メリークリスマス!!!…という事で、急遽、本日ちょっとの時間で書いた、超超短編のお話です。 前回までの、ファンタジアシリーズを読んでいただいている事が前提で書いてますので、そっちを読んでいないと、分からないかもです…。 勢いで、書いた短編になりますので、チェックもしていません。 誤字脱字も…。 すいません…ホントに勢いです。 クリスマスって事で…。 ・・・ ここは、異世界風俗店【ファンタジア】 風俗店といっても、この店は一風変わっている。 何が違うかというと、ここで働くキャストは皆、異世界ファンタジーに登場するようなそのキャラクター、つまり普通の人間の女の子ではないのだ。 とは言っても、もちろん実際にそんなものが存在するわけでない。 キャストは、キャラクターの着ぐるみを着ているのだ。 全身をタイツで覆い、マスクを被り、中身の人間を覆い隠す。 そして、そのキャラクターを演じ、成りきる。 「メリー!クリスマス!!」 12月24日、クリスマスイブの夜。 ファンタジアの営業終了後、キャストの皆がそのキャラクターのまま、クリスマスパーティーが始まっていた。 そこには、サキュバスにエルフ、人魚やケンタウロス、ハーピー、ラミアなど、様々な着ぐるみに身を包んだ女の子たちがいた。 彼女たちは格好こそそのままだが、仕事も終わったため既にオフモードとなっている。 つまり、もうキャラクターは演じておらず、素の自分に戻っているのだ。 「かんぱ~い!!」 乾杯をして皆、酒を飲み始めた。 彼女たちのマスクは、口で奉仕出来るようになっているため、ストローなら飲み物を飲むことも可能だ。 「こうして、みんなで過ごすクリスマスも悪くないね~」 「うんうん、そうだね」 「まあ…彼氏がいないってのもあるんだけどねぇ…」 「わ…私は彼氏いるけどね…」 「うそっ!?マジで!?」 そんな会話で盛り上がりながら、お酒が進んでいく。 多少のスナック菓子程度のつまみなら、マスクの口を通して食べることも出来る。 その光景は、何とも言えない不思議な光景だ。 見た目だけで言えば、幻獣や魔物といった類が集まって喋っている。 しかし、その会話の内容は、ごくごく普通の女の子たちの会話なのである。 しかも、会話をしているのにも関わらず、顔は着ぐるみのマスク、つまり口は動かないし、表情も変わらない。 傍からみれば、なんとも奇妙に映るだろう。 しかし、お互いのその姿に見慣れて、普段から会話をしている彼女たちにとっては、違和感なんてものは、かけらもないのだった。 着ぐるみを脱いでからパーティーをすればいいのではないか? 当然、着ぐるみを着ているのだから、色々不自由もある。 だとすれば、着替え終わってからのパーティーの方がくつろげるというもの。 しかし、この仕事に携わっている彼女たちだからこそ、この格好のままのほうが、ファンタジアらしくてよいのだ。 そんな特別な感覚に浸りながら、盛り上がる彼女たち。 ストローでお酒を飲んでいるせいか、テンションが上がっていった。 そんな時だった、盛り上がりを見せる彼女達に聞こえてきた声があった。 「ちょっと!!これ…おかしくない!?なんで私だけ!?」 どこかくぐもった声だが、強めの意見が聞こえてきた。 「ん?【朔耶(さくや)ちゃん】、何か言った??」 サキュバスを演じる娘が、ケンタウロスを演じる朔耶に質問をした。 「え?何も言ってないよ」 「そう、じゃあいいや」 すると、再びくぐもった声が聞こえてきた。 「じゃあいいやじゃなぁぁぁい!!!」 そのくぐもった声…それは、ケンタウロスの下半身から聞こえてきていたのだ。 「おかしいよぉ!!みんな、お酒飲んで楽しんでるのに、なんで、私はこのままなのぉ!!」 そう、ケンタウロスの下半身の後ろ足を担当する【那央(なお)】は、ケンタウロスの後ろ足としてその場にいたのだった。 彼女の頭部はケンタウロスの胴体の中、つまり未だ、視界ゼロの状況で、着ぐるみの中に包まれているのだ。 当然、お酒を飲むことも、おつまみを食べる事も出来るはずがない。 「あれ?やっぱりなんか言ったよね?」 「気のせいだよ、何も言ってないよ」 「ちょっとぉぉ!!不公平すぎるぅぅ!!」 那央は、ケンタウロスの後ろ足を必死にバタつかせ、猛抗議を見せた。 みんながお喋りに盛り上がっている所、ケンタウロスの後ろ足だけが、やけに動きを見せている。 「そっか…気のせいだよね」 「うんうん」 「くぅぅ!!!気のせいじゃなぁぁいいい!!こうなったら…」 那央が胴体の中から猛抗議をした、次の瞬間であった。 「んあぁっ!!」 朔耶から、喘ぎ声が漏れた。 「どうしたの朔耶ちゃん?」 「んぅっ!…ぁっ…お…お尻を…」 どうやら、那央が着ぐるみの中で、朔耶のお尻を責め始めたようだった。 「んうぅっ!ちょ…ちょっと…んぁ…那央…やめっ…やめて…」 「ん…そう言う事か、反撃で朔耶のお尻をね…」 着ぐるみの中での事態に気が付いたサキュバスが、ケンタウロスの背後にまわった。 「どうやら、自分が置かれている状況が分かっていないようだね…いけない【お尻ちゃん】…」 すると、サキュバスがケンタウロスのお尻に手を伸ばした。 「んあうっ!!」 ケンタウロスの胴体から、喘ぎ声が漏れてきた。 サキュバスの手は、ケンタウロスの後ろ半身の陰部を捉えたのだった。 ケンタウロスの後ろ半身がビクッと大きく跳ね上がるような動きをする。 「ちょ…ちょっと…それは…卑怯だよぉぉぉ!!」 ケンタウロスの胴体からくぐもった声が響く。 胴体に包まれ、足以外の自由を奪われた那央にとって、その魔の手から逃げる術はないのだ。 「面白そうな事になってるね♪」 「私も私も…」 エルフや他のキャラたちもこぞって、ケンタウロスの後ろ側に回り込み始めた。 「み…みんな…あの……や…優しくしてね……」 ケンタウロスの人間部分である朔耶が、恥じらいながらそう言った。 あまりにも可愛らしい一言。 周りを煽るには、充分過ぎるほどの可愛らしさと魅力。 そう言ったのは彼女ではあるが、実際に弄ばれるのは、後ろ半身の那央。 しかし、それが分かっていて、朔耶は可愛らしくそのセリフを放ったのだった。 「分かった、分かった、優しくして…あげるわけないよぉぉ!!」 襲い掛かる【魔】の手は数多。 そう数多の手が、ケンタウロスの後ろ半身に襲い掛かる。 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」 ケンタウロスの胴体の中から、悲鳴染みた叫び声が響き渡った。 「ファンタジアのパーティーは…これからよ…」 そうして、異世界風俗店ファンタジアのクリスマスパーティーは盛り上がりをみせるのだった。 ------------------END-----------------------------