「くっ…!慧!俺は…まだ負けねえ…!」
テオがギラリ、とこちらを睨みつけた———その瞬間だった!
「ッ!」
俺はふっと、息を飲む。俺は…!
「させるかッ!」
すぐさま右ボディーを放つ!このまま何もさせず、フィニッシュの右ボディーで貫いて倒す!俺は腰を入れ、覚悟の入ったボディーアッパーを放った!———が!
「変わったのはなあ…!テメエ…だけじゃねえんだよ、慧ッ!」
バスゥッ!
当たりが浅い!俺の放った右ボディーを読んでいたのか、テオは両腕を重ね———クロスアームガードで俺のフィニッシュの一撃を防ぐと、にいっと笑みを浮かべた!
「なっ…それは…!」
「へっ…!見様見真似だが…なるほど、悪くねえ!」
「くっ…!」
まさかのクロスアームガード!俺は思わず後退するも———!
「逃がすかッ!」
テオのストレート!俺の視界に黒いグローブが迫ると———!
バキィィィィィィッ!
「うぐあっ!?」
「へっ!ずいぶんと変わったようだが…変わったのはテメエだけじゃねえ!」
ダンッ!
「ッ!」
「シッ!」
ドッボオオオォォォォォォッ!
テオの強烈なボディーアッパーがめり込み、胃を押し上げる!
「が…あ…!?」
呼吸を止められ、目の前がチカチカする。同時———
(苦し…い…!?意識…が…!)
ガードブレイクするほどのテオの一撃。それを腹に決められた俺の意識がふらりとするのを感じた———その時!
ダンッ!
「———しまっ…!」
「もうおせえ!慧、この勝負———もらったぁッ!」
バッキイイイィィィィィィィィィッ!
テオのアッパー!———その強烈な一撃が俺の顎を跳ね上げた!
「がはあっ…!?」
(あ…やべ…)
腹への一撃で明滅していた意識が文字通り飛び跳ねる!———気づけば、俺の視界にはスポットライトと飛び跳ねた青い、血交じりのマウスピース。
(く…ぅ…!)
———状況を理解した俺の頭が告げた敗北の二文字。変わる、そう翔や立花さんの前で誓って、挑んで、その結果———
(は…はは…マジ…かよ…)
…俺は目を閉じた。踏ん張ろうと足に力を入れようとするたびに腹から走る激痛。脳から足を動かすように指令を飛ばしても動かない体。…もはや、限界。俺は全てを悟り、わなわなと体を震わせながら全身の力がすとん、と抜けるのを感じた———その時!
「うおおおおおおおおおっ!」
「———ッ!?」
「喰らい…やがれぇぇぇッ!」
ドッボオオオオオォォォォォッ!
テオのフィニッシュブロー、裂鋼拳!ガードをもろともしない強烈な一撃が無防備になった俺の腹を串刺し!
「———っがああああああああああああっ!?」
みしみしっ…めりぃっ…!
(あ…ぐ…!?)
ごほっ!
俺は口から何か、赤いものを吐き出す。そして———
「へっ!今回も、俺のが一枚上手だったようだな、慧。…パワーアップしてんのは、お前だけじゃねえんだよ…!」
「ぐ…ぅ…!」
(テ…オ…!)
突然襲い来る痛み。腹から全身に走る、身悶えするような苦痛に俺は顔しかめながら、その膝ががくん!と崩れると———!
ドタァァァァァンッ!
「ぐっ…が…!?あ…ああああああっ…!」
俺はキャンバスについにダウン!目をひん剥き、腹を押さえるとゴロゴロとキャンバスの上で身悶えを繰り返すのであった…。
———会場は大きく盛り上がっていた。
リベンジ戦。テオを追い詰めた、そのはずだった俺は最後の最後でテオに逆転を許し、今。
「ったく、相変わらず最高な体してんなあ、慧?」
ぬちゅっ!ぬちゅっ!ぬちゅっ!
「う…ぐう…うううぅぅ…!」
俺は、テオにリングの上で正常位で抱かれていた。
「よっと」
ずちゅううううっ!
「はうっ!?」
「ははっ!いい反応♪…さ、もっと激しくいくぜ?」
ずちゅっ!ずちゅっ!ずちゅっ!ずちゅっ!ずちゅっ!
「あ…ああああああっ…!?」
テオのモノが前立腺、俺の一番気持ちのいい場所を連打する。そうやって突かれるたびに目がチカチカして、頭がふらふらして、殴られた体の痛みもどこか、気持ちよく感じてしまって———
ずちゅっ!ずちゅっ!ずちゅっ!
