いのだ。オイリーが見せた時に、確かに股間に卑猥な突起物らしきものが見えたが、詳細な形状などはよくわからなかった。恐らく股間を苛(さいな)める、突起物の重さなのだろう。 エリルはブラジャー・カップの内側に目を凝らして調べていく。乳首が接触する部分は緩やかな半円球になり、その先端の中心は小さな窪みが付いていた。恐らく、この窪みに乳首が嵌(は)まるのだろう。つまり、女の興奮がまだ浅いうちは半円球の突起物が乳首を圧迫しているのみだが、性的興奮が高められて乳首が一旦勃起すると、この窪みにうまく嵌(は)まり一層強い刺激を与えてくる仕組みになっているのだ。 女の弱点である乳首に効率よく効果的に責めて性的な刺激を強制的に存分に与える、実によく考えられよくできている細工だった。この突起物は真珠のような輝きを放っているが、真珠にしては大きすぎるかもしれない。素材はよくわからなかったが、触ってみると真珠ほどの固さはなく、きっと真珠よりも柔らかな素材でできているのだろう。素材の固さも性的な興奮を呼び起こさせるには大切な要素なのかもしれない。 さらに、乳輪に接する部位にも小さな半円球の突起が円形に並ぶ。大きさや光沢感は真珠そのものだった。恐らくこちらは真珠なのだろう。これも乳輪部位を圧迫することで、無理矢理に性的な興奮を促す仕掛けだ。女の柔肌を優しく包み込むはずの肌着に陰悪な仕掛けがこれでもかと施されている。これほど厭らしいさを漂わせる仕掛けも珍しい。 さらに、ブラジャーカップ裏面全体には、無数の真珠粒の突起が付けられ、豊満で柔らかい乳房の表面に尋常ならざる陰湿な刺激を与え続ける凶悪な小細工がなされていた。ブラカップが乳房全体を包み込むんでフィットすると、この突起のひとつひとつが乳房の柔肌にめり込み、乳房全体に苦痛とともに淫らな悦びを湧き起こさせる。 当然、女の弱点である乳首や乳輪を突起物で強く圧迫すれば、その苦痛は並み大抵のものではないはず。場合によっては、その肌を鋭く突く激烈な痛みによって気が狂うまでに追い詰められ、絶望にまみれた地獄の苦しみのにもがき続けることになる。これをつくった人間は、このブラジャーを着けさせて女を苦しませた上で、どうしたいのだろうか?エリルはこの陰湿な仕掛けが無数に施された邪悪なブラジャーをどんな目的で使うのか、皆目見当がつかないでいた。 さらに、手元のブラジャーを詳しく観察していく。ブラジャーはカラダにフィットさせるために、ブラカップにサイドバンドと肩にかけるショルダーバンドの2つのバンドが付いている。この2つのバンドで乳房カップをホールドすると、乳房がしっかり固定され、少しくらい激しい動きをしてもズレにくくなる。本来の目的となる乳房のホールドには必要不可欠な仕組みといえる。これらは背中でショルダーバンドとサイドバンドをバックルでつなくのだが、ここにも作成者の陰湿な性格を物語る歪んだ趣味の悪い細工がなされていた。 肌に密着するサイドバンドとショルダーバンドの裏側にも、円球状の突起物が付いて並んでいるのだ。しかも、この突起物はブラカップに付いている突起物の半円球と形状が異なり、円球状なのだ。突起物が「半円球状」と「円球状」では、肌への圧迫力が大きく違う。円球状の方が肌に大きな圧迫を与えることができるのだ。つまり、柔肌にい食い込むと、かなり痛みが生じることになる。ビー玉を肌に押し付けたら、どのくらいの痛みが生じるか想像してみるとわかりやす。これを作った人間はとことん着用者を苦しめることが楽しいらしい。悪趣味としかいいようがない。 この円球状の突起物にも真珠が使われていた。