こんにちは、torinoです。
今回は少し久々のメイキング解説記事です。
※過去のメイキング記事は私のFANBOXトップページに纏めています。
これまでのように1枚のイラストをラフから完成まで通してのメイキングもまた時間に余裕があれば作りたいですが、新しい試みとしてピンポイントでの解説をしてみたいと思います。
※使用ソフトはCLIP STUDIO PAINTです。設定等は以前の記事を御覧ください。
今回の題材はこちらの水着カーマちゃんイラスト。
キャラクターと、手前側の小物類を描き終わった状態です。
前回のメイキングイラストは遠景が無い絵だったので、ここから遠景の描き方を解説していきます。
ざっくりと色を置き、オブジェクト の配置を決めます。
キャラクターの表示・非表示を切り替えたり、不透明度を下げたりしてキャラとのバランスを見ながら、奥行きを感じられつつ画面の収まりが良いような構図を心がけます。
ブラシはこれまでの記事で紹介した「ラフ丸ブラシ」を使っています。
あくまでキャラクターがメインなので背景に割ける面積は小さいですが、その中で見切れてもいいので描きたい要素をできるだけ入れています。
今回は波打ち際、南国ビーチらしい岩や茂み、水上コテージが小さいながらも入るようにしました。
中景の岩からすぐ奥に遠景を見せることで奥行き感を狙っています。
大まかな形状や凹凸が分かる程度に陰影をつけます。
矢印が光源の向きなので、光源を意識しながら形を決めます。
特に遠景は厚塗り寄りの描き方なので「先に暗い部分の色でベタ塗りし、その上から光が当たっている面に明るい色を乗せる」という順序を基本にしています。
ブラシも厚塗り用のものを使っています。
▼ここで使用したブラシはこちら
ここで毎度のことですが背景資料を集めます。このようなもの。
これらをサブモニターに表示しつつ、岩の形状や陰影の出方、ひび割れ方、質感等の見本にします。
岩や木などの自然物は自分で撮り溜めた写真がたくさんあるのでそちらを使いますが、今回はビーチなのでネットでより南国らしい画像を検索したものも参考にしました。
重ね重ね書きますが、自分で撮った写真でない場合は絵の中にそのまま貼り付けたりはやめましょう。
あまりにもそのまま模写をするのも練習用ならともかく公開する作品の場合はやめたほうが良いです。
今回はクリスタの用紙質感機能ではなく、画像を直接テクスチャとして被せます。
テクスチャ画像を岩のレイヤーでクリッピングし、オーバーレイに。
不透明度を下げ、濃すぎる部分はエアブラシ消しゴムで消します。
今回はテクスチャはレイヤー結合してしまい、塗りつぶしながらペイントしていく流れです。
次に岩のひび割れや凹凸を描き込んでいきます。
ひび割れは不透明度を下げた「濃い鉛筆」ブラシを使用してザクザクと描いています。広い面は「ラフ丸ブラシ」を併用しています。
ここから、様々なブラシを駆使してリアル感を出していきます。
▼ザラっとした平面的な質感に塗れるブラシです。
▼周囲をスポイトしながら重ねて描くことで自然なひび割れや凹凸が描けるブラシです。
因みに、今回解説外ですが岩の上にチラっと見えているヤシの木の幹部分もこの「もやもや」ブラシを使用して描き込んでいます。
▼質感を残しながらエアブラシ的に明暗をつけることができるブラシです。
▼ここでは下地に少し使った程度ですが岩肌ブラシセットも貼っておきます。
集めた参考資料も見ながら、こういったブラシと既出のブラシも組み合わせて岩のザラザラしたリアルな質感を出していきます。
どこまで描き込むかはお好みで。正直、キャラクターがメインのイラストでここまでする必要はないかもしれませんが自己満足です。
波打ち際も同様のブラシを使って描き込んでいきます。
ここでは「ローラーブラシ」と「もやもや」を多用しています。
水面の反射や色の変化は自分の想像だけではなかなかリアルに描けない部分です。
写真資料を大いに観察しましょう。
岩が水に浸かっている部分が藻が生えるせいか少し緑がかっているところなど、写真を見ないと気づかない点でした。
※小ワザ
自然物の背景を描く時に上記のブラシで重ね描きした際、ブラシで描いただけでは描画部分が浮いてしまうことがあります。
そんな時はレイヤーを分け、「ガウスぼかし」を使います。
描画レイヤーの上に新しくレイヤーを作り、そのレイヤーに描き込みます。
このままでは、新しく描いた部分が少々浮いています。
フィルター→ぼかし→ガウスぼかしを選択。スライダーを程よく調整します。
すると新しく描いた部分にぼかしがかかり、下地と馴染みます。
このやり方を連続して重ねていくことで、手描きでも写真のようなリアル感を出すことができます。
茂みブラシを使用して岩の前の茂みを描き込みます。
▼使用したブラシはこちら
これまで通り暗い部分→明るい部分の順で重ねて描いていきます。
茂みや木の葉を描く時は、赤線のように葉のブロックごとの立体感を意識します。
ここでも先述の小ワザを使い、ガウスぼかしで馴染ませました。
遠景の木や茂みならこれで完成でも良いのですが、ここは比較的近景なので葉の細かい部分まで表現するため、フォトバッシュ&レタッチを使います。
