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生殺の匠

(※1年半くらい前に書いたSSです。ファイルを整理していたら発掘しました。2019年に公開したイラスト「おとしだま」のSSになります。)


今までに訪問した星は全部29つ。

すべて性欲を満たすために消費してきた。


この愛棒の為にいったいいくら積んだのだろうか。


でも、ようやく掴めてきたんだ...星への干渉の仕方を。



― 黒龍種25歳♂ テラ。彼には人には言えない異常性癖があった。


それは、巨大化した自らの肉体で文明を破壊し、住人を殺し尽くすことで力を誇示し、優越感に浸ることだ。


極めて猟奇的な性癖故、それを満たすのはあくまで妄想の世界で、現実では不可能...なはずだった。


銀河が売買されていることを知るまでは。


宇宙進出を果たしていない原始的な星しか存在しないような銀河は、現状、国には管理されておらず、1つの銀河あたり、だいたいサラリーマンの平均月収くらいで取引されている。


決して安い買い物ではないが、それを知ったテラに躊躇はなかった。


成龍となり安定した収入を得られるようになってからは、貯金もせずたくさんの銀河を買い占めてきた。


原子力文明程度の星であれば、いかなる干渉も認められている。

極端に言えば星ごと破壊しようが、住民を虐殺しようが、法には触れないのである。


そう、自分よりスケールが小さく宇宙進出もしていないような未熟な星さえ見つけられれば、妄想を現実にできるのだ。



― 意外と自分に都合の良い星はたくさんあった。しかしどれも想定していたより圧倒的に小さいものばかりだ。


重力と星の大きさが住人のサイズを決める。有生物が発生する条件として都合の良い環境はどれも似通るものなのだろうか。


どうやら宇宙的規模でみても自分の種族は巨大なようである。


残念ながら今まで見つけた有生物惑星はどれも肉眼ではとらえられない程に小さく、それらが作る建造物やその建造物の集合体がようやく目に映るレベルだ。


最初はそれでも十分すぎるほどに興奮した。


逆に考えると、星の住人達にとっては自分はとてつもなく巨大な、もはや神といえるほどの存在となるわけで、目に映らなくともその建築物の集合体を踏みつぶすことは万の命を虐殺しているのには変りないからだ。


働いてお金を貯めて、星を買っては蹂躙する…独身貴族にのみ許されるような豪華な性欲処理にテラは完全に心を奪われた。


しかしいくつか星を消費し、星の住人達の文明を蹂躙しているうちに、もっと命を感じたいと思うようになった。


確かにそこには大量の命があり、それを自分は奪っている。しかし、目に映らない以上、結局のところ妄想で補うしかない。


自分が足を振り下ろしたことでどれだけの被害があり、どれだけの命が消滅しているのか、それを知りたくなったのだ。


そこで彼は星を襲う前にその星のことを徹底的に調べることにした。


惑星上を飛び交う微弱な電波を傍受し、解析、情報を翻訳することまでやった。


そして最終的には、その星の住人が使っている情報手段まで自分の手のものにしたのだった。


SNSに潜り込み星の住人達から自分が破壊した町の様子や被害状況を教えてもらう気でいた。


しかしここで大きな壁にぶち当たる。


自分という存在が彼らにとって想像している以上に大きな影響力を持っていたのだ。


いつも星に降臨する際は派手に着地し、大地が割れ、星が揺れる様を楽しんでいたのだが、実はこの時点で星に点在する都市のほとんどが壊滅的被害を受けてSNSが機能しないレベルに達していたようなのだ。


