XaiJu
ぼるてえじ
ぼるてえじ

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小さくなった僕は、結束バンドメンバーと超体格差濃厚5Pをしてしまった……

「か、家宝を……お願いします……!」 ライブハウス「STARRY」のフロア。 後藤ひとりさんが僕が入った小さなケースを、まるで神棚に供えるような恭しい手つきで差し出した。 その表情は名残惜しそうでありながら、どこか大役を果たした安堵感に満ちている。 「じゃ、じゃあ……お先に失礼します……!」 彼女は何度も振り返りつつ、逃げるように走り去っていった。 バタン、と重い防音扉が閉まる音が響く。 フロアには静寂が戻り、僕と喜多郁代さんの二人きりが残された。 「……ふふ。やっと二人きりになれたね」 喜多さんがケースの蓋を開け、そっと僕を手のひらに乗せる。 いつも通りの愛らしい笑顔。 僕の最も尊敬する、太陽のように明るい先輩。 後藤さんのカオスなおもてなしの後だからこそ、彼女の常識的な振る舞いに、僕は微かな希望と安らぎを感じていた。 「喜多さん……」 僕が声をかけようとした、その時だった。 違和感が胸を刺す。 喜多さんの瞳がおかしい。 いつものキラキラした輝きじゃない。 ハイライトが消え、どこか焦点の合わない、熱に浮かされたような陶酔の色が揺らめいている。 本能的な警鐘が鳴り響く。 この人は今、僕を見ていない。僕という存在を通してもっと別の何かを見ている。 「ねえ新入りくん。私、やっと見つけたの。……元の大きさに戻る方法」 「えっ……本当ですか!?」 僕は思わず身を乗り出した。 この数日間、実験動物のように扱われ、胎内という逃げ場のない檻に閉じ込められ、心身ともに摩耗してきた。 元の姿に戻れるならどんなことだってする。 音楽の話を対等にできる、あの頃の日常に帰りたい。 「う、うん。ネットで見つけた古い文献に書いてあったんだけどね」 喜多さんが顔を近づけてくる。 甘いシトラスの香りが鼻腔をくすぐる。 彼女は秘密を打ち明けるように、声をひそめて囁いた。 「『最初に入った女性器の持ち主……つまり私の乳首を舐めること』……なんだって♡」 「……は?」 思考が凍りつく。 最初に入った女性器。それは紛れもなく、あの日の事故で僕が滑り込んでしまった、喜多さんの秘部のことだ。 だが、提示された解決法があまりにも突飛すぎる。 医学的根拠など欠片もない、オカルトですらない妄言。 「そ、そんな馬鹿な! 根拠がなさすぎますよ! 誰かに騙されてますって!」 「ううん、騙されてないよ。試してみなきゃ分からないでしょ?」 喜多さんの声から迷いが消えた。 彼女は僕の反論を聞く気がない。 ただ、自分の奥底にある歪んだ欲望を正当化するための理由が欲しいだけなのだ。 その笑顔はもう、僕の知っている先輩のものではなかった。 「じゃあ……始めるね」 喜多さんが立ち上がり、制服のリボンに手をかけた。 スルスルと緩められ、ブラウスのボタンが一つ、また一つと外されていく。 「ちょ、喜多さん!? ここライブハウスですよ!?」 「鍵はかけたから大丈夫」 バサッ。 スカートとブラウスが無造作に床へ落とされた。 それだけではない。 彼女の手は背中へ回り、下着のホックすらも外してしまう。 パラリ。 純白のブラジャーが滑り落ちた。 目の前に、喜多郁代という少女の全てが晒される。 眩しいほどに白く、透き通るような肌。 そして、その中央にある二つの膨らみ。 それは虹夏先輩と同じくらいの、慎ましくも美しい貧乳だった。 肋骨のラインがうっすらと浮き出る華奢な身体が、STARRYの照明を浴びて神々しくすら見える。 「い、行くよ……♡」 「うわっ!?」 喜多さんの手が、躊躇なく僕の体を鷲掴みにした。 抵抗する間もなく、僕はその白い裸体へと引き寄せられていく。 「ほら、舐めて。私のここを」 視界が肌色に塗り潰される。 喜多郁代さんの手が僕の後頭部を掴み、自身の胸へと強引に押し付けた。 ブラジャーという防壁はもうない。 僕の顔面は、彼女の剥き出しの乳首に埋没した。 「むぐっ……!」 硬い。 虹夏先輩と同様に脂肪の薄いその胸は、ふんわりとした柔らかさよりも骨格の硬度を主張している。 薄い皮膚の下にある肋骨が僕の頬を押し潰し、鼻先には硬直した突起が容赦なく食い込んでくる。 近い。あまりにも近すぎる。 トクトクと激しく打つ彼女の鼓動が、振動となって僕の全身を揺さぶる。 尊敬する先輩の最もデリケートな部分に触れているという事実は、興奮よりも先に強烈な畏怖と申し訳なさを連れてくる。 「んっ……そう、そこ……♡ もっと強く……」 頭上から降る吐息が熱い。 喜多さんは僕の頭をグリグリと自分の胸に擦り付け、恍惚の表情を浮かべている。 柑橘系の香水と、緊張から滲む微かな汗の匂いが混ざり合い、僕の理性を蝕んでいく。 息ができない苦しさよりも、彼女の穢れなき肌を僕の呼気で湿らせている罪悪感に押し潰されそうだ。 「くっ、苦しい……! 離してください……!」 「あ、ごめん。説明忘れてた」 もがく僕の抵抗を、喜多さんは意に介さない。 僕を胸に押し付けたまま、空いていたもう片方の手が不穏な動きを見せる。 「乳首を舐めながら……性器も愛撫しなきゃいけないんだって」 「な、何を……そんなルールあるわけないでしょう!」 