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ミケ空
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The Revenge of the Muscles!!! ~ オレの筋肉に負けはねえ!

 二神樹。


 水瀬慧と同じ天祥学園の学生にて、バスケ部の主将。慧の数少ない親友の一人。紆余曲折あり、バスケ部からFNのボクサーへと転身した樹は。

「樹…」

「慧…!」

 試合を終え、慧に想いを伝え。FNの恒例と言わんばかりに、リングの上でその愛を確かめ合った。

「樹…樹…!」

「ああ、慧…!ずっと…こうしていたかった…!」

 スポットライトが輝くリングの上、艶やかな声色を上げる慧。そんな慧を優しく、そして力強く抱きあげる樹。———重なる二人。そんな二人を忌々しそうに見つめる影が3つあった。

「…おい、圭太」

「んだよ」

「いいのかよ。あの樹とかいう爽やかイケメンヤローはテメーがぶっ飛ばしたやつだろ?なのにあっさりリベンジ決め込まれて、おまけにこんな姿見せつけられて…!」

「ひひっ…俺らブラックブラッドが踏み台扱い…いいのかよ、圭太」

「………気には食わねえ。けど…あいつの、樹の強さは…本物で…オレなんかじゃ…」

「ひひっ!ばーか」

「あ?んだよ、晃樹」

「俺達はチームだろ?ひひっ!…圭太がマジで勝ちたいって言うなら、手伝うっつーの。なあ、信二?ひひっ!」

「もちろんだっぜ!ぎゃっはははは!…圭太をぶっ飛ばした爽やかイケメンヤローの顔をもう一度歪ませる!楽しそーじゃねえか!」

「…晃樹…信二…」

「よし、圭太!あの爽やかイケメンヤローに目にもの、見せてやろうぜ?オレらチーム・ブラックブラッドに逆らうとどうなるか…!」

「ひひっ!圭太をもって思い知らせてやる…ってな!リベンジをさらに返してこそ俺等ブラックブラッド…ってな?」

「何より、圭太!お前の筋肉は負けたままでいられるほど、情けねーもんじゃねーだろ!」

「っ!そうだ…そうだな、信二!晃樹!」

「っしゃ!わかったらこんなラブラブ漫才を見るのはやめだ!早速!3人でトレーニングと行こうぜ!」

「ひひっ!俺が完璧なプランを立ててやるってな?ひひひひひっ!」

「ああ!やってやるさ!オレの筋肉!もっともっと唸りを上げて見せるぜ!へへへへっ!そんでもって!あの、爽やかイケメンヤローの樹!あいつをもう一回ボクサーとしてブチ犯す!」



 吉崎圭太のランクは下級ランカー中位。FNのボクサーの中では下から数えた方が速い部類だ。理由は簡単、圭太の好きなことは筋トレであってボクシングではないからだ。…今までは自身の体を鍛える事ばかりで相手を殴るトレーニングはケンカ程度しかしてこなかった。だからこその下級ランク中位。けど、今は違う。

「ひひっ!んじゃ、圭太。これが信二と考えたトレーニングメニューだ」

「おう!…って、やっぱ筋トレは少ねぇな」

「ぎゃっはははは!当然だっつーの!テメエは筋トレばっかし過ぎなんだよ!けど、逆に言えば筋肉っつー基本はできてる…でよかったか、晃樹?」

「ひひっ!その通り…!俺達3人の中で一番フィジカルが出来上がってるのが圭太…だからこそ、ボクシングを鍛えればその強さは…!これであのイケメンヤローも攻略可能だぜ?ひひひひひっ!」

「お、おお…!やってやるぜ!」

「んじゃ、早速やろうぜ!まずは…なんだっけ、晃樹?」

「信二、きっちり覚えとけっつっただろ?ひひひひひっ!…まずはスパーリングからだな」

「っつーことだ!圭太!リングに上がれ!きっちり!オレらで鍛え上げてやるぜ!」

「おう!…へへへへへっ!燃えて来たぁッ!」

 こうして始まったチーム・ブラックブラッド———通称ブラブラ団での打倒樹に向けた過酷なトレーニング。とはいえ、偉そうにプランを組んだ信二も、晃樹も。二人ともさほど強いわけではない。だが、友情の力とでもいうべきか。 

「オラァッ!圭太、喰らえ!オレの必殺!黒血ぅッ!」

 ドッボオオオオォォォッ!

「がっ…!?あ…ぐ…!まだ…だ…!」

「お、いいじゃねえか!気合入れろ!」

「ひひっ!…圭太、もっと足も使え…信二に追い詰められるなっての…!」

「ぐっ…わか…った…!」

 筋トレに気合を入れ、しっかりとしたフィジカルが出来上がっていた圭太は毎日毎日、信二と晃樹との特訓で見る見るうちに強く、頑強へと成長をしていく。

「オラ、圭太!もうへばったか!?ぎゃはははははは!」

「く…そ!負けるか…!」

「ひひっ!いいじゃねえか、圭太!んじゃスパーリングの次は大好きな筋トレだっぜ?」

「ま、マジか…!」

「ひひっ!オラオラ、もっと追い込んでみろっての」

「圭太、オレが付き合ってやる!…一緒に行くぜ!」

「…おう!負けられるかっつの!」

「っしゃ!打倒爽やかイケメンヤローだぜ!」

「うおおおおおおおおおっ!」

 二人のトレーナーが献身的だったこともあってか、圭太は音を上げなかった。普段なら好きな筋トレ以外は面倒くさいとやらなかった圭太。そんな圭太は晃樹と信二のしごきに向き合い、必死に汗をかく。そして、強く、強く、強く。樹を倒すために日々、努力を重ねた。



 ———そして、一か月が経つ頃には。

「ふんっ!…どうだ!」

「おー!すげーじゃねえか、圭太!」

「ひひっ!またバルクアップ…!すっかりでかくなったなあ?」

「ぎゃっははははは!デカさだけじゃねーぜ、晃樹!圭太はボクサーとしても強くなった!」

「へへっ!お前らのおかげだぜ!…けど、まだまだだ。もっと、もっと行くぜ!」

「おうよ!打倒爽やかイケメンヤロー!

