地球から数百億光年離れた銀河に、地球と瓜二つの有生物惑星があった。
似ているのは星の外観だけでなく、生態系から何まで酷似しており、生態系の頂点に立っているのもやはり人類である。
しかし、一つだけ地球とは大きく違う点があった。それは地球には存在しないあるエネルギーが星を取り巻いていることである。
生命体の集合意識に反応し、生物間で流入出を繰り返すそのエネルギーを人々は“神力”と呼んだ。
神力を語るうえで切っても切り離せないのが“影響力”。則ち影響力が大きい者ほど皆の意識を傾けさせ、多くの神力を手にするのだ。
体内に多く神力を宿した者は細胞が活性化し、強靭な巨躯に変化する。
この力の厄介なところは巨大化によって皆から脅威と認識されると、その集合意識が更に神力の一極集中を加速させ、手が付けられなくなることだ。
星の長い歴史の中で、特に古代では一部の生物が世界を支配する時代はざらにあった。獰猛な肉食恐竜が、他の恐竜や生命体から恐れられるあまりどんどん巨大化した例もあれば、人の支配する世になっても個人、もしくは一部の部族が超巨大化し、世界全土を支配した例もある。
しかし、前者は巨大化し過ぎたあまり、食料確保が難しくなり全滅した。後者は小人にとっては長い暗黒の時代となっただろう。巨人の奴隷と化した人々は時に遊び半分に虐殺され、時に性玩具として消費された。
ただし、そんな地獄も数百年と続かない。いくら神力を多く手にしたとて、あくまで生命エネルギーが身体に宿っているだけだ。生命である以上いつかは寿命がくる。
また、巨人に支配されていた時代、人々は密かに巨人を殺す術を研究し続けていた。そうして得た知見は人類の科学技術を飛躍的に向上させ、特に昨今、現代社会に於いては巨大化の脅威は完全に取り除かれたといっても過言ではない。
仮に誰かが大きな影響力を持ったとしても、ある一定以上巨大化して脅威と見なされれば、その時点で最新鋭の兵器を以てして確実に仕留めることが可能になったからだ。
人々もそれが分かっているので、人気、恐怖、畏怖、知名度、存在感…といった影響力のステータスはそれぞれ個人で調整し、場合によっては隠居して世俗から離れる者もいる。
そうやって現代社会はスムーズに成り立ち、やがて世界には揺るぎない平和の時代が訪れた。
そして—神力がもはや驚異と見做されなくなってから数百年の月日が経った頃。長い世界平和の中で人類は大繁栄し、人口は200億人を突破。
資源の枯渇が社会問題となる中、人々が初心に立ち戻り目を付けたのが“神力”だった。脅威の象徴だった神力を資源として活用するというのだ。
神力はその性質上、生ある者にしか宿らない。
そこで科学者達は国主導のもと、遺伝子組み換えによって作り出した様々な“胚”をメディアに高らかに喧伝し、競売に出すことで、胚に付加価値—影響力を付与した。
本来であれば細胞分裂が進まず幼体にすらならないような継ぎ接ぎの命を神力によって無理矢理成立させ、新たな種族として誕生させる試みだ。
倫理的な観点から反対の多かった施策だったが、それ以上に資源の奪い合いによる終わりなき争いを防ぎたいという声が多数派を占めるようになった。
一度世論が傾くと、もうその流れは簡単には止められない。倫理の箍が外れ、人々の欲求や好奇心が無尽の原動力となり、人工生物開発は急速に進む。
勿論その過程には沢山の失敗と数多の犠牲が付いて回り、人間の繁栄の為に築かれた屍が山のように積みあがる。しかし、その研究の成果が世界に齎した恩恵は凄まじいものだった。
従来の乳牛の10倍の効率で乳を生産するスーパーカウ、太陽の光だけで育つ豚、電気エネルギーを生み出す鼠……これら神力によって生み出された動物達は神力獣“メギンモンスター”と呼ばれ、人々の間では「メギモン」の愛称で親しまれた。