「あるの! 文献に書いてあったの!」 嘘だ。 その瞳は確信犯の光を宿している。 僕が否定の言葉を叫ぶより早く、彼女の指先が僕の下腹部へと到達した。 「っ……!」 熱を帯びた細い指が絡みついてきた。 ギターの弦を押さえるために硬くなった指先。 そのタコのある感触が、今は凶器となって僕の弱点を攻め立てる。 「可愛い……こんなに小さくなっても、ちゃんと男の子なんだね……」 巧みすぎる。 フレットの上を滑るように、指先は繊細かつ大胆に僕の敏感な部分をなぞり上げる。 逃げようと身を捩るが、顔は胸に埋められ、下半身は掌に握り込まれ、完全に退路を断たれている。 「んっ、ふふ……そんなに震えて……♡」 「あ、あがっ、だめ……ッ!!」 視覚は真っ白な肌。 嗅覚は甘い香り。 触覚は硬い指先の刺激。 すべてが僕の許容量を超えていく。 いけない。このままでは尊敬する喜多さんを、僕のような男の体液で汚してしまう。 必死に奥歯を噛み締め、こみ上げる衝動を抑え込もうとする。 だが、喜多さんの指がリズムを変えた。 根本を締め付け、先端を執拗に擦り上げる。 脳髄が痺れ、脊髄を駆け上がる熱波が全身を支配する。 「っ、ぅ……ぅぐ……ッ!!」 限界は唐突に訪れた。 意思とは無関係に、腰が大きく跳ね上がる。 喉の奥から声にならない嗚咽が漏れた。 体の中を駆け巡っていた熱い奔流が、一気に出口へと殺到する。 ――ドクンッ。 全身が激しく痙攣した。 僕の最深部から、白い熱情が勢いよく噴き出す。 「あっ……ぁ……」 視界の端で、白い飛沫が散るのが見えた。 僕の汚れた液体が、喜多さんの美しい指を濡らし、純白の腹部へと点々と飛び散っていく。 潔な肌に描かれる、残酷な罪の地図。 痙攣は収まらない。 二度、三度と脈打ち、残った最後の一滴までが強制的に搾り出される。 全身の力が抜け、糸が切れた人形のように僕は喜多さんの掌の中で崩れ落ちた。 情けなさと自己嫌悪で、視界が涙で滲んでいく。 「……あーあ。こんなに汚しちゃって」 喜多さんは僕を見下ろし、困ったように、けれどどこか嬉しそうに呟いた。 白く滑らかな腹部に散った僕の罪の証を、彼女は指ですくい取るように拭う。 その仕草があまりにも艶めかしく、僕は羞恥心で身を縮こまらせることしかできない。 全身の力が抜け、指一本動かせない僕の顔を、喜多さんが両手で包み込んだ。 「あ、また忘れてた。……キスもしなきゃいけないの」 「えっ……」 思考が凍りついた。 胎内回帰や射精は、抗えない生理現象として自分を騙すことができたかもしれない。 だが、キスは違う。 それは互いの心を許し合った恋人だけが交わす神聖な契約だ。 僕にとって彼女は、恋愛対象や性の対象として消費していい相手じゃない。 同じ音楽を志す仲間であり、心から尊敬する「結束バンドのギターボーカル」なんだ。 「う、嘘だ! 絶対に嘘だ! それだけは駄目です!」 僕は必死に首を振り、全身で拒絶の意を示す。 敬意のない接触は、これまでの関係性すべてを否定することになる。 それだけは死守しなければならない一線だった。 けれど、喜多さんの指が僕の顎を掴み、強引に上を向かせる。 「元に戻すためだから……しょうがないよね? ……ね?」 逃げられない。 濡れた瞳が至近距離まで迫る。 その瞬間、僕の脳裏にある記憶が鮮烈に蘇った。 (――どうして……) 『えっ、入ってくれるの!? やったぁ!』 まだ僕がバンドに加入したばかりの頃だ。 不安でいっぱいだった僕の手を、喜多さんは両手で包み込んでくれた。 『 一緒に頑張ろうね、新入りくん!』 あの時の笑顔は、夏の太陽みたいに眩しくて、一点の曇りもなかった。 彼女の純粋な歓迎が、どれほど僕の心を救ってくれたか。 あの輝きに憧れて、僕はここまでやってきたのに。 (あの時の笑顔が……こんな……) 目の前にあるのは、欲望に濁り、焦点の合わない歪んだ笑顔。 僕の大切な思い出が、音を立てて崩れ去っていく。 尊敬する先輩が、ただのオスとして僕を食らおうとしている絶望感に、視界が暗く染まる。 「ん……」 喜多さんの顔が傾いた。 少し開いた唇から、甘い吐息が漏れる。 嫌だ。 そのキスを受け入れたら、僕はもう二度と、あの頃のような純粋な気持ちで彼女と演奏できなくなる。 (誰か……助けて……!) 唇が触れる、その寸前だった。 ガチャン!! 「――!」 入り口の重い防音扉が、乱暴に押し開かれた。 冷たい外気がスタジオの熱気を切り裂き、僕たちの動きが止まる。 そこに立っていたのは、ドラムスティックケースを握りしめた伊地知虹夏先輩だった。 「……何してるの、喜多ちゃん?」 氷点下の声がスタジオの空気を凍らせた。 喜多さんの動きがピタリと止まる。 入り口に佇む虹夏先輩は、いつもの太陽のような明るさを完全に消し去っていた。 逆光で表情は見えない。 ただ、ハイライトの消えた瞳だけが半裸の喜多さんと、その手の中にいる僕を冷徹に見下ろしている。 「あ、い、伊地知先輩! こ、これは違うんです!」 喜多さんが慌てて僕を背中に隠そうとするが、もう遅い。 彼女は苦し紛れに、先ほど僕に押し付けたデタラメな理屈を叫んだ。 「新入りくんを元に戻すために……治療をしていたんです!」 「治療?」 「は、はい! 文献によると、最初の女性の乳首を舐めると元に戻るって……!」 