「ひひっ!圭太の拳があいつの腹をぶち上げることを想像しつつ…!」

「やるぜ!」

 すっかりと。漢らしく、雄らしく。見た目もさらに筋肉により頑強となり、ボクサーとしても強くなった圭太は今日も拳を振り続けた。…いつか、自分にリベンジを決め水瀬慧との愛を見せつけた二神樹に下剋上を決めるため。

「うおおおおおおおおおおおっ!見てろ!いつかあの爽やかイケメンヤロー!オレの拳でわからせてやるぜえぇぇぇッ!」

 圭太は今日も、雄たけびを上げると信二と晃樹と共に、自らを鍛え上げるのであった…。





 レディィィィスッ!エェェンドッ!ジェントルメェェェェェェンッ!

 きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!樹ぃぃぃぃぃっ!

 待ってたぁぁぁぁぁぁ♡

 FN、第3メインリング。その日、会場は珍しく女性客の姿が多く見られた。———その狙いはもちろん、二神樹。「爽やかイケメンヤロー」とブラブラ団の連中に言われるだけあり、樹は学園内外問わず「美形」「イケメン」と称される類の人間であった。爽やかな甘いマスク。バスケ経験であるからかのすらっとした高身長。おまけにその性格も明るく、嫌味がなく、それでいて優しいとまさにパーフェクト。…そんな樹の姿を見ようとやってくる女性客が多い中。

「樹!頑張って!」

「おう、行ってくるぜ、慧!」

 樹は彼の想い人、慧にぐっと拳を上げるとウィンクをして見せる。

(…負けらんねーよな。慧が見てるってだけでも!)

 樹は気合を入れ。



 バンッ!と胸前でグローブを叩きつけた。———その時だった!

 バァンッ!

 第3メインリングと控室をつなぐ扉が大きな音を立てる!そして、そこから現れたのは———!

「…へへへっ!行くぜ!うおらぁぁぁぁッ!」

 ダッシュ。そして、華麗な跳躍!———リングの上に現れたその男は———!

 ダンッ!

「よお。久しぶりだな、樹…へへっ!」

「なっ…!?」

 吉崎圭太。二神樹の初戦の相手。ボクシングに慣れない樹を圧倒し、FNの厳しさと負けたらどうなるかをその身をもって叩き込んだ樹の因縁の相手。そんな圭太に樹はリベンジを果たし、今日。再び圭太からのリベンジマッチを申し込まれ、OKをしたのだが———

「おまえ…圭太…か…!?」

 樹はその目を大きく見開く。…当然である。以前は筋肉質であれどバスケ、そしてボクシングで鍛えた自分もそれほど引けは取らない体をしている、そう思っていた。だが、今の圭太はあの頃よりも一回りも、二回りもバルクアップ。さらに、以前とは違うその眼力の精悍さ———

「へへへへへっ!」

 バァンッ!

 全身、みなぎる筋肉に包まれた圭太は胸前でグローブを叩きつけるとにいっと笑みを浮かべた。

「よお、樹。あの時の借り、返しにきたぜえ?」

「うっ…!」

 思わず息を飲む樹。まだ拳を重ね合わせている訳でもないにも関わらず、あまりにも筋骨隆々となり、その迫力も増した圭太に樹は思わず、一歩たじろいだ。

「ぎゃっはははは!見たか、圭太の筋肉ぅっ!」

「ひひっ…!前と同じと思うなよ…!」

 観客席からヤジを飛ばすブラブラ団の信二と晃樹も合わさり、樹は思わずゴクリ、と唾を飲み込んだ。

(———自分に勝てるのか、こんなにもパワーアップした圭太相手に…!)

 そんな思いがよぎる…が!

「樹!」

「ッ!」

「負けないで!樹なら勝てる!」

「慧…!…だよな、ビビってちゃあカッコ悪い!」

 想い人の声に我に返った樹もまた、圭太同様にバンッ!と胸前で拳を叩き合わせた。

「おい圭太!…ずいぶん鍛え直したようだな?けどな!それだけで勝てると思うなよ!」

「へへへへへっ…!なら、とことんまで殴り合おうじゃねえか!テメエのそのすかした顔、ぶっ潰してやるぜ!」

「オレは…負けない!慧の為にもッ!」

 二人はギリッ!とにらみ合うとコーナーへと戻り、マウスピースを嵌めると二人はほぼ同時にすうっと深呼吸。…そして。

 カーンッ!

 Box!

 甲高いゴングの音。そして、レフェリーの声が響き渡ると、リベンジマッチの火ぶたが切って落とされたのであった!





 カーンッ!

 ゴングが鳴り、グローブタッチ。二人は距離を取りながらもファイティングポーズ!そして、先に動いたのは———!

「先手必勝!行くぜ!」

 ダンッ!

 樹!樹はバスケで鍛えた脚力で圭太へと一瞬で接近!そして———!

「シィッ!」

 バスバスッ!バスゥゥゥッ!

 ワンツー、そしてフック!樹はその拳に確かな手ごたえを感じると———

「ぬぅんっ!」

「っと!」

 タンッ!

 すぐさま反転、バックステップ!樹は圭太の大ぶりな一撃を余裕で躱し再び距離を取ると、にいっと笑みを浮かべた。

(っしゃ、行ける!最初は筋肉にちっとばかりびびったが…!このまま攻め切ってやるぜ!)

 ダンッ!

 樹は再びすぐさま反転!そして———

「おっと、こっちだぜ!」

 今度は横から圭太に接近!

「ふんっ!」

「当たるかッ!」

 樹は圭太の唸るようなフックを軽くダッキング!バスケで鍛えた身軽さであっさりとそれを躱すと同時、一気に中へと入り込むと!

「このまま!ぶっ飛ばしてやるぜ!オラァッ!」

 バスバスッ!バスゥッ!バシィィィッ!

 ラッシュ!樹は得意のヒット&アウェイを駆使すると、無数のパンチを浴びせる!

「シッシッ!シィッ」

 バスバスバスゥッ!バキィィッ!

