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「念力学院」 後編

 全国から能力に目覚めた子が集まってくるこの『念力学院』では  寮生活の者がほとんどであり、ハセガワの授業を受けた女子たちは  その日の夜に大盛り上がりであった。 「今日の男子たちマジでウケルよねー♪」 「アハハ♪ 組手の時はあれだけ威張っていたのにね」 「まー 自分たちの弱点をあれだけ丁寧に解説されたら」 「そりゃ仕方ないわ♪ みーんな顔まっかっかだったし」  女子寮の共同スペースにけらけらと笑い声が響く。  普段から〝念力組手〟で負け続けている彼女らにとって  今日の〝念力学〟は非常に愉快な内容だったのだ。 「でもさー ハセガワ先生の昔話にはビックリしちゃった。  まさか男の人の… キ、キンタマを潰していたなんて…」  話題が〝そっち〟に移ると女子たちはより一層身を乗り出す。 「あ~ 確かにビックリしたわ。  私も組手の時は思いっきり蹴ることあるけど、  あれは〝念力〟でガードしてるって分かってたからだし…  いくらムカつく男子のアレでも… 潰すってのは……ねぇ」  ひとりの女子が周囲に同意を求めると、  他の女子たちも次々と無言でうなずいた。 「うん、てゆーか〝蹴る〟くらいならいいけど、  〝潰す〟ってなるとなんかイヤだよね… 気持ち悪くて」 「そうそう。 〝中身〟が飛び出て来そうっていうか…」 「な、中身って… ハハ…」  今日の授業で習ったように睾丸の中身は〝男の邪念〟  その白くドロドロとした〝邪念〟がチンチンの先から出てくる光景を  想像した女子たちは照れながら笑っていた。  ただし、モモだけはじっと黙り込んで何かを考えており、  隣の女子から「どうしたの?」と話しかけられてようやく口を開いた。 「今日は確かにスカっとしたけど……  やっぱり直接男子に仕返しできないかなーって、  ハセガワ先生に教えてもらったことを利用してさ」  女子たちはまた次々とうなずいた。 「そりゃ〝あれくらい〟で今までの怨みが無くなった訳じゃないけど」 「けっこう難しくない? 〝あの仕組み〟を利用するのって」 「うん。ア、アレを射精(だ)した後は最弱になるみたいだけど  数時間後にはけっこう回復するみたいだし…」  射精直後なら〝念力〟は女子より弱くなる。  だが一晩もすれば弱体化はほとんどなくなる。  ほぼすべての男子が夜にオナニーをしているにもかかわらず、  翌日の授業で女子を圧倒出来ているのはそういうこと。  ならば早朝に〝エッチな画像〟を送り付けて登校前にオナらせるのはどうか?  効果はあるだろうが〝念力組手〟があるのは三限目か四限目なので  女子より弱体化しているという可能性は低い。よくて五分五分である。  互角のいい勝負がしたいのではない。  これまでの屈辱をそのまま返すように  男子を上回る〝念力〟で圧倒したいのだ。  女子たちは考える。  すると、ひとりの女子がパンと手を叩いた。  ※ 「はい、今日の〝念力組手〟は組み技勝負です」  上下ジャージ姿のハセガワが言うと、男子だけがザワついた。   それもそのはず、この〝組み技勝負〟は女子たちが  朝一番にハセガワに提案したものだったのだ。 「組み技!? なんで急に?」  体育座りしている男子たちへとハセガワが〝用意していた理由〟を述べ始める。 「昨日、私がした昔話を思い出しなさい」 「?」 「強姦魔に後ろから抱き着かれたあの時、私は〝念力〟で上回る男から  逃れるために相手の性欲を利用するしかなかったけど…  もし私に組み技の心得があったのならあんな危なっかしい方法を  取らずに済んだのかもしれない」  ハセガワが両の拳を合わせた。 「近づかれる前に打って倒すのが理想だけど、  あの時みたいに後ろから襲われたらどうしようもないでしょ?  特に女子は何時、誰がそうなってもおかしくないのよ。  だからこそ念のために組み技を練習しておこうってわけ。  分かったかしら」  こう言われては納得するしかない。  〝襲われる側〟の女子たちを前に男子たちはこれを  拒否することなど出来なかったのだ。 「はい決まりね。