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悪魔の子 第1話:儚い恋の行方

“悪魔の雫”


その日、地球に飛来した一滴の謎の液体。

隕石のように地球表面に激突し、地球全土に飛び散ったその液体は、なんと「精液」だった。


“湖が天から落ちてきた”ようなこの未曽有の大天災によって、複数の町や国が消滅し、死者は10億を超えた。


そして、何より恐ろしかったのが、精液の中に人間の身長より大きな精子が何億何兆と蠢いていたことだった。


彼らは地球上のどんな精子よりも強靭で、体外でも細胞分裂して数を増やすような規格外の生命力を備えていた。


精液に呑み込まれた地域のすべての生き物がこの謎の精子達に襲われ犯されていったが、しかしあまりに強大な彼らを前に地球上のほとんどの生物は受精することもなく身体のほうが耐え切れずに死に至る例がほとんどだった。


だが、意地でも子孫を残そうとする彼らは、細胞分裂を重ねる中で、サイズを変えたり、より受精し易いよう身体を組み替え生態系に根付いていった。


それはまるで星自体が犯されたようだった。


ファーストインパクトで精液に曝された人間や鳥類、陸地の哺乳類の類はそのすべてが“犯し殺され”たことで悪魔の雫による遺伝子汚染は起きなかったが、昆虫のような生物数の非常に多い生き物では、性交の試行数も膨大だった為か、一京分の1、一垓分の1といった極めて低い確率で起きる“奇跡”が散発した。


細胞分裂を重ね微生物サイズまで縮小化した精子達は昆虫や植物にまで遺伝子汚染範囲を広げていたのだ。


セカンドインパクト。則ち、悪魔の遺伝子を持つ子供の誕生である。


精子の変異自体が無限のパターンがあるのか、悪魔の子らの姿は一様ではなく、それこそ蟻の例で言うと、そのままの姿形で数メートルのサイズに巨大化した蟻もいれば、昆虫でありながら二足歩行し、高い知能を持つ蟻も生まれた。


また、精子が根付きやすく、拡散し易かった海や湖でも沢山の悪魔の子が見つかっている。

悪魔の雫が飛来してから10年経った今でも、海は精子で溢れており、湖や川ですら人間達は近付くことができない。


現在までに発見された悪魔の子は30例ほどで、中には人類に甚大な被害を出した子もいる。


特に50m近い背丈を持った蟷螂“キラーマンティス”は100万人近い死者を出し、国一つを犠牲に核ミサイルを使用してなんとか討伐に至るなど、世界中を恐怖のどん底に突き落としている。


ほとんどの悪魔の子は既に討伐済みであるが、根を切ったり焼いたりしても永遠に増殖し続ける“無限蔦”や、シロナガスクジラよりデカい“ギガントフィッシュ”など、どうすることもできずに未だに手を焼いている子もいる。


いつどこでどんな悪魔が誕生するかもわからない恐怖。


陸地に点在する精液の湖であればまだ、高い塀や目の細かい網で覆って、悪魔の子の誕生を防ぐなど色々やりようはあるのだが、しかし、地球全体の7割を占める広大な海に対策を講じるのは不可能に近い。


キラーマンティスを超えるような、それこそ人類にとって“詰み”になるような化け物がいつか誕生するではないか、という不安に人々は日々怯えていた。


そしてその不安は的中した。



「ふーん・・・これが人間達の巣か・・・ちょっと“大きくなり過ぎた”かな。これじゃあ人間がどんな生き物なのかすらわからないや。」


その日、突如町に現れた悪魔の子。その背丈はキラーマンティスをも凌ぐどころか、サイズの桁が一つ違っていた。

ズドオオオオオオオオオオオオオン!!!


