土装番です。
今回はどうしても書き記したいことが色々とあり、このような記事の形で残したいと思いました。
このような湯治をするという判断に至れたのも、それをする余裕が出来たのも、BOOTHやDLsiteで作品を購入していただいた皆様、FANBOXやfantiaで支援してくださった皆様、skebやpixivリクエストで依頼してくださった皆様、そして作品を見ていただき、応援してくださった皆様のおかけです。
本当にありがとうございます。
今年に入ってから特に、精神的なダメージや疲れが極度に溜まっているという感覚がありました。
度々リフレッシュ自体はしてきたつもりでしたが、先日とある素敵な方にある指摘をされ、あっこれ自分の予想以上に疲れてるんだ……と認識させられました。
そこで、とにかく極力何もせずにひたすら癒そうという考えに至りました。
場所の条件としては
・温泉地
・標高の高い場所
という2つを重視しました。
候補地は他にも那須塩原などがあったのですが、そうするとどうしても観に行きたいものが出来てしまう(殺生石など)行動してしまうという事態が目に見えるので、今回、恥ずかしながらあまり何があるかを知らなかった草津温泉を選択しました。
結果的に、とてもいい選択をしたと思います。思惑と少し外れた部分もありますが。
1日目。
早朝から新宿に向かい、バスに乗って草津温泉に到着しました。
もうとにかく風が心地良い。陽射しが柔らかい。
涼しくて快適で、来た瞬間に今までよりも少しだけ気分が楽になりました。
山が向こう側に見えるのがもうとにかく良いです。
それだけでも心が晴れる。
湯畑はあまり知らなかったのですが、実際に見てみると移動の目印としても眺めるものとしても、とても良いものだなと感じました。
そして、宿。
一人でこんな広い和室を使えるのは贅沢という他ありません。
邪魔するものも無いし、とても静かだしで、今回必要なことが揃ってました。
夜になるとこんな感じのホラーにもなります。
夜といえば、この湯畑の光景もとても美しかったです。
色々とタイミングが悪く、夕食はこれと焼き鳥になりました。
だけど美味しかったです。つくねが特に自分好みの系統で。
やっぱり個人的には塩でかつ軟骨が無いつくねが好きなんですよね……。
このポテトチップスも、量的にはおそらく分ける前提なのか非常にボリュームがあって、それでいてあと引くネギの風味が最高でした。
個人的にはとても良いスタートダッシュだったなと思います。
2日目。
起きたらこんな感じの光景、少し憧れがありました。
これは朝出かけてから道中に初めて手を出した、スモークサーモンとクリームチーズのベーグルです。
すっごく美味しい。
元々、この日はひたすらぐったりと全身の力を抜き、温泉に浸かり過ごす予定でした。
その為に、どこかを観に行くなどの予定も入れず、とにかく療養につとめるつもりで2日目は西の河原温泉を目指そうと思っていました。
しかし、実際に足を踏み入れた後でその目論見は大きく崩れ去りました。
そこに映り込んできたのは、美しいという言葉を繰り返すことしか出来ない程に綺麗な自然の姿でした。
その光景にとにかく驚嘆し何度も写真を撮り続けてたんですが、まだ浅かったです。
その後、本当にこんな凄い場所の温泉に入っていいの? と思いながら西の河原温泉に入りました。
そこで自分は、何かがわかったような気がします。
とても広い温泉の先にある、雄大で、壮大で、巨神的な緑の山。
それに見降ろされながら、流れ降りてきた湯に包まれるうちに、何かがわかってきたんです。
大地から湧き上がる熱と、太陽から降り注ぐ熱。
その両方とも熱であり、それは生命の源である。
そして山奥であるが故に冷たい空気は、反対でありながらも身体の表面だけじゃなくて胸の奥も突き通し均衡を保ってくれるんです。
自然は常に揺らいでおり、そこにあり続けるわけでもないけど、圧倒的な存在は確かにそこにある。
想像には及ばない、偉大なる存在が空気としてそこにあるような気がする。
その後で生まれたのは、大地や空気、自然、宇宙への感謝でした。
何かはわからないけど何かが感覚としてわかったような気がする。
今までの気持ちとは明らかに違っていました。
この日に食べたご飯はどれもとても美味しかったです。
最終日の朝。
元々全く予定になかったのですが、なんだか行かなければならない気がして、西の河原温泉にバスの出発までに向かいました。
神の世界に至る道を見たような気がしました。
私は晴れよりも曇りや雨のような天気が好きで、この日は曇りだったので霧や曇に包まれていました。
しかしそれが、前日に見た景色とは同じでありながら全く違うような、神の息吹に染められたような景色へと生まれ変わっていました。
まるでそこは黄泉への入口。
こんな場所に人間が足を踏み入れていいのか。ここは神聖なる者しか入ってはならない領域ではないのか。
自分の感情は静かなのに激しく興奮しながらも、どこか妙に別の次元に引っ張られているような感覚がありました。
そして、何かに招き寄せられるままに昨日に続いて風呂へと入りました。
銭湯内にまで入る程に霧が濃かったのですが、何よりも目が奪われたのは、その先の山でした。
あれだけ小さき存在を嘲笑うかのような雄大で壮大で巨神的な山が、まるで最初から存在しないかのように覆われてしまっていたんです。
うっすらと霧の先に木々の影を見つけることは出来ましたが、それも時間が経つうちに無くなり、河原から続く山の門は完全に閉ざされていました。
これが俗に言う神隠しなのかと。いわばこれは神々の戯れなのかと。
湯に浸かりながらも、まるで空を漂う龍を眺める子供のような眼で、その光景を見つめることしかできませんでした。
そのうち、ふわふわと何かを感じました。
自然は、地球は宇宙は法則は、優しく厳しく施しも暴虐も与えてくる。
自然の形は一つではない。思考と視界が追いつかないような速度で次々と変わっていく。
この三日間で、そんな神秘を全身に体感させていただきました。
そのうち、これは2日目でもしていたことなのですが、私は自然と両手を合わせてお辞儀をしていました。
もしかしたら、手を合わせて頭を下げるこの一連の作法は、自然なる神秘の存在に、魂が呼応した故の無意識に表れた感謝の動作なのではないか。
そんなことを思ったりもしています。
そして、戻る際にもさらなる神性を全身に感じました。
特に最後の写真は、四方八方を異界に包まれたかのような、もしくはその入口に立ったかのような、未知なる感情を抱かせてくれました。
神の世界に至る道を見た気がする。
その後、帰りのバスに乗り東京を目指している途中も、どこか精神が浮き上がっているような、視界に移る先の別の何かを見ているような感覚に覆われていました。
大自然が俺達を見てるんです。
声や音ではなく、生命力のような何かが脳髄の奥に伝わってくるかの如く。
魂が、何かが燃えている感覚が大自然を見る度に感じたんです。
ようやくバスが街に降りてきたときも、あぁ、平らだ、起伏がない。人がいる。
といったような抽象的な感想が脳裏に浮かびました。
この三日間で、意図せず何かが変わった気がします。
何かはわからないけど何かが感覚的にわかるというか、そんな体感があります。
改めて、皆さんのおかげでとても良い体験と良い湯治を行うことができました。
本当にありがとうございます。
土装番
2021-11-01 17:49:02 +0000 UTCサエッタ
2021-10-31 05:33:52 +0000 UTC