ではさっそく始めましょう」  そこからは軽くルール説明された後、各ペアごと広い体育館の  それぞれの位置へと散らばっていった。  そこまでは今までの〝念力組手〟と同じ光景だが  大きく違っていたのは組む相手の性別。 「よろしくね」 「あ、あぁ よろしく」  いつもは同性と組むペアの方が多いのだが、  今回はすべて男子対女子となっている。  というもの、この授業は女子が強姦魔から逃れるために  行っているので男子の腕力を相手にしないと意味が無いのだ。 「今回は制限時間は無いからどっちかが勝つまで続けてね」  男子の勝利条件は〝女子を床に押さえつけて約三十秒間キープすること〟  女子の勝利条件は〝捕まれた状態からどうにかして抜け出すこと〟 「では始めぇ!」  男子たちが女子の腕を掴み、そこから試合開始となった。  まずは組み技の技術を教えるより先に実践させて  何が必用か身をもって知ること。  素人同士の実践は思わぬ大怪我に繋がるが  〝念力〟を使える彼らならばその心配はない。  そうハセガワは説明したが、本当の目的は  〝女子たちに仕返しさせてやること〟だった。  ホームルーム前に女子たちから〝このこと〟を相談された彼女は  少しも悩むことなく快く許可を出した。  昨日〝あんな授業〟をしたのも男子にやられっぱなしの  女子たちにうっぷんが溜まっていると感じたからであり、  今回のコレも〝やり返す機会〟を与えるためである。 「なんか妙なことになったが、要は押し倒せばいいんだろ。  だったらいつも通り、いや、いつも以上に楽勝だぜ」  タケルはまたモモと対戦していた。 「そうかもね。 でも…油断してたら痛い目みるかもよ」  腕を掴まれたモモが不敵に微笑む。  身長も体重も上のタケルは確かに油断していたが、  つい油断してしまうほど女子の腕は細くて軽かったのだ。  それはこの場に居る男子全員がそうである。 「こんな勝負で痛い目になんか合うかよ」  グイッと腕を引き寄せるだけでモモの体が簡単に揺らぐ。  やはり軽い。 が… 同時に〝変な気持ち〟が沸き上がってくる。 「……」  そもそも女子とデートしたことも無いタケルにとってこれは事件だった。  女子の、モモの腕をしっかり掴んでいる。  さらにこれから押し倒さなければならない。  あのモモを、押し倒して、三十秒も押さえつけなけれならない。 (ぅ…ッ)  ドクンと鼓動が早まった。 「ん! どうしたの?」  腕を掴めるほどの近距離でモモが見上げてくる。  口を開けば喧嘩ばかりする相手だが正直かわいい。  これまでの組手では〝殴る対象〟だったのでそこまで意識しなかったが  〝押し倒す対象〟となると―――― 「な、なんでもねーよ」  ドキドキして… ムラっとしてしまう。  だがその時。  ――――ドグッ! 「あぐッ!?」  近距離から膝で股間を蹴り上げられた。 「〝女子側は逃れるために打撃有り〟って説明されたでしょ。  ぼーっとしてんじゃないわよ」 「ちッ…」  〝念力〟でガードしていなければ終わっていた。  それほどの衝撃が響いてくる。  しかし、おかげで煩念も少し鎮まった。 「この おおぉぉ!」  中途半端に空いていた距離を潰すように抱き寄せると、  キツイ性格とは真逆の柔らかな感触が体を突き抜ける。 「あん♡」  「お…お…!」 (オッパイ… オッパイが…!!)  ハセガワほどではないがモモも中々のものであり、  同時に甘い香りがふわっと漂ってくる。  香水のような主張する香りではなく、  シャンプーの残り香のようなほんのかすかなものだが、  思春期男子にはそれこそがベストであった。 「ぬ…おおぉ!」  このままだと数秒で勃起してしまうと感じたタケルは  足を絡めて強引に押し倒した。 「わっ」  ダンッと体育館の硬い床にたたきつけられるモモだが  〝念力〟を使える者にとってこの程度ならノーダメージ。  タケルと硬い床に挟まれながらも顔はキョトンとしている。 「へへ、ほら見ろ、やっぱり楽勝じゃねーか」  口とは裏腹に動揺は大きくなっていた。  ひと回り小さな女体を組み敷いているのだ。  腕も足も胸も頭部も、下腹部すらも重ねているという事実が  猛烈に劣情を沸き上がらせてくる。  もし人目が無かったらこのままコトに及んでいたかもしれない。  