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奉仕・中編

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ターゲットにされたテレシア王国の混乱は大きかった。


テレシア王国は、人間の国の中でも2番目に人口の多い大国で、また随一の軍事国家として、先の大戦でも幅を利かせていた。


だからこそ、戦地で起きた巨神の殺戮による打撃は著しく、国は悲壮感に包まれていた。


襲来予告の7/21まで残り約10か月。


「国が亡ぶ」。巨神の言ったその言葉の真意はわからないが、実際、一瞬で自国の精鋭達が虐殺されたのは、事実であり、それを考えれば、国を簡単に壊滅させることも造作でもないことは、誰もが理解していた。


しかし、巨神の男性器の清掃という、突飛な要求に対し、迅速に準備が進められたかというとそうでもない。


軍事大国のプライドもあるのか、中には徹底抗戦を支持するもの達もいた。


攻城兵器なら有効なのではないか、王国屈指の近衛部隊なら渡り合えるのではないか、など様々な意見が挙がり、日夜議論は絶えなかった。


巨神を実際に目にした、生き残りの兵士たちからしたら、㎞級の化け物に対し「戦う」という選択肢は最初からないはずで、国の意思決定の遅さにはかなりのもどかしさを感じたに違いない。


しかし、国を動かしている指導者達は巨神を実際に目にしたわけでもないし、むしろそもそも巨神の存在自体に半信半疑だった面もあるだろう。


3か月近い議論を重ねた挙句、国は「状況に応じて柔軟に対応する」という方針を掲げた。


場合によっては、迎撃できるように、と成人男性に広く兵を募り、それ以外の民は清掃要員に充てた。


各家庭に一般的な清掃用具が配られ、表向きは巨神大清掃の準備が進められていたかのように見えた。


しかし、その裏では、急ピッチで王宮地下施設の整備が進められていた。もし、本当に国が壊滅させられそうになった時、王族・貴族だけでも逃げられるようにと、予防線を張っていたのだ。


城下町の防壁に国費を投資することもできただろう。しかし、国の上層部は民がどうなろうが、自分たちだけでも助かりたいという気持ちに支配されていた。


巨神がどのように襲来し、どのような順序で性器に近づき清掃すればいいのか。


本来であれば、あらゆる状況を想定し、綿密に準備を進めていかなければ到底、襲来日に間に合うはずはないのだが、上層部が保身に走ったことで、清掃の準備は一向に進まない。


それは、巨神の「全身全霊を懸けて」という言葉とはかけ離れた状況だった。


刻一刻と襲来日が近づく中、地下施設の整備だけが着々と進められていく。


・・・そして、ついに巨神の予告した襲来日がやってきた。



それは、国の上空より突如姿を現した。


それは生物というより、もはや山や空が降ってきたといっても過言ではないような存在だった。それほどに巨神は大きかったのだ。


その姿を見た瞬間、王族は悟った。「無理だ」と。


彼らの行動は早かった。すでに襲来日の前日に貴族達とその身の回りの世話をする侍女や料理人などは王宮に集められ、すぐにでも地下に避難する準備ができていたのだ。


巨神が地上に降り立つのを待たずに、避難は完了し、地下施設の扉は固く閉じられたのだった。


取り残された民達とはいうと、巨神のあまりの存在感を前に恐怖に震えていた。


しかし、巨神を満足させなければ、すべてが終わるということも理解していた。


巨神清掃実行部隊長の指揮のもと清掃道具を手に広場へと続々と集まっていく。


その直後、轟音とともに巨大な地震が町を襲った。そう、巨神が地面に着地したのだ。


普通に着地すれば、それだけで国が壊滅してしまうのは巨神もわかっていたので、魔力で身体を浮遊させながら、そっと降り立った。


にもかかわらず、古い家屋が倒壊したり、何人かは突風で吹き飛ばされ命を散らした。


巨神はそのまま国のすぐ傍に横たわると、「始めろ」とだけ言った。


テレシア国の民300万。そのほとんどが一斉に巨神の身体に群がっていく。


ドクン!