「ぐっ…!?」

 樹のあっという間の猛攻に、圭太はガードを上げ、たじろぐ様子を見せる。そして!

「まだまだ行くぜ、圭太ッ!あの時と同じように、リングに這いつくばらせてやらぁッ!」

 ドスドスゥッ!バスゥッ!バシィィィィッ!

 樹は休むことなく、圭太にラッシュを浴びせるのであった。



(よし…!)

 ラッシュを浴びせながら、心の中で少しの安堵感。———体格の差、というのは思いのほか精神に来る衝撃が大きい。最初はあまりにもバルクアップした圭太に少しだけ怖気づいたが。

「オラァッ!」

 バスバスバスゥゥッ!

(オレのスピードについてこれねえようだし、このまま押し切ってやるぜ!…へへっ!楽勝!)

 圭太が自分の足に全くついてこれないことを悟ると、樹は一気に仕留めにかかった!…その時だった。

(…あまり気を抜くなよ、樹)

(空!)

 樹の内面に潜む、もう1人の樹———空が樹に声をかける。

(んだよ、今いいところなんだ!止めんなよ!)

(あの筋肉を舐めるな、樹)

(ああ!?そーは言うけどよ!オレの圧勝だぜ!?見ろよ!)

「シッ!」

 バスバスゥッ!バシィッ!ドムゥゥッ!

「……!」

(オレのラッシュに圭太は防戦一方!負けるはずねえぜ!)

(お前のパンチが効いていれば、の話だろう?あの筋肉の鎧は…!)

(安心しろっての!オレ、パンチ力にも結構自信あんだぜ!だから…大人しく見てろッつの、空!)

(…忠告はした。あとは知らないからな)

(任せろっての!仕留めてやるから見てな、空!)

 空のため息がどこかで聞こえる。樹は空の忠告を無視すると———!

「トドメ、刺してやるぜ、圭太ッ!…シィッ!」

 ドッムゥゥゥゥゥゥゥッ!

 試合開始1分!強烈なラッシュを浴びせ、フィニッシュに突き上げるようなボディーアッパー!…樹の赤いグローブが圭太の腹を捉えると、樹はにいっと笑みを浮かべた。…そして。

「オレの勝ちだぜ、圭太。今のボディーは…!」

 流石に耐えれねえだろ?———樹がそう言おうとした、その時だった!

「…へへへっ!」

「ッ!?」

 圭太の口角がにいっと上がる。…そして!

「ふん!」

 ドスゥゥゥゥゥッ!



「うぐっ!?」

(な…んだ、これは…!?)

 決めたと思い、足が止まった樹の腹に圭太の拳が一閃!———まるで岩のような硬い拳が言う気の腹へとめり込むと、樹は崩れる、のではなく、圭太のパンチに体をくの字にしながら吹き飛んだ!そして!

 ドダァァァンッ!

 Down!

「ぐあっ…!?」

 樹はリングの上、大の字に倒れるとごほごほとせき込んだ! 

(なんだ…あの圭太のパンチ…!?腹が…苦しい…!)

 あまりの威力にじわり、と冷や汗が浮かび上がる樹。———圭太はそんな樹の前に仁王立ちをするかのように立ちふさがった。

「へへへへっ!…なんだよ、樹。もっと重いかと思ったが…ぜんっぜん効かねえなあ、樹?」

「ッ!」

「どうした樹。…立てよ」

 ギンッ!

 圭太の目がギラリと輝き、樹の心が震える。…その瞬間!

「あ…あ…!?」

 樹の声が上ずり、その体が震えた。———開幕、散々に足を使いかく乱し、圭太の体にこれでもかとラッシュを浴びせた。その顔にも、腹にも。とことんまでにパンチを叩き込んだ。叩き込んだはずなのに———圭太のバルクアップした体には痣どころか赤身一つもついていない。

(ま…じか…!?)

 樹の心がさらに震えあがる。———そして。

「オラ、どうした樹」

「ッ!」

「立てよ。…もうカウント4だぜ?それとも…もう立てませーん!って不様に命乞いでもしてみるか?へへへへっ!」

「う…ッ!」

 圭太の放つ圧倒的なまでの強者のオーラ。樹はそれに飲まれながらも何とか立ち上がり、カウント8。

「樹ッ!負けないで!」

「ッ!慧…!」

(…そうだ!慧が…慧が見ている…!慧…!)

 樹は想い人の声援を受け、気合を入れなおし、ファイティングポーズを取り直すも。

 ———Box!

「…へへへへっ!んだよ、よく見たら大した事ねえ筋肉だなあ?」

 ギシィ…ギシィ…!

 試合再開。だが、圧倒的なまでの筋肉の塊の圭太は、ノーガードで樹へと真っすぐに歩いてい来る。

「くっ…!この…!」

 バスバスバスゥッ!ドムッ!バシィィッ!

 樹は無我夢中でノーガードの圭太にラッシュ!これでもかとラッシュを浴びせるも———

「効かねえんだよッ!オラァッ!」

 ドッボオオオォォォォッ!

「がっ…!?」

 圭太の拳が一閃!樹の腹をボディーアッパーで貫き———

「オラよっと!」

 バシィィィィィッ!

「———ぐっ!?」

 その顔面にストレート!樹は強烈すぎるパンチに思わず足をもたつかせながら吹っ飛ぶと———

 トスッ

「ッ!」

 樹はその背にコーナーを背負う!そして!

「オラッ!」

 圭太のストレート!赤いグローブが自分の顔面に迫る瞬間!

「くっ!」

 ドゴグシャァァァッ!

 ———樹は何とかダッキング!圭太の拳はコーナーに当たり、めり込み、破壊される音が響き渡り。

「なっ…!?」

 …樹が思わず、その音に、拳がコーナーを破壊した、という事実に思わず息を飲んだ、その瞬間!

「おっと、よそ見してんじゃねえぜえ?」

 ガシッ!

「ッ!」

 圭太はクリンチ!樹を捕まえ、あっという間に樹の体に組み付くと———!

「オラオラ、今までの借り、返してやるぜ!」

 ドスゥゥゥッ!