「……」 虹夏先輩がゆっくりと歩み寄ってくる。 コツ、コツ、という足音が、処刑台へのカウントダウンのように響く。 そして僕たちの目の前で立ち止まり、吐き捨てるように言った。 「嘘つけ!」 「ひっ……!」 一刀両断。 喜多さんがすくみ上がる。 虹夏先輩は、怯える喜多さんの手から強引に僕を奪い取った。 僕は助かったのか。 結束バンドの良心、みんなのまとめ役である虹夏先輩ならこの狂った状況を止めてくれるはずだ。 そう安堵したのも束の間、彼女は僕を目の高さに持ち上げ、怪しく瞳を輝かせた。 「そんな方法あるわけないでしょ。……本当の方法はね」 「え……?」 「『穏やかで優しい女性』の乳首を舐めることだよ。……つまり、私ってこと!」 「ええっ!?」 絶望が喉の奥で詰まる。 結局、言っていることは同じだ。 彼女もまた、自分の欲望を治療という名目で正当化しようとしているに過ぎない。 僕の知っている優しくて常識的な虹夏先輩は、もうどこにもいなかった。 「じゃあ、いくよ」 虹夏先輩の手が、自身のTシャツの裾にかかる。 躊躇いなど微塵もない。 勢いよく布地が引き上げられ、彼女の上半身が露わになる。 バサッ。 「わっ……!」 そこには、ブラジャーすら着けていない完全な裸体があった。 山田リョウ先輩のような弾力のある美乳でも、喜多さんのような白く柔らかな膨らみでもない。 薄い皮膚の下に、肋骨のラインがくっきりと浮き出るほど華奢で、極めて慎ましい起伏。 紛れもない貧乳だ。 「ほら、舐めて!」 ドンッ! 「ぐっ……!!」 顔面を押し付けられた。 硬い。 それは「脂肪のクッション」ではなく、骨の壁だ。 薄い皮膚のすぐ下にある胸骨が、僕の鼻や頬をゴリゴリと削るように圧迫してくる。 痛い。けれど、それ以上に熱い。 「(ち、近すぎる……!)」 遮るものが何もない、直の体温。 そして、トクトクと激しく脈打つ心臓の音が、骨伝導で僕の鼓膜を直接叩いてくる。 彼女の心臓もまた、早鐘のように高鳴っているのだ。 肋骨の硬さと、華奢な身体から発せられる強烈な生命力。 天使の仮面を脱ぎ捨てた彼女の、剥き出しの独占欲が僕を押し潰そうとしている。 「ず、ずるいです先輩!」 横合いから悲鳴のような声が飛んできた。 視界の端で、喜多さんが白いブラジャーのホックに手をかけ、強引に引き剥がすのが見えた。 布地が弾け飛び、彼女の上半身もまた露わになる。 虹夏先輩と同様の、滑らかで慎ましい膨らみ。 しかし彼女は恥じらうどころか、鬼気迫る形相で僕たちの間に割って入ってきた。 「二人がかりじゃないと……効果がないんです!」 「えっ、喜多さん!?」 狂っている。 喜多さんが虹夏先輩と向かい合う形になり、その狭い隙間に僕が閉じ込められた。 逃げようとする手足を動かす隙間すらない。 「挟みますよ!」 「ちょ、待っ――」 ドンッ。 世界が肌色に閉ざされた。 前方からは虹夏先輩の硬い胸骨。 後方からは喜多さんの滑らかな胸板。 二人の裸体が僕を挟んで密着し、完全なる貧乳サンドイッチが完成した。 「ぐ、ぅぅ……ッ!!」 これは「包容」などという生易しいものではない。 万力による「プレス」だ。 二人に豊かな脂肪のクッションがない分、肋骨と肋骨がダイレクトに軋み合い、その間にいる僕をミンチにする勢いで圧迫してくる。 骨が体に食い込む痛みが走る。 だが、それ以上に恐ろしいのは熱量だ。 「んっ……! 新入りくん、硬い……♡」 「私の胸……先輩と当たってる……♡」 左右の耳元で、二人の荒い息遣いと甘い喘ぎ声が交錯する。 右を向けば虹夏先輩のピンク色の突起が、左を向けば喜多さんの淡い色の頂が、至近距離で僕の頬や首筋を撫で回す。 視覚、聴覚、触覚のすべてが、美少女二人の体温と匂い、そして剥き出しの皮膚感で埋め尽くされる。 「(くっ、骨が……圧が……!)」 痛いほどの圧迫感。 しかし逃げ場のない密室で擦り付けられる滑らかな肌の感触は、僕の生存本能を狂わせる。 二人の心臓が奏でる激しい鼓動が、僕の鼓動と共鳴し、血液を沸騰させていく。 尊敬する先輩たちの間に挟まれ、汚してはならないという理性が、物理的な圧力によって粉砕される。 耐えきれない。 全身の筋肉が強張り、脊髄を焼くような電流が駆け抜けた。 「あっ、だめ……ッ!!」 限界は唐突に、爆発的に訪れた。 僕の腰が弓のように反り上がり、二人の肋骨の間で激しく痙攣する。 喉の奥から、声にならない熱い塊が込み上げた。 ――ドピュッ。 抑制のきかない一撃が、二人の隙間に放たれる。 虹夏先輩の硬い胸骨と、喜多さんの柔らかな皮膚。 その両方に、僕の白濁した熱情が勢いよく叩きつけられた。 体内の芯が溶け出すような感覚。 二度、三度と脈打つたびに、ドロリとした液体が溢れ出し、密着した三人の肌を接着剤のように繋ぎ止めていく。 罪悪感と快楽が混ざり合った混沌の中で、僕はただ二人の体温に焼き尽くされるしかなかった。 「……ふぅ。よしよし、怖かったよねぇ~」 肉のプレスが解けた。 支えを失い落下する僕を、虹夏先輩が両手で優しく受け止める。 さっきまでの鬼気迫る表情は消え失せ、まるで聖母のような慈愛に満ちた笑顔を向けてくる。 しかし、その瞳は笑っていない。 ハイライトのない暗い瞳が、僕を逃がさないように捉えている。 「赤ちゃんみたいに泣いちゃって。……安心するには、やっぱりチューが一番だよね♡」 「えっ……」 虹夏先輩の顔が近づいてくる。 