メギモンが広く浸透し、資源問題が解決したことで更に人類は繁栄し、人口は300億人を突破。しかし、それでも日々開発の進むメギモン研究の成果は目覚ましく、もはや誰も喰う者に困らない世界が実現されていた。
余裕がでてくると手のひらを返すように高尚な意見を言い出すのが人間だ。彼らはこの頃、漸くメギモンの尊厳を意識し始めたようで、メギモン保護団体の発足も目立つようになった。
メギモンの一方的搾取ではなく、メギモンとの共生。人もメギモンも幸せに暮らせる理想的な世界を目指して人々は歩み始める。
しかし、まさかこの考えがこの後、悲劇的な破滅を生むことになるとは、まだこの時誰一人知る由もなかった……
—メギモンと人が共生の道を進み始めてから50年の月日が経過した頃。
この時、メギモンをアイドルとして活躍させようという動きが活発に行われていた。
これらは主にメギモン愛好家達の推し活市場の拡大を狙ったもので、アイドル化が成功すれば、ぬいぐるみ等のグッズが売れ、市場を拡大することができる。
勿論、影響力の集中によって巨大化する懸念もあるため、どのメギモンをアイドルとして売り出すかは国の指導の下、慎重に選定された。
結果、選ばれたのは雌の“ピカチュウ”という電気ネズミのメギモンだった。ピカチュウはメギンモンスターの中でも最初期に作られた生物で、電気不足解消をコンセプトに遺伝子改良された種族だ。
身体が小さいので、超巨大化して漸く人間サイズになる程度であり、性格も温厚で、なにより可愛らしいメギモンである。アイドル化させるという点でみればこれ以上に適した生物はいないだろう。
そのため、アイドルピカチュウの一報が広まった時も、ほとんど批判的な意見は挙がらなかった。それは、何百年という歳月をかけて神力災害を完全克服した人類の自信からくるものでもあった。
—アイドルピカチュウの滑り出しは好調。もともと知能は高い生き物だったので、エネルギーの算出という本来の役割を外れて、いざ歌や踊りにシフトしてみると、芸の習得は案外早く、芸達者で愛嬌のある彼女に聴衆はメロメロになった。
影響力を得て本来の数倍のサイズに巨大化しても、その可愛さは健在で、そもそも人間と同じ背丈になったところで、「かわいい」が「でっかわいい」になるだけである。
大きさに伴い凶暴性が増すわけでもなく、相変わらずプロデューサーと仲睦まじく手取り足取りアイドル活動するピカチュウに誰も脅威など感じていなかった。
しかし、ここで嬉しい誤算があった。
当初はメギモン愛好家だけをターゲットに売り出された彼女だったが、あまりにも人気が高かった為、一般にも広く認知され、様々な層で当たり前のようにメギモン推し活が行われるようになったのだ。
日に日にピカチュウは巨大化していったが、しかし、例えば、プロデューサーを優しく抱っこしている動画など、そのサイズに合わせた的確なプロモーションがバズり続け、握手会ならぬ抱っこ会も大盛況。
止まらない巨大化に流石に冷静になって危うさを指摘する意見も出始めていたが、既に「ピカチュウは人生」と言うぐらい虜になる愛好家も増えており、反対意見は掻き消されてしまう。
本格的な論争に発展したのは、彼女が10mを超えた頃だった。神力の歴史に精通している研究家が大々的に警鐘を鳴らし、メディアで早急な駆除を国に進言したのだ。
これにピカチュウファンたちは猛反発。しかし不安を煽られた層が一部ピカチュウアンチとなり、過去の神力災害の例を持ち出して痛烈にファンを批判。肯定派と否定派で暴力事件に発展する程の大騒ぎとなった。
その大混乱は大きな神力の奔流となって彼女に雪崩れ込む。今までにないスピードで巨大化するピカチュウを見て、否定派はそれ見たことか、と肯定派を批判する。しかし、肯定派は肯定派で、否定派が騒いだせいでこうなったのだと責任を押し付け、両者は平行線を辿る。