「———あ…がっ…!?」

 樹の腹にクリンチの超至近距離からのボディーブロー!———まるで腹を突き破るかのような衝撃に樹が思わず目を見開くと———

「へへへへっ!」

 ドスゥッ!ドスゥッ!ドッスゥゥゥゥッ!

「———ッ!!!」

 続く連発!圭太のクリンチボディーに樹は思わず息を詰まらせた!…そして!

「へへへへへっ!まだ終わらねえぜえッ!」

 くんっ!

 圭太は樹を組み外すと、樹を再びコーナーに押し込んだ!そして!

「オラァァァァァァッ!」

 ドッボオオオォォォォォッ!

「———がっ…はっ…!?」

「オラオラオラ…オラァァァァァッ!」

 ドムゥッ!ドムゥッ!ドムゥッ!ドッムウウゥゥッ!

 コーナーにくし刺しにするような、圭太の執拗なボディー!

「が…あっ…!?」

 パンチがめり込み、腹筋が一瞬にして破壊される。———呼吸ができない。腹が痛いを通り越して熱い。…苦しい!

「あ…ぅ…ッ!」

 樹は目を見開き、体をくの字に曲げ、本能で必死に震える体を支えようとした———その瞬間!

「オッラァァァァァッ!」

 ドッゴオォォォォッ!

 更なる圭太の一撃が樹の腹を突き上げる!

「ごはっ…!?」

 樹は体を完全にくの字に曲げ、腹を押さえ。

「あ…が…!?」

 よたよたと足をもたつかせ、倒れようとしたその瞬間!

「おっとぉ?まだだぜえ?」

 ガシッ!

「ッ!」

 再びのクリンチ!圭太は倒れる樹をわざと支え———

「へへっ!楽には…させねえぜぇッ!」

 向きを変え、コーナーを背負わせないように樹をプッシング!樹をリング中央へと押し戻すと———!

「っしゃあ!喰らい…やがれぇぇぇぇッ!」

 ダンッ!バッキィィィィィィィィィッ!

 鋭く踏み込んだ圭太の鋭く、重いフックが無防備になった樹の顔面に突き刺さった!

「———ッ!!!」

 息もできず、横殴りされた樹はまるでプロペラのように回転しながら吹っ飛び———!

 ドッタァァァァァンッ!

「が…は…ッ!」

 リングにきりもみしながらダウンをすると———!

「っしゃあああああっ!見たかあ!へへへへっ!」

 っわぁぁぁぁぁぁぁッ!

 圭太のまさかの圧倒的な反撃ののろしに観客たちは声援を送るのであった。





「やるじゃねえか、圭太のやつ!ぎゃははははは!」

「ひひっ!俺達が鍛え上げたんだぜえ?あんなイケメン優男なんか敵じゃねえ…ってな。ひひっ!」

 カウントが進む中、圭太のパワーアップに思わずガッツポーズをとる信二と晃樹。…そんな中。

「へへへへっ!どうだ!オレの強さ!そして、この筋肉!」

 圭太はダウンし、倒れた樹の前でポージング。

「く…ぅ…!」

 かろうじて目を覚ました樹は必死に体を起こし、その目に入ったのは———

「へへへへへっ!オレの筋肉に負けはねえ!」

 力こぶを作り、胸筋をぴくぴくと動かしたり、腹筋に力を入れシックスパックを見せつける圭太の姿!

(ぅ…ぁ…!なんだ…これ…!?)

 そのあまりの筋肉に樹は思わず怖気づく。———空の言葉。パンチが効いていれば。その言葉の通りだった。圭太の筋肉の前で樹のパンチは無力に等しい。

「どうした、樹!オレの筋肉に見惚れたか?」

(勝て…ねえ…!こんな…!)

 にいっと歯を光らせる圭太。樹の体の震えが止まらない。———その時。

「ぎゃははははは!いいぜ、圭太!」

「ひひっ!そのままビビらせたらさあ…?そいつのだーいすきな、お姫様の前でがっつりパコっちまえよ…ひひひひひっ!」

(…ッ!)

 セコンド代わりの二人の下品すぎる言葉に、樹の目に光が戻る。

(…そうだ。慧が見ている。こんなところで、だっせえ真似、見せられるかよ!)

 カウント8。樹は立ち上がるとぐっとファイティングポーズ。

「…へへっ!そうこなくっちゃなあ!まだまだ、その顔、殴らせろよ!」

「…はあ…はあ…!やって…みろよ…!オレは…!」

「諦めねえ、ってか?そいつはな…オレのセリフなんだよ!」

 ダンッ!

 立ち上がった樹に圭太は真正面からステップ!

「くっ!」

 樹は自慢の足でなんとか、距離を取ろうとするも———

「く…そ…!」

 腹が痛み、足が動かない!

「へへっ!どうしたどうした?さっさと逃げねえと…!」

「ッ!」

「また腹をぶち上げちまうぜえ!」

 ドスゥゥッ!

「くっ!」

 樹は圭太の重い一撃をなんとかブロックするも———

「へへっ!顔面が…がら空きだぜえ!」

 バシィィィッ!

「うぐっ!?」

 圭太のジャブ!本来であれば軽いはずのそのパンチも圭太の筋肉では致命傷!樹は顔面を潰されるとふらり、とし———

「シッ!シッシッ!」

 バスバスバスゥゥッ!バシィィッ!

「んぐっ!?」

 今度は圭太のラッシュ!

「へへへへっ!オラオラ、どうしたどうした!」

 バスゥッ!バシィッ!バキィッ!

「あっ…がっ…!?ぐぅ…!」

 圭太の拳が樹の顔面を集中的に殴りつける!———赤いグローブが頬を殴り飛ばし、鼻っ柱を潰し。

「へへへへへへへへっ!」

 バキィッ!バスゥゥッ!バシィィィッ!

「が…はっ…!」

 樹の整った顔が、圭太のパンチによってどんどん、どんどんと変形をしていく。そして!

「うおらぁっ!」

 バウゥゥゥッ!

「うぐあっ…!?」

 圭太のストレートが一閃!あまりにも重すぎる一撃に樹は再びふらり、と足を持たれつかせると———

 トンッ!