甘いシャンプーの香りが鼻をくすぐる。 だが、その笑顔の裏にあるのは、底知れぬ独占欲と支配欲だ。 彼女は母性の仮面を被りながら、僕を対等な人間としてではなく守るべき弱い存在として囲い込もうとしている。 拒否権などない。 僕は蛇に睨まれた蛙のように、迫りくる天使の唇を見つめることしかできない。 その瞬間、僕の脳裏に、ある光景が鮮烈に蘇った。 (――なんで……) 『出会い目的? そんなことないって分かってるよ』 まだ僕がバンドに馴染めず、周囲からの心ない噂に傷ついて脱退を申し出た時のことだ。 虹夏先輩は真っ直ぐな瞳で僕を見つめ、真剣な声で引き止めてくれた。 『……行かないでよ。私、新入りくんの奏でる音が好きなんだから。一緒にバンドやろう?』 あの言葉に、どれほど救われたか。 彼女の信頼に応えたい、結束バンドの力になりたい。 そう心に誓ったはずなのに。 (あの時の言葉が……全部、嘘に見える……) 目の前にいるのは、信頼してくれた先輩じゃない。 僕を小さくて弱い所有物としてしか見ていない、歪んだ母性の塊だ。 大切な思い出が、音を立てて崩れ去っていく。 尊敬と信頼が、絶望と恐怖に塗り替えられる。 唇が触れる。 その寸前だった。 ガチャリ。 静寂を破り、ドアノブが回る音が響いた。 スタジオの空気が再び凍りつく。 「あの……忘れ物……」 入り口に立っていたのは、ピンク色のジャージを着た、後藤ひとりさんだった。 彼女の視線が、半裸の二人と、白濁にまみれた僕を捉える。 「あ……あ、あ……」 入り口で、後藤ひとりさんが固まっている。 無理もない。 目の前には、上半身裸の伊地知虹夏先輩と、全裸の喜多郁代さん。 そして虹夏先輩の手には、白濁にまみれた僕。 どう見ても異常事態であり、通報案件だ。 「ぼ、ぼっちちゃん! これは違うの! 治療で……!」 虹夏先輩が慌てて取り繕おうとするが、後藤さんの反応がおかしい。 怯えて逃げ出すどころか、その瞳孔はカッと見開かれ、ブツブツと奇妙な独り言を漏らし始めた。 「こ、これって……陽キャの人たちがよくやるっていう……『乱交パーティー』ってやつでは!?」 「えっ?」 「そ、そうか! これに参加すれば……私も真の陽キャに……パリピになれるんだ!」 後藤さんの思考回路が、光の速さでバグり散らかした。 彼女は獣のような雄叫びを上げ、こちらへ猛ダッシュしてくる。 「よ、陽キャっぽいこと……混ぜてくださいッ!!」 バッ! 「ああっ!? 返してよ!」 虹夏先輩の手から、僕の体が乱暴にひったくられた。 視界が激しく揺れ、次の瞬間にはピンク色の壁に押し付けられる。 「こ、こうですか!? 海外のパリピ的な……!」 後藤さんは僕を床に置くと、その上に覆いかぶさるようにして座り込んだ。 ピンク色のジャージを着たまま、その巨大なお尻で僕をプレスし始めたのだ。 グムッ……。 「ぐ、ふっ……!?」 重い。 ジャージの化学繊維ごしに伝わる、圧倒的な脂肪の質量。 それはまるで焼きたてのパン生地のように、あるいは泥沼のように、僕の全身の凹凸に合わせて変形し、隙間という隙間を埋め尽くしてくる。 逃げ場などない。 視界はピンク色の布地で遮断され、鼻腔には彼女特有の押し入れのカビっぽさと防虫剤、そして微かな汗の匂いが充満する。 「うぅ……新入りさん、潰れてないですか……? でも、陽キャになるため……!」 彼女は僕の上で、奇妙なリズムで腰を揺すり始めた。 ただひたすらに、分厚い肉の層が波打ち、僕を布地越しに蹂躙していく。 熱い。 ジャージの中にこもっていた体温が、熱帯夜のように僕を包み込む。 圧死寸前の苦悶の中で、僕は彼女の底知れぬ重量感に戦慄した。 「ち、違う! 新入りくんを返して!」 虹夏先輩が叫ぶが、トランス状態の後藤さんは止まらない。 力ずくではこのモンスターに勝てないと悟った虹夏先輩の目が、鋭く光った。 彼女は瞬時にその場の設定を利用し、嘘を重ねる決断をする。 「そ、そう! ぼっちちゃん! 今スマホで調べたんだけど、『陽キャでパリピな人のお尻』に挟まれると、新入りくんが元に戻るんだって!」 「えっ……!?」 後藤さんの動きがピタリと止まる。 「陽キャ」「パリピ」「お尻」。 彼女の琴線に触れるパワーワードの羅列。 布地越しに、彼女の興奮が伝わってくる。 「ほ、本当ですか!? 私のお尻で……陽キャに!?」 「うん! だから私も手伝う! 生のお尻で挟まないとダメなの!」 「な、生……!? や、やりますッ!!」 後藤さんの決意は固まった。 僕の上にかかっていた圧力が、ふっと消える。 彼女は立ち上がり、震える手でジャージのズボンに手をかけた。 後藤さんの決意は、羞恥心を凌駕していた。 彼女は震える手でジャージのウエストを掴むと、躊躇いなく一気に引き下ろした。 ズルッ、という重たい衣擦れの音。 ジャージのズボンと共に、その下のショーツまでもが無造作に床へ落とされた。照明の下、とてつもない質量が解き放たれる。 白い。あまりにも白く、そして巨大だ。 重力に従ってたゆんと揺れるその肉塊は、もはやお尻というパーツの概念を超えている。 運動不足ゆえの締まりのなさと、生まれ持った発育の良さが生んだ、純度100%の脂肪の暴力。 「新入りちゃんは私のお尻が好きだもんね!」 虹夏先輩も呼応した。 彼女もまたスカートと下着を脱ぎ捨てる。