真珠は石と同様に固いことから、このバンドをギュッと締めると、肌に突起物がグイグイとめり込み、女は激烈な苦痛を胸囲周りに受ける。そして極めつけは、サイドバンドの背後、つまり背中位置に付けられた黒革のフロントバンドだ。 このフロントバンドは胸囲周りに回すとサイドバンドの上にちょうど重なるようになっている。このフロントバンドだけは革仕様の黒のベルトで、柔らかい温もりのある繊維製ではない。 この革ベルトの使い方はこうだ。ブラカップの表面、つまりフロント部分を背後から回した黒革ベルトで、真横に締め付ける。簡単に言うと、ブラジャーを被せた乳房<正確に言うなら乳首>の真上を横にバンドを走らせる。当然、乳房はベルトで押し潰され上下に割ったような無様な形になる。ただでさえ、繊細で敏感な女の弱点に、こんな乱暴極まる、暴力的で冷酷な仕打ちがなされたら、もはや絶望に打ちひしがれるほかない。 女は逃れようもない肉体への峻烈な苦痛に、精神が徐々に追い込まれていく。その女の姿は無残だ。ただし、狂ったサディストにとっては、絶望の淵で悶々と苦しむ惨めなる姿が、何者にも代えがたい蜜の味になるのを忘れてはならない。 さらには、乳首の真上をベルトが通るようにブラカップには3か所、加えてブラカップの接続金具の部分に1箇所、横に平行に並ぶようにベルトループが付いている。つまりは、ベルトループに革ベルトを通すことで、女が激しく動きまわっても革ベルトはしっかりと食いこみ続け、位置がズレることはない。作成者が悪質なのは、カップの接続金具の部位にもベルトループがあるので、ベルトはいったん乳房の根本まで下がって、再び左右乳房を締め付けることになる。両乳房の谷間の凹凸に沿ってベルトを通す方法と、両乳房の谷間上をそのままベルトが渡っていく方法では乳房への圧迫が異なる。前者の方が乳房により強く圧迫できるのだ。 そして、革ベルトの裏側にも円球状の突起物が付き、乳房を激しく戒める工夫がしてあった。突起物はもちろん真珠だ。とにかく、このブラジャーは着用するにはタチが悪すぎる。ただ、黒革フロントベルトの突起はブラカップの上から締め上げることもあり、乳房に与える圧迫力はそれほどでもないとも考えられるが。実際は着けないとわからない。 ブラジャーだけでも、こんなにも卑猥さに満ち溢れた陰険な仕掛けがあることが明らかになり、エリルはこの下着の持つ悍(おぞ)ましさに嘔吐を催すほどだった。当然、ショーツにも同じような仕掛けがあるのは疑いよう もない。 エリルは気が重くなりながらショーツを手に取ると、シルクのサラサラした感触が伝わり、とても肌触りがよい。パールホワイトの光沢が持つその輝きはとても研ぎ澄まされた美しさを放つ。縁(ふち)どりの縫合の緻密さは芸術的で職人の技が極めて優れていることを物語っている。が、やはり重すぎるのだ。生地のみならばこんなに重いはずがない。ゴツリとした感触が手に触れ、ショーツのクロッチ部分に目を向けると、数珠繋ぎになったパールがフロントからヒップの割れ目部位に沿うように、一直線にしっかり縫い付けてあるのが目に飛び込んできた。見た目はパールの縄のようにも見える。 ―― ひっ エリルは、ショーツの股間部に縫い付けてある長いパールの縄を見て、その淫らで狂暴な仕掛けに身じろぎ、小さな悲鳴をあげる。 ―― なにこれ! ショーツの股布部分のフロントからバックにかけて一直線に並ぶパールの縄。以前、船内で暴漢に襲われ股縄を無理矢理締められたエリルにとって、それがクリトリスや膣口、アナルを圧迫する猥褻で淫らな細工なのは容易にわかった。