「ッ!?」

 再びコーナー!樹がその背を預けた、その瞬間!

「今度は…逃がさねえぜぇッ!」

 ダンッ!

 圭太は鋭くステップ!力強く、まるで重戦車とでも言えるような巨体が迫った———その瞬間!

 バッキィィィィィィィィィッ!




 樹の赤いものが付着した白いマウスピースが宙を舞った。圭太のステップインからの強烈な右ストレートが樹の顔面を潰し、その拳はコーナーポストと樹をサンドイッチ!みりっ!という音が再びコーナーポストから聞こえると。

「———ぁ…ぐぁっ…!」

「…へっ!」

 ドサァァァァァッ!

 樹はそのまま、ずり落ちるようにリングへとダウン!

「…顔だけの雑魚野郎がッ!へへへへへへっ!」

 圭太はトラッシュトークと共にガッツポーズ!———両腕を上げると、顔面を何度も殴り飛ばし付着した樹の血液がぱらりと舞い上がりリングを赤く点々と染める。その様に会場はさらに盛り上がった!

 うおおおおおおおっぉぉぉぉぉっ!

 圭太ぁぁぁぁっ!いいぞぉぉぉッ!

 ———会場に溢れんばかりの圭太コール。かつて、樹に一方的に嬲り倒された圭太の快進撃に会場の誰もが圭太の拳と、その筋肉に魅了される。

「へへへへへへっ!オラオラ!どうだ、オレの筋肉!爽やかイケメンヤローなんざ…敵じゃねぇぜぇッ!」

 そして、圭太はこれ見よがしにマッスルポーズ!信二、晃樹と共に鍛え上げた上腕二頭筋や腹筋、様々な筋肉を見せつけるようにポージングすると、

「へへっ!どうせオレが勝つんだ!こんなもんも…もういらねえよなぁッ!」

 バッサァァァァッ!

 筋肉を見せたがる圭太は、ついに自分のトランクスまでも破り捨て!

「へへへへへっ!滾ってきたぁッ!」

 その巨大すぎるそれを見せつけるかのようにポージングを観客たちに見せつけると、圭太の巨大すぎるそれはぐんぐんとそそり立ってきた!

「おいおい、何してやがんだ、圭太のやつ。…確かにあいつ、見せたがりだけどよお」

「ひひっ…!でも…」

 うおおおおぉぉぉぉぉッ!

 あきれる信二に対して、会場はさらに盛り上がる一方!圭太の雄々しい筋肉!そして、雄々しく、太く、黒くそそり上がった巨大すぎるそれに会場のほとんどは一瞬にして魅了され、歓声を上げ———

「この盛り上がり…ひひひひひっ!あいつと俺達の努力は正解だった…っつーことだな?」

「…ま、そーゆーことか。…おい!圭太!その爽やかイケメンヤロー、さっさとブチ犯しちまえ!ぎゃはははははッ!」

 信二、晃樹の声援も受け、圭太はさらに筋肉をムキッと見せつけ、その巨大すぎるそれをべちんっ!と腹筋を叩きつけるまで勃起させたその時———

「う…く…そ…!」

「おお?」

 ———樹の闘志は、まだ消えていないのか。ちらとリングサイドを見つめると、歯を食いしばりながらもふらふらと立ち上がろうとする。

「へへへっ…!」

 圭太はそんな樹に大股で近づくと、その顎をくいっとグローブで持ち上げる。

「オレに勝てると思ってんのか、あぁ?」

「…ッ!」

 圭太の鋭い目が、威圧が。樹の心を切り裂く。…樹は恐怖でわなわなと震えながらも。

「負け…ねえ…」

「あ?」

「負けられ…ねえんだよ…オレは…慧の前で…負けたく…!」

 樹はそう言い放つと、震える手で圭太の手を弱々しく払いのける。

「ふん」

 圭太は、そんな樹に少しだけ口角を上げてみせると。

「舐めてんなよ、顔だけの雑魚野郎が」

 もにゅっ!

「ッ!?」

 樹の股間をグローブで掴み上げる!そして!

「へへっ!こんな場面で勃起もしねえ軟弱者が…オレに勝てると思ってんなよッ!」

「く…ぅ…!」

 樹は立ち上がる。だが、圭太のラッシュで顔も腹も潰された樹はその足もおぼつかずフラフラ。

「く…そ…!」

 何とか拳を上げ、ファイティングポーズをとるも———

「オラオラ、爽やかイケメンヤローの処刑の再開だぜ!へへへへっ!」

 ダンッ!バキィィィィッ!

「ぐっ!?」

「へっ!頭ばかり守ってっと…!腹ぁ潰されるぜえ!」

 ドムゥゥゥゥゥッ!

「ごはっ…!」

 すでに満身創痍な樹はガードもろくにままならず、意識をふらつかせる。

 バスゥッ!バキィッ!ドスゥゥッ!

「ぅ…ぁぐ……ごほっ…」

(ち…くしょう……け…い…) 

 もはやどうしようもないほどに痛めつけられた樹。そして、

「うらぁぁっ!」

 バキィィィィッ!

「———ッ…!」

 圭太のフックが一閃!樹の頬にグローブがめり込み、ふらりとその両腕が落ちた———その時!

「さあ、そろそろフィナーレだ、雑魚野郎ッ!」

 ダンッ!

「ッ!」

 圭太が鋭く踏み込み、拳を腰へと溜める!———わかりやすい大きな動作。だけど———

「ぅ…ぐ……!」

 樹の体はもはや動かない。ただ、為す術もなく、構えることすらできず———!

「うおおおおおおおおおっ!」

 圭太の拳が樹の腹へと目がけ、打ち上げられ!———その拳が腹に迫り

「ッ…!ひ…ッ!」

 樹は目を閉じ、その恐怖に思わず体を硬くさせた、その瞬間!

「喰らいやがれ…マッスル!エクスッ!プロ―ジョンッ!!!!」

 ドッボオオオオオオオオオォォォォォォォッ!