化け物が一歩足を町に踏み下ろすと、地盤ごと町も人も何もかもが宙を舞った。断層によって高層ビル群が滅茶苦茶に倒壊し、たったこの一撃で23万人もの尊い命が犠牲になる。それはこの町の総人口の9割に相当した。


「あらら、巣がめちゃくちゃ・・・赤ちゃんとかいっぱいいたかな?みんな死んじゃった?」


あろうことかその怪物は人語を操っていた。過去にもキラーアントという知性のある蟻が出現したこともあったが、この怪獣も同じ類のもののようだ。


しかし、キラーアントとの違いは何よりそのサイズだ。身長にして600mはあり、人間と同じように2足歩行している。


お尻からは爬虫類のような太く逞しい尻尾を生やしているが、その先端に付いている尾鰭のようなものは明らかに魚類のものだ。


頭部や背中にも鰭が付いており、何より目を惹くのが橙色と白色の縞縞模様の奇抜な配色を持つボディ。その特徴から察するに、前世代種はカクレクマノミだろう。


今まで海洋生物の悪魔の子というと、“ギガントフィッシュ”のように単純に巨大化するだけの例が多かったが、この怪物のように2足歩行で人語を操るパターンは初めてだった。


人間と近い部分は他にもあり、頭部からはオレンジ色の髪の毛のようなものを生やしているし、股間からは明らかに人間のものと酷似する男性器が生えていた。それも途轍もないサイズで、人間換算で言うと40㎝はあろうかという極太ペニスだ。


謎は深まるばかりだが、しかし、人類にとってはもう悠長に彼の研究なんてしている暇もなかった。迅速に彼を討伐しなければ人類の存続が危ういことは、その巨大さと、いきなり町に巨大な足を振り下ろし、大量虐殺を起こした事実だけでも十分に理解できたからだ。


当の本人はというと、自分が破壊し尽くした町を観察しながら、ニヤリと顔を歪ませ歯茎を見せていた。


「なぁんだ。この星の支配者だって何かの本に書いてあったから期待してたのに、全然弱っちいじゃん!・・・っていうか僕が強すぎ?」

まるでアリの巣を蹂躙して無邪気に遊ぶ子供のように目を輝かせているが、しかし、股間に鎮座する化け物は全くと言って子供のソレではない。


彼はなぜかフル勃起しており、ズル剥けチンポに張り巡らされている極太の血管がドクンドクンと脈動している。


「あ^~なんか、興奮してきちゃった。なんか物とか壊すとおちんちんが滅茶苦茶膨らんで、触ると気持ち良くなるのなんでだろう?・・・まぁいいやここで白いおしっこするか!」

彼はあろうことか滅茶苦茶になった町の上で堂々とオナニーを始めた。


足元にはまだ町の住人が多少なり生き残ってはいたが、それらの目線も気にせず、ゴシゴシとペニスを扱いていく。


「あ・・・気持ちぃ・・・うっ・・・出ちゃいそう・・・ッ!」

ズチュッ!!グチュッ!!ズチュッ!!


我慢汁で満たされた尿道を手が往復する度、汚らしい音を町に響かせながら、絶頂へ向かって少しずつピストン運動が速くなる。


「あ・・・・出るッ!!!!」

ドビュルルルルッ!!


辺りに濃厚な白いおしっこが降り注ぎ、一気に町が雄臭くなった。クマノミ魚人が“白いおしっこ”と言ったように、確かに凡そ精液とは思えない程の量が出ている。


これもすべて親譲りなのだろうか。


銀河の果てで射精して地球まで犯し尽くす悪魔のような父の…


「きったねー・・・人間の巣がぐちゃぐちゃだ。もういいやここは。」

盛大に射精して賢者モードになって、急速に町や人間に興味が失せたのか、クマノミ魚人は踵を返すと、そのまま海に戻っていった。


数万人いた町の住人の生き残りのうち大半が精液に捕らわれて溺死したが、しかし、まだ5000人ほど命を繋いでいる者もいた。人間が全滅していないことくらい怪物にも分かりそうなものだが、そもそも彼は別に人間を虐殺しにきたわけでもなかったのかもしれない。