よく見ると、数珠繋ぎになったパールの縄は4本を束ねて1本の真珠の菱形縄に形成したものだった。簡単に言えば、「パールの菱縄/真珠菱縄」とも言える。 パール縄を横にして上下から見ると三角形になり、断面図は菱形になる。菱形の各頂点にパールが配置されたとイメージするとわかりやすい。クリトリスや膣口、肛門に接触する菱形上部と股布に接する下部のパール粒は比較的大きく、それを支える菱形両サイドの2列は中粒の大きさでやや小さい。菱形中央部にもパールの縄が入っているかもしれないが、外見上はわからない。エリルの目には股縄を締められた時の麻縄と変わらない、卑猥な淫具に映る。 パールのひとつひとつの珠には縦横に小さな通し穴が開いている。極細の錐(きり)で通し穴をあけたのだろう。その通し穴にネックレスなどで用いられる宝飾用極細チェーンを通し、パール同士互いに結んで数珠繋ぎにする仕組みだった。ご丁寧にも、クリトリスが接触する部分のパール数個には中央部縦に溝が彫られ、その内側には極小(きょくしょう)のギザギザがついている。もちろん、このギザギザは勃起したクリトリスを挟み込み、ギザギザで女肉を刺激するための仕掛けだろう。たとえ、クリトリスが包皮を被っていても刺激が弱まらないように考えられた残忍な仕掛けだ。 さらに膣口部分に接触するパールは横幅2列、高さ2段[2珠]になり幅と高さが増すように工夫されている。これはこの部分を効果的に膣口にめり込ませるようにしたもので、麻縄で股縄を締めた時の縄瘤と同じ働きするものだ。同じく、アナル部分に接触するパール部分にも1個幅だが、高さが2段[2珠]で、肛門にパールがめり込むようになっていた。その形状から膣口の突起物と同じ効果があるのだろう。 このパールの菱縄は女を淫らにさせるのにとても優れた特徴を持つ。パールは、ひとつひとつが極細チェーンで連結されているため、動きがとても柔軟性に富んでいる。日常生活の動きでは身体を曲げたり、ひねったりするが、柔軟性に優れることから、しなやかに曲がり、よくねじれる。そのために、このパールの菱縄は股間の割れ目によくフィットし、女が最も弱点する陰部を絶え間なく責め続けることができるのだ。これを着けられた女は常に陰部に淫靡な刺激を受け、肉体はその甘美で淫らな刺激に蝕まれ正常な身のこなしが難しくなっていくのだ。徐々に肉体が快楽に溺れ意識とは裏腹に乱れていく様に、女はあがらいようもなく、ただ、蟻地獄に嵌まった蟻のごとく必死にもがき苦しむよりほかない。これは女を責める狂暴な淫具だった。 ―― これを着けたら歩けるわけない。 エリルはあまりの凶悪なる仕掛けと卑猥さに声を失っていた。 ―― ここに着くまでに着けてきた淫靡な下着でさえでも、さんざん悶え、そして激しくアクメに達した。とんでもない淫らな姿を晒したのに、こんなもの着けたら、絶対正気じゃいられない。 しかし、エリルの理性的な意識とは裏腹に、肉体は淫らな反応を示しはじめていた。ジワジワと膣内が湿りを帯びてきているのだ。艦内で辱(はずかし)められたあの記憶、あの肉体への淫猥で下賤な仕打ちによって刻まれた邪(よこしま)なる肉体への刺激の記憶が全身に沸々(ふつふつ)と蘇ってくる。徐々に身体が火照ってくるのがわかった。 ―― ああ、身体がカッカッしてきてる。 あの時の記憶の詳細がフラッシュバックする。 縄で締め付けられた乳房や股間。痛さと同時に襲うジンジンとして不思議な感覚。 ―― だめ、あんなこと思い出しては 必死で頭に浮かんだ淫らな妄想を必死の思いで打ち消す。 こんな凶悪な肌着を身に着けて正気を保つのは難しいことぐらいエリルにも容易に理解できた。