そして、収拾がつかなくなったある日、事件は起きた。この時、既に彼女の身長は50mを超え、殺処分が真剣に検討され始めていたが、運営は「ピカピカ怪獣ライブ」と称して、巨大ピカチュウが十分踊れる広さの公園を貸し切り野外ライブを強行。しかし、この時、不運なことに彼女は踊りの最中に躓いてしまい、観客席に突っ込んでしまったのである。
50mの巨体だ。当然、被害は凄まじいものだった。
小児15人を含む148名が死亡。現場は巨大ピカチュウに潰されて挽肉となった遺体で溢れかえる地獄となった。
この事件を機に世論は一気にピカチュウ排除へと傾いた。沢山の死者が出たことで急激に恐怖の対象へと変化した彼女は、その恐怖心さえも糧とし更に巨大化。ついには100mを超える巨大生物となった。
もはや一刻の猶予もないと判断した国は空軍を派遣する。最新鋭のミサイルの前では100mの巨大生物と言えど瞬殺……の筈だった。
それがただの巨大化した動物や人間だったら確かにそうだろう。しかし、相手は神力によって生み出されたメギンモンスター。その中でもピカチュウは体内に莫大な電気エネルギーを持つ生き物だ。それがここまで巨大化することの本当の意味での恐ろしさを人類は思い知ることになる。
「攻撃許可を確認……!!目標補足……!3……2……1……Fire!!」
戦闘機から一斉にミサイルが発射される。
この時彼女は人類から明確な殺意を向けられたことで、咄嗟に防衛本能が働き、両の頬に俄かに電撃が走った。
次の瞬間!眩い光によってパイロット達の視界が遮られたのと同時、無数の爆発音が発せられた。
空中で黒煙が上がり周囲が包まれ、何が起きたか分からない。しかし、しばらくして煙が晴れると、そこには無傷のピカチュウの姿があった。
対して、十数機いた筈の戦闘機は消滅していた。
そう、自己防衛で発せられた電気エネルギーがミサイルも戦闘機もすべて纏めて薙ぎ払ってしまったのだ。
正当防衛とはいえ、故意ではなく明確な自分の意思で人間を殺めてしまったことに申し訳なそうな表情をするピカチュウ。温厚なメギモンとは言え、今や動く発電所と化したピカチュウがどれほど危険な生き物か、人類が思い知った瞬間である。
以降はもはや後手後手の悪手。陸海空の軍隊を総動員してピカチュウに挑んだが、しかし彼女も神力の過剰流入によってこの時には既に人間と同等程度の知能を獲得し、自我もしっかり持つ知的生命体だ。人間達が自分を作り出した経緯も理解しているうえで、都合よく利用した挙句、手のひら返しで世界が敵に回ったこの状況には納得がいかず、黙ってやられる気もおきなかった。
そして、執拗に攻撃してくる軍隊に流石の温厚な彼女も激怒し、巨大な雷を落としたのである。それはもはやトールハンマーとも呼べるような神のいかづちで、軍隊諸共周辺の町を複数焼き払い、死者は300万人を超えた。
実質、人類の敗北となったこの一戦は世界中に知れ渡り、その一報は世界を恐怖で包み込んだ。
その恐怖が更にピカチュウを強大で手の付けられないものにしてしまうのは皆分かっていたが、怖いものは怖いのだ。人々が「死にたくない」と思う以上、もはやこの負のサイクルは止められない。
そう、世界が“詰んだ”のだ。
どうにもならない絶望の状況の中、しかし、この脅威をなんとかできないかと必死に考える者が一人だけいた。
それは—他でもないピカチュウ自身だった。
人間に使われ、売り物にされ、裏切られ、殺されそうにすらなったが、しかし、大好きなプロデューサーさんやファンのみんな、最後まで肯定派に回ってくれた人々までは憎み切れなかった。そのほとんどを既に殺してしまったかもしれないが、しかし、人間すべてが悪とは彼女も思っていない。
止まらない巨大化によって、今世界が滅亡しようとしている。人間はまだしも何の罪もない動物やメギモンまで皆殺しにしてしまう。この星が壊れてしまう。
それだけは防ぎたかった。
ならどうすればいいのか。
巨大化の根源。影響力の源は何か。その大半は人間の恐怖心である。そう、人間達を恐怖から解放してあげる必要があるのだ。