ただ興味本位で町に近付き、好奇心で町に足を振り下ろし、直情的にペニスを扱いただけ。


結果的には大量虐殺になったわけだが、人間が生きようが死のうが彼にとってはどうでも良いようだ。


ただ、一つ気になるのは破壊行為によって彼が性的興奮を覚えていることだ。どのような心理が働いているのかはわからないが、性欲と破壊が強く結びついており、もし今後も人間の町が欲求の捌け口になるようだったら、例え彼に殺意がなくてもやはり人類が絶滅の危機に瀕していることには変わりはないだろう。


そう、人類はこれから身長600mなどという人知を超えた化け物を討伐する方法を考えなければならないのだ。



—問題は彼が次にどこから現れるかどうかすら不明ということ。


仮に彼を討伐する作戦を思い付いたとしても、出現場所が分からなければ、対応が遅れるし、避難指示も出しようがない。


人類はクマノミ魚人を“アネモネ”と呼称し、さっそく生き残りの証言をもとに対応策を練り始めた。しかし、キラーマンティスの時のように核ミサイルを使用するにしろ、やはり場所の特定ができていないと、何も話が進まない。



・・・そして結局、話し合いが纏まらないうちに、2度目の襲撃の日を迎えてしまう。

ズドオオオオオオオオオオオン!!!


突如町に鳴り響く鈍い足音。


次にアネモネが出現したのは、よりにもよって核武装を持たず、自衛のための最低限の武器しか持ち合わせていない島国だった。


いや、知能のある彼のことだ、“だからこそ”この町をターゲットにした可能性もある。


そして、それ以上に驚愕すべき事実が今、無情にも人類に突き立てられていた。


彼の背丈が1度目の襲撃の時とは比べ物にならないくらい大きくなっていたのだ。


いや、そもそもそこにいたのは“彼”ではなく“彼女”だった。


山をも軽々と跨ぐその巨神の背丈はゆうに10㎞を超えており、あの雄々しく逞しい男根の代わりに股には巨大なシャコガイが居座っている。


顔つきや体の模様は前回と変わらないので、確かに同じ個体で間違いない筈なのだが、そのサイズも性別も明らかに異なっているのだ。


しかし、少なくとも性別の変化については、研究者達も多少は納得していた。


というのも、彼の前世代種であるカクレクマノミが性転換する生き物だからだ。


カクレクマノミは雄性先熟の雌雄同体魚として知られており、群れの中で一番大きい個体が雌になる。とはいえ前回の襲撃からたった2カ月という月日しか経っていないのに、あの丸太のような男根が消失し、背丈も10倍以上に成長しているというのは、あまりに人知を超えた変化である。


オスの形態でも性のシンボルの主張が激しかったように、メスの形態でもやはり規格外のプロポーションを誇っており、その胸から垂れさがる巨大な乳房はまるで月でもぶら下げてるようで、一歩歩くたびにばるんばるんと激しい乳揺れが起きている。


その乳揺れの衝撃波だけで、町中の窓ガラスが割れ、古い家屋を倒壊させ、決して少なくない命まで奪っている始末で、とても何カップあるのかわからないくらいの爆乳である。


「お~視界良好!もう人間の巣なんてちっちゃいフジツボの集まりみたいだ。」

相変わらず遊びに来たようなテンションで独り言を洩らす巨大魚人。標高2000mはある山脈を軽く踏み潰し、町が良く見えるように片膝を着いた。


巨大な膝小僧が町の一角に振り下ろされ、それだけで万単位の人間が磨り潰されたが、アネモネは一切気にも止めていない様子だ。


「前回、足を振り下ろしただけでも町が壊滅したからね~、この大きさで“アレ”をやったらどうなっちゃうんだろう。確かこのエリアだけで1000万人は人間がいるんだっけ?みんな死んじゃうかな~♪」