その無様な人間達の様子に興奮を覚えているのか、巨神のペニスはむくむくと膨らみ、やがて勃ち上がっていった。


テレシア王国に突如姿を現した巨大な塔。直径だけで何百メートルあるのかも検討が付かない極太のソレはテレシア王国の城下町を丸ごと影で覆ってしまう程に大きかった。



塔めがけて殺到する民達。しかし、その歩みはすぐに止まってしまった。


巨塔は確かに目の前にあるのだが、その根元にアクセスする方法がないのだ。


横になっているとはいえ、巨神の逞しい大腿部だけでも500m近い高さがあった。


ただでさえ日が暮れるまでの時間制限がある中、この立ち往生は致命的だった。


数時間かけてようやく、尻尾の先からよじ登って性器までアクセスするルートを開拓した時には、すでに日は南中していた。


数キロメートルある長い尻尾に、それと同じくらい長い300万人の行列が出来上がる。


日が暮れ始めた頃にようやく塔の根元に人を集中させるに至ったが、やはりここで立ち往生してしまう。


根元の清掃はともかく3㎞もある爆根の頂上を洗う手立てがないのだ。


迫り出した血管から登ろうと試みるも、人間達にとっては股間の脈動すら脅威となりうる。


次々と転落死していくテレシア王国の民達。しかも1000年間で溜まりにたまった恥垢が放つ異臭は凄まじく、それだけでもかなりの数の人間が倒れていった。


徐々にあたりが暗くなっていく。


(もうだめだ・・)


絶望感があたりを支配し、人々の動きはどんどん鈍くなっていく。


終いには、亀頭から降ってきた大量の我慢汁が人々に降り注ぎ、押し流された10万人近くの人が犠牲になった。


結局そのまま巨神の恥垢を少しも取ることもできずに日が暮れてしまった。


あまりに杜撰な状況に、巨神も呆れかえる。いくら無理難題とはいえ、もう少し、工夫が見られるかと思ったが、それ以前にあまりにシミュレーションや準備が不足していた。


当然、巨神がこの結果に満足する筈もない。


「まさかここまでお前たちが使えないとは思ってもみなかった。」巨神がおもむろに口を開く。


「“全身全霊を懸けて我に尽くせ。従わぬものは万死に値する”・・そう言ったはずだ。非常に残念だが、宣言通り神罰を下してやろう。お前たち全員、我が愛棒の恥垢に加わってもらうぞ!」


そう言うと、300万人の群衆より更に大きな掌が人間達を鷲掴みそのまま人間諸共ペニスをゴシゴシと扱き始めた!


掌と固い肉壁に磨り潰され、一瞬でただの血肉と化していくテレシアの民。


巨塔は瞬く間に深紅に染め上げられ、さっきまで動いていたはずの300万の命は、一瞬で恥垢の一部となった。


流石にこれだけの命を血肉ローションに使ったこともあってか、気持ちよさも尋常ではない。ものの数分で絶頂を迎え、テレシア王国には白い雨が降り注いだ。


降り注ぐ精液一つ一つも膨大な質量があり、その落下地点は建物はおろか、地表が何メートルも抉られ、綺麗なミルククラウンを描く。


その暴力的な精液爆弾の前では、地下への避難など全くの無意味だった。


王宮へ降り注いだ巨大な精液の塊は、地下施設諸共、王宮を粉砕。卑劣な王族貴族達は瓦礫と雄臭い汁にまみれながら、死んでいったことだろう。



こうして、巨神の宣言通りテレシア王国は文字通り大陸から消えた。


巨神は行為の直後、再びテレパシーにて全生命に呼びかけを行う。


「テレシア王国は消滅した。残念ながら、テレシア王国は我を満足させるに至らなかった。」

巨神は、テレシア王国のこの一年の動向、王族貴族の卑劣な行い、そして今日一日の顛末について詳細に伝えた。


こうでもしなければ、何年経っても、自分の性器の清掃は果たされないだろうことは今日でよくわかったからだ。


そして同時に人間達の行動が筒抜けであることを知らしめる意味合いもあった。


監視されていると知れば、幾分か人間達の動きも増しになるのではないか、という算段だ。


実際、巨神はこの一年間、テレシア王国をよく観察して楽しんでいた。それどころか、人間の姿を借りて、自分の目で町を歩き回っていたこともあるくらいだ。


清掃が失敗するにしろ、オナニーに巻き込む人間達を自分の目で予め見ておいたほうがリアリティーが増すし、自分のちんこの為に国を挙げて頑張っている姿を見るのは気分が良い。