ピカチュウは歩き出した。
この時、既に彼女の身長は10㎞を超えており、たった一歩歩くだけでも山が消え、町が消えた。
何千、何万……いや億単位の命が足裏で細切れになり、血肉が混ざり合い、シミとなっていく。
彼女がふと手を広げれば、周囲広範囲に雷が降り注ぎ、何十、何百という町が一瞬で黒焦げの廃墟となった。
あまりに一瞬で命を奪っていくので、殺された人々は必要以上に恐怖に苦しむこともなかった。電撃が直撃したすべての生命は体内から血液が沸騰して破裂していくので、中途半端に生き残るようなこともない。
これ以上、巨大化しない為の完全なる皆殺し。慈悲ゆえの無慈悲な大量虐殺だった。
彼女のサイズではもはや肯定派も否定派も判断できない。お世話になった人々への恩を仇で返すようではあるが、せめて一瞬で現世から解放してあげることで恐怖や痛みを最低限に留めようというのが彼女の考えだ。
しかし、そんな心優しい彼女でも魔が差す―というか、少し残虐に殺してやりたいと思う都市があった。
それは、国の中心とも言える超巨大な都市で、神力獣研究の発祥の地でもあった。世界の資源問題を解決した繁栄の象徴とも言える研究所は、都市のシンボルマークとして、贅の限りを尽くした巨大なタワーとして作り変えられ世界にその威光を示している。
その高さなんと1㎞。この星最大の建造物である。
今のこの滅茶苦茶な状況を生み出した諸悪の根源こそ、その研究所だとピカチュウは思っていた。半世紀前に人類が資源を使い尽くし、多くの生物を絶滅に追いやった時に、その過ちを認め慎ましく生きればいいものの、人々の尽きることのない欲望はメギンモンスターという新たな犠牲者を生み出した。
最近になって漸くメギンモンスターの尊厳を守ろうという動きができてきたとはいえ、この50年間でどれだけの不幸があったものか。
そして今また人々は過ちを繰り返した。望まぬ巨大化、望まぬ大量殺戮。人々の贅沢の為に生み出され、人々の欲求に応えるためにアイドル活動をさせられてきたピカチュウは、ずっと人間達に振り回されっぱなしだ。
今、目の前で繰り広げられている大虐殺も、世界を救う為にやらざるを得ないことだ。そんな、ある意味ずっと運命にレールを敷かれている人生に嫌気が差す。
ならせめてこの殺しを楽しみたいと彼女は思った。嫌々するのではなく、自らの意思で楽しんで殺る。それが定められた運命に唯一抗う術だった。殺戮を強いられている操り人形などではなく、今の自分はこの世界にとって支配者であり、神であるのだ、と。
そう、この星の癌を駆除する最高に気持ちの良い時間なのだ。今は。
ピカチュウはニヤリと悪い顔をし、踏み出す一歩に力を入れる。
激震。
足元に点在する村や町を思い切り踏みつぶし、建物や命が拉げる感覚と音を楽しむ。当たり前のように一歩当たり50万の命を奪っていき、その興奮でピカチュウの顔は紅潮した。
神力を目一杯吸い尽くした彼女の尻が歩を進める度にぶりんぶりんと暴れ回る。
もともとただの4足歩行の電気ネズミだった彼女がアイドル活動をしながら神力を蓄えていく中で、おそらく人間と長く過ごし、より人間的にアイドルとしての魅力を高めようとしてきた心理が作用したからか、彼女の身体は巨大化する度に少しずつ人間的要素や性的要素を獲得していた。
まだアイドル活動をしていた時でさえ、ある時期から2足歩行がメインになり、乳も豊満になったことで、とても裸ではいさせられなくなり、服を着させられていたくらいだ。
神力の源泉はそもそも生命体達の集合意識だ。その意識の色が宿主に様々な変化をもたらすことはこれまでの研究でも明らかになっていたが、彼女の場合、彼女をアイドルとして見る目や、場合によっては性的な目で見る目、そしてそれに応えようとした彼女の意識…それらがノイズとなり、ただ単純な巨大化では終わらせない形質変化を齎したのだろう。