やはり彼女が町に来た目的は蹂躙だった。自分の他愛もない行為によって、人間の町がどう壊滅するのか、ただの興味本位で試しているようだ。


大きな目を町に近付けて、町の様子を観察するアネモネ。


このスケールでは、もはや人間を視認するのは難しかったが、辛うじて砂粒のような車の列があるのを確認して、彼女はニヤリと顔を歪ませた。


パチリと瞬きするだけで強風が巻き起こり、まるで砂ぼこりのように車や人が簡単に宙を舞った。


彼女の牙一本一本が高層ビルよりも大きく、軽く口を開いただけでも人間の数百万人程度なら簡単にかみ砕いてしまいそうだ。


「た、助けてくれー!!」

「早く逃げろ!!皆殺しにされる!!」

「逃げるったって・・・こんなデカい化け物からどこに逃げればいいんだよ!」

「地下だ・・・!地下に逃げろ!急げ!!」

「おっぱいでけぇ・・・」

「死にたくない!死にたくない!」


人間達が小さな頭で必死に考え逃げ惑う。


しかし、それらすべては無駄だった。人間が1時間掛けて移動できる距離ですら、彼女の指一本分の距離にも満たない。彼女がここにきた時点で、この町に住むすべての生命が死ぬことはもう決まってしまっているのだ。


「いくよ~!衝撃に備えて!」


アネモネは両手を付き四つん這いになった。そして手をピンと伸ばして助走を付けると、次の瞬間思いっ切り、その豊満な乳を町に叩きつけた!

ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!


爆乳メテオ。


その衝撃は比喩ではなく、本当に小隕石の衝突と変わらないレベルのエネルギーを孕んでいた!


巨大すぎる乳が地面に触れた瞬間、広大な範囲の大地が一瞬で粉々に磨り潰され、地中奥深くまで押し潰されたと思えば、全体重が乗った乳房が潰れるように変形し広がって、更に広い範囲をスクラップにしていく。


乳房の壁が押し寄せるその光景は宛らおっぱいの津波のようだった。


これだけでも既に100万人がミンチになっていたが、しかし、被害はそれだけでは済まなかった。


人知を超えた超重量が衝突した衝撃は地盤を伝播し、おっぱいを中心に周囲に波紋が広がる様に地面が隆起した。そして衝撃は地平線の先までどこまでも波及していく。


この“地の津波”に加え、巨大なおっぱいに強引に押し退けられたように周囲に拡散された空気が暴風を生みだし、まるで陸空の電撃作戦のように町を完膚なきまで破壊し尽くす。


死者1151万人。ただ遊び半分でおっぱいを町に叩きつけただけなのにこれだけの命が犠牲になった。


「あれ?“はたらくのりもの”の本にあったブルドーザーの真似して遊ぼうと思ったのに、もう町がなくなっちゃった。前回がかなり爽快だったから、更に大きくなってみたけど、強すぎるとすぐに楽しみが終わっちゃうな~ せっかくおっぱいここまで大きくしてみたのに」


アネモネはどうやら人間の書物から知識を得て、こうして人間の町に遊びに来ているようだ。


そのスケールのせいで致命的な被害が生じているが、しかし、やっていること自体はいかにも子供らしい“無垢なる残酷さ”を内包する児戯に過ぎない。


性成熟しているにしては、あまりに幼稚で倫理観がないようにも感じるが、しかし悪魔の子の発生の過程を考えるとそれは至極当然でもあった。


悪魔の雫の飛来の時期を考えるに、彼女はまだ10歳にも満たず、しかも、その特異な発生条件から察するに親を持たずしてここまで成長してきている。


高い知能はあっても倫理観や良心が育つ機会がハナから存在しなかったのだ。これがせめて人間以下の大きさの生物での話だったのなら、保護して悪魔の子を手懐けるチャンスだったかもしれないが、よりにもよってコミュニケーションすら不可能なサイズだったことは人類にとって不運なことだった。


「はぁ~・・・おっぱいでブルドーザーごっこはできなかったけど、星の支配者と勘違いしてる人間達を自分の肉体で“わからせる”のって最高に気持ちぃ~ なんか気持ち良くなってきちゃった。」