一層のこと、あの場で淫乱王女とされて国に帰ったほうがよかったとも悔やむ。エリルはあまりの酷さにたまらなくなり、オイリーに許しを請う。 「オイリー、こんなのは下着ではないわ。普通の下着を用意してくれないかしら?」 「おやま、姫様。先ほどのお言葉をお忘れでございますか? それならば仕方ありませんです」 「ダム閣下、テクレンス隊長殿~・・・」 オイリーは、大きな声で2人を呼ぶように叫びはじめる。かなり大きな声なので、いずれは、城内の誰かが駆けつけてしまうだろう。 ―― こ、こんな卑猥な下着を持っているところを見られたくない。やめて呼ばないで! あまりにも焦って、エリルは冷静な思考ができなくなってしまっていた。 これが齢を重ねた経験豊富な熟女なら手練手管にも長け、老練で狡猾な老婆の悪巧みもかわせたであろうが、エリルは純粋な乙女心を持つ17歳の少女だった。あがらえるはずもなかった。 「そ、そんな、着けます、着けますから、2人を呼ぶのをやめてください」 焦ったエリルは、不本意にも卑猥な特殊下着をつけることを受け入れてしまう。狡猾な老婆は卑劣な計らいで、純粋なエリルが逆らえないようにエリルの心を縛り、蜘蛛の糸を徐々に絡めてゆく。まるで獲物を狩るように、がんじがらめの囚われの身に堕としめていくのだった。 「そうでございますですか、それでは早速にお仕度を致しますです」 力なく俯き、悲痛な趣(おもむき)でうち市がれるエリルに、オイリーは険悪なる微笑みを浮かべながらゆっくりと下着を着けていく。それは、まるで悪魔に囚われた憐れな生贄の姿を彷彿とさせる。パールホワイトの光沢を放つ美しいフォルムのブラジャーのカップを左右の乳房にゆっくりと被せるオイリー。カップ内部にある半円球状の突起に乳首が接触するように丁寧に位置を合わせいく。この突起には窪みがあり、乳首勃起時はその窪みに乳首が嵌まって刺激を増幅する。それを考えると、この少女が追い詰められていく惨めな姿を想像し、ほくそ笑んでしまう。もちろん、窪みには乳首への刺激を増すために極小のギザギザが付いているのだから、苦痛により悶絶するのは避けられないだろう。 「この半球状の突起の窪みに乳首を嵌めますですよ」 オイリーはエリルに卑猥な下着をつけていく行為に興奮しながらも、突起物の窪みに乳首を嵌めていく。既に乳首は勃起してる。身体は欲情しはじめているのかもしれない。この卑猥な下着を一度身に着ければ、どんな意志の強い女でも、その快楽の前に屈していくことをこの狡猾な老女は知っていた。 「あうん」 乳首への刺激に堪えられず、エリルは恥ずかしい声を漏らす。オイリーは突起物をゆっくりと押し当て、乳輪に当たる真珠の半円球状突起物が乳輪にしっかりと接触するように、乳房にカップをやさしく包み込んでいく。カップ全体に埋め込まれた半円球状のパール突起が乳房全体に違和感のある刺激を与えていく。乳首にくるジンジンする感覚と乳首を押しつぶされる感じで、痛痒く気持ちが悪い。乳房の柔肌上に突起物が沈み込んでいく時の感覚だ。ゆっくりとカップを被せているので、今のとこと、痛みは生じていない。 オイリーはカップの仮ホールドを終えると、カップサイドの左右のバンドを背中に回し、バックルで絞って留める。左右のバンドを引っ張られ、強くカップが乳房に押し付けられる。もちろん、この左右のサイドバンドの裏面には円球状の突起物が付き、ベルトを締めれば肌に沈み込み、鋭い痛みが生じる。 「うっ、くっぅ」 胸がグッと締まり、左右のバンド裏面の突起が柔肌を犯す。自然と声が漏れた。 