(…気持ち…いい…)
…俺は目を閉じる。
『…ぎゃははははは!なんだよ、反逆者のやつ!偉そうなリベンジ戦って言っておきながらボロ負けじゃねえか!』
…観客たちの声が聞こえる。
『まー?反逆者が勝ったらパコパコはないわけだし?俺等敵には丁度いいよなー!』
(…丁度いい…か)
俺はその快感にたゆたうように、身をゆだねながら観客の声を聞いた。…確かに、以前の俺はリングの上で負けた相手を抱くことを拒んだ。それは、死力を尽くした相手に失礼だと感じた為だったし、何より、快を迎えた時、信念を貫いたカッコいい兄でいたかったからだ。でも…。
(…あの海岸で、誓った。昔の俺を受け入れて、先へと進む、と。だから…!)
ずちゅっ!ずちゅっ!ずちゅっ!
「はあっ…はあっ…!へへ、やっべえ…もうすぐイきそうだぜ、慧?」
———テオの顔が歪む。快感で、もうすぐ絶頂を迎える、そんな顔。俺はそれを見た瞬間!
ずちゅっ!ずちゅっ!ずちゅっ!
「んっ…は…う…!テ…オ…!」
「あ?んだよ、慧…!…って、うおっ!?」
俺は腕を伸ばすとテオの顔を抱き寄せた!
ちゅうっ…!
「んんっ…!?」
突然の俺『から』のキス!テオは文字通り、目を丸くすると———
「…へへ…っ!」
れろれろ…っ!ちゅう…くちゅっ…!」
「んんっ…ふっ…!?」
テオは俺の奇襲に耐え切れず、どんどんとその顔が歪んでいく!———そして。
『お、おい!見たか、今の!』
『マジかよ…!あの反逆者が自分から…!?』
観客たちも「反逆者」の俺の行動に思わず困惑した、その瞬間!
「ははっ…!どう…だ…テオ…!」
「うっ…テメ…!」
「このまま…イけよ…!」
ちゅっ…!くちゅっ…れろれろ…ちゅうっ…!
「慧…!う…!」
俺はさらに舌を動かし、イきそうなテオを追い詰めると———!
「イ…イく…うっ…ううううううっ!?」
どぷんっ!どぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ…っ!
———自らテオを求めた俺のキスがトドメとなったテオは俺の中でフィニッシュ!暑い、白い液滝をこれでもかと吐き出すと。
「はあっ…はあっ…!」
「へへ、どーだ、テオ…!俺より先にイくとか…早漏♪」
俺はにいっとテオに笑みを浮かべて見せた。———そうだ。俺だって変わる。もう、反逆者はおしまいだ。確かに、胸を張って快に出会いたいけど———!
(俺は…まだ、そこまで強くない…!だったら…快のために、俺がすべきことは…!)
これが、俺の答え。俺の行動に最高潮の盛り上がりを見せる会場。そして、
「…はあっ…はあっ…!慧、テメエ…やりやがったな…!」
「…悪いね、テオ。反逆者は…しばらくお預けなつもりでさ」
「なるほど、その為のリベンジ戦かよ…!だが…!」
ちゅうっ!
「———んっ!?」
「…俺だけイかされてテメエがイってねえ、だなんてのはちっと癪に障るからな?…覚悟してもらうぜ、慧…!」
テオはそう言うと同時、俺の中に挿入されたモノがぐん!と大きくなる!———どうやら、テオの闘争心に火がついたらしい。
「…来いよ、テオ…!へへ、何べんでも…搾り取ってやる…!」
「抜かせ。拳だけじゃなくてチンポもテメエより強いってこと、証明してやるよ、慧!…オラァッ!」
ずっちゅううううぅぅぅぅぅっ!
「くうっ…!?」
「ははっ!ここがよえーのはずっと気づいていたからなあ…!遠慮なく…オラオラッ!」
ずちゅっ!ずちゅっ!ずっちゅううううぅぅぅぅっ!
「うあ…あ…!あああああああああっ!」
どびゅるっ!びゅるっ!どびゅるううううううううううっ!
「はあっ!はあっ!…どうだ、参ったか?」
「う…ぐ…!目が回る…」
「ふん、ここまでのようだな?」
「…まだ…だ…っつの!俺は…!」
「…お前、本気で変わったんだな」
「…まあね」
「いいね。今のお前の方が…俺は好きかもしれねえな」
「…え?」
「さあ、二回戦だ!空っぽになるまでぶち込んでやる!覚悟するんだな、慧!」
「…っ!」
…最高潮に盛り上がるFN。観客も、テオも。皆が熱く盛り上がっている。
(…これで…よかった…のかな。でも…まずは…!)
もっと、もっと。強くならなきゃ。反逆者をやるにしても、もっと実力をつけなきゃ。
…これは、俺が反逆者をやめた初めての試合。そして、俺が新たな道を歩み始めた、始まりの試合だった。
【続く】