そして、ソレこそが〝今回の建前〟と一致していた。  条件が揃えばクラスメイトからですら襲われる可能性がある。  女子たちに〝あってはならないこと〟が起きないよう、  組まれた状態からの脱出訓練はもはや急務といえた。  それでも、この場に居る女子たちは誰一人として嫌がっておらず、  むしろ倒れ込んでいる今の状態こそが〝仕返しの場〟なのだ。 (ふふ… 楽勝はこっちの台詞よタケル♪  作戦通りに動いてくれちゃって♪)    〝念力〟で守っていても乗っかられれば重いのだが、  そのおかげでタケルの心理状態がよく伝わってくる。  理由はぴったりとくっついた下腹部。  互いに運動性能を重視した体操服を着ているので  相手の〝股間の形〟が嫌でも感じ取れたのだ。 (モ… モモのアソコ… スッキリしてるな…  いや、チンポなんて無い女子なんだから当たり前だけど…)  男女の股間の形はまさに凸と凹。  女の凹を感じた凸側の肉体が〝反応〟してしまうのも  生物として至極真っ当だった。 (お! ………勃起確認♪)  モモが見えないようにほくそ笑む。  上から押し当たってくるペニスが平常時より膨らんでいると  感じていたが、そこからまた一段階グンと太く硬くなったのだ。  半勃起の領域から完全勃起の領域へと。 (もうすぐ半分の十五秒が経過するから…   そろそろ仕掛けようかな)  普段から時間を決めて組み手をしている生徒の時間感覚は優秀で、  時計を見ずとも経過時間は分かっていた。 「さぁ残り半分だぞモモ。つっても手も足も出ねーだろうけど」  ちなみにこの〝三十秒押さえ込んだら男の勝ち〟という勝利条件は、  女に掴みかかってからペニスを挿入(い)れるまで最速ですれば  そのくらいか、と女子たちが話し合った結果であり、  同時に〝早漏なら三十秒くらいでイクのでは〟などと  笑い合ったりもしていた。 「残り九秒、八、七、六――――」  カウントダウンするタケルの下で、モモは妖しくつぶやいた。 「…………さっきから勃起チンポが当たってんだけど」 「ッ!!」  同級生女子からの勃起指摘を受けて思わず腰を浮かせてしまう。 「アハ♪ バーカ」 「あ!」  スペースが空いたことで小柄なモモはするりと脱出していく。 「に、逃がすかッ」  タケルが慌てて腕を掴む。  このまま立ち上がれば女子側の勝ちになるからだ。 「残り四秒だったのに残念だねー  ってゆーか慌てて股間を引いたってことは  やっぱ勃ってたんだー♪ このスケベ♡」 「ぬッ ぐ…」  両者膝立ちの状態で膠着(こうちゃく)する。  特にタケルは別の意味で〝たっている〟ため  もう片方の手で股間を隠していた。 (くそッ 勃起がバレた。 ……あれだけ押し付けたら当然だけど、  ど、どうする… ここからどうする…   勃起を隠したままどうやって押え込めばいいんだ…)  モモの視線がジーっと股間に向いている。  しかも少し笑いながら。  バレてしまったのだから隠しても意味はないのだろうが、  開き直った途端に「せんせー タケルくんのチンチン勃ってまーす」  とか大声で言われたらこの先ずっと女子たちから白い目で見られてしまう。  そうなるくらいなら… 別に負けでいいじゃないか。  タケルが諦めかけたその時。   ポフっ  モモが自分から体を預けてきたのだ。 「なッ!?」  意味の分からない行動を受けて戸惑うタケルの、  その耳元へとモモの小さな唇が迫っていく。 「――――いいよタケル」 「!」 「隠さなくていいからこのまま押し倒してよ♡」 「!!」 「でさ… 勃起したソレ… 押し付けていーよ♪」 「!!!」  一瞬何を言っているのか掴み切れなかったが、肉体は理解していた。  耳の残る吐息のぬくもりが消えるより早く、  タケルは勃起を隠していた方の手をモモの肩へ置くと  再び床へ押し倒したのだ。 「あん♡」  今度も重なり合うような形だが違う点がひとつ。 「フー フー フー」  体操服から突き出たテントは意図的に押し付けられていた。  モモの凹部分へと遠慮なくグリグリと押し付けられていたのだ。 「フー フー フー フー」  性衝動に突き動かされた男子が女子を襲っている。  これはもう訓練ではなく実践だった。  