健康的で張りのある安産型。 二つの異なる質量の生尻が、僕の目の前で露わになった。 「挟むよ、ぼっちちゃん!」 「は、はいぃ! ウェイ!」 逃げる間などない。 二人は示し合わせたように背を向け合い、その谷間へ僕を閉じ込めにかかる。 ムニュゥッ……。 視界が肌色に圧殺された。 布一枚の隔たりもない、完全なる皮膚と皮膚の密着。 前方からは虹夏先輩の弾力ある筋肉質な圧迫、後方からは後藤さんの底なし沼のような脂肪の包容。 二つの肉壁が僕の全身を食い荒らすように変形し、隙間を埋め尽くしていく。 「んぐっ……!」 苦しい。 だが、物理的な圧力以上に僕の脳を揺さぶったのは匂いだった。 パンツというフィルターを失った秘部は、強烈なフェロモンの発生源だ。 後藤さんの陰鬱な押し入れの湿気を含んだ匂いと、虹夏先輩の活発な汗の匂い。 それらが混ざり合い、さらに奥底から湧き上がる鉄錆のような、あるいは熟した果実のような生々しいメスの香りが、熱気と共に鼻腔を直撃する。 「あ、これ……なんか……すごい……ヌルヌルします……」 「んっ……新入りくん……お尻の間で……滑ってる……」 熱い。 二人の股間から溢れ出た愛液と、興奮による発汗が混ざり合い、接触面はすでにローションまみれの泥沼と化していた。 お尻が擦れ合うたびに、僕はその粘液の海で溺れ、揉みくちゃにされる。 呼吸をするたびに、彼女たちの原液とも言える濃厚な体臭が肺を満たし、理性を内側から溶かしていく。 「あがっ、んぅ……ッ!!」 耐えきれない。 全身の毛穴という毛穴から、彼女たちの体温と匂いが侵入してくるようだ。 脊髄を駆け上がる痺れが、僕の意思を無視して下半身に集束する。 尊敬も、恐怖も、すべてがこの圧倒的な肉と匂いの奔流に飲み込まれていく。 喉の奥で悲鳴が押し殺される。 張り詰めた弦が切れるように、僕の最深部で何かが決壊した。 熱い塊が、勢いよく噴き上がる。 制御不能の放出。 二人の滑らかな肌の隙間に、僕の白濁が叩きつけられ、透明な粘液と混ざり合って白く濁ったマーブル模様を描き出した。 全身の力が霧散し、僕はただ肉の壁に挟まれたまま、意識を白く飛ばした。 肉の圧迫が消えた。 二人が体を離すと同時に、支えを失った僕は冷たい床へ転がり落ちた。 全身が汗と二人の愛液、そして自らの放出した白濁でコーティングされ、糸を引くほどの粘り気を帯びている。 肺に残る濃厚なメスの匂いにむせ返りながら、僕は天井の照明を虚ろに見つめることしかできない。 「はぁ、はぁ……すごい……これが陽キャの儀式……」 後藤ひとりさんが、荒い息を吐きながら僕を拾い上げた。 その瞳は異様な達成感に輝いている。 彼女の中で、この冒涜的な行為は憧れのパリピへの階段を登るステップとして正当化されてしまっている。 「こ、これは……キスの流れ……! 海外ドラマみたいで陽キャっぽい!」 「えっ……後藤、さん……?」 後藤さんが震える唇を突き出し、僕の顔へ寄せてくる。 焦点の定まらない瞳。 だらしなく開いた口元。 そこには、僕が知っている内気で優しい彼女の面影はない。 その瞬間、僕の記憶の底から、ある光景がフラッシュバックした。 (――違う。こんなの、後藤さんじゃない) 『あ、あの……』 それは、ライブハウスの片隅でのことだ。 いつものように奇行に走り、パニックを起こした後藤さんが、帰り際に僕を呼び止めた。 『わ、私の奇行に……一生懸命合わせてくれて……ありがとうございます……』 彼女は顔を真っ赤にして、蚊の鳴くような声で続けた。 『き、喜多ちゃんに……新入りさんが入ってから、前の私より明るくなったねって言われて……。そ、それ……新入りさんのおかげです……』 僕と目を合わせることすらできず、それでも精一杯の勇気を振り絞って伝えてくれた感謝の言葉。 あの時の彼女は、不器用だけれど、誰よりも誠実で繊細な女の子だった。 彼女の少しでも支えになれたことが、僕は本当に嬉しかったのに。 (あの時の純粋な感謝が……今はただの欲望の口実に……) 目の前に迫る巨大な顔。 今の彼女にとって、僕は感謝すべき仲間ではない。 自分を陽キャに見せるための便利なアイテムであり、欲望をぶつける捌け口でしかないのだ。 大切な思い出が、生々しい肉欲によって踏みにじられていく。 逃げようにも、粘液まみれの体は彼女の手のひらに張り付き、微動だにしない。 「んっ……」 唇が触れる。 その絶望的な距離。 ガチャン! 三度目の金属音が、スタジオの空気を切り裂いた。 「あれー? ライブハウスが呼んでた気がしたんだけど……」 そこに立っていたのは、ベースケースを背負った山田リョウ先輩だった。 彼女は地獄絵図のような惨状を見ても眉一つ動かさず、面白そうな玩具を見つけた子供のような目を僕に向けていた。 全裸に近い姿で床に転がる虹夏先輩と喜多さん。 パンツを下ろして恍惚としている後藤ひとりさん。 そして体液まみれの僕。 常人なら悲鳴を上げて逃げ出す惨状だが、この変人ベーシストは違った。 彼女の涼しげな瞳が、面白そうな玩具を見つけた猫のように細められる。 「……ふーん。面白そうなことしてるじゃん」 「リ、リョウ!? 見ないで! これは違うの!」 虹夏先輩が慌てて裸体を隠そうとするが、リョウ先輩は意に介さない。 ヌルヌルになった床を平然と歩き、後藤さんの手から僕をヒョイッとつまみ上げた。 