「———ッ!!!あ…が…!?」

 樹の腹に圭太の渾身の左ボディーアッパーがめり込む!———が!

「へへへへっ!この程度で…終わると思うんじゃねえぜえッ!オラァァァァァッ!」

 圭太は樹の腹に拳をめり込ませたまま、さらに拳を振り上げ!

「あ…ぐっ…!?あ…!」

「———へッ!」

 まるで、ボディーアッパーで宙づりにでもするかのように樹の体を貫きあげると———!

 うおおおおおおぉぉぉっ!圭太ッ!圭太ッ!圭太ッ!

 っつか!樹のやろー、なっさけねー!足が自慢なのにちっとも動けてねーじゃねーか!

 そもそも!テメエみてーなイケメンは好きじゃねーんだよ!オラ、圭太!もっとやっちまえー!

「がはっ…!」

 観客たちの声、それすらにも打ちのめされた樹は打ち上げられたまま口からマウスピースを吐き出し、それがコロン、とリングマットに落ち転がる。そして、その体がぶざまに落ちそうになった、その瞬間!

「へへへへへっ!オラ、トドメだ!」

 圭太の右拳がぎゅっと握られる!そして!

「樹!テメエの…負けだッ!」

 バッシイイイイイィィィィィィィィッ!

 ———圭太は右アッパーで、堕ちてきた樹の顎を綺麗に捉え。

「———ッ!あ…く…!?」

 樹は文字通り、圭太の凄まじいパワーで吹き飛ばされると———!

 がっしゃぁぁぁぁぁんっ!

 そのまま、ロープを超えリングアウト!

「あ…ッ!ぐ…あ…!?あがっ…!?」

 …樹はリング外に落とされると、腹を抱え、ゴロゴロとのたうち回った。———壊れた腹筋の上からマッスルエクスプロージョンをもろに受けた腹の痛み。散々にラッシュを受け、ボロボロにされた顔に叩きつけられたフィニッシュの右アッパー。

「うぁっ…!あっ…!い…てぇ…!あっ…!?あああああああっ…!」

 前進に走るどうしようもない痛み。そして、それがつきつける事実。…樹はゴロゴロと転がりながら、その目から涙が零れ落ちるのがわかる。そして、それと同時。

「———ふん」

「ッ!」 

 涙目になった樹が見上げたリング。そこからのぞき込む、全身鍛え上げられた筋肉とバキバキに硬く、そそり立った巨大すぎるそれを携えながら睨みつける圭太と目が合うと———

「ぁ…ぁ…!」

 ———樹の心は、ついに限界を迎えた。



 樹はブクブクと口から泡を吹き、そして、びくびくと痙攣。白目をむくと———

 KO!

 カンカンカンカーンッ!

 ゴングが鳴り響き。

「へへへへへっ!見たかッ!オレのリベンジマッチ!オレの拳!オレのチン〇!そして、オレの筋肉!オレの筋肉は負けやしねえ!へへへへへへへっ!」

 っわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!

 圭太はリングのど真ん中で大きくガッツポーズをして見せた。———観客はそんな圭太に称賛を浴びせかける。圭太の巨大すぎるそれは、そんな賞賛の声を浴びせながら。むずむずと震え、先っぽから白い液体を少しだけ、吐き出すのであった。


 



 …完全敗北だった。

「へへへへへへっ!」

「あ…」

 高笑いを上げる圭太。リングの上に戻された樹は朦朧としながら、その姿を見上げる。———圭太はチン〇をしこしこと、樹の真上でしごいていた。

「どうだ、爽やかイケメンヤロー。リベンジされた結果は?あ?」

「ぅ…」

 樹は小さな悲鳴を上げた。圭太のボクシングに手も足も出ず、とことんまでボコられた。そして、今目の前にはそんな憎き相手がしこしことしごいている。悔しい。悔しいはずなのに…

「…オラよ、負け犬にはお似合いだ」

 どびゅっ!びゅるるるるっ!…ぽたぽたっ…ぽたっ…!

「…ぅぁ…!?」

 顔射…圭太の巨大すぎるそれからシャワーのような白濁液が樹に浴びせられると、樹は身動き一つせず、それを受け止めた。そして、半開きの口に入った熱い白濁液。苦い、熱いそれを樹は無自覚にゴクリと飲み干すと、雄臭い、むせかえるようなフェロモンがたちどころに鼻腔を回りだす。やがて、空は脳に届くと同時、樹の顔は見る見るうちに顔が赤くなっていく。

 ———欲しい。

 どうして、いつの間にこうなってしまったのだろう。今、目の前にある圭太の巨大すぎるそれ。リベンジをさせられた憎き相手のそれのはずなのに———欲しくてほしくてたまらない。

「…どうしたあ?まだ足りねーのかあ?あ?」

 …圭太は引き続き、しこしことしごきあげる。圭太のそれはまるで枯れない泉のように樹に白い液体をぶちまける。

「あ…ぁ…ぁ…!」

 そんな圭太の動きに、樹はますます目が離せない。———熱い熱い白濁液。逞しい巨大すぎるそれ。そして、圭太のその筋肉———

(悔しい…悔しいはずなのに…)

「オラ、どうした?オレの白濁液、もっとぶっかけてやるよ」

 どびゅっ!びゅるるるるっ!…ぽたぽたっ!

 負けて悔しい、そんな気持ちを塗り替えるかのように、樹のアドレナリンはどんどんと圭太を錯覚していく。———目が離せない。あの巨大すぎるそれに。あの筋肉に。圭太という男に!

(あ…あああああ…!欲しい…!抱かれたい…!ぶち込まれたい…!)

 圭太の白濁液を浴びる度、樹の頭と体はどんどんと快楽に塗り替わる!———あの逞しい筋肉に包まれて、あの巨大すぎるそれに奥底まで突かれて、この内なる衝動を発散したい!———そして。

「———あん?どうした、樹?」

「ぅ…ぁ…!」

「物欲しそうな顔するじゃねえか?…オレは何もお前に『お願い』なんかしてねえぜ?」

 圭太からどうしようもないほどの白濁液を浴びせられた樹の瞳はいつの間にかハートマークを浮かべている。…そして。

 べたんっ!