気付けばアネモネは股を濡らしていた。


彼女はそのままおっぱいを枕にして前傾姿勢でケツを突き出し、くちゅくちゅとマンコを弄り始める。


「はぁ♡・・んっ・・!・・・支配者は・・僕だぞッ!・・・勘違いしてる人間達には・・・ぼ、僕がお仕置きしてやる・・・ッ!」

視線の定まらないくらいのアヘ顔で涎を垂らしながら、快感に身体を震わす巨神。


視界には地盤ごと粉々になった大都市の残骸がどこまでも広がっており、その地獄を自分が齎したという満足感に酔っていた。


親譲りの破壊癖も勿論あるが、子供にありがちなイキりや優越感、虚栄みたいなものがこの惨劇に繋がっていると思うと何ともやるせない。


未熟な精神に対して、肉体だけは立派に性成熟しているので、どうしても性的欲求が優先されてしまうのだ。


ビクンビクンと身体を震わせてイくメスガキと周囲にどこまでも広がる爆乳メテオの焦土。


襲撃の報告が漸く世界全体に行き届いた頃には、既に彼女は果て、そして海に帰ってしまっていた。


アネモネは別に急いでいるわけでもなく、むしろゆっくりお楽しみの時間を過ごしているのだが、しかし、それでも大都市一つがたった数分で消滅してしまうというのは、人間が何か対抗したり対抗策を打ち出すにはあまりに展開が早すぎるのだ。


それどころか、今回の爆乳メテオはターゲットの都市のみならず世界全土に甚大な被害を齎したこともあり、各国は救助活動や復旧活動だけで手一杯だった。


この一件から、人々は“人類絶滅”のシナリオを嫌でも考えるようになった。


10㎞もある巨大生物に人間なんかが敵うはずない。そんな当たり前の現実を直視し、“弱肉”として、本来の自然の恐怖と向き合い始めたのだ。


精液一滴で星を滅茶苦茶にするような化け物がこの広い宇宙には存在するという現実を突きつけられてからこの10年。人類は必死に現実逃避し抗ってきたが、しかし、アネモネという分かり易く目の前に迫る恐怖の対象を前に心が折れてしまったのだ。


そして、そんな傷心の人々にも容赦なく、アネモネの破壊ごっこは留まることを知らなかった。


—爆乳メテオから1カ月。まだ世界では復旧活動も儘ならないという状況なのに、この星最大と言われる湾岸都市に“彼”は現れた。


そう今度はまた巨大な男根を拵えてきたのだ。


「人間達、こんにちは!星の支配者アネモネ様がきたよー!」

挨拶するように手を振り、相変わらず軽いノリで現れる最恐最悪の破壊神。自らを“アネモネ”と呼んだあたり、やはり彼は人間から何か情報を得ているようだ。

「アネモネって名前気に入ったよ。花言葉は“儚い恋”なんだってね。・・・確かに僕は今、人間の巣に恋してるよ。でも、すぐに壊れて消えちゃうから儚いよね 笑」

彼はニヤニヤしながら恒例の一人語りを始める。どこで人語を覚えたのかはわからないが、孤独に生きているであろう彼のことだ。覚えた人語を披露する場が欲しいのだろう。


「前回が最高に滾ったから、また同じサイズできてみたよ。なんか“床オナ”ってのをヤる人間がいるって何かで見て、僕もヤってみたくなったんだよね。それに合わせてちんちんも特大サイズに成長させてきたよ!今日はコイツでみんなを食い散らかしてあげるね」

ニコニコしながらえげつない言葉をすらすらと口にするアネモネ。


そして次の瞬間、鋭い牙を見せ悪い顔をすると、

「そういえば、前回は1151万人も死んだんだってね。・・・さて、今回はどのくらい死ぬかなぁ・・・ッ!?」

お手本のような暗黒微笑を見せると彼は四つん這いになり、バキバキに勃起したペニスを町の上空に展開する。


いったいどれほどの大きさだろうか。少なくとも地球最大規模の大都市が簡単にちんこの影に覆い隠されてしまっている。

ドクン…ドクン…と脈動する命の鼓動が町を微震させ、緊張感が高まる。


磯臭さと雄臭さが混じったような臭いに包まれる中、必死に逃げ惑う人間達。大渋滞の中、前に進めないのも分かり切っているのにパニックでアクセルを切る壮年の男性、幼い子供を抱きしめガタガタ震えながら蹲る若い女性、地下鉄目指して全力疾走する若い男性達…


