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美味しい焼き芋

(美味しい焼き芋が食べたいな・・)


テールナー種の女子高生「ルナ」はきまぐれにそう思った。


今週末は特に予定も入っていないし、どうせなら本格的な焼き芋作りに挑戦してみたい。


やはり本格的な焼き芋といったら、外で落ち葉を集めて焼くのが定番だろうか。


しかし、ネットで “美味しい焼き芋 作り方” と検索してみても、中々パッとした記事が見当たらない。


今の時代、外で火を使うような料理は、煙が出るので迷惑がる人も多いようで、あまりオススメされていないようだ。


もともと炎タイプのモンスターが原因で起きる火事が多いこともあるので、テールナー種の自分が人目のつくような場所で火遊びするのは心象も良くない。


仕方ないので、自宅での調理方法を調べる。


いくつか記事を見て回っていると、ふと変わった見出しの記事を見つけた。


“密かにブーム到来中!?焼き芋好き肉食獣女子必見!新しい焼き芋調理法”


焼き芋好き肉食獣女子。まさに自分のことだ。吸い寄せられるように記事をクリックする。


・・そこには想像だにしない突飛な内容の調理法が書かれていた。


①:文化レベルが高く、かつ惑星害虫に指定されている矮小種族が住む惑星に渡航しましょう。

②:高層ビル群を搔き集めて瓦礫の山を作り、あとはそこに焼き芋を埋めて火を付けるだけ!

③:矮小種族の血肉がイイ感じにスパイスになり、肉食獣も大満足の香ばしい焼き芋の出来上がり!


確かに最近は別惑星への渡航がブームになっているのは知っていたが、こんな調理法があるなんて知りもしなかった。


ルナの住む惑星では、宇宙工学がだいぶ進んでおり、彼女の惑星がある銀河を含む計1500個もの銀河を支配下に置いている。


支配下にある無数の惑星の中には有生物惑星もたくさんあるが、中には、その星に住む住人が惑星環境を著しく悪化させているケースも少なくない。


そのような価値の低い星であれば、お金さえ払えば、好きにポータルで渡航し干渉することができるのだ。


特に“惑星害虫”に指定されている星の住人に関しては、殺害が罪に問われないどころか、むしろ駆除を推奨されているくらいで、近年では、虫けらのような小さな住人が住んでいる惑星をあえてハネムーンの旅行先に選んで、星の住人たちが住む町の上で蹂躙SEXしながら、自分たちの愛のスケールの大きさを見せつけるようなバカップルまで存在する。


ルナの惑星の住人は広い宇宙の中で見てもかなり巨大な種族のようで、基本的にどの惑星の生物に対しても、肉体だけで圧倒できる。


ちょっと悪いことしているようだけど、でも罪には問われないし、むしろ惑星環境の保護に貢献できる、という新感覚が主に若者たちにウケ、今一大ブームになりつつあるのだ。


これは賛否両論あって、若者たちが自発的に惑星環境の保護に加わることをポジティブに捉える者と、いくら罪に問われないとはいえそこに住む星の住人達は文化を形成するだけの知的生命体であり、それを蹂躙・殺戮するのをヨシとするのは、倫理的に問題があるのではとする者に分かれている。


ルナもどちらかというと後者の意見に近く、ただスケールが違うだけで、実際は自分たちと同じように生きている尊い命なのに、それを軽い気持ちで虐殺するのは、良くないと考えていた。


しかし、だからといって、惑星害虫をそのままにしていては、星が死んでしまったり、他の生命が苦しむこともわかっているので、蹂躙派を否定する気持ちもなかった。


しかし、今回の焼き芋の件はかなり彼女のスタンスを揺さぶっている。


ルナは薩摩芋が大好物で、毎週土日は美味しい薩摩芋料理を食べることに決めている。


本当は毎日食べたいぐらいだが、彼女も年頃の女子高生だ。スタイルにはかなり気を配っているのだ。


そもそも彼女はスタイル以前に股下にコンプレックスを抱えている。


幼少期から走るのが大好きで、テールナーに進化してからは陸上部のハードル選手としても活躍しているのだが、あまりに特訓し過ぎたせいなのか、大腿部の筋肉が付き過ぎて、下半身デブのようなアンバランスなスタイルになってしまったのだ。


足が肥大化した分、腰のスカート毛もなんだか丈が小さいように見えてしまうし、とにかくお尻がよく目立つ。


外を歩いているだけでも、周りから下半身への視線を感じてしまい恥ずかしさを覚えることも多い。


薩摩芋マニアとしては、新しい焼き芋の作り方は見逃せないし、他惑星なら周りの視線を気にする必要もない。血肉スパイスの文言も非常にそそる。


殺戮の部分が引っかかっているだけで、あとはメリットばかりである。


その殺戮に関しても、そもそも彼らを食用として養殖することは一般的に行われているので、意味なく虐殺するのではなく、ちゃんと焼き芋のスパイスとして使うのなら何も問題ないのではないかとも思えてきた。


