住所を確認しました。 本当に、ここに娘に嫌がらせをしてきたという男子生徒が住んでいるのかしら? 学校にも問い合わせて聞き出した住所はほぼ廃墟と言っていいボロアパートでした。 いざ家の前までやってくると怖気付いてしまいますが、相手は娘が嫌がっているのにしつこく言いよる最低の男です。このまま放置しておけば、娘が傷ついてしまいます。 インターホンを押しましたが、壊れているのか音が出なかったのでドアをノックしました。 ゴソゴソと物音がして扉が開くと、清潔感のない男が出てきて思わず顔を顰めてしまいました。 「横宮? じゃないな。横宮の姉ちゃん?」 にちゃにちゃと聞こえる声は聞くだけで嫌悪感を掻き立てられます。こんな声で毎日告白をされていた玲奈の辛さを今更ながら実感しました。 「私は、玲奈の母親です」 「マジで?」 男はそう言うと、じろじろと舐めるような視線を私の全身に浴びせて来ました。 「娘にもう近づかないでください。娘が嫌がっています……」 「いいよ。玲奈にはもう近づかないよ」 思ったよりあっさりした返事を聞いて、もしかしたら話の通じる人なのかとも思いました。勘違いでした。 「その代わりさ、あんたが俺と付き合ってよ。もちろんセックスを前提としたお付き合い」 咄嗟に逃げようとしました。 しかしだめでした。腕を掴まれて、部屋の中に投げ込まれてしました。カビ臭い布団の匂いは、すでに平穏な日常から逸脱していることを実感させるには十分でした。 「俺の名前は一郎な。あんたは?」 そう言いながら、男は私の胸や股を弄ってきます。 「なんだよ。もうびしょ濡れじゃん。そんなに楽しみなの?」 「違います。漏らしちゃっただけです」 「ふ〜ん、漏らしちゃうくらい嬉しかったんだ。で、僕たちで付き合うってことでいい? 早く恋人エッチしたいんだけど。断ってもいいよ。明日学校で横宮レイプするから」 私は悟りました。この男を怒らせてしまった時点で、すでに終わっていたと言うことを。さらに言えば、玲奈がこの男に目をつけられた時点で手遅れたったことを。 「勝負を、してください……」 「え?」 「私と、セックスバトルをしてください。もし、私が勝ったら私があなたの彼女になってあげます。その代わり娘には手を出さないでください。もし、私が負けたら私が娘を説得してあなたと付き合うようにします。娘が納得するまでは私が代わりにセックスをします」 この状況での最善の条件だったと思います。私が勝てば娘は守られますし、私が負けても娘がゴネ続ける限り娘は安全です。 「だめだな」 しかし、現実は非情でした。 「だって、どちらかと付き合えるのはもう決まってることじゃん。付き合えるじゃなくて、オナホ妻になるならいいよ」