そして、極めて女性的な姿になった彼女に今、恐怖の念が注ぎ込まれ、巨尻、巨乳という身体的特徴をベースとしたより威圧的で迫力のある姿、すなわち驚異的なまでの爆尻と爆乳を獲得するに至った。
なぜなら人々は巨大生物を見上げたときに、どうしても無意識に性のシンボルのほうに目をやってしまうからだ。そして、その圧倒的な迫力に呑まれ、生まれた恐怖心をまた尻や胸が吸っていく。
こうして彼女の果てしなきダイナマイトボディが完成したのだった。
今もし彼女が腰を降ろそうものなら、いったいどれだけ広大な大地が更地となり、どれだけ沢山の命が細切れのミンチになるのか想像もつかない。
そうでなくても、今ただ歩いているだけでも尻揺れと乳揺れが大きな衝撃波を生み、場合によっては家屋を倒壊させ死者を出すほどのインパクトが出ている有様だ。神力の恐怖心スパイラルがいかに厄介なものかが良く分かるだろう。
彼女が世界を練り歩き、性のシンボルが世界を震撼させる中、死者は既に1億を数え、彼女の身長は50㎞に到達。
もはやこの星に存在する生命体としてはあまりに重すぎる。一歩間違えれば惑星自体が崩壊してしまうスケールであり、彼女を一つの生命体と呼ぶのすら違和感を覚える程だ。巨大生物というよりは“巨神”と呼んだほうがしっくりくるレベルである。
そんな彼女の目に漸く目的地である大都市が映った。
しかし、そのあまりのちっぽけさに彼女は驚愕した。他のメギモンと同様、彼女も出身はこの町であるし、物心ついた後もアイドル活動の中でこの町に遠征することは多々あったが、その度に「なんて大きな町なのだろう」と息を呑んだのを彼女はよく覚えていた。
何と言っても人口1000万人を有する大都市である。中央タワーを中心に巨大な高層ビル群が立ち並び、綺麗な円状に地平線の先までびっしりと建物が立ち並ぶ摩天楼。
しかし、そんな大都市は今や彼女の両の足にすっぽり収まるどころか、下を見下ろしても自分のケツが邪魔でどこに町があるのかすら分からないくらいに小さい。実際、シャコガイの怪獣のような彼女のマンコと比較しても、どちらのほうが大きいのか分からないくらいだ。
ピカチュウは思わずムフフと笑みを浮かべ、得意げに鼻息を鳴らした。
あの広大なコンクリートジャングルが自分の秘部で簡単に食い散らかせてしまう自らの圧倒的なスケールを彼女は今改めて実感し、気分が高揚していた。
クソデカマンコを1000万人の視線の元に晒すのは存外快感で、ちょっぴり恥ずかしさはあるが、しかし、どうせ皆殺しにするのだから、その一時的な羞恥心もちょっとしたスリルの範疇に収まってしまう。
(もしかしたら私のお尻の穴よりちっちゃいかも)
魔が差したのか、マンコを晒すだけじゃ飽き足らず、今度は徐に両手を尻に回すと、思いっきり左右に広げてケツ穴を露わにする。
しかし、もはやそれは一般的なレディのお尻の穴の可愛らしさなど持ち合わせておらず、むしろ空に突如ブラックホールが出現したかのような凶悪さと威圧感を孕んでいた。
実際、この時の彼女の尻の穴の直径は10㎞近くあり、突如、分厚いケツ肉の蓋が取り除かれ開いたことで、大きな空間が生まれ、周囲の空気がまさにブラックホールのように彼女のアナルに吸い込まれていく。
(あ‥‥ッ♡)
お尻のナカでちょっとした刺激があり、思わずビクンと身体を震わせる。どうやら運悪く近くを飛んでいた大型旅客機がケツアナブラックホールに吸い込まれ、内壁で爆発飛散したらしい。
おそらくピカチュウの蹂躙から逃れるためのフライトで、収容人数ぎりぎりの500人を超える乗客がいただろうし、女子供、将来性のある若者が優先して多く搭乗していた可能性も高いことを考えるとなんとも痛ましい。
しかし、そんな一握りの命を気にしていることすら馬鹿らしくなる事態がこの後立て続けに発生した。
世界を震わせる神撃。
そう、ケツを広げていた両手を離したのだ!