しかも〝邪念〟の増幅によって〝念力〟も増した男子に  組み伏せられているとなれば状況は絶望的といえたが、  女子が仕返しをするためには〝この状態〟にする必要があったのだ。 「ハァ… ハァ… モ、モモ…ッ」  辛抱堪らん、となるほど発情させたのは  こうなった男子は馬鹿で単純で操り易いから。 (よ~し いっくよ~♪)  モモは互いの体の間へとどうにか手を割り込ませると―――     にぎ♡  押し当たっていたテントを握った。 「ひゃっ!?」  全身が勃起したかのようにタケルは硬直する。 「お♪ アハハ… カタいねぇ♡」  にぎっ♡   にぎっ♡ 「うぉおおぉぉ…♡」  クラスメイトのかわいい女子にチンポを触られた。  それも嫌々ではなく積極的に握ってくれるのだ。  今にも破裂しそうなほど充血したチンポを二度、三度と擦っているのだ。 「こーしてチンチンを二人でサンドイッチしてれば  誰にも見られずに済むよね♪」  すり…♡   すり…♡ 「もし… どぴゅ~ってなっちゃっても…さ♡」   すりぃぃ……♡ 「ッッッ!!」  ギュルンと金玉が持ち上がった。 「モ… モモッ!!」  抱き着くタケルが自分から激しく腰を振り出した。  男子の勝利条件まで残り時間十三秒。  十分な時間だった。 「ハァッ ハァッ」   すり♡  すり♡  すり♡        残り十一秒 (うあぁぁ… き、気持ち良すぎ……)  すり♡ すり♡ すり♡ すり♡  残り九秒 (チ…チンポがとろけるぅぅぅ♡)  すりっ♡  すりっ♡    残り七秒 「モモッ ああぁ… モモォ♡」  すりすりすりすりすり…♡    〝手玉〟に取られていたのはタケルだけではない。 「あー…らら… すごいことになっちゃったわ」  ハセガワの目に映る光景はまるで乱交パーティー。  体育館のあちこちで若い男女が転がり、抱き着き、  淫らな行為に及びまくっているのだ。 「あぁ…ヒナちゃんッ♡」  ある男子は女子の手に股間を押し付け。 「ぬあぁ…クミコちゃん♡」  ある男子はうつぶせに押し倒した女子のお尻へ股間を擦り付け。 「はうあぁ メイカちゃんッ♡」  ある男子は女子の太ももの間へとテントを差し込み。 「おおぉ… スズちゃん♡」  ある男子は発育の良い女子の胸にテントを挟み。 「キ…ッ キリカちゃんッ そこは… あぁぁぁッ♡」  さらにある大胆な女子はテントの先っぽをハムハムと甘噛みしていた。  そして、とうとう。 「「「あああぁああぁぁっぁぁぁ♡♡♡」」」   どびゅぴゅぴゅぴゅぴゅるるうッ!!     びゅるるるるるるううぅぅぅ……!!       びゅぷるるるるるるるっるる…!!  多少の時間差はあれどすべての男子がほとんど同じタイミングで発射した。  タケルも含めて。 「モモ~~~ッ♡」   どびゅるるるうるるる!!!  若い精液はそれだけで強い異臭を発する。  それがひとクラス分。しかも一人につき普段の倍近く出しているとなれば  広い体育館であれど精液臭はこもってしまう。 「う… 後でしっかり換気した方がいいわね。  ま、私は〝この臭い〟嫌いじゃないけど♪」  少し臭いに当てられたハセガワが己の下腹部を撫でると、  異臭とは別のモノが体育館のあちこちから上がった。 「うぐ…」 「あうぅッ」 「くッ うぅ…」  男子たちの苦しむ声だ。 「タ…タマ…が…」 「は、反則だ… こんなの…」  苦しんでいるのは男子全員であり、  その目の前では女子全員が立ち上がっている。 「ふふ… はい逆転♪」 「作戦どーり♪ 金玉の〝念力〟がよわよわだったよ~♡」 「でもこんなにうまくいくとは思わなかったわ」   「男って思った以上に単純なのねー♪」  〝生臭い臭い〟を払うように女子たちは手や足、胸やお尻を  パンパンと叩いており、足元には苦しむ男子たちが転がっていた。 「どうやらもう男子たちは動けないみたいですよー  コレって私たちの勝ちですよねー」  モモが言うとハセガワもパンと手を合わせた。 「えぇ。 お見事よみんな♪」  広い体育館の中、二本の足でしっかり立っているのは女子のみ。   彼女らと同数いるはずの男子はみんな地に伏し、  一様に股間を押さえて悶え苦しんでいる。  普通に見れば〝睾丸を潰された〟と思えるが  彼女らは〝もっと高等なテクニック〟を使っていたのだ。    ※  タケルが射精した直後のこと。 「あ… あぁ…♡」  どぴゅっ  ぴゅるるる……  射精の山場を越えて、緩く長い下り坂を滑っていたタケルが  ふとモモの顔を見ると、組み敷かれている彼女は   こちら向いて笑っていたのだ。  押し倒す前から微笑んでいたが、よくモモと口喧嘩しているタケルは  微かな変化に気付いた。 この笑い顔は何か仕返しをする前に  よく見せる表情だと。 「う…」  どぴゅる…  それでもまだ緩やかな射精が続いていたため警戒はしなかった。  というよりできなかった。つい最近授業で何か重要なことを  習った気がしたが射精の快感が全てを白く塗り潰してしまうのだ。  だからこそモモは、女子たちは余裕をもって〝握る〟ことができた。          ぐぎゅっ 「がッ!!?」  勃起テントの下へと忍ばせていた手が男の玉袋を探り当て、  〝注意深く〟ソレを握り締めたのだ。   ぎゅっ むぅぅ…ッ 「お… おぉ…ッッッ!!」  昨晩の女子会で言っていたように男子に仕返ししたいが  〝男子の男子でなくす〟のはやり過ぎだとも思っている。  〝組み技勝負〟に持ち込み、誘惑射精させて  一時的に女子より弱体化させるまではいい。が、  問題はその後の〝攻撃方法〟だった。  男子のシンボルである金玉を狙うのは決まりきっていたが  握り潰す訳にもいかないし、かと言って組まれた状態から  スカッとする打撃は打てないだろう。  そこで思い出したのが〝副睾丸〟の存在だ。   これは〝念力学〟ではなく〝保健体育〟で習ったことだが  睾丸の裏側には副睾丸という弱点中の弱点がついており、  そこを強めに圧迫されただけで男性は地獄を見るのだという。  付いてない女子たちからすると何とも想像しがたい箇所だが、  今の時代ならば画像や動画で簡単に情報が手に入る。  こうして決定した仕返しの方法がこの〝副睾丸グリグリ作戦〟なのだ。  ※ 「あ… が……」  タケルが股間を押さえて虫のように丸まっている。  モモはというと副睾丸に沈み込ませた指を見て  少し驚いた表情を浮かべていた。  射精直後の〝念力〟が驚くほど弱々しくなっていたこと。  副睾丸を押された男子が驚くほど脆かったこと。  その二点にビックリしていたのだ。  (効果抜群にもほどがあるでしょ…  男子ってこんな弱点が付いてたんだ)  玉袋の裏側へと指を回すためには着ている服も重要であり、  ジーンズのように硬い生地だとほぼ不可能になってしまうが  今回着ていたのは簡単に指が沈み込む体操服だった。  その点でもこの攻撃は理に適っている。 「えっと みんな… 一応聞いておくけど… 潰してないよね?」  ちょっと不安になったハセガワが質問する。 「あ、はい… 大丈夫だと …思います」 「え、えぇ、たぶん ですけど」 「強く押したけど… 玉はまんまるのまま だった気がします。 「う、うん グチュって感じは無かった… かな」  もし不能になっていたら重大な責任が発生してしまうが、  睾丸を持たぬ女子たちは憶測でしか答えられない。  すると、モモが「あ!」っと手を挙げた。 「だったら男子たちの今日の宿題を〝オナニー報告〟にすれば  いいんじゃないですか。ほら それなら潰れてないか分かるし♪」  この案が出た瞬間、体育館が一気にうるさくなる。 「あー それいーね♪」 「潰れてたらオナれないもんね~♪」 「でも嘘つかれるかもしれないからちゃんと〝証拠を提出〟させなきゃ♪」 「やだー♪ それじゃ教室まで臭くなっちゃうじゃない」 「宿題なんだから〝オカズ〟も正確に報告させないとね♪」 「アハハ♪ それありかも」 「あとは… 〝こすった回数〟の報告とか」 「それは無理でしょ♪ こすってる最中は   気持ち良くて十も数えられないって」  ワイワイとはしゃぐ女子たちの足元では  男子が未だに苦しみ続けており、この惨状を許可した  担任のハセガワはというと―――― 「なるほど… 〝オナニー報告〟か… いい案ね」  本気で今日の宿題をそれにしようと思っていた。 おわり


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