「いいなぁ。私も混ぜてよ」 「あ、あわわ……山田さん……?」 リョウ先輩が僕を目の高さに持ち上げる。 その瞳は澄んでいて、狂気すら感じさせないほど理知的だ。 だからこそ怖い。 彼女はこの状況を理解した上で、ただの娯楽として消費しようとしている。 「新入り、ボロボロじゃん。……治してあげるよ」 「えっ? 治す?」 「うん。『胸の谷間で出すと元に戻る』らしいよ」 「適当なこと言わないでください!」 僕のツッコミなど聞こえていないかのように、リョウ先輩は着ていた古着のシャツを頭から引き抜いた。 バサッ。 現れたのは、装飾のないシンプルな黒いブラジャー。 その奥にあるのは、虹夏先輩のような骨感でも、後藤さんのような暴力的な質量でもない。 まさに美乳と呼ぶにふさわしい、均整の取れた美しい膨らみだ。 青白いほどに透き通る肌と、重力に逆らうハリのある曲線。 美術品のような完璧な造形が、僕の目の前に迫る。 「ほら、おいで」 ムニュッ。 「んっ……!」 僕はリョウ先輩の谷間に押し込まれた。 黒い布地と、その上にある剥き出しの素肌。 ひんやりとした体温が心地よく、同時に滑らかな弾力が僕の頬を包み込む。 彼女の胸は、形が良すぎて収まりが良すぎる。 まるで最初から僕を挟むために設計されたかのようなフィット感だ。 「んっ……新入り、ビンビンじゃん。私の胸、好き?」 耳元で囁かれる言葉に、背筋がゾクリとする。 彼女は僕を治療する気など毛頭ない。 ただ、この感触を楽しんでいるだけだ。 その時だった。 「こ、ここで乱入したら……パリピっぽい!」 後藤さんの叫び声が響いた。 乱交=パリピという誤った図式が、彼女を突き動かし続けている。 彼女は上半身のジャージを脱ぎ捨て、ベージュのブラジャー姿になると、リョウ先輩に向かって突進してきた。 「きょ、巨乳枠なら負けません! ま、混ぜてくださいぃぃーーッ!!」 ドスゥゥゥンッ!! 「うわぁっ!?」 衝撃が走る。 リョウ先輩の美しい胸に、後藤さんの規格外の胸が正面衝突した。 僕を真ん中にして。 「ぐ、ふっ……!」 温度差が凄い。 リョウ先輩のひんやりとした素肌と、興奮して高熱を帯びた後藤さんのブラジャーの布地。 冷たさと熱さ、滑らかな皮膚とざらついた繊維。 相反する二つの感触が、僕の全身をサンドイッチにする。 美的な均整と、暴力的な質量。 二つの巨乳の狭間で、僕は呼吸する隙間さえ奪われていく。 「あはっ、ぼっちデカすぎ。……邪魔だからブラ外そうか」 僕を挟んだまま、リョウ先輩が事もなげに提案した。 布地越しでも伝わる後藤さんの質量が、彼女の好奇心をさらに刺激したらしい。 「えっ!? は、はい! 陽キャはノーブラですよね!」 後藤さんが食い気味に頷く。 彼女の脳内にある偏った陽キャ像が、羞恥心を完全に麻痺させている。 二人の手が同時に背中へ回る気配。 カチッ、という小さな金属音が重なり、最後の防壁が解き放たれる。 ボヨンッ! 視界を覆っていた黒とベージュの布が弾け飛んだ。 四つの乳房が重力から解放され、ゼリーのように揺れ動く。 リョウ先輩の陶器のように滑らかな美乳と、後藤さんの風船のように膨れ上がった爆乳。 種類の異なる二つの果実が、露わな姿で僕の眼前に鎮座する。 「挟むよ、ぼっち」 「は、はいぃぃッ!」 逃げる間などない。 二つの巨乳が、再び僕を中心にして激突する。 ニュルンッ……!! 世界から色が消え失せた。 あるのは一面の肌色と、窒息しそうなほどの肉の密度だけ。 リョウ先輩のひんやりとした冷たい肌と、興奮で沸騰した後藤さんの高熱の肌。 氷と炎のように異なる温度を持つ肉塊が、僕の全身を隙間なく埋め尽くしていく。 「んっ……直接当たってる……」 「あぅ……山田さんのおっぱい……冷たくて気持ちいい……」 二人の乳首が、僕の顔面でつぶれ合う。 リョウ先輩の尖った先端が右目を、後藤さんの大きな乳輪が左目を塞ぐ。 視覚は完全に奪われ、代わりに聴覚と触覚が異常なまでに研ぎ澄まされる。 ドクンドクンと鳴り響く心音。 皮膚と皮膚が擦れ合い、汗と脂が混ざり合う湿った音。 そして、四方八方から押し寄せる逃げ場のない圧力。 「くっ、うぅ…………!」 苦しい。 けれど、もはや声を出すことさえ許されない。 柔らかいのに硬い。 流動的でありながら、鋼鉄の檻のように僕を拘束する肉の海。 酸素の代わりに、二人の濃厚なフェロモンを肺いっぱいに吸わされる。 リョウ先輩の涼やかな知性の奥にある湿度と、後藤さんのむせ返るような獣の熱気。 脳が焼き切れそうだ。 僕は人間としての尊厳を、この圧倒的な質量の前で剥ぎ取られていく。 「新入り、イッていいよ」 リョウ先輩が耳元で冷たく、甘く囁く。 それは許可ではなく、強制だった。 ギュウウゥッ……! 二人が同時に胸を押し付けてきた。 限界を超えた圧力が、僕の生存本能のスイッチを乱暴に蹴り上げる。 抵抗する意思など、とっくに肉の波に飲み込まれていた。 脊髄が跳ねる。 声にならない喘ぎと共に、僕の下腹部が決壊した。 ドロリ……。 熱い粘液が、とめどなく溢れ出す。 爆発というよりも、壊れた蛇口のような制御不能の垂れ流し。 白濁した液体がリョウ先輩の冷たい谷間と、後藤さんの汗ばんだ谷間の隙間に広がり、ヌルヌルとした接着剤となって肉壁を貼り合わせていく。 