これにより、富士山の何倍もある超巨大なケツ肉が互いにぶつかり合い、ぶるんぶるんと大きく震えた。
ただの歩行の乳揺れや尻揺れですら被害を出すような化け物である。こんなに激しく尻が動けば町にどれだけの被害が出るかなど想像に容易いことだろう。
大崩壊。
彼女のお尻直下にあった大都市は尻と尻とがぶつかり合った瞬間、“跳ねた”。比喩ではなく実際に町ごと大地が一瞬宙に浮いたのだ。建物の基礎から滅茶苦茶に破壊し、水道管、ガス管、埋設電線管などすべてのインフラを粉々に粉砕するこの一撃を前に、事実上この町は再起不能となった。
コンクリートで灰色に染め上げられた大地はバキバキに罅割れ、ところどころ深い地割れが刻まれ、その上にはただ瓦礫の山が堆く積み上がり、枯葉の山で焼き芋でも焼いているかのように、そこら中から出火している。
致死率99.9%。
彼女がただお尻の穴を広げて閉じただけで、1000万という夥しい死者が出たのだ。
町から黒煙が上がる様子を見て、自分のなんでもない一動作が大量虐殺を引き起こしてしまったことを彼女も理解した。
しかし、彼女はもうその事実に心を痛めはしなかった。それは、彼女が悪に堕ちたとかそういうわけではなく単にあまりに非現実的過ぎて、実感がなかっただけだろう。
ケツ穴の開閉で町が一つ消えるというスケールにまだついていけてないのだ。
それゆえ彼女は今、VR蹂躙ゲームで怪獣のロールプレイに没入しているような感覚にあり、今自分が犯した大量殺戮に爽快感すら覚えていた。
(あ……なんか濡れてる……)
恥ずかしさ、緊張、スリルといった強い感情は交感神経を優位にするだけでなく、そもそも羞恥と興奮は脳の反応として近いところにあると言われている。
秘部で町を制圧するという人知を超えた事象とその支配欲求の充足が一つの性的交錯を生み、彼女の膣を濡らすという一つの結果を齎した。
1000万の命を積んで唯一得た変化がそれだった。
そして、この変化が更なる虐殺のトリガーとして周囲に波及していく。そう、彼女はこの濡れた膣を弄りたくなってしまったのだ。
そして、恐ろしいことに、「どうせなら生きている命の上で弄りたい」という悪意、欲求が彼女の中に芽生えた。ようは虫けら達にオナニーを見せつけてやりたいのである。
ピカチュウはまんこを愛撫したい気持ちをなんとか我慢し、別の町を探そうと重い腰を上げる。
流石に1000万人級の規模の町はそういくつもないが、ほどなくして500万人程度の手ごろな町を見つける。何キロメートルあるかもわからない彼女の歩幅の前では、新たな犠牲者など秒で見つかってしまうのだ。
町の目の前までくると、さっそく彼女はクソデカマンコを至近距離まで近づけた。
ぼたぼたと滴り落ちる愛液は、それだけでも大型爆弾に匹敵する程の威力があり、瞬く間に町の人口の1/10を減らすことになったが、むしろ暖かな愛液に包まれ、一瞬で溶解して死んでいった彼らはまだ “優しい死”を享受した幸運の持ち主かもしれない。