テレシア王国の場合は、失敗が目に見えていたので、「こいつらがオカズになるのか」と舌なめずりしながら人々を観察していた。


消費される命前提だったこともあって、せっかくだから殺す前に抱いておくかということで、巨神はこの一年、テレシア王国中の美女という美女をヤりまくっていたのだ。


「次の訪問先はファーリス皇国とする。テレシア王国を反面教師とし、次こそは我を満足させてみせよ。」


巨神はその言葉を最後に再び、姿を晦ました。



二年目の夏。人間達は再び巨神を呆れさせることになる。


あろうことか、ファーリス皇国は宣言から数日も経たぬうちに国の解体を宣言。国民達は散り散りとなったのだ。


テレシア王国の壊滅を見て、早々に白旗を上げた様相だ。


しかし、それはあまりにもお粗末な判断と言わざるを得ない。テレシア王国の一件がありながら、人間達は未だに巨神の力を正確に理解できていようだ。


国を解体するなんていう、逃げを巨神が許す訳がないのだ。



7/21。ファーリス皇国は既に無人だった。国民たちは難民として、いくつかの国に分かれて身を寄せ合っていた。


母国を失った悲しみはあるが、それでも命あっての物種だ。国を捨てて良かった、と誰もが思っていた。


が、次の瞬間、巨神が全生命に向けテレパシーを発信した。


「非常に残念だ・・・。人間達よ、どうやら我はお前たちを買い被り過ぎたようだ。・・大戦の終結、テレシア王国の壊滅、そして、全生命の脳にアクセスし、意思を伝えるという圧倒的な魔力。これだけ力を見せつけたというのに、まだわからないとみえる。」


「我がそう簡単にお前たちを逃がすとでも本当に思っていたのか?・・・まあ良い、背信者どもよ。自分の額をよく見てみろ」ファーリス皇国の出身者たちはお互いに顔を見合わせる。先ほどまでなかったはずの紋様が額に浮かび上がっている。


「それは呪いの紋章だ。ファーリス皇国と宣言した際に、テレパシーを通じてすべての民に呪いをかけておいた。我が命に背いた者を死に至らしめる呪いだ」


紋様が光を発し、ファーリス皇国の出身者達は強烈な頭痛に襲われる。


「罰を受けよ」


そう巨神が言葉を発すると、紋章は更に輝きを増し、次の瞬間、ボンっと大きな音を立て背信者達の頭部は一斉に破裂してしまった。


ちょうど各国に難民として散らばっていたこともあり、他の国への見せしめとしての効果も大きかったことだろう。


だが今は、誰もが巨神の次の言葉に神経を傾けていた、事実上の「死の宣告」が自分たちに向けられないかと、気が気ではない。


「次の訪問先はバルバトス帝国とする。」


・・・その瞬間世界の半分が凍り付いた。


というのも、バルバトス帝国は魔族の住む帝国だったからだ。


今まで二度連続で人間達の国が標的にされていたこともあり、魔族たちは安心しきっていた。


先の大戦では、確かに魔族側もかなりの被害者が出たが、それでも巨神の容姿から見ても明らかに魔族寄りということもあり、どちらかというと魔族の味方なのではないか、という都合の良い解釈が先行していたのだ。


人間達ではなく、魔族含め全生命に向けてテレパシーが発せられていた意味をようやく魔族たちは理解した。


「魔族共よ。人間とは違うというところを我に見せて見よ。2度の先例があるのだ、失敗は許されぬぞ。」


そういって巨神はテレパシーを切った。


2年が経過し、3回の大虐殺で計500万人もの命が犠牲になってようやく、皆が理解したことがある。


それは、この世界とそこに住む全生命はすでに巨神の掌にあるということ。


そして、たとえどんな命令であっても、彼の発した言葉は絶対であり、ただ健気に尽くすことだけが、唯一生存を許される道なのだということ。


人間達や魔族達は巨神にとっては塵にも等しい存在で、気まぐれで絶やすことなど造作もないはずだ。


しかし、こうしてわざわざチャンスを与えてくれるのだ。それは巨神なりの慈悲でもあったかもしれない。


例えそれが、性器の清掃という滅茶苦茶な要求だとしても、生き延びるために、未来を繋ぐために命を懸けて使命を全うしなくてはならない。


“巨神のちんこに尽くす”


この星に生きる者たち全員が今、漸く同じ方向を向いた。


「後編に続く・・・?」

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