虚ろな目のまま、僕はただ精気を吸い上げられるだけの肉人形として、二人の胸の中で痙攣し続けた。 「……ふぅ。すごい量」 リョウ先輩が体を離すと、支えを失った後藤ひとりさんは「あぅぅ……」と糸が切れたようにその場へ崩れ落ちた。 刺激が強すぎたのだろう。白目を剥いてピクピクと痙攣している。 一方の僕は、重力に従って落下したところを、リョウ先輩の冷たい掌にパシッと受け止められた。 「汚しちゃったね」 彼女は僕の顔にへばりついた粘液と白濁を、親指の腹で丁寧に拭い取る。 その手つきは実験器具を扱うように慎重で、慈愛など微塵も感じられない。 いつもふざけている彼女の瞳から、悪戯っぽい光が消えている。 そこにあるのは、獲物を値踏みするような、底知れぬ真剣な光だ。 「……ずっと、これやってみたかったんだよね」 「えっ……」 リョウ先輩の顔が近づいてくる。 整った鼻筋。長い睫毛。 吸い込まれそうなほど透明な瞳が、僕を逃がさないようにロックオンしている。 冗談でも、気まぐれでもない。 彼女は僕という存在を、心底欲している。 その冷徹な熱視線を受けた瞬間、僕の胸に鋭い痛みが走った。 かつて屋上で交わした、あの日の一幕が脳裏をよぎる。 (――どうして。あの時は、あんなに透き通った関係だったのに) 『……新入りは物好きだね』 風の強い放課後の屋上。 リョウ先輩は、誰も聞いてくれないようなマニアックな音楽論や、独自の死生観を延々と語っていた。 僕はその不思議な世界観に惹かれ、ただ黙って相槌を打っていた。 『私のこんな変な話、最後まで面白がって聞いたの……新入りが初めてだよ』 彼女はそう言って、少し恥ずかしそうに、けれど本当に嬉しそうに微笑んだ。 『ありがと』 その一言に込められた、孤独な魂が共鳴したような感覚。 恋愛でも友情でもない、もっと精神的な深い場所で繋がれた気がして、僕は彼女を救いたいと心から思ったのだ。 (あの孤高の精神が……今はこんなにも俗悪な独占欲に堕ちている) 目の前のリョウ先輩は、僕の心を見ていない。 僕の話を聞いてくれた理解者ではなく、自分を満たすための便利な人形としてしか見ていない。 あの屋上の風のような清々しさは、むせ返るような臭いと体液の中に沈んでしまった。 「んっ……」 リョウ先輩の唇が、ゆっくりと開かれる。 ミントの香りが、僕の鼻先をかすめる。 これを許してしまえば、あの屋上の思い出さえも汚れてしまう。 (嫌だ……そんなの、あんまりだ……!) 僕が絶望に目を閉じた、その時だった。 「ずるいよリョウ!!」 凛とした叫び声と共に、金色の髪が視界を横切った。 虹夏先輩だ。 彼女はもう、何も身につけていなかった。 全裸の虹夏先輩が、僕とリョウ先輩の間に弾丸のように飛び込んでくる! 弾丸のように飛び込んできた伊地知虹夏先輩が、山田リョウ先輩の肩にタックルをかました。 その衝撃でリョウ先輩の体勢が崩れ、僕は宙に放り出される。 スローモーションのように回転する視界。 床に叩きつけられる痛みを覚悟して身を縮めた。 「新入りくん……私のこと、忘れてないよね?」 ふわり。 僕を受け止めたのは、甘いシトラスの香りと、吸い付くような白い肌だった。 喜多郁代さんだ。 彼女はすでに全裸で、火照った体を桃色に染めながら、愛おしそうに僕を抱きしめている。 「喜多、さん……?」 「さっきの……あの快感が忘れられないの。もう一度だけ、お願い」 彼女は僕の返事を待たずに、僕の体を自身の股間へと運んだ。 目の前に現れる、白く滑らかな秘部。 先ほどの行為で充血し、濡れそぼっているその入り口に、僕の両足が宛がわれる。 「待って! 私も混ぜてよ!」 横合いから虹夏先輩が滑り込んできた。 彼女もまた全裸になり、喜多さんと向かい合うようにして腰を落とす。 「先輩!?」 「新入りくんは、私が守らなきゃいけないの! ……私のお腹の中で!」 虹夏先輩の瞳が暗く淀んでいる。 彼女は喜多さんと競うように、自身の秘部を僕に押し付けてきた。 前方からは喜多さんの白い肌、後方からは虹夏先輩の健康的な肌。 二つの濡れた果実が、僕の下半身を挟んで密着する。 「挟みますよ……!」 「せーのっ!」 ニュルンッ……!! 「あがっ……!?」 異次元の感覚。 僕の下半身が、二人の秘部の隙間に飲み込まれた。 いや、隙間ではない。 二人は互いの入り口を押し付け合い、その僅かな空間に僕を強引に捻じ込んだのだ。 「んっ……! 温かい……!」 「あぁ……新入りくん、入ってきた……♡」 質感がまるで違う。 喜多さんの内壁はシルクのように滑らかで、吸い付くような粘り気を持って僕を誘う。 対して虹夏先輩の内壁は筋肉質で弾力があり、強い力で僕を締め上げてくる。 二種類の異なる愛液と体温が、僕の下半身をドロドロに煮込んでいく。 右足は喜多さんの胎内へ、左足は虹夏先輩の胎内へ。 股関節が引き裂かれそうな感覚と、左右から同時に溶かされる快楽が脳髄を焼き尽くす。 「(あ、熱い……! 境界線がなくなる……!)」 自分の下半身がどこにあるのか分からない。 二人の内臓の一部になってしまったようだ。 喜多さんの甘い喘ぎと、虹夏先輩の荒い息遣い。 それが頭上から降り注ぎ、下からは肉の脈動が直接伝わってくる。 「い、イくよ……!」 「出しちゃって……!」 二人が同時に腰を押し付けてきた。 逃げ場のないプレス。 僕の意思など関係ない。 