よい道具と上達
Added 2021-01-11 10:42:19 +0000 UTC昨今デジタルでイラストを描いていると聞くと、描き手は液タブで描いているのだろうな、と想像する方も多いと思います。
ですが私は昔ながらの板タブで描いていて、それももういつ買ったのか覚えていないぐらい年季の入った古いシロモノです。
デジタルイラスト入門用のシンプルなワコム製のもので、値段は確か1万円でちょっとお釣りぐらいだったように記憶しています。
何度か買い換えようと思ったこともあるんですが、根が貧乏性なのか、壊れてないし別に不便もないからこれでいいか……で、ズルズル使い続けているんですね。
イラストを教わっている先生に買い換えた方がいいよ、と一度アドバイス頂き、それなら本格的に買い換えを検討するか……と色々見ていたのですが、液タブは私の画力だとオーバースペック(と予算オーバー)だし、板タブはやっぱり壊れてないし……で、結局そのままになってしまっています。
あとにも先にも師匠のアドバイスで実行しなかったのはこれだけですね。
実は上達という方面から見ると、良いものを使った方がいいとは思ってはいるんです。
これに関しては少しおもしろい逸話があります。
昔の将棋の大名人がアマチュアに、『将棋が強くなりたいのですが、どうすればよいですか?』と聞かれました。
その時彼は決まってこう答えたそうです。
『よい盤駒を揃えて、それで勉強しなさい』
その心は?
例えばボーナスと貯金をはたいて、100万円の榧の足付き盤と、50万円の柘植でできた最高級の駒を買い揃えたとしますね。
それを目にした時、どう思います?
これで強くならなきゃ、自分は一体何のために高い買い物をしたのだ!とさぞかし日々の研鑽にも力が入ることでしょう。
どんなジャンルにも入門時に値段の高い良いものを買い揃えると、形から入って……とバカにする人がいますが……。
良いものを揃えてから物事に取りかかるとこういう心理も働くので、一概にダメとしたものでもないんですね。
まあでも日本には身の丈にあったものを、という良い言葉もあります。
自分の画力的にも収入的にも(苦笑)液タブやフラグシップ級の板タブは背伸びしすぎな気がするので、しばらくは今使っているものを大切に使いたいと思います。