残りの大半の生き残りはこれから地獄のオナニーに巻き込まれ、想像を絶する恐怖の中で死ぬことになるのだから…
—町と同じくらい大きな掌が地面に伸び、まるでおやつでも摘まむように、3本の指が町の一画を地盤ごと掻っ攫う。
「な、なんだこの匂いは…それにこの湿度…まるで世界がサウナのように…」
「ま、まんこだ…この空を覆い尽くすピンク、すべてがピカチュウの巨大なまんこなんだ…!!」
「やめて……殺さないで……」
「推しのおまんこで殺してもらえるなんて、なんて幸せな人生なんだ…」
「怖いよぉ……ママぁ……」
拉致された150万の命が直行したのは、極上のエサを前に涎のように愛液を垂らす下の口。そして、鮮やかなピンクのヒダの先にある鉄球のように固くなっている巨大なナニカに、命達は押し付けられた。
命が飛散する。
指先とマンコに挟まれ、磨り潰され、地盤も町も命も何もかもがごちゃ混ぜになって、ただの瓦礫と愛液混じりの泥と化す。
その150万もの命を奪った正体は勃起クリトリスだった。
興奮でカチカチになったクリちゃんが鉄球クレーンのように一瞬で数多命を食い散らかしたのだ。
当初は残虐に殺すのは研究所のある大都市だけの予定だった筈だが、性的興奮が彼女の気持ちを大きく変えてしまった。もうこれ以上人間達に配慮して我慢する必要が本当にあるのか、と自問するのも馬鹿らしくなるくらい彼女はこの世界において神のような存在となっていたのだ。最初で最後の蹂躙劇だ。せめて本能のままに全力で楽しもうと、この蹂躙の為に生まれてきたのだと、そう思うことが彼女にとって唯一溜飲が下がる方法だったのかもしれない。
「あぁ…ッ!!♡」
ピカチュウはあまりの気持ち良さに思わず仰け反った。
“町の粉”でまんすじをなぞる様に優しく愛撫。彼女のスケールではデリケートな雌のシンボルを傷付けないように配慮した丁寧で静かなオナニーだが、人間のスケールで見ると瓦礫でゴリゴリマンコを扱き、150万の遺体をミンチにする壮絶なオナニーだ。
製造された9万トンの挽肉は、瓦礫と土と愛液が混ざりあって、まるでハンバーグのタネのように丸まり、やがて彼女の恥垢として陰部に張り付いて消えていく。
ビクンッと大きく脈動し、「おかわり!」と声を上げるマンコに彼女は無意識のうちに、次々と餌を運び、気付けば500万人いた筈の町はただ地面が抉れてクレーターとなっていた。
「あぁ……ッ!イきそ……あ……ッ!!イく……ッ!!!」
大きく口を開きだらしなく舌を垂らし、世界に喘ぎ声を響かせながら、彼女は絶頂した。
大きく身体を震わせ、身体をくねらせ、巨尻と巨乳が大暴れする中での盛大な“しおふき”。世界最大の湖の水量に匹敵する透明な雌汁が尿のように吹きあがり、その水害は1000㎞以上離れた町にまで及んだ。
結局、彼女のたった一回のオナニーによる死者は3億を超え……
—いや、そんな生温いものではなかった!
極大の潮吹きを世界に放ち、あまりの快感に悶え、大きく仰け反った彼女はバランスを崩し盛大に尻もちを着いてしまったのだ!