「もう少し、締めるでございますよ」 オイリーは声をかけると、さらに強く、そして強引にサイドバンドを引き絞った。グイグイと乳房にカップがめり込み、乳首、乳輪、乳房の表面、左右バンド裏の突起物がめり込んでいく。激しい痛みが全体に走る。 「い、痛い、うぐぅぅ」 その肌を刺すような鋭い痛みに耐えられず、反射的に声をあげる。 「もう少しの辛抱でございますです」 オイリーはエリルの悲痛な叫びに耳を傾けず、 さらに、ベルトの穴1つ分を詰めて締めあげていく。エリルの柔肌の脇の下や、背中にバンドがそのまま食い込んで肉体はバンドに沿って凹(へこ)んでしまった。次いで、ショルダーベルトを左右の肩にかけると、こちらも力を思い切り込めて、強引にベルトを締めつけ、突起物が肌に鋭く食い込むにしていった。ブラジャーはエリルの乳房を締め付けるように強く被さり、肉体にきっちりとした拘束感を与えている。 「うぐぐぐ、い、いたい・・・」 エリルは胸を締め付ける苦痛で、やっとの思いで声を振り絞る。が、オイリーは全く意に介さない。 「さあ、最後にフロントのベルトを乳房にかけるでございますですよ」 オイリーは左右サイドバンドの背中位置に付けられた黒革のフロントベルトを手に取ると、ブラカップ前部に付くベルトループにゆっくり通していく。パールホワイトの美しい光沢を放つ、美しいフォルムのブラジャーに、全くそぐわない黒革のベルトがちょうど乳首真上を横切る形で縦断していく。エリルは、そのベルトを締め上げられた時の恐怖に慄(おのの)いていた。乳房・乳首の真上を横切る黒革のベルト、それを締め上げられたら、乳房は上下真っ二つに分断されるようになる。その痛みと苦しみは想像を絶するものに違いなく、恐怖以外のなにものでもなかった。ご丁寧にベルトの裏側には真珠が付けられて、ベルトを締め上げると真珠が食い込み、肉体を苛む陰険な仕掛けもある。どこまでも女を苦しめる凶悪な細工に絶句するしかなかった。 「い、いや、やめて・・・」 流石のエリルも、残虐なる黒革のベルトを見て許しを請う言葉を発してしまった。 「姫様、これはきっとお気に入りいただけますです」 オイリーは冷酷な言葉を口にすると、エリルの言葉に一顧だにせず、テキパキとそのまま作業を進めていく。その目には温もりはなく、どこまでも冷たさが伝わってくる冷酷さが浮かんでいた。爬虫類のあの冷たい目がそこにあった。 オイリーはブラカップに付いた全てのベルトループに黒革のベルトを通し終わると、力を込めてベルトを締め上げる。それと同時に、乳房中央の豊満な膨らみの頂上付近からどんどんベルトが食い込んで沈んでいく、形が変わっていく乳房はより一層卑猥さが漂う。 「いっ、痛い、やめて、痛い・・・」 エリルはあまりの痛さにかなぎり声を上げて、身震いし悶絶するエリル。それもそのはずで、エリルの豊かな乳房はベルトによって上下に2分にされており、ブラカップの内側の突起が乳首や乳輪、乳房に激しく食い込んで激痛を与えている。もはや、残酷な拷問以外のなにものでもない。オイリーは、これ以上締まらないほど黒革のベルトを締める上げると、ベルトが緩まないようにバックルで留める。これらのバックルは背後にあることから、エリルが自らの手で外すことはもはや不可能だった。 「あぐぐぐ」 「あらま、ずいぶんお胸がお潰れになったでございますですね」 オイリーは乳房が上下真っ二つに割れ、苦痛に苦しむエリルの姿を見て満足気だ。 「それでは、ショーツをお着けいたしますですかね」 オイリーは悦楽に浸った微笑みを浮かべながら、パールの菱縄が股布部分に結び付けられたショーツを手にし、エリルの股間に履かせていく。