自分で撮り溜めた写真の中から南国ビーチに合いそうな木の葉を探し、部分的に切り取って貼り付け→大きさを合わせてクリッピングします。
貼り付けたレイヤーの不透明度をやや下げ、手描きでレタッチペイントします。
レタッチは上に別レイヤーを作り、鉛筆やGペンブラシで葉の形をなぞるかんじで描き込んでいきます。
写真を貼り付けてそのままでは殆どの場合は違和感が出るので、手描き部分と馴染ませる作業が必要になります。
私はフォトバッシュを利用する場合はこのように下地は手描きで、質感や内部の情報量を上げるためにテクスチャ的に使っています。
最後にガウスぼかしをかけ、オーバーレイのエアブラシで明暗を強調しました。
水上コテージ部分をこれまで同様に描き込んでいきます。
ブラシはこれまで使用したものと同様です。
「薄い鉛筆」「ラフ丸ブラシ」「油彩平筆」「もやもや」「ローラーブラシ」「ソフトスプレー」を駆使しています。
資料写真を見ながら気の済むまで描き込みます。遠景なので程々で。
上からスクリーンや不透明度を下げた通常レイヤーでエアブラシをかけます。
仕上げ時に背景全体へ空気遠近法的なスクリーンをかけるのですが、ここは遠景にしては主張が強すぎるので個別でも抑えておきました。
遠景の主張を抑えるには明度やコントラストを抑えるのが基本ですが、空気遠近法としては上から不透明度を下げた通常レイヤーをかけるのがそれっぽくなるのでオススメです。レイヤー構成は以下のようになってます。
手前の海に深場で色が濃くなった部分を加えました。
遠景の岩や茂みも、中景のものと同様にして描き込みました。
ビーチの砂は、まず大まかに全体に陰影のアタリをつけておきます。
砂の質感を描き込みます。
砂の描き込みは、これまでに紹介したフォトバッシュ+ガウスぼかし+カスタムブラシでのレタッチを全て駆使しました。
▼ブラシは「ソフトスプレー」と、新たにこちらを使用しました。
砂遊びした後の凸凹感が出るように「砂ブラシ」明暗をつけて立体感を出します。
部分的にフォトバッシュも使用しています。
テクスチャのように貼り付けてから、「ソフトスプレー」や「砂ブラシ」で描き加え、細部を整えました。
ヤシの木の影を描き込みます。
資料写真をよく観察して、砂浜に写り込んだのヤシの木の影を乗算レイヤーで描き込みました。
こういう影も描いた後にガウスぼかしをかけるとよく馴染みます。
▼このような形状を描く時はこちらのブラシが便利です。
何気に私がクリスタで初めて自分で作った思い出のブラシです。
サッサッと払って描くとヤシの葉のような尖った形状が描けます。
遠近感に合わせてぼかしをかけていきます。
ぼかし具合は遠景の方が大きくしてます。
レイヤーを分けているとこういう時にも便利です。
背景全体に薄くスクリーンやソフトライトをかけます。
キャラクターイラストの場合、背景を普通に描いた直後は大抵背景の主張が強すぎます。
キャラの存在感を邪魔してしまわないように、空気遠近法を利用して背景を薄くしています。
複数レイヤーを使っても良いので、青や緑、黄などを重ねて良い雰囲気になるように探っていきます。
分かりやすく通常レイヤーにするとこんなかんじです。
影やエフェクトをかけて完成です。
お疲れさまでした!
だいぶ端折りつつ書いたつもりですが、やはり長くなってしまいますね。
これまでのメイキング記事が遠景や自然物のないイラストだったので、木、岩、波の風景があるこのイラストを選んでみました。
背景はリアルな質感に拘ろうとすればするほどブラシの種類が増えていきますね。
得に岩肌とか木の葉や空なんかは、普段から撮り溜めている写真に助けられることが多いので、日頃からの資料集めは重要だなと思います。
今後も不定期にはなりますが、時間を見つけてピンポイントでの解説記事も書いていければと思いますので、参考になれば幸いです!
torino
2022-03-28 15:15:31 +0000 UTCtorino
2022-02-28 00:55:26 +0000 UTC由姫 霙(ゆき みぞれ)❄『辺境第5王子』コミカライズ連載
2022-02-27 22:51:59 +0000 UTCtorino
2022-01-23 13:43:10 +0000 UTCtorino
2022-01-23 13:42:34 +0000 UTCtorino
2022-01-23 13:39:18 +0000 UTC斧アックス
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2022-01-20 10:54:42 +0000 UTCtorino
2022-01-20 10:53:27 +0000 UTCtorino
2022-01-20 10:52:08 +0000 UTCとおる1968
2022-01-18 12:44:16 +0000 UTC일존(一存)ichizon
2022-01-18 11:54:20 +0000 UTCキハク
2022-01-18 11:47:39 +0000 UTC