アネモネの股間の下では今まさに何百万、何千万という人間達の過酷で壮絶なドラマが繰り広げられていた。


皆一人ひとり考え方も価値観も違い、それぞれ別の道を歩んできた。沢山の人と出会い、笑い、泣き、何かを作り、何かを壊し、誰かを傷付け、誰かに傷付けられそれでも必死に生きて今彼らはここにいる。


今後も彼らは別々の人生を歩みそれぞれの幸せを追い求め、そして枯れていく…筈だった。


しかしその運命はたった一人の子供によって、いとも簡単に捻じ曲げられようとしていた。


今まさに皆が同じエンディングへと導かれようとしている。悪魔の子のペニスに曳き潰される最悪の最期に向かって…



—アネモネは学習していた。


前回、おっぱいブルドーザーが上手くいかなかった反省を活かして、彼はゆっくりとゆっくりと股間を近付けていた。


股間に血が流れる音だけが町に響き渡る、まるで嵐の前の静けさとも言えるような一幕。しかし一番地面に近いパンパンに迫り出した尿道が、ふと建物に触れたと思った瞬間、一気に地獄は始まった!


まず大都市の中で一番高さのあるタワーが圧倒的重量物を前に崩れ去り、続いて高層ビルが次々と呑み込まれていく。


瓦礫が崩れる轟音と共に10棟、100棟、1000棟…と急速な勢いでビル群がアネモネの爆根の広大な裏筋に押し潰され、地上には粉々に粉砕されたガラスとコンクリート片が降り注ぎ、人々の悲鳴が町に響き渡る。


そして…

ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!


チンコが地面に着いた。


何千何万という家屋と、無数の命が一瞬で彼の勃起ペニスに押し潰されミンチになる。


建物が瓦解する感触や命が潰されていく感触を、敏感な性感帯がしっかりと受け止め、性的興奮に返還していく。


アネモネはあまりの気持ち良さにフルフルと身体を震わせ、恍惚とした表情で涎と我慢汁を垂らした。


慎重に慎重に町にチンコを降ろしたので、被害はほぼほぼ直接的な圧死のみに限られている。それもこれもこれから床オナでもっと沢山命を感じたいからに他ならない。


「みんな早く逃げて~!腰を動かすよ!ほら、早くしないと巻き込まれるぞ~!!」


床オナの被害予想範囲は大都市丸々一つ。一回のピストンに1秒掛けてゆっくり腰を振ったとしても、ペニスが町を磨り潰すスピードは時速20000㎞を超える。


一見彼は人間達に逃げるよう忠告しているようにもみえるが、ジェット機ですら逃げきれない速度でペニスが迫ってくることを考えると、それはもうただの煽りでしかなかった。


彼の男根に轢き殺されて皆殺しにされる未来は既に回避できないところまできているのだ。

ズゴゴゴゴ・・・


ゆっくりとペニスが前進し、亀頭が前方のビル群を滅茶苦茶に破壊していく。

アネモネは少し腰を動かしただけだが、これだけで300万人死んだ。


瓦礫の粒々触感に悶えながらも、彼の腰の振るスピードが少しづつ速くなっていく。

次第に地面が大きく揺れ始め、気付いた頃には周囲のビルが倒壊するほどの大地震が発生していた!