それに気付くまでに無駄に5つ星を消費してしまった。


破壊対象の都市に近づく時もかなりの工夫が必要で、普通に歩いて近づくと、その振動だけでほとんどの建築物が倒壊してしまう。


また、何気ない動き、例えば手を振ったりするだけでもその風圧で根こそぎ地面ごと抉り取られてしまうし、くしゃみや咳などもっての他、音圧だけですべての生命が破裂する。


自分の肉体によって文明が破壊される様を被害者の目線でみるというのは思った以上に難しいようだ。


それからさらに20の星と1000億の命を消費してようやくコツが掴めてきた。


そして満を持して次の星をターゲットに据える。


事前情報でその星の文化はしっかり把握している。今日はその星にとって正月というおめでたい日のようだ。


そしてその正月に行うある風習に注目し、破壊の方法についても趣向を凝らそうと決めた。


いままでたくさんの星を死の星に変えてきたが、だからといって一つ一つの星にかけた金額は決して安いものではない。


今回もなけなしのお金で買った銀河の中にあった条件の良い星。最大限楽しむ為に全力を尽くす。


研究に研究を重ね、工夫を凝らし、ただただ性欲を満たすことに邁進する。もはやそれは芸術の領域だ。


星に向かう前から興奮が止まらない。服を脱ぎ捨て転送装置に乗り込んだ時にはすでに股のソレは天を衝くかのように反り立っていた。


しかし最初が肝心。


転送後の動作を頭で確認し、一息ついてから転送ボタンを押した。


一瞬で星の上空へワープ。いつもならここで派手に着地するのだが、すぐに翼を広げ、しかし羽ばたきはせず、ゆっくり滑空そして静かに着地。


周囲を見渡したが崩れている山は見当たらない。何度も練習した成果だ。


最初の目的地はすでに星の住民たちのネットワークを介して得た情報で決めていた。


この星で一番大きな都市。人口は1000万人を超えるらしい。




大都市に近づくにつれ徐々に歩くスピードを下げていく。


肉眼に捉えた頃には、一歩、また一歩と、とにかく慎重に地面を揺らさないように、また、風圧で街を吹き飛ばさないように距離をつめる。




そしてようやく足元に見下ろす位置までたどり着いた。


星の住人目線の大都市の景観は頭に焼き付けてある。あの壮大なコンクリートジャングルが俺の目には灰色の地面の模様にしか見えない。


目を凝らしてようやく最大クラスの建築物が針のように見える程度だ。




「あけましておめでとう。君たちに“おとしだま”をあげよう」極力小声でボソッと住人達に語り掛ける。


ここからが一番難しい。


全神経を集中してゆっくりゆっくりと一歩前に出る。なんとか大都市を股下に納めた。

数10秒かけて少しずつ腰を下ろしていく。風圧で建物が倒壊していないことを願うばかりだ。




そして、ついに睾丸が大地に到達した!



玉裏が大都市を潰す感触を僅かに感じる。あの壮大な景観が自分の金玉ごときにすべて破壊しつくされたと思うと最高に滾る。


しかし、油断は許されない。作品が完成するまでまだまだ長い道のりだ。抜くことは許されない。


(こんなものか。)


今度は腰を上げていく。



あまり腰を下げすぎると睾丸に押し潰された大地が行き場をなくし周囲が盛り上がって残りの建築物も全壊してしまう。


そう、今回のカギは一定数建築物を残すこと、つまり生き残りを作ることだ。



同じような要領で目に映る都市を次々と睾丸で破壊していったが、必ず都市の1/10程度は残るようにしていた。


生き残りさえいれば一時的に通信手段が途絶えても、残された建物の範囲で頑張って復旧できるだけの力が住人達にあることはわかっている。


そうすれば生き残り達が勝手に破壊された無残な都市の様子や被害状況を教えてくれる。それをオカズにいくらでも性欲が満たすことができる。


圧倒的な破壊を繰り広げながらも、すぐその傍らの命には最大限配慮し生き残りを作る。

まさに生殺の匠だ。


彼にとってこの星は小さな庭程度の大きさではあったが、それでもすべての都市で生き残りを作りつつ破壊するのは相当な重労働となった。


最後の都市を破壊し終わったころには足腰も限界にきており、その都市から十分距離を取ると座り込んでしまった。


おもむろに性器を扱き始める。


ちゃんと生き残りが作れていて彼らの情報が享受できるかは今はわからない。しかしやれることはやった。ずっと我慢してきたオナニーに今は集中しよう。


そこからは命の配慮はなかった。


実は目には映らないものの彼の座った場所は肥沃の大地が広がっており数万人規模の都市や無数の村が点在する地域で、大都市は形成していないがその地域一帯の人口はかなりの数がいた。


