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ミケ空
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【直VS立花】根性試し!

 レディィィィスッ!エェェンドッ!ジェントルメェェェェェェンッ!

 FN。男同士が互いのプライドと貞操をかけ殴り合うボクシングリング。その中でも特に風変わりな試合、交互に腹パンを打ちあい膝をついた方が負け、という「根性試し」。———今日、その試合に挑むのが。

「うっし!やるぜ!ヒーローらしさってのを見せてやる!」

 立花将。赤いグローブに黒髪ツーブロック、さわやかな笑顔。FNでもヒーローの二つ名を持つ上級ランカー上級の男。そして———

「うっっっへ、相手ツエーし腹パンだけどかマジかよ…!?痛いのチョー嫌なんですけど…!?」

 赤峰直。赤いグローブ、赤髪短髪の小柄な体。FNでボディーガードで小遣い稼ぎをしようとやってきた「用心棒」の二つ名を持つ小柄な男。

「よろしくな、直!手加減しねーぜ!」

「あ、あっははは…できれば手加減してほしーんっすけど…ってか!身長差もあるし、マジで勝てるわけねーじゃん!?小遣い稼ぎして―だけだったのに、ふざけんなよー!?」

 …リングの上。やる気万全なヒーローとすでに逃げ腰の新人用心棒。

 カーンッ!

 わあわあと盛り上がる観客たちに囲まれ、彼らの「根性試し」が始まった…!


 カーンッ!

「さあ、来い、直!お前のパンチ、受け止めてやる!」

 流石ヒーロー、とでもいうべきか。立花は笑みを浮かべるとふっ!と腹筋に力を入れる。そして———!

「くっそ!こうなったら…やってやらぁっ!」

 ドスゥゥゥゥッ!

 直は立花の腹のど真ん中にボディーブローを一発!立花は少しだけ、体をくの字に曲げると———

「どうした、その程度か!?」

 立花はふっと笑みを浮かべ———

「じゃ、次は…オレの一撃!もらってくれよな!」

 ドッスウウゥゥゥゥゥゥッ!

「ぐえっ…!?」

 立花の赤いグローブが直の鳩尾を直撃!直は…


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・「あ?意外と大したことない…?」(ifルート)

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「ぐえっ…!?」

 腹の少し上、鳩尾を貫かれた直は思わず体をくの字に曲げ、唾を吐き出す!———鳩尾を突き上げられ息が詰まる。同時、殴られたそこが燃えるように熱くじんじん何かがこみ上げ———

「げほっ!ごほっ!」

 直は思わず、足をふらつかせた!

「おっと、どうした?…もうギブアップするか?」

 立花はそんな直に余裕全開で笑みをぶちかますと———

 ぐっ!

 うおおおおおおおおっ!

 ———すでに勝利した気分のように片腕を上げ、観客たちにアピールを始めた。

(ふ…ふざけんなよ!?こんな上級ランカーだなんて勝てるわけねーじゃねーか!そもそもオレ、初心者だぞ!?)

 観客たちをも味方につけ、さらに意を高めていく立花。

「さあ、来な、直。お前のパンチ、オレに響かせてみな!」

 くいくいっと挑発を見せる立花に直は———!

「く…くっそ…もう…うおおおおおおおおおおっ!」

 ドッスウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!

 破れかぶれの一撃!しっかりと体重を乗せた一撃が立花の腹にしっかりと突き刺さると———

「———ッ!」

(…お?)

 立花の顔が歪む。———同時、直は何かを掴んだのか、思わず顔をぽかん、とさせると。

「今のは…効いたぜッ!シィッ!」

 ドスウゥゥゥゥゥッ!

「んぐっ…!?」

 立花の反撃!———腹に重い衝撃が走り、直は思わず顔をしかめた。

(うげ…きっちぃ……!けど。)

 が。…直の目つきが変わる。そして、ぐっと歯を噛みしめ、こみあげるものを押さえつけ———立花の一撃をなんとかこらえると!

「…シィッ!」

 ドッボオオオオォォォォッ!

「———ぐうっ!?」

 直の一撃が立花の腹を直撃!———立花の表情は直の初撃と違い、明らかに効いているようだった!

(…なるほど!)

 直はにっと笑みを浮かべる。———ロクにボクシングを習っているわけではない直。だが、立花への一撃で『ボディーの撃ち方』を感覚でつかみ取り。

「っしゃあ!これなら勝てる!さあ、来い!」

 直はドヤ顔を浮かべ、ぐっと腹筋に力を入れた———その時!

「あんま…!」

「あ?」

「ヒーローを…舐めるんじゃねえぜ!」

 ドッボオオオオオオオオォォォォォッ!

 立花のひねりが効いたボディーアッパーが直の腹を直撃!

 ———メリメリメリィッ!

 その拳が直の腹を突き上げ、腹筋に悲鳴をあげさせ———!

「———んぐあああああああああああああっ!?」

 直はその一撃に悲鳴を上げながら、思わず!後ろへと吹っ飛ぶようにバランスを崩すと———!

 ドタァァァァァァンッ!

「げ…げはぁ…!」

 直はついにダウン。大の字になり、ぴくぴくとすると———

「う…うぐっ…げ…!」

 やがて、体を丸めてゲホゲホとせき込みだす。———直は確かに天才肌だ。ボクシングを学んでないとしても、実戦でボディーの撃ち方を体得してしまうほどには実力がある。…が。

「ヒーロー、舐めんなよってな!…いいパンチだったぜ、直!」


 それだけで勝てるほど、勝負の世界は甘くない。立花は爽やかにそう言いつつ、両手を上げ———少しだけ、痣のついた腹筋を見せびらかすように観客にアピールをすると、根性試しは直の敗北で終わったのであった…。


「…もう少しだけ…練習…すっかな…げふ」



☆イラスト:ぷぅすけさん、キールさん

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