股間にピッタリとフィットするパールホワイトの光沢を美しく放つショーツ。サイズはもともと小さくつくられていることもあり、肌に張り付くように密着してゆく。光沢感のある絹地で覆われる肉体は艶めかしく輝き、美しい。オイリーは、股間にしっかりとパールの菱縄を固定するために何度も接触する部位の当たり位置を確かめている。その姿は真剣そのもので、寸分のズレも許さず、厳密に着用させようとしているのがわかる。たかが、卑猥な細工のある下着だが、オイリーは全く妥協する気がないようだ。 「陰核と膣口、肛門に一直線に真珠の菱縄が当たるようにするのが肝要なのでございますです」 オイリーは、そう言うと陰核に接触する真珠部分に彫られた溝にクリトリスがうまく嵌まるように位置を慎重かつ丁寧にあてがっていく。少しでも真珠に彫られた溝の位置がズレると肉体に大きなダメージを与えることにつながるからだ。割れ目に沿って真珠菱縄がゆっくりと膣口、アナルにぴったりとはまり、エリルの身体がビクつく。 「あううう」 女の最も敏感な部位に固いパールが触れることで、恥ずかしくも身体が淫らに反応してしまう。膣口に接触するパールの菱縄の部分は幅が広く高さも真珠の珠で2個分ほど高い。膣口にパールの菱縄が少し沈んでいく。パールの菱縄の高くなった部分が膣の中に入っていった。ただ、肉棒のような太さはないため、異物が膣の入口付近に触れるような違和感があるだけだ。同様に、肛門にもパールの菱縄の高くなった部分が少しめり込んいく。パール2個分嵩上げされた先端が肛門を突く感じだ。ただ、真珠は肛門を貫くほどの高さはない。エリルは肛門にむず痒い不快さを感じた。 オイリーはエリルの前にしゃがみ、ショーツ股布の内側に縫い付けられたパールの菱縄が細部に渡りフィットしているか、最期の確認をする。この最後の確認を怠ると、女の弱点への責めが甘くなるからだ。効果を最大に発揮するには細部まで確実に接触させて快楽から逃れられなくなっているのを確かめる必要がある。 特にクリトリス部位は慎重すぎるほどのチェックが欠かせないことを、オイリーは今までの経験から身を以て十分に学んでいた。僅かな油断が怠りにつながり、厳重な戒めが緩み女に希望を与えてしまうことがあるからだ。女にはひとかけらの希望の余地を寸分も与えてはならず、全ての望みを断ち切り精神的に徹底した絶望を与えることがなによりも大切なのだ。そのためにも快楽から逃れられる隙を寸分でも与えてはならない。 オイリーは股間部への全ての仮留め位置の確認が終わると、ショーツをグイっと上に引き上げ、エリルの身体になじませる。この馴染ませたときの女の反応で戒めが成功したか、或いは失敗したかがわかる。その反応次第では、フィッテイングを最初からやり直さなければならない。エリルのクリトリス、膣口、アナル、その他の割れ目にパール珠が確実に食い込んで、淫靡な衝撃が下半身を襲う。 「うっ・・・」 「あああ・・・」 ビクッとする猥雑な衝撃が、秘部3点を次々に襲い、喘ぎ声に近い淫声が口をつく。エリルにほのかな心地良さが襲い、秘孔には淫液がじわじわと滲み出てきている。オイリーはエリルのその淫らな反応を見て、パールの菱縄が割れ目に確実に嵌り逃れようもない厳格で厳重な戒めの淫具と化したことに胸を撫で下ろす。女にはもはや快楽から逃れる術は微塵もなくなり、下着はしっかりと効果を顕(あらわ)している。どうやら、フィッテイングは成功したようだ。じきに、女は自らが得た快楽にあがらえず、一抹の望みさえも絶たれた上で絶望にうちしがれながら自らの肉欲に屈し堕ちて行くだろう。 