しかし、そんなこと彼は知る由もない。


ただ普通に男根を扱いているだけだが、それが巻き起こす被害は壮絶なものだった。


ゆうに50kmはある黒光りする逞しいソレに沿って手が上下するたびに風圧で多くの町や村が吹き飛んだ。


ピストンの振動が大地を震わし、多くの建物が倒壊した。天を裂く喘ぎ声が飛ぶ鳥すべてを落としていく。


そしてなによりその終わり、射精による被害はとてつもなかった。


極大の精嚢からぶちまけられた白濁液の量といったら...湖何個分が放出されたことか。


精液の津波が遠く離れた場所の村々をも飲み込んでいく。


精液だけで3000の村や都市が沈没し、2000万人の命が犠牲になった。オナニー全体で言えば犠牲者は1億を超える。


しかし当の本人はそんなことになっているなんて想像すらしていない。大都市から離れひっそりと静かにオナニーを楽しんでいる気分だろう。


射精したあとも恍惚とした表情でしばらく達成感に浸っていた。


すべての生命が絶望に打ちひしがれる中、彼の眼だけは輝きに満ちていた。



― あれから半年が過ぎた。ある時、彼の携帯に通知が届く。


「復旧のお知らせ」


作品が完成したお報せだ。


彼の“おとしだま”は大成功だった。


どの都市でもちゃんと生き残りがいて、各々が現状を報告しあっている。SNSにも多くの情報が寄せられた。


「大都市消滅。クレーターに800万人以上の遺体を確認」

「A国の総人口の7割が行方不明。その数5億人を超える」

「超巨大生物を神と崇める宗教が発足」

「精液の湖、新たな資源として活用か」

「B国のシンボルC山、踏みつぶされ平地に」

「原住民の村、精液に飲み込まれ消滅」

「世界全体の総死者数50億を超える」

「鳥、魚、哺乳類など、約450種類の生き物が絶滅」


その情報すべてが彼にとってはオカズになった。


驚いたのは落とし玉以外で犠牲になった命の数だ。


睾丸のスクラップによる死者が20億人程度なのに対しそれ以外の死者が30億人もいるのだ。大都市から大都市へと移動する間にそれだけの数の人間を踏み殺したということだ。


それにしても億単位の命が自分の肉体に蹂躙されたという事実。今回改めてSNSなどを通じて彼らの営みを見ていたからこそその重みを強く感じた。


睾丸を優しく撫でる。この睾丸が20億人の血を吸ったのだ。感慨深い。


最初に襲った都市の情報は特にお気に入りだ。


破壊される前の都市と、睾丸に押しつぶされた後の都市を比較しては性器を扱く毎日。


クレーターだけでなく周囲に残したつもりだった都市の1割も思った以上に被害を受けていた。


直接的に押しつぶされていなくても、8割以上の建物が振動や地表の隆起によって倒壊していた。


面積的には1割残っていても生存者はさらにその1/10もいなかった。人口1000万に対し10万も生き残りが作れていなかったのだ。これは99%が死に絶えたということであり、改めて自分の存在のスケールの大きさには驚かされた。


そして今回の作品において最高傑作ともいえる情報が手に入った。


なんと、挨拶から睾丸を降ろすまでの一部始終をとらえた映像が残っていたのだ。


思わず投稿者には「いいね」を送ってしまった。


その迫力たるや破壊した本人ですら唖然としてしまうほどだ。


挨拶による音圧を前に住人達が耳を抑えながら悶え苦しみバタバタと倒れていく様子や地震による騒音、住民たちの悲鳴...


そして仁王立ちする自分の姿、我ながらなんという迫力だろう。


自分の姿をこうして見上げてみると改めて自慢の男根に目がいってしまう。


(でかい...)


裏筋のくっきりした極太ペニス...


難易度は高いだろうが今度襲撃する際はとにかくペニスにこだわって都市を蹂躙し、その様子を被害者目線で見てみたい。


睾丸は睾丸でそれが落ちていく様は圧巻だった。


空が一面真っ黒になって、ものすごい轟音とそれに負けないほどの悲鳴。命の叫び。


睾丸が町を飲み込む瞬間はスローで何度も再生した。一瞬で1000万近くが殺戮される瞬間である。


この映像を何百回とオカズにしてきたが一向に飽きが来ない。一部分を拡大して見てみると、実は旅客機が睾丸に巻き込まれて墜落していたり、我慢汁が一滴垂れ、それだけで一区画が壊滅していたりと見れば見るほど新しい発見がある。


今後もこの星からは無限にオカズが供給されるであろう。


今まで襲った星たちはことごとく死の星に変えてきてしまったが、星として存続できる余地を残すことのメリットは多い。


殺戮や破壊が全てではなく、命を生かしてやるのも悪くない。



このようにして彼はその後も数々の作品を作り上げていった。


培ったノウハウは後にAVに応用され世に出ることになる。AV女優や男優による「迫力オナニー」シリーズや「蹂躙SEX」シリーズは一大ジャンルとして確立され多くの雄の精液を搾り尽くした。


勿論、彼自身も監督だけでなくAV男優としてもその巨根を存分に揮うのだった。


おわり

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