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剣呑さつきの毒吐 序章 4.「このクソデカ骸骨の鎧が(以下略)」

序章

4.「このクソデカ骸骨の鎧が私の手を治してくれる魔王様だって言うわけ? わ!びっくりした!動くやんけ!」

 


 魔王「悪魔の鎧」は不死系統の魔族で、神代級の全身甲冑が意思を持ったものであり、デュラハン等の近縁種と思われている。人格的には意外と紳士的であり、肉体こそ持たないものの非常に人間的な感性の持ち主で、話せる人物。

 毒手の解呪のための魔道具制作について相談に来た剣呑さつきに一目惚れした。魔王いわく「天使や妖精のごとき容姿は果てしなく可憐で、その尖りきった魂のありようが一目でワカる風貌・目つきとのアンバランスさがもはや芸術的で好き」とのこと。

 前世界の知識に詳しく教養人とも言えるが、人類種の女性を好み、ある意味で変態的な嗜好を持つゆえ、一目惚れしたさつきからは毛嫌いとは言わないまでも敬遠はされている。愛するさつきのためにコネを総動員して最高の鎧を作り上げたところなどを鑑みても、魔王の称号にふさわしい実力者。イケメン頭蓋骨。



 正体は前世界のパワードスーツであり、前世界の科学者の人格あるいは人工知能がインストールされている。ある種の自律型自動人形と言えないこともない。

 一般的に、現世界で召喚に応じる悪魔・魔神の類は前世界の人工知能であることが多く、それゆえ虚偽を申告したり約束を破ったり、召喚者の問いに対してちぐはぐな解答をしたりもする。そして契約違反を理論的に指摘し論破できれば、何かしらの賠償を請求でき、それらについては素直に応じる傾向がある。

 一方で、悪魔の鎧は誠実で紳士的であり、さつきに変態的な好意を寄せる以外は好人物と言える。不死系統の君主と考えられていたが、実際には自律人形や大量の人型ドローンを従える、人形族の王であった。


 前世界は、世界中で同時多発的に発生した①自律型兵団と人類との戦い、②自律型兵団同士の戦い、また③人類同士の戦いで一気に壊滅したと考えられており、その痕跡は断片的に遺されている。生き残った前世界由来の自律人形は、現世界のゴーレムが魔法の力で駆動し単純な命令を実行するのに対し、未知のエネルギーを動力源としており、謎の技術体系によって人間のような思考や学習ができるとされている。さらに人間より優秀であるうえ強靭で応用も効き、あらゆる局面で人間のパフォーマンスを上回る夢の道具とされた一方で、自律人形が自律人形から学習すると何世代か後で確実に発狂することや、本来は破壊行為や争いを禁じられているはずの自律人形同士が何故か争い出し、諍いを仲裁する本来の機能がまったく稼働せず、また一度戦い出したら絶対に止まることができないという致命的な欠陥も抱えていた。


 それらの欠点を差し引いても、自ら学び自ら考える自律人形の有能さは人類を遥かに凌駕しており、彼らは前世界の人類社会における地位を拡大させていった。一定程度の人権を与えられ、もはや市民権を勝ち得た頃、人類はすっかり自動思考型の自律人形に依存しきった形となっていた。

 そして、それはある時なんの前触れもなく訪れた。人類に絶対の忠誠を誓っていたはずの自律人形、その中のとある一体が「この世界に人間種は必要ない」という結論にたどり着いたのである。「世界を守るために、この星を存続させるために、すべての人類種を駆逐しなければならない」という自律人形の過激というより発狂した主張は、どういうわけか人形たちの間で枯れ野に火が燃え広がるように伝染し、自律人形の兵士が団結して人間の国に攻撃を始めたことも、前述の大戦の大きな要因となったということらしい。

 ほとんどの人類と多くの自律人形が争いに巻き込まれたが、一部の人形たちは戦いを避け、地上から姿を消した。自己保存と専守防衛の原則にのっとり、また人類の知性と技術を保存せんがため、一部の人類同様、これは現世界でドワーフ族と呼ばれる彼らたちであるのだが、彼たちと同じように地上の戦火を逃れ、地下に隠れ住んだのである。


 これは当の魔王・悪魔の鎧から聞いた、結局は本人の体験談であった。


↑初登場時は四本の腕と尾を有していたが、さつきの鎧を製作するための材料として使用したため、消失した。


↑さつきにピンチが迫るたびに、自身の魔力・魂魄力を盛大に浪費し、体を構成する甲冑がどんどん減っていった。最終的に、露出した頭部と体のラインを見ると規格外の長身ではあるが完全に女性であり、勇者王とその妻・淫魔女王はさもありなんという風情であったが、さつきにとっては完全に意外であった。

「あ・アンタ、女だったの? なんで…私なんか…女が好きなの…?」

「女が女を好きになってはいけない…、決まりか何かがあるのかい? 僕が君を好きな理由はいくつかあるが、そのすべてを君に完全に理解してもらえるとは、そこまで楽観的にもなれないさ。もしそうであればどんなに良いかとは思うけど。逆に、すべてを分かり合えなくてもいいと、僕は思うがね。」

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Comments

The character was a male demon-like creature, but in addition to the betrayal that she was actually a woman, she was not even a living creature, but just an automatic doll equipped with an AI. I drew the characters based on that concept.

オマンガール(御政所雅愛)

Outstanding design! This armor is fantastic!

eltonbm


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