「おほほほほ、これで良しでございますです」。 オイリーは思惑通りにショーツが装着できて、すこぶる満足した様子だ。 「あとは、これをお着けすれば、すべて終わりでございますです」 オイリーは、正面から見るとT字に見える黒革のベルト状のものを見せる。ベルトは細い。なんとなく嫌な予感がした。 ―― まさか、あれを股間に通すんじゃ 「このベルトを腰に巻き付けて、残りのベルトを股間に通すでございますです。股間ベルトでしっかりとパールの菱縄をお股に密着させるのが目的でございますです」 ― ああ、やっぱり エリルの悪い予感は見事にあたってしまっていた。股間にベルトを通して、パールの菱縄をしっかりと股間に密着させる。革ベルトによって一定の圧力を加え、股間に強くフィットしたパールの菱縄が無慈悲に秘部を責める仕掛けだ。これでは、アソコに与え続けられる卑猥な刺激で意識が乱され、淫らな思いが心を占めていってしまうのは自然の成り行きとも言える。これを着けた女に正常な思考を維持させないための悪辣な仕掛けと言えた。 ―― こんなものを着けられたら、わたしはどうにかなってしまう。きっと惨めな姿を晒してしまうに違いない。 辱めをうけた自分が乱れた惨めな姿を想像すると、理性を保つことなど到底できそうもなく、その恐ろしさに目の前が真っ暗になる。なんとか、この絶望から逃れようとするのだが、どうあがいても逃れる術はなさそうだ。しかし、その悪戯な仕打ちを心待ちにすすような、どろどろしたどす黒い淫慾が肉体の奥深くに渦巻いて覚醒しはじているのに、エリルはまだ気づいていない。 肉体にズキンとなにかが突き抜ける。 惨めな自分の姿に言葉では表せない、誘惑的な黒い気持ちが沸き起こる。 惨めさが快楽を引き起こしているのだ。 エリルは言いようのない被虐感に浸りはじめていた。 オイリーはエリルの白い柔肌の腰のくびれの部分に細い黒革のベルトをゆっくりと巻いていく。 「美しいくびれでございますですね」 白いに肌に黒い革のベルトは、なぜか背徳的な印象を与えて卑猥に映る。決してあってならない仕掛けを施す淫靡なるベルト。そのベルトは女を欲情させる卑猥な目的のためにある。淡々と事を進めるオイリーは、しっかりと腰にベルトを巻くと、一気にベルトを締め上げた。 「うっ・・・」 ベルトがウエストにきつく食い込んできた。 腹部全体にも締め付けられる圧迫感が走る。 ウエストベルトから垂直に下がる黒革の股間ベルトを、クロッチ部の真珠菱縄の上に点在するベルトループに沿って通して股間に這わせていくオイリー。尻の割れ目に黒の股間ベルトが埋まっていき、ウエストベルトの後ろにベルトが届くと、オイリーはバックルにベルトを通し、股間ベルトを力一杯引っ張った。 「あぐ・・・」 エリルの口から大きな喘ぎ声が漏れる。股間のクリトリス、膣口、肛門に真珠菱縄がグッと締まり強く密着したのだ。強烈な刺激が敏感な3点を襲う。恥ずかしいことに秘孔はすでに濡れている。 「い、痛いです。痛い」 エリルは、痛さに叫び声を上げるが、 「おほほほ、そのうち慣れてよくなってくるでございますですよ」 オイリーは、狂気の眼差しでエリルが苦しむ様子を見てうっとりとしている。 女が苦悶している姿が、オイリーの好物なのだ。 乳房を締め上げられ、股間も強く戒められたエリルは苦痛に苛まれ、その激痛に大きな叫び声を上げそうになっていた。これでは馬車に乗るのはまず無理だろう。今は、立つのが背一杯の状態だった。 「それでは、歩行の練習も兼ねて、お外にお散歩に参りますです」 オイリーは恐ろしい言葉を口にしていた。