実際に星ごと一つの養殖場とみなされている従属惑星も多いし、大量に捕獲された星の住人達は食用として普通にスーパーにも並んでいる。


ルナも可憐な一匹の少女だが、れっきとした肉食獣でもある。


相手が文化レベルが高い生き物とはいえ、家畜同様にその肉を食してきたのだ。直接手を下すのが自分になるだけでやっていることには変わりがない。



・・自分なりに納得がついたのか、ルナはさっそく準備を始める。まずは薩摩芋を買って、あとは貯金も下ろさないといけない。


他惑星への渡航にはポータルを使うのだが、これがなかなかの高価で、まだ働いていない彼女には結構な出費となる。


しかし、たかが焼き芋の為とはいっても、未知なる味への探求心の前では大した問題にはならないようだ。育ち盛りの女の子らしく食への欲求は凄まじい。



そして、週末。薩摩芋を袋一杯に持ってポータルを潜るルナの姿があった。


降り立った惑星の名前は“地球”。なんとこの星には“人間”という惑星害虫が70憶近くも生息しているらしい。


さっそく、高層ビル群を探そうと辺りを見渡したが、何のことはない。この降り立った場所自体が既に人間達の巣の真上だった。


なんというか、パッと見ではただのアスファルトの床にしか見えない。


しかし屈んでみると、その灰色はちゃんと建物が集まってそう見えていることが確認できた。


この星の縮尺で言うと彼女の身長は10㎞をゆうに超える。普通の二階建ての一軒家などはゴマ粒に等しいレベルで、これらを集めてもただの砂の山にしかならなそうだ。


そのまま屈んで町を観察しながら、ちょうど良さそうなエリアを探す。


一歩、また一歩、その灰色の地表に足を踏み下ろすだけでいったいどれだけの被害がでているのだろうか。


踏み潰された箇所はクレーターのように地盤が沈み込み、くっきりとした足跡が残る。


直前までそこにあった数千のゴマ粒が一瞬で消滅していることを考えると、少なくとも万単位の命が消えていそうではある。


普通の下半身を持つテールナーならば、被害はその数分の一で済んだのだろうが、肥大化した大腿部とそれを支える為に発達した大きなおみ足が余計に人を殺している。


ルナは少し罪悪感を感じていた。焼き芋を作る為に犠牲になる命については割り切ってはいたが、こうやって高層ビル群を探すために歩き回って潰してしまった命は、ただの虐殺になるのではないかと心を痛めていたのだ。


実は高層ビル群を使わずに、森林を使って焼き芋を作ることもできるのだが、その場合はかなりの本数の木が必要で、この星の場合、森林地帯100㎢をまるごと消費することになる。


勿論、そこに住むたくさんの動植物をも皆殺しにすることになってしまう。

それは彼女としても絶対に避けたいことである。


背徳感に苛まれながらも、そのまま探索を続けていると、ようやく、ちょっと背の高い箱が立ち並ぶエリアを発見した。おそらく人間達の大都市。繁栄の象徴たる摩天楼。


これだけの高層ビル群だ。おそらく人口密度もかなり高いだろう。


ようやく焼き芋作りに取り掛かれると思って興奮したルナはそのビル群に躊躇なく手を出していく。


外側から円状に抉り取るようにしてビルを搔き集め、中央に寄せていく。


ものの数十秒で勇壮な高層ビル群は姿を消し、爆心地のように抉れた地表の真ん中には

瓦礫の山が出現した。


おそらくこの一瞬で100万人近くの人が亡くなっただろうが、これらの命が、たかが焼き芋のちょっとした味付けとして消費されるのだと考えると、両者のスケールの違いを思い知らされる。


さっそく薩摩芋を瓦礫の中に埋めると、お気に入りの木の棒を発火させて、瓦礫に火をつけた。


タイマーをセットし、ワクワクしながら出来上がりを待つ。


ルナは逞しい下半身を見せつけるように股を大きく開いて鎮座した。


いつもは恥ずかしくて内股になってしまうのだが、ここではそんなこと何も気にする必要がない。豪快に股を広げるのはなんとも気持ちよいものである。


しかし、冷静に考えれば、自分と同じくらいの知能レベルのあるたくさんの命が今まさに、自分に恐怖し、その空を覆いつくすような漆黒のお尻を見上げ震えているわけでもある。

そう考えるとなんとも言えない気持ちになるのと同時に、少々恥ずかしい気持ちにもなるのだが、相手がここまで小さくて、取るに足らない生き物だと、存外、気楽でいられるものだ。


なんだか自分の存在の大きさに酔いそうになるし、まるで神になったかのような優越感すら感じてしまう。


若者達の中で他惑星への干渉が流行っている理由が今、ようやくわかった気がした。


背徳感がなぜか高揚感へと昇華していく不思議な感覚。


蹂躙されていく万単位の命の死因がすべて自分にあり、例え生き残ったとしても、一生私という恐怖を背負って生きていく。この星に住むすべての命が私を意識して生きていかねばならない。