「ッ!」

 樹の頬を圭太の巨大すぎるそれがビンタする。

 べたん、べたん、べたん———!

「どうだ、樹?さんっざんにぶっかけられたチン〇だぜ?雄のフェロモンが溜まんねえだろ?」

「ぅ…ぁう…ッ!」

 びたんっ…びたんっ…!

 樹の頬に圭太の熱いチン〇が当たる。先走りの液が糸を引き、雄臭いフェロモンが鼻腔の奥へと入り込む。

「ぁ…ぁ…!」

 情動が心を貫く。———樹はふと、マラビンタをするチン〇をぎゅっと握りしめるも。

「ぁ…ぁ…!」

 ごくり。樹はつばを飲み込むと。

(け…ぃ……)

 最後の理性が樹の口を縫い付ける。

「ふぅん」

 圭太はそんな樹の顎をくいっとこちらへ向けた。

「すっかりと雌な顔しやがって」

「……い…や…だ」

「チン〇握りながら言うやつのセリフじゃねえなあ?…まあ、いい。ならば、だ」

 ドスッ!

 圭太は樹を乱暴に蹴り飛ばす。

「うあっ!?」

「オレはオレで好きにさせてもらおうか?へへへへっ!」

 圭太は樹に近寄ると。

 がばぁっ!

「ああうっ!?」

 圭太は樹の両足を掴み広げると、そのア〇ルを露わにした!そして!

「へへへっ!きれーな色させやがって…」

 ぺちゃっ…ちゅぶっ…!

「あ…あ…!?」

 樹の敏感なそこに圭太の舌が襲い掛かる!———欲しかったそこに突然現れる生温かい快感。

 ちゅぶっ!ちゅっ!くちゅっ!

「あ…あああ…あああああっ…!?」

「へへへへっ!」

 圭太にすべてを暴かれるようなその行為。味わったことのないほどの快感。そして、何より。———圭太の体から、筋肉から目が離せない。圭太のあまりの雄らしさから心の動悸が止まらない!

 ちゅぶっ!ちゅっ…ちゅうううっ!

「あ…ああ…!?」

 圭太は何も言わず、ただただ、樹を攻め続ける。…そして、ほどなく。

「ほ…しい…」

「あ?」

「…圭太の…チン…ポ…が…ほし…い…」

 樹はついに、その心がついに折れた。圧倒的なまでの雄らしさに、樹は圭太に心の底から屈服すると、その顔をさらに赤く染めるのであった…。




 ずんっ!ずんっ!ずんっ!

「ぅぁ…ぁ…」

「へへへへっ!どうだ、樹?オレのチン〇はサイッコーだろ?」

 スポットライトが煌々と照らすリングの上。樹は圭太に持ち上げられると背面駅弁スタイルで貫かれていた。

 ずんっ!ずんっ!ずちゅぅっ!

「あうっ!?」

「へへへへっ!オラ、よく見てみろ。テメエがこのオレにパッコパコにされている様、みぃんな見てるぜぇ?」

「ぁ…ぅ…」

 樹はうっすらと目を開ける。辺りには多くの人。だが、ついに圭太のチン〇を挿入してもらった樹には、それすらもご褒美に感じてしまうのか。

「オラオラ!もっと声出せ、観客を喜ばせな!へへへへへっ!」

 ずちゅっ!ずちゅっ!

「あぁっ!?あ…あぁぁ…!」

「ぎゃっはははははは!見ろよ、あの爽やかイケメンヤローの無様な姿!」

「ひひっ!ダッセwww」

 圭太の言いなり通り、艶やかな声を観客たちに浴びせ、観客からも冷笑を浴びる。———そして、そんな樹の目に映ったのは。

「見ろよ、あのイケメンwwwヤられてる姿悪くなくね?www」

「オレ、抜くわwww」

 …樹の痴態を見て抜き出す観客。

「おい、ふざけんなよ樹!テメエ、賭けた金返しやがれ!」

「圭太!お前、信じてたぜええええ!もっとやれやれー!」

 …樹のボクシングを見て、怒りを向ける観客。そして。

「樹…!」

「…っ!あ…あ…!け…い…」

 想い人、慧。リングの上で、自分の想いを伝えた大切な相手。…瞬間。

(俺…は……なにを …!?慧の前で…なに…を…!?)

 樹の目からボロり、と涙が零れ落ちる。…失ってしまったもの。だが、

「おっと、まだまだだぜ?」

 圭太はそんな樹を軽々と持ち上げると———

 ズドンッ!

「うあっ!?」

「へへへへっ!どーだ、オレのガン彫りは?おらおら、もっといくぜえ?!」

 ずどんっ!ずどんっ!ずどんっ!

「うあ…あ…?!ああぁぁぁっ!?」

 上から落とされるたびに樹の腹が内部から突き上げられる。樹はその痛みと衝撃に頭の中に思い浮かぶ慧をかきけされると、快感に思わず涙が流れ落ちた。

「あ…ああ…あうう…」

「へっ!爽やかイケメンヤローが泣いてんじゃねー!まだまだ楽しもうぜ?」

 圭太はそんな樹をぐるりと反転、真正面に向かせ駅弁スタイルへと体を動かすと———

 ちゅっ

「う…あ…?」

「へへへっ!…どうだ、樹?オレに抱かれた感想は?」

「あ…あ…!」

「オラ、どうする?オレにぶっこまれただけで満足か?」

 樹のうるんだ目に圭太が映る。強く、逞しく、雄々しい筋肉、そしてその眼光———

 ちゅっ…!くちゅっ!ちゅぱっ!

「へへへへっ!」

 樹は自ら舌を伸ばすと、圭太とのキスにのめり込む!そして!

「…オレだけ見ていろ。あとは…オレが天国に連れてってやるぜえ!?」

 ずちゅっ!ずちゅっ!ずっちゅうううううううっ!

「んあああっ!?」

 圭太は軽々と樹をまさにガン掘り!圭太はその筋肉を活かし、パワフルに!そして力強く!樹を何度も何度もピストン!圭太の巨大すぎるそれが樹の中をこれでもかと貫き、前立腺を殴りつけ、全身に電撃を浴びるかのような快感が走り抜ける!