「きゃああああああああああ!!!」

「た、助けて・・・神様・・・・う、うわあああああああ!」

「もうやめて・・・お願いだから・・・」

「ママー!!!怖いよ・・・!ママー!!!」


床オナ地震を前に立つことすら儘ならなくなった人々はただ、泣き叫び、降り注ぐ瓦礫の下敷きにならないことを祈るしかなかった。


しかし、地盤が滅茶苦茶に割れ、建物は全壊し、コンクリートの雨が降るこの地獄の中では、人間達にその脆弱な柔肌を守る術はない。


そして・・・アネモネが磯臭い床オナを開始してから1分も経たずに、町から悲鳴や断末魔は一切聞こえなくなった。


そんなこと露知らず、より速く激しく腰を振り始めた彼は、絶頂に向けて性感帯にすべての意識を集中させていた。


10㎞の巨体その全体重を乗せたペニスが激しく地面に擦り付けられるエネルギーは凄まじく、摩擦で超高温になった地面はマグマのようにドロドロに溶けていた。


地震の被害も甚大で、既に大都市を超えた遠く広い地域で大量の死者が出ている。


床オナ開始一分時点ではまだ死者は1000万人前後だったが、5分経った今、その数字は一桁増えていた。


人間と瓦礫と地面がごちゃ混ぜになって加熱されてできた罪深いマグマローションが性感帯をこれでもかというほど刺激し、舌をしまい忘れて涎をダラダラと垂れ流していることすら気付かない程、アネモネは床オナに心を奪われる。

「あぁッ!!!!・・・気持ち良すぎる!!!・・・イく・・・射精(で)る!!!!」

びゅっるるっるうるっるうるるるっるるる!!!!!


激しい床オナによって生じた摩擦熱で燃えるほどに発熱したペニスから超高温の精液が勢いよく前方にばら撒かれる。


床オナ爆心地は宛ら火口のように地面が真っ赤に溶けてマグマが溜まっており、アネモネの“活火山”から噴き出した精液マグマが降り注いだ地域は森だろうと町だろうと一瞬で炎上させて、そこに住むすべての生命体を虐殺していった。


紅蓮地獄に包まれ、その中心で狂気の笑みを見せるアネモネはまさに魔王そのもののようだった。


たった一回の床オナの為に女子供も関係ない無慈悲な大量虐殺を繰り広げる悪魔。しかし、同時にその正体は何でもないただの一人の子供でもある。彼にもし誰か教育者が一人でもいれば、この億単位の殺戮は防げたかもしれない。


「ふぅ~・・・ 最高に気持ち良かったな・・・。だけど、なんか凄いことになっちゃった。」

床オナ前には広大な眼下に広がっていた人間の巣はただの灰の山となっており、周囲の山々もほとんどが崩れ平らになっていた。


森もすべて燃えて焼け焦げ、まだところどころで黒煙が上がっている。


「一回オナニーしただけでここまで何もなくなっちゃうのか・・・。毎日ヤりたいくらい気持ち良かったけど、こんなこと何回もやってたらすぐに星が壊れちゃいそう。何か対策考えないとね。」


一瞬で1億人以上が犠牲になったアネモネの床オナ。しかし、そのあまりに凄惨すぎる地獄はアネモネに一つの気付きを与えた。


それは星も人も有限であるということ。


それを彼に気付かせただけでも一億の犠牲は決して無駄ではなかったと言える。そもそもアネモネは人類絶滅なんて望んではおらず、自らの欲求を満たす為だけに人間を襲っているだけなのだ。


今後も長く人間で性処理を楽しむ為に、むしろ彼にとっても人間という種には存続してもらわなければ困るし、星自体もできれば傷付けたくないのが本音である。


悪魔の子であるアネモネも、この青く美しい星で生まれてきた“地球の子”でもあり、地球のことを愛しているからだ。



今彼は心身ともに急速に成長している。


人間から、虐殺から、様々なことを学び、自身の性欲と全力で向き合い、星や人間の未来を真剣に考えている。


果たして彼は偉大なる父から受け継いだ破壊の衝動に抗い、地球を“持続可能な濡れ場”として存続させることができるだろうか。


彼が今後どのように物事を捉え、どんな哲学で地球と向き合うかに人類の命運のすべてが掛かっているといっても過言ではないだろう。


地球に住む全ての生命が、まだ幼い純粋で残酷な子供の手のひらに儚く乗せられているのだ。



2話へ続く

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