過去絵のリメイクになります。 ※3枚目は別の世界線のらくがきです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 今から500年前、この地に小さいながらも卓越した人徳を持つファラオが統治し繁栄を極めていた国家が存在していた。 その国で突如起こったファラオの死去により跡継ぎ騒動が勃発し、その中心人物であった第三位王子とその家臣たちの謀略によって、本来病弱な第一位王子に代わって家系を継ぐはずであった第二位王子とその臣下たちは全員捕らえられてしまう。 王子は幽閉された後に第三位王子の手のかかったミイラ師の手により、凄惨を極めたために前例が無かった「生きたままミイラ化の儀式」を行わさせられ、その過程で殉死をしてしまう。 10数名いた第二位王子の臣下たちは全身に包帯を巻かれた状態で棺に固定され、神殿の中の王子の遺骸の眠る予定の玄室を取り囲むように生き埋めにされてしまうのだが、第三位王子の考えた悪趣味極まりないシナリオをそれぞれに施し、より恐怖と絶望を味合わせることになるのである… 墓所の玄室内。数本の松明のみが照らす薄暗い空間内で、臣下たちは既に息絶えているなど知る由もない王子に対して案ずる言葉をつぶやきながら、いつか仲間が助けに来てくれることを気丈に願っていた。 しかしそのような望みなど叶うはずもなく、ただひたすらにじわじわと、しかし確実に死への扉が開かれるのを待つだけだという現実を悟ってしまった者は一人、また一人と心が折れて錯乱状態となっていったのだ。 人は一度精神を押さえつけている糸が切れてしまうともう元に戻ることはなく、感情をむき出しにした本能の叫びをただひたすら続けてしまう。 しかしながら、そうすることで無駄なエネルギーを消費することに繫がり、結果的には早く命の灯火を消す効果となったのは残酷な皮肉であった。 日を重ねるごとに1人、また1人と声がしなくなり、 2週間近くが経とうとした頃には玄室内の松明も全て消え、永遠の闇と静寂が訪れていた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・・・そして500年後の現在。 当時の国は衰退し、歴史から存在も消されていたこの神殿の調査が始まり、実に500年ぶりに棺の蓋が開けられようとしていた。 そこで調査隊が目にした光景は、地獄の形相を浮かべながら収棺されていた竜人男性であった。 その腕の指先は不自然に包帯が剥がれており、拘束具のすぐそばの棺の壁面には無数の引っかき傷が刻まれていて、調査隊たちはすぐさまこれが「生き埋めにされて死から逃れるためにあがいた痕跡」だと悟り、凍りついたのである・・・。
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2025-05-18 13:59:24 +0000 UTC桶季コハル@リュウトリキツネ
2025-05-18 12:56:27 +0000 UTC