彼らにとって永遠に語り継がれる存在になれる、圧倒的に存在感を認められる、という事象が、自己肯定感と承認欲求をこれでもかと満たしてくれるのだ。


そして背徳感が強ければ強い程、より一層この心地よさは強く感じられる。



気付けばルナの股は濡れていた。

むわぁ・・と性成熟したての雌の香しい匂いが町を覆う。


(・・ちょっとだけなら・・ごめんね、人間さん。)


あれだけ殺戮を気にしていた彼女だったが、無意識のうちに足元に残っていた町の一角を地表ごと抉り取る。


そしてそのまま股に擦り付け滅茶苦茶に破壊した。二万人近くの命が一瞬で彼女の恥垢となる。


ルナはあえてこの蹂躙した一角の町並みを色々と想像してみた。


もしかしたら、この一角には私が通う高校と同じような学舎があったかもしれない。

みんな私の肉体に震えて泣き叫んでいて、本当に怖かっただろうな・・。


高校は避難所としても解放されていて、小さな子供やお年寄りもたくさんいたかも。


でも、それを・・・全部私が蹂躙した!!ただ気持ちよくなりたいだけの為に!!


本来であれば、自分を追い込むかのような思考。でもなぜか、そうやって罪深さを

感じば感じる程に興奮が高まっていく。・・・確かにこれはハマる。



突如タイマーが鳴り響いた。

ハッと我に返るルナ。どうやら、焼き芋が完成したようだ。


そう、私は焼き芋を作る為にここに来たんだった。


目まぐるしい価値観の変遷に少し頭がボーっとする。

しかし、一口焼き芋を口にした瞬間、一気に目が覚めた。


うまい・・・・!!


ロケーションが最高な分、何倍増しに美味しく感じられているのもあるかも知れないが、

市販ではとても味わえないホクホク感、そして、何より焦げた肉のようななんとも言えない良い匂いが芋によく染みついて、食欲をそそる。


冗談ではなく、本当に数百万の命を犠牲にした甲斐を感じられるほどに美味しい。


芋は多めに買ってきた筈だったのだが、バクバクと貪り食うように口に運んでいたら一瞬で完食してしまった。


薩摩芋8個。胃がパンパンだ。


流石に苦しいので、お尻を地面に降ろし、少し休憩することにした。


実はこの時、足跡クレーターに囲まれて退路を絶たれていた集団が逃げることもできずお尻の真下でただただ震えて神に祈っていたのだが、無慈悲にも振り下ろされた巨尻の前に一瞬でケツのシミと化していた。


辛うじて、お尻の割れ目に入り込んで命を繋いでいたものもいたが、次の瞬間にはケツの穴のヒクつきに巻き込まれ蹂躙されてしまった。



改めて周囲を見渡すと、あの一面の灰色の大地がかなり茶色くなっているのに気付いた。

色が変化している分だけ、町が消滅しているということであり、その被害はとてもじゃないが想像もつかない。


きまぐれに自分が美味しい焼き芋が食べたかったと願ったばかりに巻き起こった大災害。

酷いことをしたはずなのに達成感が半端ではない。


そのまま恍惚としばらくお腹をさすっていたが、ふとルナは立ち上がった。


もう焼き芋は作り終えたというのに、再び町を徘徊してたくさんの命を足で蹂躙しながら何かを探している。いったい何をしているのだろうか。


しばらくすると何か見つけたのか立ち止まる。


どうやら、別の高層ビル群を探していたようだ。彼女はその繁華街に背を向けるように腰を降ろした。


そのままお尻を突き出して、摩天楼にケツの穴を向ける。


そして、次の瞬間!!

突如、物凄い轟音が彼女のお尻から鳴り響いた!!



・・薩摩芋8個分の放屁である。


気付けば、お尻の穴の正面にあった高層ビル群は消滅していた。


つい直前までそこにたしかに存在していたはずの広大なコンクリートジャングルとそこに息づく何百万という命。それらがまるで幻だったかのように忽然と姿を消したのだ。


そしてその代わりに焦土だけがどこまでも広がっている。


そう、ルナは完全に心の整理がついたのだ。

迷いが消え、すっきりとした表情を浮かべている。


百万の命で作った焼き芋の屁で更に数百万の命が虐殺されるという地獄の連鎖。


しかし、ルナはその様に大満足のようで、鼻歌混じりに自分の住む惑星に帰っていったのだった。



おわり。


☆被害報告☆

足による蹂躙:101万人

地震による死者:850万人

焼き芋作り巻き込まれ:53万人

マンコ圧殺:2万人

巨尻圧殺:5万人

おなら直撃で消滅:68万人

おならの臭気による死者:1357万人(※野生動物も2500万匹死亡)


合計死者数:2436万人

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