脊髄が焼き切れ、魂ごと吸い出されるような強烈な吸引感。 喉が引きつり、声にならない絶叫が漏れた。 熱い奔流が、二人の結合部の中心で爆ぜる。 白濁した命の雫が、喜多さんと虹夏先輩の秘部を繋ぐ架け橋となり、ヌルヌルと溢れ出した。 「はぁ、はぁ……」 二人が離れ、僕は床に転がり落ちた。 指一本動かせない。 視界が霞み、意識が泥のように重い。 もう限界だ。これ以上は壊れてしまう。 「もっと……もっと陽キャに……!」 そのボロボロの体を、巨大なピンク色の影が覆った。 後藤ひとりさんだ。 彼女は焦点の合わない瞳で涎を垂らしながら、僕を無造作に拾い上げる。 そして、ためらうことなく自身の股間へと運んだ。 「新入りさん……私のナカで……!」 ヌプッ……。 重く湿った音が響く。 僕の下半身が、後藤さんの胎内へと沈んだ。 本日二度目の侵入。 相変わらずの底なし沼のような粘度。 まとわりつく肉壁は高熱を帯び、強烈な獣の臭気が鼻をつく。 逃げようともがく気力さえ、この圧倒的な湿度に奪われていく。 「独り占めは良くないな、ぼっち」 頭上から凛とした声が降ってきた。 見上げると、山田リョウ先輩が後藤さんの顔の上に跨るようにして、腰を下ろしてくるところだった。 「え……?」 「上は私がもらうよ」 目の前に、リョウ先輩の秘部が迫る。 綺麗なピンク色のひだ。 そこから透明な愛液が糸を引き、僕の顔に滴り落ちる。 抵抗する間もなかった。 ズブッ!! 「むぐぅぅぅーーッ!!??」 世界が暗転した。 下半身は後藤さんの胎内。 そして上半身、いや頭部は、リョウ先輩の胎内へ。 垂直ダブル・胎内回帰。 僕は二人の美少女を繋ぐ肉の管と化した。 「(く、苦しい……! 息が……!)」 酸素がない。 上からはリョウ先輩のフローラルで知的な香りを含んだ粘液。 下からは後藤さんの野生的で濃厚なフェロモンの沼。 二つの異なる匂いと味、そして温度が、僕という個体を両端から侵食していく。 「んっ……頭、入ってる……すごい異物感……」 「あぅぅ……足が……奥まで……」 二人の喘ぎ声が、骨伝導で直接脳髄に響く。 上からは冷たく滑らかな締め付け、下からは重く絡みつく吸引。 ヌルヌルの肉壁が蠕動するたびに、僕の身体は引き伸ばされ、境界線が溶かされていく。 人間としての形を保てない。 僕はただ、彼女たちの体液を循環させるための器官になり果てていた。 「(もう、だめだ……意識が……)」 限界を超えた刺激に、脳のヒューズが焼き切れる。 脊髄を駆け抜けるのは快楽などという生易しいものではない。 命そのものを搾り取られる恐怖と、絶対的な服従の悦び。 全身が弓なりに反り、硬直した。 声にならない絶叫が喉の奥で弾ける。 ――ドピュルッ。 魂が抜けるような感覚。 上と下、二つの胎内に向けて、僕の生命力が同時に噴出した。 白濁した熱い液体が、リョウ先輩の子宮口と、後藤さんの最深部に勢いよく叩きつけられる。 止めどなく溢れるそれは、二人の体内を汚染し、僕を完全に彼女たちの一部へと同化させていった。 真っ白な虚無の中で、僕は「個」としての死を受け入れた。 「……ポイッ」 リョウ先輩が無造作に腰を上げ、後藤さんがゆっくりと股を開いた。 粘着質な音と共に、僕はフロアの真ん中へ排出された。 仰向けに倒れたまま、身じろぎ一つできない。 全身が4人分の愛液と汗、そして僕自身が放出した大量の白濁でコーティングされている。 照明を反射してテラテラと光るその様は、もはや人間というより、使い古された肉色の玩具だ。 「……」 静寂。 しかし、すぐに重苦しい気配が四方を取り囲んだ。 ペタ、ペタ、という素足の音が近づいてくる。 重いまぶたをこじ開けると、全裸の巨人たちが僕を見下ろしていた。 喜多郁代、伊地知虹夏、山田リョウ、後藤ひとり。 かつて僕が憧れ、背中を追いかけた結束バンドのメンバーたち。 だが、その瞳に理性の光はない。 あるのは底なしの渇望と、歪みきった愛情だけだ。 「ごめんね、新入り君……」 喜多さんが、熱に浮かされた瞳で頬を染める。 「あの快感をもう一度味わいたいの……。私もう、前の自分には戻れない♡」 「新入り……」 リョウ先輩が、僕の体液がついた唇を艶かしく舐めた。 「まだ再現したいことがいっぱいある。手伝ってよ……一生かけて」 「新入りくんみたいな弱い男の子は……」 虹夏先輩が、暗い瞳の奥に狂気を宿して微笑む。 「私が守らなきゃいけないの! ずっと、私のお腹の中で!」 「私、もっと陽キャになりたいんです……!」 後藤さんが、涎を垂らしながら四つん這いで迫ってくる。 「新入りさん、手伝ってくれますよね……! 私のために……!」 「(あぁ……)」 僕は悟った。 もう、逃げられない。 元のサイズに戻ることも、ギターを持ってステージに立つ未来も、永遠に失われたのだ。 僕は一生、この結束バンドという名の、甘くてドロドロした檻の中で、彼女たちの慰み者として生かされ続ける。 「……」 4人の顔が、同時に近づいてくる。 東西南北、すべての視界が彼女たちの唇によって塞がれていく。 逃げ場はない。 拒絶する気力もない。 「(さようなら、僕の日常……)」 諦めと、底知れぬ快感への没入。4人の濡れた唇が、僕の全てを覆い尽くした。


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