この時、彼女の身長は500㎞をゆうに超えていた。世界全土が彼女のオナニーのあまりの激しさに震撼し、全生命が死の恐怖に震えたことで、今までとは比べ物にならない膨大な量の神力が彼女に流れ込んだのだ。
しかし、同時にこれが超巨大化劇のピークでもあった。
500㎞の彼女の尻もちは、巨大隕石の衝突と遜色ないほどの破壊エネルギーを孕んでおり、その衝撃は瞬時に星の半球に存在するすべての大陸の地盤を粉々に砕く程の威力があった。特に尻もち爆心地では、マントルどころか外核に到達する程の地割れが生じ、よもや星そのものが破壊され兼ねないほどの強烈な一撃だった。
爆心地周辺の温度は数万度に達し、周囲の海水どころか地盤すら瞬時に蒸発。億単位の人間が何が起きたかもわからないうちに灰燼に帰した。
衝撃の余波は広範囲へと波及し、未曽有の大津波が数時間から一日掛けて太平洋全域の沿岸都市を次々と呑み込んでしまう。
また、同時発生したマグニチュード10を遥かに超える“星振”が世界中に甚大な被害を齎し、世界中の休火山が一斉に噴火。尻もちによって吹き飛ばされた岩石が大気圏に突入し、やがて全世界に降り注いだ“火の雨”と併せて、世界は紅蓮地獄と化した。
陸海空から同時に巻き起こる天災はもはや生命一匹すら残さず皆殺しにせんとばかりの一撃だ。
死者にして298億人。爆心地から見てちょうど星の裏側にある一部地域だけが辛うじて半壊程度の被害で済んだが、この星の総人口の実に99%が死亡したことになる。勿論、その他のメギモン、哺乳類、爬虫類、両生類、鳥類、魚類、昆虫、植物……すべての生命体が同規模の被害を受け、絶滅した種も9割を超えた。
しかし、残念ながらこれでもまだ大天災の序章に過ぎない。文明を事実上リセットする“インパクトウィンター”、氷河期の到来がこれから生き残り達を更に痛め付ける。
尻もちによって生じた衝撃によって広範囲の岩石が蒸発した際に、数千億トンもの二酸化硫黄や三酸化硫黄が大気中へと放出されており、それが硫黄エアロゾルとして地球を覆ったのだ。
太陽光の届かなくなった星は数十年規模の寒冷化を引き起こし、天からの恵みは酸性雨だけ…
この地獄の中で、人々は知恵を振り絞って命を繋いでいかなければならない。
生き残った人々の恐怖は相当なものだが、しかし恐怖する人間自体の絶対数が減ったことにより、相対的にピカチュウは影響力を失ったことになり、徐々にピカチュウの身体は縮んでいった。
ただ、それでも彼女が怪獣サイズを下回ることはなかった。世界を壊滅させた存在である以上、その影響力は人間が全滅しない限りなくならない。そして、そもそも彼女には全生命を皆殺しにするつもりはなかった。
文明を完全にリセットし、本当に世界に一人になってしまったらそれはそれで彼女にとっても悲劇だ。世界を滅亡させた張本人として、彼女は生き残り達と共にこのインパクトウィンターの厳しい世界を乗り越えなければならない。
そして、その時は巨大な彼女が発する体温やエネルギーはきっと既存生命体達が命を繋ぐための鍵になるだろう。
あとはただ長い年月を経て、世代交代を繰り返し、恐怖が風化するのを待つのみだ。
神力によって長寿命化したピカチュウの余生は果てしなく長い。彼女は新世界の誕生を見守り、導く存在となることだろう。
史上最悪の破壊神が、新世界の女神となる物語がこれから始まるのだ。
おわり
深淵ネコジャラス
2026-02-08 02:43:02 +0000 UTCShaykey
2026-02-08 02:00:45 +0000 UTC深淵ネコジャラス
2026-02-04 16:12:01 +0000 UTCでるでる
2026-02-04 11:27:05 +0000 UTC