 ずちゅっ!ずっちゅっ!ずっちゅううううううっ!

「あ…あ…!?あ…!」

 ———そして。

「オラ、口がお留守だぜ?してえこと、してみろよ?」

「っ!」

 ちゅっ…くちゅっ…れろれろっ…!

 圭太とのキス。どうしようもないほどの衝撃の快感をバックから与えられ、前からはどうしようもないほどの柔らかいキスの快感。

 ずんっ!ずんっ!ずちゅうううっ!

「うあああああああっ!」

「へへへへへっ!どうだ、爽やかイケメンヤロー。たまんねーだろ?」

 体も、心も。何かも。圭太に落とされた樹はついに。

「あ…あ…!」

 ずちゅっ!ずっちゅうううっ! 

 れろれろ…ちゅっ…!

「もっと…もっと…!」

「あ?」

「もっと…欲しい…!もっと…犯して…ほ…し…あああああああああっ!」

 その言葉を発すると。圭太はにいっと口角を上げた。

「…へっ!」

 ずっちゅっ!ずっちゅっ!ずっちゅっ!ずっちゅっ!ずっちゅっ!!

「あ…あ…!ああああああああああっ!」

「なら最高の一発をくれてやるよ!二度と!オレのチン〇を忘れられないようになあッ!へへへへへへへへっ!」

 圭太は樹の体を持ち上げると、その体を堕とすと同時に、自らも勢いよくピストン!

 ずっちゅううううううううううっ!

 樹の中を圭太のチン〇が一閃!樹の腹筋を内側から突き上げるかのように圭太のチン〇がぐっ!と盛り上がった、その瞬間!

「あああああああああああああああっ!」

「へへへへへっ!オラ、種付けしてやらぁッ!」

 びゅっ!どびゅるっ!びゅっ!どびゅっるううううううううううっ!

 どぷっ!どぷんっ!どぷぷぷぷぷぷぷっ…!

 ———同時絶頂。

「あ…か…はっ…あ……ッ!」

「…へへへへっ!」

 樹は圭太の腹に今までに出したことのないほどの白濁液を射精。そして、圭太もまた樹の中に今までに出したことのないほどの量の白濁液をまき散らした。…樹の中に熱い熱い、白濁液が注ぎ込まれる。その感覚に樹はチン〇をぶるんと震わせながら種付けされる熱さに体をよじらせると。

「あ…はぁ……♡」

 どさぁぁぁぁぁぁっ!

 樹はついに力尽き、全身の力がくたっと抜ける。圭太はそれを感じると力を抜き、樹は無様に解放され、まるで糸の切れた人形のようにリングの上に大の字に倒れこんだ。

「…へっ!最高過ぎてまだイってるじゃねえか。爽やかイケメンヤローも台無しだな!ダッセwww」

 …圭太は、大の字に倒れチン〇から白濁液を未だドクドクと吐き出す樹の腹をぐっと踏みつぶした。そして、そんな樹を見下しながら、ムラムラする圭太のチン〇は再びギンギンと勃ちあがり。

「オラ、ご褒美だ。これが欲しかったんだろ?淫乱マゾ犬ヤロー」

 圭太は樹を踏みつけながら、シコシコと再びチン〇をしごきだすとどびゅっ!と樹に白濁液を浴びせた。…樹は虚ろな目をしながら、圭太の白濁液を身動き一つせず、ただ、ぶっかけられていた。

「オラァッ!爽やかイケメンヤローなんじゃ敵じゃねええッ!オレの筋肉に…!負けはねぇぇぇぇぇッ!!!」

 圭太は雄たけびを上げ、ガッツポーズをとる。———まさに完全勝利。バルクアップした筋肉を見せつけ、バッキバキに勃起し、白濁液を吐き出しまくるチン〇を見せつけ、樹に踏みつけながらその顔に顔射する。

「ぎゃはははははっ!圭太!サイッコーだぜ!」

「ひひひひひひっ!ブラックブラッドに逆らうとこうなる…ってね!」

「んじゃ、あとは…!ぎゃはははは!」

「ひひっ!もちろん、俺も手伝うぜ、信二ぃ?」

 信二、晃樹は友の勝利を祝福する。…そして。

「ぁ…ぁ…」

 圭太に踏みつけられながら、ボクシングで負け、チン〇にも敗北した樹は。…圭太に顔射されながら、顔を真っ赤にしながら打ち震えた。…そして。

「…もっと…」

 樹はその口から、完全敗北した証をつぶやくと。

 …つき……いつき…!…すけて…!

 ぎゃははははは!大人しくしろっつの!オラ、晃樹!薬!

 ひひひっ!これさえあればこいつも大人しいってなw今夜は淫乱マゾ犬ヤローと一緒に回してやるってのwww

 や…い……あ…ッ…!?…つ……き……

「…………」

 …涙声に溢れながら樹を呼ぶ声をシャットダウンした。———もう、何もいらない。ただ、圭太の拳と、チン〇と、筋肉と。それさえあれば、それでいい。

「圭太…様…オレの…完全敗北…で…す…だから……もっと…チン〇…あ…へ…」

 樹はそう呟くと。びゅくびゅくとチン〇から白濁液を噴き上げながら、ゆっくりとその意識を闇の底へと落としていくのであった…。


【完】


☆イラスト:梨猫さん、アマツさん、せいりゅーさん

The Revenge of the Muscles!!! ~ オレの筋肉に負けはねえ! The Revenge of the Muscles!!! ~ オレの筋肉に負けはねえ! The Revenge of the Muscles!!! ~ オレの筋肉に負けはねえ! The Revenge of the Muscles!!! ~ オレの筋肉に負けはねえ! The Revenge of the Muscles!!! ~ オレの筋肉に負けはねえ! The Revenge of the Muscles!!! ~ オレの筋肉に負けはねえ! The Revenge of the Muscles!!! ~ オレの筋肉に負けはねえ! The Revenge of the Muscles!!! ~ オレの筋肉に負けはねえ!

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